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二章
573話
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夕食に時に、セリウスさまとお互いの情報交換。
って言っても、私からは特に何もないんだよね。女子バナだったし。
我が国とナギとは、教育レベルが結構違うかなって、思ったことは伝えたけど。
「もうさぁ、ジジィどもがネチネチネチネチと。父上や母上にはビビって何も言えないから俺にいうんだろうけどさー。ほんと無駄だよねー」
かなりストレスを溜めてるようだ。
現在グレーデンは税金免除なのに例年以上に収益があることで今までよりウザいらしい。
「税金については陛下か私に言うべきですよね?」
免除は王様が決めて、そうなったのは私の保護代替わりだもの。
「ねー、陛下がお決めになったことが気に入らないんですねって言ったら、ジジィどもが陛下の顔を見て真っ青だったよー。陛下が良い笑顔で見てたからねー」
オジサンたちの前で「ねぇ今どんな気持ち?」ってやりたかったなぁ。
「そしたら陛下がさー。「辺境三家は普段から騎士の育成に予算を取られているが国はほとんど負担していない。彼らに守られておきながら、そうまで辺境の発展が気に入らないなら、其方らは辺境三家を当てにせぬのだな。魔獣の反乱があっても其方たちの元に辺境三家は出向かないだろう」って言ってくれてねー」
おお。国防費をケチってるのはあかんけど、ちゃんと苦労をわかってくれてるんだ。
「まぁ予算の負担って言っても魔獣の素材でペイできてるんだけどねー?」
ペイ出来ちゃうほど魔獣を討伐してるとも言う。
「ホーンの大嵐もあったばかりなのに自分たちは安全って思い込めるのすごいですよね」
「中央貴族は現場見たことないのがほとんどだからねー」
見たことなくてもさー。魔獣に出会すことくらいあるでしょうに。
「戦闘に参加せず、お金も出したくないなら、国政を正常に動かすくらいして欲しいものです」
「あはは、リーシャちゃんは近くに騎士がいるとこで育ってないのに騎士寄りでいてくれるよねー」
マッチョは正義です。
と言うのは冗談で、この世界で自分をリーシャになった?と認識してすぐグレーデンに行ったからじゃないかな。
王様に引き取られてたら、それなりに王都寄りだったのかな。
貴族にはう○こしかいないのかとか思いつつ。
「ま、そもそも正規の値段出さない領地にうちの大事な戦力を貸し出すことなんかあり得ないんだけどねー」
ちなみに領地が貧しすぎる場合、国からの補助金を貰うとか、分割で物納とかちゃんとやりようがある。
支払いをブッチしたり値切ったりをすると次回からは助けを呼べないので、よほどの馬鹿じゃない限りはそうならない。
過去の歴史の中には支払い拒否した例があって、その領地は後に領地返還したって記録されているので、派遣を頼んで払わないって言うことはないみたい。
歴史の勉強をしない人の中から、そのうち現れそうだよね!そんな人が当主になれるんだよ。この国。
「一応、増えた要注意の貴族リストは作っておくから後で確認しておいてねー」
増えてるんかーい!ってズッコけるよ。まともな貴族どこにいるの?教えて、お爺さん(誰)。
「不遇の中なんとか過ごしてきた連中がちょっと選民意識や特権階級だとかを爆発させちゃってるんだよー」
ぬぬ。ハーボット派閥に抑え込まれてた反動がそんな方向に。
大人しくしていた人たちが悪い方向にはっちゃけたのか。面倒。
「やられてきた事をやるのはいい事じゃないからねー、そのうち痛い目に遭うか、大したことのない己を思い知るだろうねー」
自分がされて嫌だったことはしちゃいけないんだよ。
なんか悲しいね。
つくづく、ハーボットめって言いたい。
「はぁ、早く魔の森に行きたい」
暴れたくなっちゃったらしい。
「そんなセリウスさまに残念なお知らせです。戻ったら書類仕事が待っています」
どう考えてもルークが薄寒い笑顔で待ち構えてる姿しか浮かばないよ。
「やだなー。留守中の仕事はクラウスや父上・・・、父上は多分ダンジョンとか行っちゃってるなー」
ほろり。
「まぁ、急ぎの分は済ましてるはず・・・だよねー?」
さすがにそれはルークかセバスチャンがお義父さまかジュリアスさまに押し付け(ゲフン)てるよ。多分。
「俺、この仕事が終わったら休暇取るんだ~」
セリウスさま、遠い目をしちゃった。
「私は次のジュリアスさまのお休みにはウォレス領に行くんですよ」
ゴムの木探しにレッツラゴーするんだ。
「それはお休みじゃなくて仕事だよねー?」
「でも欲しいものを探しに行くんで」
「結果的に商売になりそうだし、貴族的交流でしょー?」
うーん。どうだろう。
ゴムの木がなくても柔らかい木とか何か発見があれば嬉しいけどさ。
旅行気分で行きたいなー。
食後のお茶中に《伝心鳥》が飛んできた。
セリウスさまが受け止めると、お手紙が出てきた。どう言う仕組みなのかな?
