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二章
640話
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帰り道、以前通った時は雑草(食べられる)だらけだったけど、整備されてハーブなどお役立ちな薬草やハーブが。
「カイダールとまでは行かないけど暑くても育つやつ厳選だよー」
以前より水の苦労はないけど温度はねぇ。
何十年何百年後には、水が豊富になって精霊が増えたことによる気温変化が起きてるかなぁ?
「兄上と父上がなるべくリーシャちゃんが旧オレイユ領で暮らしてた景色を作りたいんだって」
なんと!元オレイユ、現カイダールは山間部の少し高地なので年中涼しい方で、グレーデンは常夏なのだ。
「庭師が土壌改良を研究してるし、リーシャちゃんが温室やなんか考えてくれて、いろんな試みが試せてるからねー」
温室はここでは冷やす方向になるんだよね。
ホーン(極寒)やマーベルハント(寒冷)にお役立ちだから開発に尽力するのは賛成だ。
「お母さまの薬草畑は懐かしいです。でもグレーデンの生命力似溢れた力強い景色も好きです」
「ふふふ、リーシャちゃんは本心で言ってくれるから嬉しいよねー」
リーシャとしては十歳まで暮らした土地で大事な思い出だけど、その後は王都のタウンハウスのなんか小汚い古屋みたいなところで暮らしてたから、どこ行っても天国でしょ。
メグミとしての意識だとほのぼの(危険地域だけどね☆)したグレーデンがお気に入りだ。
「ジュリアスさまとお義父さまの気持ちも嬉しいですし、ハーブはたくさん欲しいんで大感謝です」
ハーブクッキーもハーブティーも薬湯もだし、色々使えて、しかも景色も良きでいい匂いまでする。最高です!!
「ハーブはお手入れが最低限でいいのが凄いよねー」
めっちゃ繁殖する種類あるけどね!
途中でお茶休憩したら、ポムたちがハーブ畑で追いかけっこ初めて、ジャスパーだけポムとティムより大きいから丸見えで面白かった。
土地をひっくり返してハーブ植えたから、新発見は無いかなって思ってたら、ディディエが遠くまで飛んでいって何か咥えてきた。
「どうしたのぉ?」
ルルゥがディディエを腕に留まらせるとポロンとルルゥの手のひらにトカゲ??を落とした。
「あらぁ?」
「ギャ!」
『薬になると言っておる』
どうみてもドラゴンの幼体と言うか生まれたて?
「珍しいわねぇ!魔素から発生したてのアースドラゴンよぉ」
『まだ名もなき小物よの』
発生したて!卵とかじゃないんだ。
アズライトが言うには、卵を産めるのはそれなりに力を持つ年数を過ごした個体だから、このアースドラゴンはまだ弱弱でドラゴンになれるか、トカゲの少し上位のようなものになるか未定の魔獣ってやつらしい。
育つとそれなりに強いからこの状態で見つかるのはかなりラッキーらしい。
手のひらサイズなので可愛いんだけど、大きくなると厄介ということで素材にされちゃった。
「良い錬金素材になるわよぉ」
「ディディエからルルゥへのプレゼントじゃない?」
くれると言われれば頂くけど、ディディエの愛なので。
「あらぁそうなのぉ?」
「ギャ!」
どうやらそのまま焼いて食べても粉末にしても滋養強壮と不老効果があるようで。
「ありがとぉ♡」
「ギャ!」
夜にディディエとオヤツにするそうだ。
お義母さまとお祖母さまとマギー先生にバレないようにね?
ディディエも長生きするだろうから、ルルゥに不老不死になって欲しいのかも?
さすがに不死は理に反するからやめようね?
ポムとティムとジャスパーが自分達も負けじと獲物を探したいと言い出したけど止めた。
「帰ってご飯食べよう?」
って言えば、すぐ納得した。チョロいですな。
休憩が済んで、再び帰路に。
順調に進むと屋敷目前でお祖父さまたちが歩いていた。
「おー、今帰りか」
「魔の森帰りー?」
「今日も大猟だよ」
果たして大猟は良いことなのかとちょっと悩むよね。どんだけ魔獣いるんだって。
食糧的には歓迎なんだけど。ほんと。
お祖父さまたちは、森に入って奥に向かったら、コカトリスとビックサンダーバードがナワバリを争っていたのに遭遇したので、サクッと両方いただいてきたって。
そんな地獄の組み合わせをラッキーって言っちゃうの強すぎるよね。
蛇が増えなくて良かった。うん。
門の中に入って魔馬を降りると、お義母さまの弾丸はクラウスさまを直撃した。
私はマルゴさんにヒョイッと持ち上げられて安全圏に。
「うわぁ!」
クラウスさまは一メートルばかり押された。
お義母さまが強くなってる!?
「あはは!クラウス!鈍ったんじゃないのかい?」
お祖母さまが大笑いしてる。
いやぁ?今までにない突進力だった。
お相撲の横綱も負けるかも!
「もー、母上~、今日はリーシャちゃんかお祖母様でしょー」
「気を抜いたら狙うわよぉ」
ここは暗殺者を育成する家門なのかしら?
