ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

661話

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 ウォレス男爵は、唐揚げやクッキーの他に王宮の宴で食べたことのあるコンソメスープ、ハーブソースなどレシピの購入を希望した
 ポムたちの欲した苦い木&爆裂の実の取引や樹液類などの収入が見込めるので、セリウスさまと色々話し合って値段交渉してる。

 年齢の功でウォレス男爵はセリウスさまより上手だ。普段が大人しげで気弱そうに見えるのにギャップがすごい。出来る男だ。
 セリウスさまが若干引き気味になったところでセバスチャンが交渉に加わった。
 ウォレス男爵は今後のグレーデンとの付き合いも見越して無茶なことは言ってないので、お互いの妥当点を見極めてのお話。

 
 滞在中にニキさんとノックさんにルルゥが購入レシピでの料理を教えることになった。
 そのついでで、何か美味しい料理が開発できると良いね。
 
 私としてはキノコ類山菜類を活かしたフリュアを使った味付けがおすすめ。
 ごま油っぽいのも使いたいね。

 セリウスさまとウォレス男爵がお話中なので、レオンくんとハインツくんは、チェイスさんとジェイクに登って遊んでる。
 子供に好かれるタイプなのね。

 ちなみにいまだに部下さんたちは唐揚げウェエエイ!!してる。

 ビリビリ系の食べ物って色々元気になっちゃうとかだったはずだけど大丈夫かな?

 ウォレス夫人は、クッキーをひたすら食べてた。リスみたいになってるよ。
 レオンくんとハインツくんはお腹がいっぱいになったから遊んでる。
 美味しいのも嬉しいけど、目一杯遊んでくれる人がいるのが楽しいみたい。

「チェイスさん、今日は僕と寝ようよ!」
「兄さま、ずるいです!僕も寝る」
 おお、おじさんすごくモテてる。

「これ、無理を言ってはいけませんよ」
 夫人が叱ると「ぷぅ」っと頬を膨らませて「だってぇ」と拗ねる。
 めっちゃ可愛いねぇ。

「あはは、おじさんと寝たらイビキがうるさいよぉ?」
「うっせ!ルーデウス!!」
 チェイスさんがルルゥに怒鳴ると二人はこてんと首を傾げる。
「父上よりぃ?」
「父さまより?」
 ウォレス男爵のイビキがどんだけなのか?

「それはわからないけどぉ」
「うるさいならやーなの」
「お口ふさいじゃおう」
 おっと、息の根を止めようとするのかしら?
「塞いだらダメだろう!?」
「「ダメなのぉ?」」
 あら、ルルゥの話し方が移ってきたぞ。
 
「ルルゥ、チェイスさん、口調気をつけてね?小さい子に悪い言葉ダメだよ」
 ルルゥだとオネェになっちゃうし、チェイスさんだとヤンチャ小僧になってしまうよ。可愛くて素直に育ってるのに。

「「ダメー」」
 あははとチェイスさんの背に飛びつくレオンくんとジェイクの首に手をかけてよじ登るハインツくん。
 これはお別れの時泣かれちゃうやつだ。

「ごめんなさいねぇ、うちの騎士や木こりにもこんなに力いっぱい遊んでもらうのは無理ですから」
 体力も筋力も多分上だからねぇ。
 木こりさんも結構マッチョだけど、使う筋力が違うものね。

「ふふ、日々大物狩りに出掛けるんでー」
 ガオーとチェイスさんが二人を食べる真似をするとキャーッと走り回って追いかけっこが始まった。

 そろそろ寝る時間なのに興奮させちゃってどうするのよ。

「疲れさせて寝かせちゃう作戦ね」
 明日起きれないとか弊害がありそうよ。

「うふふ、賑やかね」
 ウォレス夫人は笑いながらずっとクッキー食べてる。サクサク美味しいのはわかるけれど、寝る前だよ?お義母さまのように太らない体質かしら?

 ウォレス男爵とセリウスさまのお話し合いが終わって、少しお茶を飲んでから本日解散になった。

 子供たちは目論見通り寝落ちしたので、チェイスさんとジェイクがお部屋に運んで戻ってきた。

「起きたら拗ねないかしら?」
「さすがに子供用ベッドには寝られないですよ」
 あ、そうか。子供サイズなんだ。

 
 解散後、お部屋に戻るとポムたちが踊っていた。いつも以上に変なポーズだったので、鳥獣戯画を思い出した。
 サラとメルがやんややんやと手を叩いて応援していたので、横で寛いでいたアズライトに何やってるのか聞いた。

『待ちくたびれて、暇を持て余して踊るとなったんだの』
「今日は森に行かないの?」
『主に許可を取ってから出ないとの』 
 オヤツ届けに来た時に言えば良かったね。

「お出かけしても良いよ」
「プキュ」
「モキュ」
 ポムとティム、アズライトは顔を見合わせてから「行ってくる」と出掛けた。

 シャムとディディエは、セリウスさまとルルゥが迎えにきた。

 ジャスパーは私たちと一緒にお風呂を選んだよ。

 木の香りがするお風呂でまったり寛いでから、ジュリアスさまとお酒タイム。

「明日も良いものが見つかると良いな」
 






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