「あー、兄上がタウンハウスに来れるか?ってー。ジャスパーたちと会えるみたいー」
「行きたいです」
もう寝るだけだから良いよね。
「明日はグリーンリバーの使者が来るから、警備が厳しくなるから今夜中にこっちに戻らなくちゃだけど良いー?」
数時間しか会えないのか。
でも会えるだけ嬉しいので当然行きたいよ。
「はい!」
「だよねー」
そんなわけで王宮の転移陣を使わせてもらってタウンハウスに。
馬車でもすぐだけど、警備の関係で私たちグレーデン家の人間が王宮の外に出てないと思われてる方が良いみたい。
って言っても、私からは特に何もないんだよね。女子バナだったし。
我が国とナギとは、教育レベルが結構違うかなって、思ったことは伝えたけど。
「もうさぁ、ジジィどもがネチネチネチネチと。父上や母上にはビビって何も言えないから俺にいうんだろうけどさー。ほんと無駄だよねー」
かなりストレスを溜めてるようだ。
現在グレーデンは税金免除なのに例年以上に収益があることで今までよりウザいらしい。
「税金については陛下か私に言うべきですよね?」
免除は王様が決めて、そうなったのは私の保護代替わりだもの。
「ねー、陛下がお決めになったことが気に入らないんですねって言ったら、ジジィどもが陛下の顔を見て真っ青だったよー。陛下が良い笑顔で見てたからねー」
オジサンたちの前で「ねぇ今どんな気持ち?」ってやりたかったなぁ。
「そしたら陛下がさー。「辺境三家は普段から騎士の育成に予算を取られているが国はほとんど負担していない。彼らに守られておきながら、そうまで辺境の発展が気に入らないなら、其方らは辺境三家を当てにせぬのだな。魔獣の反乱があっても其方たちの元に辺境三家は出向かないだろう」って言ってくれてねー」
おお。国防費をケチってるのはあかんけど、ちゃんと苦労をわかってくれてるんだ。
「まぁ予算の負担って言っても魔獣の素材でペイできてるんだけどねー?」
ペイ出来ちゃうほど魔獣を討伐してるとも言う。
「ホーンの大嵐もあったばかりなのに自分たちは安全って思い込めるのすごいですよね」
「中央貴族は現場見たことないのがほとんどだからねー」
見たことなくてもさー。魔獣に出会すことくらいあるでしょうに。
「戦闘に参加せず、お金も出したくないなら、国政を正常に動かすくらいして欲しいものです」
「あはは、リーシャちゃんは近くに騎士がいるとこで育ってないのに騎士寄りでいてくれるよねー」
マッチョは正義です。
と言うのは冗談で、この世界で自分をリーシャになった?と認識してすぐグレーデンに行ったからじゃないかな。
王様に引き取られてたら、それなりに王都寄りだったのかな。
貴族にはう○こしかいないのかとか思いつつ。
「ま、そもそも正規の値段出さない領地にうちの大事な戦力を貸し出すことなんかあり得ないんだけどねー」
ちなみに領地が貧しすぎる場合、国からの補助金を貰うとか、分割で物納とかちゃんとやりようがある。
支払いをブッチしたり値切ったりをすると次回からは助けを呼べないので、よほどの馬鹿じゃない限りはそうならない。
過去の歴史の中には支払い拒否した例があって、その領地は後に領地返還したって記録されているので、派遣を頼んで払わないって言うことはないみたい。
歴史の勉強をしない人の中から、そのうち現れそうだよね!そんな人が当主になれるんだよ。この国。
「一応、増えた要注意の貴族リストは作っておくから後で確認しておいてねー」
増えてるんかーい!ってズッコけるよ。まともな貴族どこにいるの?教えて、お爺さん(誰)。
「不遇の中なんとか過ごしてきた連中がちょっと選民意識や特権階級だとかを爆発させちゃってるんだよー」
ぬぬ。ハーボット派閥に抑え込まれてた反動がそんな方向に。
大人しくしていた人たちが悪い方向にはっちゃけたのか。面倒。
「やられてきた事をやるのはいい事じゃないからねー、そのうち痛い目に遭うか、大したことのない己を思い知るだろうねー」
自分がされて嫌だったことはしちゃいけないんだよ。
なんか悲しいね。
つくづく、ハーボットめって言いたい。
「はぁ、早く魔の森に行きたい」
暴れたくなっちゃったらしい。
「そんなセリウスさまに残念なお知らせです。戻ったら書類仕事が待っています」
どう考えてもルークが薄寒い笑顔で待ち構えてる姿しか浮かばないよ。
「やだなー。留守中の仕事はクラウスや父上・・・、父上は多分ダンジョンとか行っちゃってるなー」
ほろり。
「まぁ、急ぎの分は済ましてるはず・・・だよねー?」
さすがにそれはルークかセバスチャンがお義父さまかジュリアスさまに押し付け(ゲフン)てるよ。多分。
「俺、この仕事が終わったら休暇取るんだ~」
セリウスさま、遠い目をしちゃった。
「私は次のジュリアスさまのお休みにはウォレス領に行くんですよ」
ゴムの木探しにレッツラゴーするんだ。
「それはお休みじゃなくて仕事だよねー?」
「でも欲しいものを探しに行くんで」
「結果的に商売になりそうだし、貴族的交流でしょー?」
うーん。どうだろう。
ゴムの木がなくても柔らかい木とか何か発見があれば嬉しいけどさ。
旅行気分で行きたいなー。
食後のお茶中に《伝心鳥》が飛んできた。
セリウスさまが受け止めると、お手紙が出てきた。どう言う仕組みなのかな?
「あー、兄上がタウンハウスに来れるか?ってー。ジャスパーたちと会えるみたいー」
「行きたいです」
もう寝るだけだから良いよね。
「明日はグリーンリバーの使者が来るから、警備が厳しくなるから今夜中にこっちに戻らなくちゃだけど良いー?」
数時間しか会えないのか。
でも会えるだけ嬉しいので当然行きたいよ。
「はい!」
「だよねー」
そんなわけで王宮の転移陣を使わせてもらってタウンハウスに。
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