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二章
669話
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夕食はルルゥの手に入った半分グレーデンな料理が並んだ。
コーンスープにはラシードさまとユーリアさまが物凄い食いつきだった。
甘くてトロトロにカリカリ(クルトン)が入ってて楽しくて美味しいそうだ。
サラダはリュフェリーの森で採れたと言うハーブや木の葉を使ってる物だった。
シダみたいにギザギザした葉の裏にプチプチっとした食感のピリッとした葉っぱは、ちょっとだけ辛味。ポムたちが好きなやつだね。
この食卓にはポムたち用の席が別テーブルに用意されてて、ジャスパーとアズライトもそちらでサラとメルにお世話してもらってるよ。
メインは、ルシードさまが魔の森で狩ってきたバッファローやボアの上位種だそう。
辺境では来客やお祝いには狩ってくるのが最高のおもてなしだ。
柔らかいステーキにフルーツとハーブのソースだ。ルルゥめ、また腕を上げたね・・・。
「ルーデウスをハンメルが口説いておかなかったのが悔やまれるな」
ラジェールさまが食事のおいしさに悶えてる。
「ルーデウスは元々ルークと仲が良かったんだから仕方ないよ」
兄貴の言い草がめんどくさいってハンメルさまが。
「ルーデウチュがいるとこのシュープがまいにちのめましゅの?」
ルシードさまに抱っこされて、食事を食べさせてもらっているユーリアさまが父君と叔父の言葉を拾っちゃった。
ちなみにラシードさまはさすがに一人で座ってるよ。
さすがに私、他所のお宅ではジュリアスさまに抱っこされていないけれど、普段あんな感じよね。孫を世話するのと同レベルの扱いか。
グレーデンに戻って、膝抱っこ拒否したらイヤイヤ期が来た孫みたいに悲しまれるのかな。
「ルーデウスはグレーデン家の者たからずっとはいないぞ」
ルシードさまがユーリアさまの頭を撫でて聞かせると、
「こんにゃにおいしいにょはいまだけでしゅか?」
っとしょんぼりしちゃった。居た堪れないよう。
「あらぁモルドのご飯は嫌いかしら?」
追加の料理を運んできたルルゥがユーリアさまにバチコーンとウィンクして聞いちゃう。六歳児にイケメンのウィンクは有効なのかな?
「モリュドのごはんもすきよ!」
「私だけ褒めたらモルドが泣いちゃいますよ」
「モリュド、ないちゃらめ!」
ルルゥ、子供の扱いうまいのね。
「私のスープや簡単なソースはモルドも作れるようになるから心配いらないですよぉ」
そもそもリュフェリー家のコックさんはグレーデン家に研修に来たりしてたから、最新版ルルゥレシピがないだけだと思うんだけど。
「モリュド、このチュープできましゅの?」
すぐさまキラキラしちゃった。可愛い。ルシードさま、めっちゃ祖父バカなのだ。
コーンがまだ流通してなかったかな?この辺りでもコーンは育ちそうだから、後でお勧めしてみよう。
お肉はステーキだけじゃなくてカツレツとかボリュームたっぷりで出てきたよ。
ここの男性陣もめっちゃ食べる・・・私は見た。カリナ夫人がお肉を三枚ほどおかわりしたのを!!!
辺境で暮らすと生粋の貴族女性の胃が大きくなる説を誰か検証してほしい。
ラシードさまも結構な食べっぷり。そりゃ大きくなりますな。
私も子供の頃から山盛り食べてたら大きくなっていたのか・・・。九歳まではお母さまと暮らせてたから基礎はそれなりに出来てたと思うのよね。
男女差と血筋もあるか~。
ルシードさまやラジェールさまのような綺麗めのマッチョに育ちますように。
ユーリアさまは言葉使いからみるにカリナ夫人のように王都で通用するような教育を受けてるようなので、アンゼリカさまコースには行かなそうね。
十歳くらいでいきなり「お兄様を超える」とか言い出しちゃうのもあり得るかな?
食後のデザートは、森で採ってきた新鮮な果物を使ったタルトとパフェ、木の実のクッキーだった。
・・・ルシードさまとラジェールさまが甘味好きだと知った。お義母さまレベルで食べちゃうの。
ラシードさまとユーリアさまは、オヤツになったらポムたちの席に行くのを許可されて、一緒に頬をパンパンにさせてカリナ夫人に叱られてた。
「うちより賑やかなんじゃない~」
「子供がいればこんな感じだよ」
セリウスさまとハンメルさまが本格的にお酒を飲み始めた。
「あ、リーシャ夫人もお酒飲める年齢だったね。かんぱーい」
私の見た目が未成年だからと、私がジュース飲んでると思ってたっぽい。
「めっちゃ飲めるんだよ~。お酒使ったケーキをちょっと摘んだらすっごい怒られたー」
「勝手に取ったら怒るだろう」
でしょ!勝手に取ったらダメなんだよ。
「男兄弟でいたらとったもん勝ちだよー」
「お前、ジュリアス兄さんはなんでも譲ってくれるタイプだったろうが」
あ、素になるとジュリアスさまのことジュリアス兄さんて呼ぶハンメルさまが可愛くない?
「ばっか、クラウスとは取っ組み合いだぞー」
「それはお前が譲れよ」
あはは、セリウスさまが突っ込まれてるの面白い。
「俺もジュリアスもちょっと歳が離れてるからな」
「弟の分を取ろうとしたら母上が怖いな」
ラジェールさまもジュリアスさまも弟はただ可愛いって思って可愛がってきたんだろうなぁ。
コーンスープにはラシードさまとユーリアさまが物凄い食いつきだった。
甘くてトロトロにカリカリ(クルトン)が入ってて楽しくて美味しいそうだ。
サラダはリュフェリーの森で採れたと言うハーブや木の葉を使ってる物だった。
シダみたいにギザギザした葉の裏にプチプチっとした食感のピリッとした葉っぱは、ちょっとだけ辛味。ポムたちが好きなやつだね。
この食卓にはポムたち用の席が別テーブルに用意されてて、ジャスパーとアズライトもそちらでサラとメルにお世話してもらってるよ。
メインは、ルシードさまが魔の森で狩ってきたバッファローやボアの上位種だそう。
辺境では来客やお祝いには狩ってくるのが最高のおもてなしだ。
柔らかいステーキにフルーツとハーブのソースだ。ルルゥめ、また腕を上げたね・・・。
「ルーデウスをハンメルが口説いておかなかったのが悔やまれるな」
ラジェールさまが食事のおいしさに悶えてる。
「ルーデウスは元々ルークと仲が良かったんだから仕方ないよ」
兄貴の言い草がめんどくさいってハンメルさまが。
「ルーデウチュがいるとこのシュープがまいにちのめましゅの?」
ルシードさまに抱っこされて、食事を食べさせてもらっているユーリアさまが父君と叔父の言葉を拾っちゃった。
ちなみにラシードさまはさすがに一人で座ってるよ。
さすがに私、他所のお宅ではジュリアスさまに抱っこされていないけれど、普段あんな感じよね。孫を世話するのと同レベルの扱いか。
グレーデンに戻って、膝抱っこ拒否したらイヤイヤ期が来た孫みたいに悲しまれるのかな。
「ルーデウスはグレーデン家の者たからずっとはいないぞ」
ルシードさまがユーリアさまの頭を撫でて聞かせると、
「こんにゃにおいしいにょはいまだけでしゅか?」
っとしょんぼりしちゃった。居た堪れないよう。
「あらぁモルドのご飯は嫌いかしら?」
追加の料理を運んできたルルゥがユーリアさまにバチコーンとウィンクして聞いちゃう。六歳児にイケメンのウィンクは有効なのかな?
「モリュドのごはんもすきよ!」
「私だけ褒めたらモルドが泣いちゃいますよ」
「モリュド、ないちゃらめ!」
ルルゥ、子供の扱いうまいのね。
「私のスープや簡単なソースはモルドも作れるようになるから心配いらないですよぉ」
そもそもリュフェリー家のコックさんはグレーデン家に研修に来たりしてたから、最新版ルルゥレシピがないだけだと思うんだけど。
「モリュド、このチュープできましゅの?」
すぐさまキラキラしちゃった。可愛い。ルシードさま、めっちゃ祖父バカなのだ。
コーンがまだ流通してなかったかな?この辺りでもコーンは育ちそうだから、後でお勧めしてみよう。
お肉はステーキだけじゃなくてカツレツとかボリュームたっぷりで出てきたよ。
ここの男性陣もめっちゃ食べる・・・私は見た。カリナ夫人がお肉を三枚ほどおかわりしたのを!!!
辺境で暮らすと生粋の貴族女性の胃が大きくなる説を誰か検証してほしい。
ラシードさまも結構な食べっぷり。そりゃ大きくなりますな。
私も子供の頃から山盛り食べてたら大きくなっていたのか・・・。九歳まではお母さまと暮らせてたから基礎はそれなりに出来てたと思うのよね。
男女差と血筋もあるか~。
ルシードさまやラジェールさまのような綺麗めのマッチョに育ちますように。
ユーリアさまは言葉使いからみるにカリナ夫人のように王都で通用するような教育を受けてるようなので、アンゼリカさまコースには行かなそうね。
十歳くらいでいきなり「お兄様を超える」とか言い出しちゃうのもあり得るかな?
食後のデザートは、森で採ってきた新鮮な果物を使ったタルトとパフェ、木の実のクッキーだった。
・・・ルシードさまとラジェールさまが甘味好きだと知った。お義母さまレベルで食べちゃうの。
ラシードさまとユーリアさまは、オヤツになったらポムたちの席に行くのを許可されて、一緒に頬をパンパンにさせてカリナ夫人に叱られてた。
「うちより賑やかなんじゃない~」
「子供がいればこんな感じだよ」
セリウスさまとハンメルさまが本格的にお酒を飲み始めた。
「あ、リーシャ夫人もお酒飲める年齢だったね。かんぱーい」
私の見た目が未成年だからと、私がジュース飲んでると思ってたっぽい。
「めっちゃ飲めるんだよ~。お酒使ったケーキをちょっと摘んだらすっごい怒られたー」
「勝手に取ったら怒るだろう」
でしょ!勝手に取ったらダメなんだよ。
「男兄弟でいたらとったもん勝ちだよー」
「お前、ジュリアス兄さんはなんでも譲ってくれるタイプだったろうが」
あ、素になるとジュリアスさまのことジュリアス兄さんて呼ぶハンメルさまが可愛くない?
「ばっか、クラウスとは取っ組み合いだぞー」
「それはお前が譲れよ」
あはは、セリウスさまが突っ込まれてるの面白い。
「俺もジュリアスもちょっと歳が離れてるからな」
「弟の分を取ろうとしたら母上が怖いな」
ラジェールさまもジュリアスさまも弟はただ可愛いって思って可愛がってきたんだろうなぁ。
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