689 / 764
二章
678話
しおりを挟む
カリナ夫人は自分も夜食なつまみ食いをしちゃってるので怒るに怒れず。
ちょっとずつ、小皿に盛って。
「お味見だけですわよ?」
っと、食堂に移動させて食べさせることに。
ポムたちも「カモン!!」っと別の席に待機している。
「母上~!!これ美味しいですね」
「アテクチはこのオイモがしゅきでしゅ」
唐揚げを美味しそうに頬張るラシードさまとフライドポテトをもっもっとどんどんお口に入れるユーリアさま。
「あらあら、そんなにお口に入れたら飲み込めなくてよ」
「もひー」
「もごご?」
ユーリアさまを抱っこしていたハンメルさまも頬がぱんぱん。そっくりか!!
「んぐっ!だって美味しいしこの時間にこれは辛抱たまんない」
「そうねぇ、寝る前にお肉に油は罪深いですわね」
ハンメルさまはユーリアさまのお口を拭いてあげながらも自分の口には唐揚げを入れてる。
「いーなー。グレーデンでは夜食も食べ放題なんだろう?」
「それはいいでしゅね!」
セリウスさまを二人でじっと見つめる。何を話したんだろう??
「食べ放題っていうか~、夜食はクラウスとさー」
あー、夜間も鍛錬とかしててお腹すいちゃうやつかな?
「厨房にずっと誰かいるってことか?」
「ルルゥたちはスパイスやパンの改良とか毎日何かやってる~、あとはスープやソースの煮込みをずっとやってるから交代で見てるよー」
ルルゥはいつ休んでるのレベルで料理してるし、ソースやコンソメはずっと火の番が付いてる。
そもそもグレーデン一家の食事量はとんでもないしね。
あれだけ食べて、夜食がいるのもすごいんだけど。
「常に良い匂いしてるから、ヤバイよー」
「羨ましいような、そうでもないような・・・やっぱ羨ましいぞ」
ここのコックさんたちは深夜にコトコトには驚いていた。コンソメのレシピの煮込み時間が長いから、朝作り始めて夜終えるでやってたらしい。
それで回ってるならいいと思う。
「うちも結構食べてるけど、ハンパないねー」
「んー?沢山いるし、仕方なくない~?」
うん、お祖父様たちも離れに暮らすようになっても食事は本邸だしねー。
「確実に以前より食べるようになったけど~。その分いっぱい鍛えてるよー」
「あら?やっぱり食べたら鍛えないとダメかしら?」
カリナ夫人が真剣な顔で訊ねる。
「そうだねー。気を抜くと腹と腕はやばいよー」
セリウスさまがムッキンとさせた二の腕の下側を撫でる。振袖の気配はありません!嫌味かってなるほど素敵な上腕二頭筋だよ。
「まぁ!」
「まぁ!アテクチのこちがふとってちまうでしゅの!」
唐突なユーリアさまの乱入にカクッとなる。
これは、カリナ夫人が日常的に腰のくびれを心配してるに違いないよ。
「セリウスは去年より上手く筋肉が育ってるだろう?」
「そうかな?」
「あれか?ジュリアス兄さんやルドガーさま見てたらわからなくなる?」
あー、自分より大きい人を目標にしてると自分の成長に気付きにくいかも。
私は毎日見てるから、逆に気付けない。
マッチョ好きならば、育った筋肉を観察して喜ばなくてどうする!!
自分にちょっとショックだ。
でもジュリアスさまの些細な筋肉変化には気付くよ。毎日ハグしてるからね!
「あ、そろそろあなたたちはお休みなさいな。遅い時間ですよ」
カリナ夫人が子供たちの寝る時間を思い出して慌てて注意をする。
「まぁ!おかしゃまもねないとアテクチはいやでしゅの」
「ユーリア、今日はにぃにと寝よう」
「にぃさまと?」
あらら、お母さまを真似てプイッとそっぽを向いたユーリアさまが途端にモジモジ。
ラシードさまのお兄さまっぷりが尊い。
「明日はお昼から騎士を見にいくからたっぷり寝ないと応援できないよ」
「あぅ、そうでしたわ。マクソンをおうえんしないとでしゅの」
おや?推しの騎士さまがいらっしゃるのかな。
ハンメルさまがお部屋まで送ってくるとお二人を連れて出て行った。
「マクソン・・・渋くないかー?」
セリウスさまが微妙な顔で見送る。
「ご存知のお方?」
「そうだねー。俺は勝てない人だよー」
え、とても強い感じ。
「ええ、お義父様の側近の元騎士団長で今はラジェールさまの師匠で護衛ですの」
おお、かなりの年上の殿方ですな。
「渋くて、声が素敵なオジさまですのよ。ユーリアったらマクソンに会うと右腕のここに抱きついちゃって離れないんですの」
上腕二頭筋に!抱っこちゃんのような状態かな。
もしかしたら将来有望なマッチョ好きかも。
明日お会いできるかな??
