ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

563話

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 ヘイトさん劇場が終わってみれば、浮気がバレた人たちが死刑執行間近な様相に。
 浮気もやだし、あんな人に手を出した趣味の悪さも気持ちが悪いので、奥様たち、しっかり制裁を与えちゃっていいよ。 
 奥様たち綺麗な人ばかりなのに、地雷系がモテるのかな。
 いや、つまみ食いは別なのか。男心は私にはわからないね!

 ちなみにヘイトさん、今まで関係した相手や秘密?を詳しく尋問されちゃったりするそうだ。
 この国ってなーんか、いろいろと後手後手の後手なんだよね。

 せっかくの歓待の場を荒らされちゃった気分だけど、ナギの人たちに被害がなかったのでセーフ?
 
 変なことに巻き込まれていた間にお酒が振る舞われてた。おのれヘイト!!!

 シャンパンタワーはないけど、テーブルに色々な瓶が並べられ、給仕の人も配って歩いてる。

『レイドラアースとナギの選りすぐりのお酒です』
 テーブルで両国の給仕さんが説明してたりする。
 混ぜたり降ったりがないのでバーテンダーさんいないの残念!!

『ジュリアスさま、ナギのお酒は濃厚ですよ』
 味見させてもらったことがあるお酒を勧めてみた。

『おや、イケる口ですか?』
 一番濃いお酒を頼んだジュリアスさまを見上げて、私のことは視界に入らない給仕さん。
 新○劇みたいなことしたらええのんか!!
 下ーーぁ下ーーーーーぁああ!!

『酒は好きだな、こちらとこちらを』
 ナギのとレイドラアースのを二種類ずつ頼んで、休憩用の小テーブルに運んでもらう。
 ビュッフェのテーブルから、おつまみとフルーツを選んでくれて一緒に乾杯。

『半分ずつ飲めば四種類楽しめるだろう?』
 くぅ!ジュリアスさまありがとう!!

 アルコール度数という制限はないので、二杯分でもかなりいい感じなの!!

 だって七%の缶チューハイと三十五%くらいのブランデー、どれでも一杯カウント!!ヒャッホー!
 選んだナギのお酒は私の舌調べでは五十%は行く!!!ふぅうううーーーーぅ!!!

『リーシャがご機嫌になって嬉しい』
『ジュリアスさまとわけっこ出来て嬉しいです』
 お口の中に滲みるアルコール、これこれ~!香りと刺激が喉を通る感覚!

『結構強いようだが平気か?』
『ぁい!美味しいです♪』
 おつまみなしで飲み続けたいのですよう。

『リーシャさま、そちらは濃いようなので少し薄めましょうか?』
 なぁんばいいよっとかぁ!!
 せっかくのお酒を薄めろってくぉんのバカチンがぁ!
 ニーナを連れたルークが現れた。
『美味しいものを薄めたらダメです』
 薄めたらコップ一杯分のアルコール摂取量が激減しちゃうじゃない。
 ジュリアスさまは何杯でも飲めるけど、私だけ減るでしょがぁ!!!

 ガルルル!

 ジュリアスさまがルークを威嚇してコップを隠す私を苦笑しながらどうどうと宥める。

『ちゃんと二杯を守っているんだから多めにみてくれ』
 そうそう!ちゃんと我慢してるんだよ。毎日飲んでないんだよ。良い子じゃん!

『ならば部屋で静かに飲めば良いでしょう?』
『大勢で楽しく飲むのが良いんですぅ』

 まぁ今は周りと一緒に盛り上がってるわけじゃないけど、楽しそうな場所で飲むのが良いんだってば。

 ニーナが「混ぜなくて良いから途中でお水を」って給仕にお水をお願いした。
 むう。リセットしちゃうから嫌だけど、コップのお酒薄めるより良いよ。

 ルークは給仕が配ってたお酒を適当にもらう。こだわりがないのかな。
『ゆっくり飲めない場での酒は水といっしょです』
 ふーん。普段出てくるエールとかワインより濃いの飲んでも同じ感想なのかしら?
 グレーデンに戻ったら酔い潰してやる。
 さすがにここは人様に迷惑だからやらないよ。

 お酒が進むとダンスを楽しむ人は減った。

 飲み慣れない強いお酒や、それをちゃんぽんした人たちがだいぶ陽気になってる。

『どちらの酒も美味しく楽しい。ゆっくり味わいたい物もあるだろう。部屋にも用意させているので今宵はこれでしまいにしよう』
 宴もたけなわになって、王様がそう締めて、夜会は終わった。

 ちょいちょいハメを外した人が出たけど、まぁ問題なし??

 お酒飲みすぎた人がちょっとからみ酒になったりはあったけど、近衛や給仕さんたちがススーッと連れ出してた。

 ヘイトさんもススーッとやれば良かったのに。

 お部屋に戻るとちゃんとお酒セットが用意してあったけど、「もう飲みましたよね」ってルークとニーナが下げちゃった。
 のぉおおお!!

 ジュリアスさまは私が飲めない時はお付き合いしてくれて飲まないので私を宥める係。

 その持ち去ったお酒は誰が飲むのよー!

「リーシャさま、こちらは持ち帰って良いそうなのでグレーデンに戻ってから頂きましょう」
 ニーナがそう言うので納得した。

「お風呂はお使いになられますか?」
「ああ、風呂に入ってからグレーデンに戻る」
 ガビーン。ジュリアスさまはお泊まりできないようだ。
 

「ではお済みになられましたらお呼び下さい」

 ジュリアスさまとはいる時は人を付けないので、ニーナとルークは部屋を退出した。

「すまないな、父上とセリウスがいないのもあるがアッガスにも人を取られているからな」

 むむ。私の護衛もそれなりだしね。

 猫足バスタブで一緒にみっちり入って、存分に筋肉を触らせてもらった。

「アズライトたちも寂しそうだったから近いうちにタウンハウスで会えるようにしよう」
 王宮にはたくさん人が来てるから連れて来れないけど、タウンハウスには他所の人入り込めないから、転移陣で移動させてくれるって。
 私の空き時間が王女さまたちの予定次第なので、王宮から出られる時間をもらわないとだ。




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