647 / 710
二章
636話
しおりを挟む
次の週から一週間ずつ、セリウスさまとクラウスさまがナギ接待期間の超過勤務のご褒美の休暇を取った。
ジュリアスさまの哀愁溢れる背中・・・。
セリウスさまは、カマランの海を堪能して来て、ちょっぴり日焼けで、海のお土産がいっぱいだった。
巨大ダコもどきと鯨サイズマグロっぽいのを一撃で沈めてやったぜーって。
沈めたらダメじゃん!って、ちゃんと魔法で回収して半分カマラン領にあげて来たんだって嬉しそう。
お義父さまが「アッガスにもいるかのう」って言い出した。大物海獣と対決したいとか言い出しちゃって、お祖父さまもスピネルさんたちも興味津々だ。お願いなのでもう百目は持ち帰らないでね。
シャムは海の食べ物、特に貝類が好きになったそうだ。
「シャムは最初、貝に喰われかけてさー、逆襲につもりで噛んだら美味しかったんだってー」
あのパクパク襲ってくるオオホタテみたいなのに食われかけたって!?セリウスさま、ちゃんと見てあげてないとダメじゃん!
「きゃんきゃんきゃん!きゃん!」
『僕が美味しそうなのは仕方ない!でも返り討ちだ!と言っておるの』
ふわふわなマシュマロみたいなイメージなのに勇ましいことです。
ふんすーっと貝殻をペシペシしてる。
「プッキュウウ!」
「モッキュン!」
なぜか憮然としているポムとティム。美味しいお土産くれたのにって思ったら、自分たちの方が漁が得意だと、自分たちならもっと漁れたと言ってるとアズライトが。
ポムたち、大人気ないねぇ?
「アルジェがまた来いよって言ってたよー」
「ははは・・・そうだな」
行きたくてもルークとセバスチャンがお休みをくれませんので。
入れ替わりでクラウスさまが旅立った。
クラウスさまはリュフェリー領に行った。それって休暇になるのかな?って思ってたら、とても満足したお顔で戻って来た。
グレーデン領の魔の森では出ない魔獣が狩れて楽しかったそうだ。
ゆっくり休むって感覚はないのかなぁ。
ゴリラっぽいのやサイクロプスとか食べれないのが多かったけど、慣れない相手と戦うのが楽しいらしい。戦闘民族だねぇ。
あとトレントって言う木の魔物もいっぱい狩ったそう。建築材として重宝らしく、今後も旅館や工場を建てていくから使うんだって楽しそう。やっぱ仕事もしてる!!
「ウィンドタイガーが出てねー!手強かったよー!」
リュフェリー家のハンメルさまたちと充実した狩りを堪能して、シャムやアズライトみたいな存在に出会えないかと期待して奥まで行ったりしたんだって。
「加護持ちはさすがにいなかったよー。タイガー飼いたいって言ったらルシードさまに懐かないぞって言われて諦めたよー」
加護持ちは意思の疎通ができるけど、普通?の魔獣は人間とは相容れない。
獣ならワンチャン?あるけど魔獣は人間や他の生き物を食べるって生存本能的にインプットされた生き物だから共存は無理。
従魔契約があるけど、元々賢い種族じゃないとただ従うだけの使い魔になるから、アズライトやポムたちみたいなお付き合いが出来ない。
「まぁ!魔獣はダメよぉ」
「だって小さいのいたからさー」
これくらいって示したサイズは中型犬くらい。それはさぞかし可愛い姿なんだろうって思ったらキバがエグいんだって。噛まれたら死んじゃうよ。
「ジャスパーみたいな従魔欲しいなぁ」
ジャスパーは確かに可愛い。大きくなる予定だけど今くらいだと一緒に寝れるし。
「出会いはそうそうないぞ」
「私も出会えるもんなら出会いたけどねぇ」
あちこち冒険に出ていたお祖父さまたちも出会ったことがないらしいので、今グレーデンにこんなにいるのがおかしいって状況らしい。
アズライトとポムは食べ物目当てについて来たし、ティムとシャムは自らここに来ちゃったから、ほぼ押しかけで。
ディディエはティムがくれた卵で、ジャスパーは精霊王・・・、あれれぇ?だいぶおかしいな。
「ティムがまた変わった石を見つけたら有り得ちゃうかもですねーぇ?」
みんなでティムォ凝視しちゃう。
ティムは「うぬ!?」っと言った感じで首を曲げた。ほぼ腰ごと捻ってるのが可愛いね。
『あんなレアな事態は二度となかろうの』
ですよねー。
アズライトがスパーンと希望を断ち切った。
「一週間じゃダンジョンには行けなかったけど次は絶対行くよー」
リュフェリー領もかなりの魔境のようで。
「次はワシもついていくかのぅ」
「えー!父上が付いてきたらすぐ終わっちゃうでしょー」
仲良しで良いですねぇって、ジュリアスさまがお休み貰えないままで行かれてしまうと大変困るので、やめてください。
お義父さまってばいいお義母さまが留守だと寂しいのに自分が留守をするのは良いって、ダメですよ!
「俺たちもカマランに行きたいなぁ」
「そうねぇ、三十年ぶりに行ってみようかね」
「今は代替わりしてるだろう?」
あれれ、次のお休みはお祖父さまたちですか。そうですか。
ジュリアスさまの哀愁溢れる背中・・・。
セリウスさまは、カマランの海を堪能して来て、ちょっぴり日焼けで、海のお土産がいっぱいだった。
巨大ダコもどきと鯨サイズマグロっぽいのを一撃で沈めてやったぜーって。
沈めたらダメじゃん!って、ちゃんと魔法で回収して半分カマラン領にあげて来たんだって嬉しそう。
お義父さまが「アッガスにもいるかのう」って言い出した。大物海獣と対決したいとか言い出しちゃって、お祖父さまもスピネルさんたちも興味津々だ。お願いなのでもう百目は持ち帰らないでね。
シャムは海の食べ物、特に貝類が好きになったそうだ。
「シャムは最初、貝に喰われかけてさー、逆襲につもりで噛んだら美味しかったんだってー」
あのパクパク襲ってくるオオホタテみたいなのに食われかけたって!?セリウスさま、ちゃんと見てあげてないとダメじゃん!
「きゃんきゃんきゃん!きゃん!」
『僕が美味しそうなのは仕方ない!でも返り討ちだ!と言っておるの』
ふわふわなマシュマロみたいなイメージなのに勇ましいことです。
ふんすーっと貝殻をペシペシしてる。
「プッキュウウ!」
「モッキュン!」
なぜか憮然としているポムとティム。美味しいお土産くれたのにって思ったら、自分たちの方が漁が得意だと、自分たちならもっと漁れたと言ってるとアズライトが。
ポムたち、大人気ないねぇ?
「アルジェがまた来いよって言ってたよー」
「ははは・・・そうだな」
行きたくてもルークとセバスチャンがお休みをくれませんので。
入れ替わりでクラウスさまが旅立った。
クラウスさまはリュフェリー領に行った。それって休暇になるのかな?って思ってたら、とても満足したお顔で戻って来た。
グレーデン領の魔の森では出ない魔獣が狩れて楽しかったそうだ。
ゆっくり休むって感覚はないのかなぁ。
ゴリラっぽいのやサイクロプスとか食べれないのが多かったけど、慣れない相手と戦うのが楽しいらしい。戦闘民族だねぇ。
あとトレントって言う木の魔物もいっぱい狩ったそう。建築材として重宝らしく、今後も旅館や工場を建てていくから使うんだって楽しそう。やっぱ仕事もしてる!!
