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二章
635話
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お昼はお義母さまとフルーツサンドイッチを食べる。
ポムたちが美味しくしてくれてる朝臭覚した果物にたっぷり生クリームとカスタード。
「美味しいわねぇ!パンがやわらかいと果物の食感がしっかり味わえるのよねぇ」
ハードパンのフルーツサンドは食べにくい気がする。
ポムたちはさっきまで辛い煎餅に踊っていたのに生クリームたっぷりフルーツも美味しそうに頬張ってる。
「プッキュ」
「モッキュ!」
「ギャォン」
三匹で何やら相談してる。
『果物の木を増やしたいようだの』
まだ畑を広げたいらしい。
半分くらいお酒用になってる気もするから好きにやってくれた方が良いかも。
「まぁまぁ!甘くて美味しいのをお願いねぇ」
は!こんな調子でお願いされちゃってるから遠慮なく広げてるんだ。
まだまだ未開地多いからありがたいという事なのね。
午後からも厨房でお料理をする。
ルルゥ、ベンとニックスから、エステ特化型の旅館で美容に良くて女性が喜ぶレシピの相談があった。
旅館のコックさんもグレーデン家で修行期間を得た人しかなれないと決められたそうで、ルルゥたちが教師役なんだって。
まずは今にグレーデン領は野菜が美味しいので野菜を中心に彩り華やかな感じが良いことと、果物のいっぱいなのでヨーグルトと果物を使ったおやつ。
おそらく富裕層しか泊まれないので、一泊で帰ることも無さそうなので、四日に一回チートディというお肉いっぱい、バターたっぷり焼き菓子や生クリームたっぷりケーキの日を入れてって話す。
お魚メニューはアッガスの目玉にしたいから、グレーデンではポムたちのおかげて美味しい野菜メニューが絶対良いよ。
エステ中心なら、家族じゃなくて女性だけでお泊まりとなると逆にお肉祭りがいい人もいるだろうから、予約時に腸内リフレッシュお野菜食べて痩身エステコースか、ガッツリ食べてジム体験付きエステコース、美食と温泉でリラックスエステコースみたいにしたらって。
「まぁ!極端なのは面白いわねぇ」
女性貴族はどうしても人の目が気になるから、旅先で羽目が外せて、エステでお肌が生まれ変わるなんて最高よねって、ルルゥが笑うんだけど、ベンとニックスもなんか目が輝いてるぞ。
そういえば可愛い物が大好きな乙男だったっけ。オネェでは無いけど美容と健康に興味があるらしい。
野菜コースにはカイダールのハーブとディサンド領からお取り寄せの食用花を飾ればかなり華やかになる。
「あ、デレードやナギの香辛料を使うのも汗をかいてデトックスだね」
あちこちの良いものを取り入れて、楽しくって最高だ。
「そうねぇ、全部叩き込んであげなくちゃだけど評判になるわよぉ」
そういえば、王妃さまに無事ご宿泊をして頂いたので本格的に予約が取れるようになったんだった。
調理師学校もほぼ完成で生徒がちょこちょこ入学してるのを、うちのコックさん持ち回りで教えてるんだって。
いつの間にか色々動いてた。
「ここに身元保証が完全じゃない子は入れられないし、貴族に頼まれたコックを置くのにちょうど良いのよぉ」
どうやらルルゥの腕とグレーデンの評判が上がり過ぎて、研修を頼まれることが多くなり過ぎてるそう。
やって来たコック希望者の後ろにうちのコックさんを引き抜きたい思惑も見えるから、学校という枠が用意できていて良かったんだって。
私のほぼ人任せで丸投げな思い付きの結果が良いことになってて、少し安心。
「ディゴーあたりだと畑もここほど立派じゃ無いから情報も集めにくいでしょうしねぇ」
産業スパイの心配もあるの!?
今まで預かったコックさんはお義父さまやお義母さまのツテがほとんどだったけど、さほど仲良くなくても結構しつこく頼まれることが増えてきてるらしい。
スパイしたくてもグレーデン領に慣れてない人が、ディゴーからグレーデン家周辺まで来るのは危ないから来れないんで、あんまり調べられないでしょうねって。
スパイって言っても、豊作はほぼポムたちやアズライトのおかげなんだよね。
産業?的には私の思いつきをお義父さまが力技で工場や工房を用意してくれるからだから、真似しようにも素材や予算が確保できないんじゃないかなぁ?
「お金の匂いがするところには悪意が集まるからぁ。でも集まってきたところをプチンと出来るから楽よねぇ」
囮罠状態!!プチンとされちゃうの!?
料理学校は、純粋に料理がしたい人が学べて、美味しい物がどこでも食べられるようにって思ったのが話が大きくなっただけだと思ってたけど、なんだかねぇ?だね。
「そんな顔しないのぉ!学びたく無い人は結局グレーデンで料理なんて続けられないからぁすぐ逃げ帰るわよぉ~」
おぅ・・・。
用意される魔物肉や日常に聞こえる魔物の咆哮に脳筋教師という辺境外の人には慣れない環境だから覚悟がないと領外の人は無理なんだって。
それって領外の人をハナから集める気ないやつー!
魔導師工房の魔導師たちは戦場や訓練で多少は耐性があるから住めてるけどって。
今でうちに研修に来てた人たちは従者棟に泊まれて、騎士がたくさんいるのを間近で見てたし、王宮や高位貴族家に仕えてるコックさんだったから、何がなんでも主人のために覚えて帰る覚悟があった。それでも帰りたいっていう人も数人いたそうだ。
お金目当てとか、忠誠度が低い人だったら逃げ帰るだろうってことらしい。
「俺たちは元騎士で体格も違いすぎるから都会の連中には最初はビビられますよ」
あー、そもそも種族(マッチョ族!?)の違いって言うハードルを超えて教わるのか。
「グレーデン怖いって浸透してるのに覚悟がないって」
「都会の平民は知らんかもですよ」
最低限の情報を与えてあげないとダメじゃん。雇用主!!
ポムたちが美味しくしてくれてる朝臭覚した果物にたっぷり生クリームとカスタード。
「美味しいわねぇ!パンがやわらかいと果物の食感がしっかり味わえるのよねぇ」
ハードパンのフルーツサンドは食べにくい気がする。
ポムたちはさっきまで辛い煎餅に踊っていたのに生クリームたっぷりフルーツも美味しそうに頬張ってる。
「プッキュ」
「モッキュ!」
「ギャォン」
三匹で何やら相談してる。
『果物の木を増やしたいようだの』
まだ畑を広げたいらしい。
半分くらいお酒用になってる気もするから好きにやってくれた方が良いかも。
「まぁまぁ!甘くて美味しいのをお願いねぇ」
は!こんな調子でお願いされちゃってるから遠慮なく広げてるんだ。
まだまだ未開地多いからありがたいという事なのね。
午後からも厨房でお料理をする。
ルルゥ、ベンとニックスから、エステ特化型の旅館で美容に良くて女性が喜ぶレシピの相談があった。
旅館のコックさんもグレーデン家で修行期間を得た人しかなれないと決められたそうで、ルルゥたちが教師役なんだって。
まずは今にグレーデン領は野菜が美味しいので野菜を中心に彩り華やかな感じが良いことと、果物のいっぱいなのでヨーグルトと果物を使ったおやつ。
おそらく富裕層しか泊まれないので、一泊で帰ることも無さそうなので、四日に一回チートディというお肉いっぱい、バターたっぷり焼き菓子や生クリームたっぷりケーキの日を入れてって話す。
お魚メニューはアッガスの目玉にしたいから、グレーデンではポムたちのおかげて美味しい野菜メニューが絶対良いよ。
エステ中心なら、家族じゃなくて女性だけでお泊まりとなると逆にお肉祭りがいい人もいるだろうから、予約時に腸内リフレッシュお野菜食べて痩身エステコースか、ガッツリ食べてジム体験付きエステコース、美食と温泉でリラックスエステコースみたいにしたらって。
「まぁ!極端なのは面白いわねぇ」
女性貴族はどうしても人の目が気になるから、旅先で羽目が外せて、エステでお肌が生まれ変わるなんて最高よねって、ルルゥが笑うんだけど、ベンとニックスもなんか目が輝いてるぞ。
そういえば可愛い物が大好きな乙男だったっけ。オネェでは無いけど美容と健康に興味があるらしい。
野菜コースにはカイダールのハーブとディサンド領からお取り寄せの食用花を飾ればかなり華やかになる。
「あ、デレードやナギの香辛料を使うのも汗をかいてデトックスだね」
あちこちの良いものを取り入れて、楽しくって最高だ。
「そうねぇ、全部叩き込んであげなくちゃだけど評判になるわよぉ」
そういえば、王妃さまに無事ご宿泊をして頂いたので本格的に予約が取れるようになったんだった。
調理師学校もほぼ完成で生徒がちょこちょこ入学してるのを、うちのコックさん持ち回りで教えてるんだって。
いつの間にか色々動いてた。
「ここに身元保証が完全じゃない子は入れられないし、貴族に頼まれたコックを置くのにちょうど良いのよぉ」
どうやらルルゥの腕とグレーデンの評判が上がり過ぎて、研修を頼まれることが多くなり過ぎてるそう。
やって来たコック希望者の後ろにうちのコックさんを引き抜きたい思惑も見えるから、学校という枠が用意できていて良かったんだって。
私のほぼ人任せで丸投げな思い付きの結果が良いことになってて、少し安心。
「ディゴーあたりだと畑もここほど立派じゃ無いから情報も集めにくいでしょうしねぇ」
産業スパイの心配もあるの!?
今まで預かったコックさんはお義父さまやお義母さまのツテがほとんどだったけど、さほど仲良くなくても結構しつこく頼まれることが増えてきてるらしい。
スパイしたくてもグレーデン領に慣れてない人が、ディゴーからグレーデン家周辺まで来るのは危ないから来れないんで、あんまり調べられないでしょうねって。
スパイって言っても、豊作はほぼポムたちやアズライトのおかげなんだよね。
産業?的には私の思いつきをお義父さまが力技で工場や工房を用意してくれるからだから、真似しようにも素材や予算が確保できないんじゃないかなぁ?
「お金の匂いがするところには悪意が集まるからぁ。でも集まってきたところをプチンと出来るから楽よねぇ」
囮罠状態!!プチンとされちゃうの!?
料理学校は、純粋に料理がしたい人が学べて、美味しい物がどこでも食べられるようにって思ったのが話が大きくなっただけだと思ってたけど、なんだかねぇ?だね。
「そんな顔しないのぉ!学びたく無い人は結局グレーデンで料理なんて続けられないからぁすぐ逃げ帰るわよぉ~」
おぅ・・・。
用意される魔物肉や日常に聞こえる魔物の咆哮に脳筋教師という辺境外の人には慣れない環境だから覚悟がないと領外の人は無理なんだって。
それって領外の人をハナから集める気ないやつー!
魔導師工房の魔導師たちは戦場や訓練で多少は耐性があるから住めてるけどって。
今でうちに研修に来てた人たちは従者棟に泊まれて、騎士がたくさんいるのを間近で見てたし、王宮や高位貴族家に仕えてるコックさんだったから、何がなんでも主人のために覚えて帰る覚悟があった。それでも帰りたいっていう人も数人いたそうだ。
お金目当てとか、忠誠度が低い人だったら逃げ帰るだろうってことらしい。
「俺たちは元騎士で体格も違いすぎるから都会の連中には最初はビビられますよ」
あー、そもそも種族(マッチョ族!?)の違いって言うハードルを超えて教わるのか。
「グレーデン怖いって浸透してるのに覚悟がないって」
「都会の平民は知らんかもですよ」
最低限の情報を与えてあげないとダメじゃん。雇用主!!
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