『母者は我を狙っても良いんだぞ!』
ジャスパー、さすがに膝丈のジャスパーに突進は難しいよ。
「まぁ!可愛い子には出来ないわよぉ」
「ちょっと~僕も可愛い子だよー」
クラウスさま、種類が違いますってば。
「カイダールとまでは行かないけど暑くても育つやつ厳選だよー」
以前より水の苦労はないけど温度はねぇ。
何十年何百年後には、水が豊富になって精霊が増えたことによる気温変化が起きてるかなぁ?
「兄上と父上がなるべくリーシャちゃんが旧オレイユ領で暮らしてた景色を作りたいんだって」
なんと!元オレイユ、現カイダールは山間部の少し高地なので年中涼しい方で、グレーデンは常夏なのだ。
「庭師が土壌改良を研究してるし、リーシャちゃんが温室やなんか考えてくれて、いろんな試みが試せてるからねー」
温室はここでは冷やす方向になるんだよね。
ホーン(極寒)やマーベルハント(寒冷)にお役立ちだから開発に尽力するのは賛成だ。
「お母さまの薬草畑は懐かしいです。でもグレーデンの生命力似溢れた力強い景色も好きです」
「ふふふ、リーシャちゃんは本心で言ってくれるから嬉しいよねー」
リーシャとしては十歳まで暮らした土地で大事な思い出だけど、その後は王都のタウンハウスのなんか小汚い古屋みたいなところで暮らしてたから、どこ行っても天国でしょ。
メグミとしての意識だとほのぼの(危険地域だけどね☆)したグレーデンがお気に入りだ。
「ジュリアスさまとお義父さまの気持ちも嬉しいですし、ハーブはたくさん欲しいんで大感謝です」
ハーブクッキーもハーブティーも薬湯もだし、色々使えて、しかも景色も良きでいい匂いまでする。最高です!!
「ハーブはお手入れが最低限でいいのが凄いよねー」
めっちゃ繁殖する種類あるけどね!
途中でお茶休憩したら、ポムたちがハーブ畑で追いかけっこ初めて、ジャスパーだけポムとティムより大きいから丸見えで面白かった。
土地をひっくり返してハーブ植えたから、新発見は無いかなって思ってたら、ディディエが遠くまで飛んでいって何か咥えてきた。
「どうしたのぉ?」
ルルゥがディディエを腕に留まらせるとポロンとルルゥの手のひらにトカゲ??を落とした。
「あらぁ?」
「ギャ!」
『薬になると言っておる』
どうみてもドラゴンの幼体と言うか生まれたて?
「珍しいわねぇ!魔素から発生したてのアースドラゴンよぉ」
『まだ名もなき小物よの』
発生したて!卵とかじゃないんだ。
アズライトが言うには、卵を産めるのはそれなりに力を持つ年数を過ごした個体だから、このアースドラゴンはまだ弱弱でドラゴンになれるか、トカゲの少し上位のようなものになるか未定の魔獣ってやつらしい。
育つとそれなりに強いからこの状態で見つかるのはかなりラッキーらしい。
手のひらサイズなので可愛いんだけど、大きくなると厄介ということで素材にされちゃった。
「良い錬金素材になるわよぉ」
「ディディエからルルゥへのプレゼントじゃない?」
くれると言われれば頂くけど、ディディエの愛なので。
「あらぁそうなのぉ?」
「ギャ!」
どうやらそのまま焼いて食べても粉末にしても滋養強壮と不老効果があるようで。
「ありがとぉ♡」
「ギャ!」
夜にディディエとオヤツにするそうだ。
お義母さまとお祖母さまとマギー先生にバレないようにね?
ディディエも長生きするだろうから、ルルゥに不老不死になって欲しいのかも?
さすがに不死は理に反するからやめようね?
ポムとティムとジャスパーが自分達も負けじと獲物を探したいと言い出したけど止めた。
「帰ってご飯食べよう?」
って言えば、すぐ納得した。チョロいですな。
休憩が済んで、再び帰路に。
順調に進むと屋敷目前でお祖父さまたちが歩いていた。
「おー、今帰りか」
「魔の森帰りー?」
「今日も大猟だよ」
果たして大猟は良いことなのかとちょっと悩むよね。どんだけ魔獣いるんだって。
食糧的には歓迎なんだけど。ほんと。
お祖父さまたちは、森に入って奥に向かったら、コカトリスとビックサンダーバードがナワバリを争っていたのに遭遇したので、サクッと両方いただいてきたって。
そんな地獄の組み合わせをラッキーって言っちゃうの強すぎるよね。
蛇が増えなくて良かった。うん。
門の中に入って魔馬を降りると、お義母さまの弾丸はクラウスさまを直撃した。
私はマルゴさんにヒョイッと持ち上げられて安全圏に。
「うわぁ!」
クラウスさまは一メートルばかり押された。
お義母さまが強くなってる!?
「あはは!クラウス!鈍ったんじゃないのかい?」
お祖母さまが大笑いしてる。
いやぁ?今までにない突進力だった。
お相撲の横綱も負けるかも!
「もー、母上~、今日はリーシャちゃんかお祖母様でしょー」
「気を抜いたら狙うわよぉ」
ここは暗殺者を育成する家門なのかしら?
『母者は我を狙っても良いんだぞ!』
ジャスパー、さすがに膝丈のジャスパーに突進は難しいよ。
「まぁ!可愛い子には出来ないわよぉ」
「ちょっと~僕も可愛い子だよー」
クラウスさま、種類が違いますってば。
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