そのあとは、セリウスさまも手伝ってくれてみんなで準備をした。
ちょっとずつ、小皿に盛って。
「お味見だけですわよ?」
っと、食堂に移動させて食べさせることに。
ポムたちも「カモン!!」っと別の席に待機している。
「母上~!!これ美味しいですね」
「アテクチはこのオイモがしゅきでしゅ」
唐揚げを美味しそうに頬張るラシードさまとフライドポテトをもっもっとどんどんお口に入れるユーリアさま。
「あらあら、そんなにお口に入れたら飲み込めなくてよ」
「もひー」
「もごご?」
ユーリアさまを抱っこしていたハンメルさまも頬がぱんぱん。そっくりか!!
「んぐっ!だって美味しいしこの時間にこれは辛抱たまんない」
「そうねぇ、寝る前にお肉に油は罪深いですわね」
ハンメルさまはユーリアさまのお口を拭いてあげながらも自分の口には唐揚げを入れてる。
「いーなー。グレーデンでは夜食も食べ放題なんだろう?」
「それはいいでしゅね!」
セリウスさまを二人でじっと見つめる。何を話したんだろう??
「食べ放題っていうか~、夜食はクラウスとさー」
あー、夜間も鍛錬とかしててお腹すいちゃうやつかな?
「厨房にずっと誰かいるってことか?」
「ルルゥたちはスパイスやパンの改良とか毎日何かやってる~、あとはスープやソースの煮込みをずっとやってるから交代で見てるよー」
ルルゥはいつ休んでるのレベルで料理してるし、ソースやコンソメはずっと火の番が付いてる。
そもそもグレーデン一家の食事量はとんでもないしね。
あれだけ食べて、夜食がいるのもすごいんだけど。
「常に良い匂いしてるから、ヤバイよー」
「羨ましいような、そうでもないような・・・やっぱ羨ましいぞ」
ここのコックさんたちは深夜にコトコトには驚いていた。コンソメのレシピの煮込み時間が長いから、朝作り始めて夜終えるでやってたらしい。
それで回ってるならいいと思う。
「うちも結構食べてるけど、ハンパないねー」
「んー?沢山いるし、仕方なくない~?」
うん、お祖父様たちも離れに暮らすようになっても食事は本邸だしねー。
「確実に以前より食べるようになったけど~。その分いっぱい鍛えてるよー」
「あら?やっぱり食べたら鍛えないとダメかしら?」
カリナ夫人が真剣な顔で訊ねる。
「そうだねー。気を抜くと腹と腕はやばいよー」
セリウスさまがムッキンとさせた二の腕の下側を撫でる。振袖の気配はありません!嫌味かってなるほど素敵な上腕二頭筋だよ。
「まぁ!」
「まぁ!アテクチのこちがふとってちまうでしゅの!」
唐突なユーリアさまの乱入にカクッとなる。
これは、カリナ夫人が日常的に腰のくびれを心配してるに違いないよ。
「セリウスは去年より上手く筋肉が育ってるだろう?」
「そうかな?」
「あれか?ジュリアス兄さんやルドガーさま見てたらわからなくなる?」
あー、自分より大きい人を目標にしてると自分の成長に気付きにくいかも。
私は毎日見てるから、逆に気付けない。
マッチョ好きならば、育った筋肉を観察して喜ばなくてどうする!!
自分にちょっとショックだ。
でもジュリアスさまの些細な筋肉変化には気付くよ。毎日ハグしてるからね!
「あ、そろそろあなたたちはお休みなさいな。遅い時間ですよ」
カリナ夫人が子供たちの寝る時間を思い出して慌てて注意をする。
「まぁ!おかしゃまもねないとアテクチはいやでしゅの」
「ユーリア、今日はにぃにと寝よう」
「にぃさまと?」
あらら、お母さまを真似てプイッとそっぽを向いたユーリアさまが途端にモジモジ。
ラシードさまのお兄さまっぷりが尊い。
「明日はお昼から騎士を見にいくからたっぷり寝ないと応援できないよ」
「あぅ、そうでしたわ。マクソンをおうえんしないとでしゅの」
おや?推しの騎士さまがいらっしゃるのかな。
ハンメルさまがお部屋まで送ってくるとお二人を連れて出て行った。
「マクソン・・・渋くないかー?」
セリウスさまが微妙な顔で見送る。
「ご存知のお方?」
「そうだねー。俺は勝てない人だよー」
え、とても強い感じ。
「ええ、お義父様の側近の元騎士団長で今はラジェールさまの師匠で護衛ですの」
おお、かなりの年上の殿方ですな。
「渋くて、声が素敵なオジさまですのよ。ユーリアったらマクソンに会うと右腕のここに抱きついちゃって離れないんですの」
上腕二頭筋に!抱っこちゃんのような状態かな。
もしかしたら将来有望なマッチョ好きかも。
明日お会いできるかな??
そのあとは、セリウスさまも手伝ってくれてみんなで準備をした。
543
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる