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二章
581話
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セリウスさまは、スキップせんばかりに帰って行った。
シャムとラブになるんだーってさ。
「僕の髪やベッドもめっちゃ匂い嗅いでたのに兄さん選ぶんだもんねー」
クラウスさまも、ベンさんたち、可愛い物好きコックさんも侍女さんたちも、選ばれたかったらしくて、ポムみたいに森に行けば出会えるかもって探しに行こうかと、真剣に考えてるって。
ティムやシャムのパターンだとグレーデンが気になってやってくる方が確率高いんじゃないかな?
「兄さんのベッドがシャムのご飯の隠し場所になってるからさー、いじるとシャムがウルウルと見つめてきてシーツ替え出来ないって侍女たちが言ってきたからー、兄さんが戻るまでほっといて良いよーって言ってあげたんだー」
巣を作られてる!!
「さすがに一回口に入れたものは腐るんじゃ」
「専用の寝床作らないとねー」
他人事なのとうらやまけしからんのとで気のない返事だね。
「私はどうせならライデンのような大きなのと出会いたいな」
アンゼリカさまは、グレーデンの魔の森の聖獣のようなカッコいい契約獣がいいって。
もしアンゼリカさまがライデンみたいなの連れていたら、カッコ良すぎて惚れそう。
デカいもふもふも良いよね!ジャスパーはいずれ大きくなるから期待している。
夕食はルルゥが用意してくれたので、ニーナやアランたち、チェイスさんたちと一緒に食べることに。
チェイスさん、護衛は他に押し付けて来たって。その代わり夜勤するそうだ。
「厨房を少し手伝って来たけどぉ、なんか『んっまぁあああいっぃいんぬっ』とか『んぬぁぁんどぅあぁこぉれぇぇえうはぁっぁぁぁああ』って聞こえて来てねぇ」
(うまい!なんだこれは!)
ずっと舞台で歌ってるかのように感想を述べていたらしい。
しかもBGM(自前楽団)付き。
ポーズを決める時、花びらは食事に入るといけないから背後で羽飾りや花輪を掲げる係が必死に動いてたらしい。
それ生で見たら腹筋が死ぬ。
「わー、前より進化してるー」
以前はさすがに背後の係は付いていなかったらしい。どうしてそうなった。
「花びら係とか音楽隊は元孤児とか生活に困ってた人を雇ってるそうだからー、慈善と趣味が一致してるんだって~」
ほほぅ!それは良いことだけど、なぜその方向になったの。
「若い子しかいなかったでしょー、礼儀作法と特技を身につけると使用人、王宮音楽隊になれるんだってー」
ワオ!
奨学基金とか、予算激渋で邪魔ばっかなうちのお偉いさんよりめっちゃいい事してるじゃん!
んっぬ!とかウザいと思ってごめんなさい。
「でも花びら係って特技になるのかなー?」
瞬間とか空気を読んで動く練習とかかな??
「使用人って、結局は王族のお囃子係になってるのかもねぇ?」
「あー、向こうの王宮にはちゃんと大人の背景係がいたかもな」
ルルゥが言うとアモンさんが頷いた。
アモンさんとチェイスさんはグリーンリバーに行ったことがあって、大人の花びら係や音楽隊を見たって。
「仕事に困らないなら良いのかな」
「そうねぇ、衣食住が約束されてるなら良い方よねぇ」
人を雇ってまで演出するのも仕事を与えるためだったのかと思うと尊敬できちゃう・・・かなぁ?
「国が困ってないからそんな役割の人員が持てると思うと良い国かもねー」
食糧事情が悪ければ畑を耕す人を増やしたりで、戦争があれば兵士として徴兵されるものね。
「グリーンリバーは魔の森とか魔獣の心配がないのですか?」
「いやー?それなりにはあるだろうけどー、難易度は低いかなー」
ニーナが質問したらクラウスさまが少し考えて答えた。
ダンジョンも魔の森も比較的低ランクで、土地は穀物、野菜、草花、果実と大地の恵みが豊富で、牧畜も盛んで、国自体は裕福らしい。
神、精霊信仰がそれなりに根付いているってことかなって思う。
じゃぁ、レイドラアースは信仰を取り戻したら常春になるのかと言えば、そうでもないんだろうけど。
「魔獣が少ないから普通の家畜が飼えるのは良いと思うが、魔獣肉に慣れていると物足りないんだ」
アンゼリカさまもグリーンリバーには何度か行ってるそうだ。
「騎士団はそれなりに練度が高いがホーンのお大嵐のような事態には対処しきれないだろう」
「ありゃ、あっちじゃそうそう起こらんだろ」
「低ランクのダンジョンや魔の森でもたまに想定外がでるだろう」
ふほー。魔素を溜め込まないようにしてても急激にどうにかなっちゃう場合があるから、国は騎士団を鍛えておかないとダメ。
なのでこの近隣国と合同訓練など定期的にしてるんだって。
うちの王国騎士団はグリーンリバーと同じくらいのだそう。
だから、普通の強さ何わからないって。
でもグリーンリバーもちゃんと鍛えてるだろうから、やっぱ王国騎士団を弱いとかって辺境三家基準が高過ぎるんだよ。
「AランクやSランクにほとんど遭遇しない連中に強くなれって言っても無理よねぇ」
Aランクがバンバン出るのがヤバいって誰か教えてあげて。
食後のデザートの時にゼリーと果物が出て来たので、アイテムボックスからシャンパンを出して、フルーツ入りグラスに注いで食べることに。
「うまっ」
「これ好き」
みんなが喜んでくれた中で、
「これも一杯分にカウントですよ」
って!!ニーナさんがひどいです。
「はぁー、堅いこと言うねぇ」
「これはおやつで良いだろー?」
チェイスさんとアモンさんが庇ってくれたけど、覆らなかった。
「ジュリアスさまがいない所では特にダメですよ」
くぅ。
シャムとラブになるんだーってさ。
「僕の髪やベッドもめっちゃ匂い嗅いでたのに兄さん選ぶんだもんねー」
クラウスさまも、ベンさんたち、可愛い物好きコックさんも侍女さんたちも、選ばれたかったらしくて、ポムみたいに森に行けば出会えるかもって探しに行こうかと、真剣に考えてるって。
ティムやシャムのパターンだとグレーデンが気になってやってくる方が確率高いんじゃないかな?
「兄さんのベッドがシャムのご飯の隠し場所になってるからさー、いじるとシャムがウルウルと見つめてきてシーツ替え出来ないって侍女たちが言ってきたからー、兄さんが戻るまでほっといて良いよーって言ってあげたんだー」
巣を作られてる!!
「さすがに一回口に入れたものは腐るんじゃ」
「専用の寝床作らないとねー」
他人事なのとうらやまけしからんのとで気のない返事だね。
「私はどうせならライデンのような大きなのと出会いたいな」
アンゼリカさまは、グレーデンの魔の森の聖獣のようなカッコいい契約獣がいいって。
もしアンゼリカさまがライデンみたいなの連れていたら、カッコ良すぎて惚れそう。
デカいもふもふも良いよね!ジャスパーはいずれ大きくなるから期待している。
夕食はルルゥが用意してくれたので、ニーナやアランたち、チェイスさんたちと一緒に食べることに。
チェイスさん、護衛は他に押し付けて来たって。その代わり夜勤するそうだ。
「厨房を少し手伝って来たけどぉ、なんか『んっまぁあああいっぃいんぬっ』とか『んぬぁぁんどぅあぁこぉれぇぇえうはぁっぁぁぁああ』って聞こえて来てねぇ」
(うまい!なんだこれは!)
ずっと舞台で歌ってるかのように感想を述べていたらしい。
しかもBGM(自前楽団)付き。
ポーズを決める時、花びらは食事に入るといけないから背後で羽飾りや花輪を掲げる係が必死に動いてたらしい。
それ生で見たら腹筋が死ぬ。
「わー、前より進化してるー」
以前はさすがに背後の係は付いていなかったらしい。どうしてそうなった。
「花びら係とか音楽隊は元孤児とか生活に困ってた人を雇ってるそうだからー、慈善と趣味が一致してるんだって~」
ほほぅ!それは良いことだけど、なぜその方向になったの。
「若い子しかいなかったでしょー、礼儀作法と特技を身につけると使用人、王宮音楽隊になれるんだってー」
ワオ!
奨学基金とか、予算激渋で邪魔ばっかなうちのお偉いさんよりめっちゃいい事してるじゃん!
んっぬ!とかウザいと思ってごめんなさい。
「でも花びら係って特技になるのかなー?」
瞬間とか空気を読んで動く練習とかかな??
「使用人って、結局は王族のお囃子係になってるのかもねぇ?」
「あー、向こうの王宮にはちゃんと大人の背景係がいたかもな」
ルルゥが言うとアモンさんが頷いた。
アモンさんとチェイスさんはグリーンリバーに行ったことがあって、大人の花びら係や音楽隊を見たって。
「仕事に困らないなら良いのかな」
「そうねぇ、衣食住が約束されてるなら良い方よねぇ」
人を雇ってまで演出するのも仕事を与えるためだったのかと思うと尊敬できちゃう・・・かなぁ?
「国が困ってないからそんな役割の人員が持てると思うと良い国かもねー」
食糧事情が悪ければ畑を耕す人を増やしたりで、戦争があれば兵士として徴兵されるものね。
「グリーンリバーは魔の森とか魔獣の心配がないのですか?」
「いやー?それなりにはあるだろうけどー、難易度は低いかなー」
ニーナが質問したらクラウスさまが少し考えて答えた。
ダンジョンも魔の森も比較的低ランクで、土地は穀物、野菜、草花、果実と大地の恵みが豊富で、牧畜も盛んで、国自体は裕福らしい。
神、精霊信仰がそれなりに根付いているってことかなって思う。
じゃぁ、レイドラアースは信仰を取り戻したら常春になるのかと言えば、そうでもないんだろうけど。
「魔獣が少ないから普通の家畜が飼えるのは良いと思うが、魔獣肉に慣れていると物足りないんだ」
アンゼリカさまもグリーンリバーには何度か行ってるそうだ。
「騎士団はそれなりに練度が高いがホーンのお大嵐のような事態には対処しきれないだろう」
「ありゃ、あっちじゃそうそう起こらんだろ」
「低ランクのダンジョンや魔の森でもたまに想定外がでるだろう」
ふほー。魔素を溜め込まないようにしてても急激にどうにかなっちゃう場合があるから、国は騎士団を鍛えておかないとダメ。
なのでこの近隣国と合同訓練など定期的にしてるんだって。
うちの王国騎士団はグリーンリバーと同じくらいのだそう。
だから、普通の強さ何わからないって。
でもグリーンリバーもちゃんと鍛えてるだろうから、やっぱ王国騎士団を弱いとかって辺境三家基準が高過ぎるんだよ。
「AランクやSランクにほとんど遭遇しない連中に強くなれって言っても無理よねぇ」
Aランクがバンバン出るのがヤバいって誰か教えてあげて。
食後のデザートの時にゼリーと果物が出て来たので、アイテムボックスからシャンパンを出して、フルーツ入りグラスに注いで食べることに。
「うまっ」
「これ好き」
みんなが喜んでくれた中で、
「これも一杯分にカウントですよ」
って!!ニーナさんがひどいです。
「はぁー、堅いこと言うねぇ」
「これはおやつで良いだろー?」
チェイスさんとアモンさんが庇ってくれたけど、覆らなかった。
「ジュリアスさまがいない所では特にダメですよ」
くぅ。
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