「ウィンドタイガーが出てねー!手強かったよー!」
リュフェリー家のハンメルさまたちと充実した狩りを堪能して、シャムやアズライトみたいな存在に出会えないかと期待して奥まで行ったりしたんだって。
「加護持ちはさすがにいなかったよー。タイガー飼いたいって言ったらルシードさまに懐かないぞって言われて諦めたよー」
加護持ちは意思の疎通ができるけど、普通?の魔獣は人間とは相容れない。
獣ならワンチャン?あるけど魔獣は人間や他の生き物を食べるって生存本能的にインプットされた生き物だから共存は無理。
従魔契約があるけど、元々賢い種族じゃないとただ従うだけの使い魔になるから、アズライトやポムたちみたいなお付き合いが出来ない。
「まぁ!魔獣はダメよぉ」
「だって小さいのいたからさー」
これくらいって示したサイズは中型犬くらい。それはさぞかし可愛い姿なんだろうって思ったらキバがエグいんだって。噛まれたら死んじゃうよ。
「ジャスパーみたいな従魔欲しいなぁ」
ジャスパーは確かに可愛い。大きくなる予定だけど今くらいだと一緒に寝れるし。
「出会いはそうそうないぞ」
「私も出会えるもんなら出会いたけどねぇ」
あちこち冒険に出ていたお祖父さまたちも出会ったことがないらしいので、今グレーデンにこんなにいるのがおかしいって状況らしい。
アズライトとポムは食べ物目当てについて来たし、ティムとシャムは自らここに来ちゃったから、ほぼ押しかけで。
ディディエはティムがくれた卵で、ジャスパーは精霊王・・・、あれれぇ?だいぶおかしいな。
「ティムがまた変わった石を見つけたら有り得ちゃうかもですねーぇ?」
みんなでティムォ凝視しちゃう。
ティムは「うぬ!?」っと言った感じで首を曲げた。ほぼ腰ごと捻ってるのが可愛いね。
『あんなレアな事態は二度となかろうの』
ですよねー。
アズライトがスパーンと希望を断ち切った。
「一週間じゃダンジョンには行けなかったけど次は絶対行くよー」
リュフェリー領もかなりの魔境のようで。
「次はワシもついていくかのぅ」
「えー!父上が付いてきたらすぐ終わっちゃうでしょー」
仲良しで良いですねぇって、ジュリアスさまがお休み貰えないままで行かれてしまうと大変困るので、やめてください。
お義父さまってばいいお義母さまが留守だと寂しいのに自分が留守をするのは良いって、ダメですよ!
「俺たちもカマランに行きたいなぁ」
「そうねぇ、三十年ぶりに行ってみようかね」
「今は代替わりしてるだろう?」
あれれ、次のお休みはお祖父さまたちですか。そうですか。
511
お気に入りに追加
1,792
あなたにおすすめの小説
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
三回も婚約破棄された小リス令嬢は黒豹騎士に睨まれる~実は溺愛されてるようですが怖すぎて気づきません~
鳥花風星
恋愛
常に何かを食べていなければ魔力が枯渇してしまい命も危うい令嬢ヴィオラ。小柄でいつも両頬に食べ物を詰めこみモグモグと食べてばかりいるのでついたあだ名が「小リス令嬢」だった。
大食いのせいで三度も婚約破棄されてしまい家族にも疎まれるヴィオラは、ひょんなことからとある騎士に縁談を申し込まれる。
見た目は申し分ないのに全身黒づくめの服装でいつも無表情。手足が長く戦いの際にとても俊敏なことからついたあだ名が「黒豹騎士」だ。
黒豹に睨まれ怯える小リスだったが、どうやら睨まれているわけではないようで…?
対照的な二人が距離を縮めていくハッピーエンドストーリー。
愛なんてどこにもないと知っている
紫楼
恋愛
私は親の選んだ相手と政略結婚をさせられた。
相手には長年の恋人がいて婚約時から全てを諦め、貴族の娘として割り切った。
白い結婚でも社交界でどんなに噂されてもどうでも良い。
結局は追い出されて、家に帰された。
両親には叱られ、兄にはため息を吐かれる。
一年もしないうちに再婚を命じられた。
彼は兄の親友で、兄が私の初恋だと勘違いした人。
私は何も期待できないことを知っている。
彼は私を愛さない。
主人公以外が愛や恋に迷走して暴走しているので、主人公は最後の方しか、トキメキがないです。
作者の脳内の世界観なので現実世界の法律や常識とは重ねないでお読むください。
誤字脱字は多いと思われますので、先にごめんなさい。
他サイトにも載せています。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた
もふきゅな
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる