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二章
549話
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ハリス王太子さま九歳と、ジェロム王子さま七歳。
まだ未成年なので本来は公式の場には出ないんだけど、今回ナギの王女さまが十二歳と言う事で、お二人に近い年齢の殿下たちも参加している。
可愛いし、王様に似てるので将来美形になるのが約束されている。
王女さまたちの嫁入り先になれなくもないけど、早めに国を出たいお二人には年下は圏外だろうねぇ。
公爵家に嫁ぐのはありかもだけど、ナギ国側としては、外交にために出来るだけ王族がいいだろうしねぇ。
とは言え、姉のファティマさまがデレードに嫁がれて寂しい思いをしている王子さまたちは、少し年上の可愛い王女さまの来訪は嬉しかったようで、キラキラとした目でお二人に質問攻めだ。
『ハリスもジェロムも歳の近い者が近くにいないから良い刺激になっている』
王様がご機嫌に王子さま達を見ている。
海の向こうの話は刺激が過ぎる気がするけど、見聞を広めるのはいい事だ。
ジェロム王子さまは、小さいので女官が後ろについてお世話してる。
親族だけの席だからのことなんだろうけど、それでもおじさんばかりいるこの場でグズらずに、お兄さまのハリス王子と共にニコニコして自分も外国に行きたいってしっかりし過ぎてるよ。
『『私たちは兄弟姉妹が多いからわりと自由だが、王太子殿下は遠出となると大変だろうて』』
他に変えが効かないって、嫌な言い方だけどそうなるよね。血筋が耐えちゃうと困るから、王家に子供が多いか少ないかは行動が変わっちゃう。
『私がどこか行く時はジジたちが付き添ってくれるのだ。約束なのだ』
ハリス王子さまがフンスッと胸を張ると王様と公爵達がみんなクエッションマークを浮かべる。
「ジジとは誰だ」と首を傾げると、
『ルシードとアークとルドガーだ』
と自慢げに語る。
うーん、ホーンのアークさまとうちのお義父さま(ルドガー)は隠居なのでお付き合いも出来るだろうけど、ルシードさまは現役の侯爵だよ?
あと、何「ジジ」とか可愛く言わせてるんだ。厳ついマッチョ達。
『ふふ、皆様がお揃いの時に遊んでいただいてから彼らのことが大好きですのよ』
肩車が楽しかったようで、って王妃さまが笑う。
三大大男たちの肩車に恐怖せず喜ぶとは、大物だね。
『僕もぐりゅんぐりゅんしていただきましゅた』
ジェロム王子さまが噛むのは公用語だから?でも七歳なので普通でも噛むかな。可愛い。
って、ぐりゅんぐりゅんってなんだろう?
横のセリウスさまを見ると苦笑い。
『マントに体をこう入れて回すんだよー』
普通に腕とか持つと怪我をさせそうだから、マントを風呂敷のようにして落ちないように包んで回すそうだ。
何やってるのか。
『『それは楽しそうだな!私たちもやって欲しいぞ』』
好奇心満々!!
『出来ないことは無いですが父上たちだからこその遊びですよ』
セリウスさまも十分大きいけど、迫力が違うんだよねぇ。
『それは真似出来ぬが私もジジと呼んで欲しいな』
ドレアレス公爵が、王子さまにジジと呼ばせたいらしい。
王妃さまの父なので本物のジジだけど、お祖父様って呼ばれてるので、ジジにして欲しいらしい。
(ドレアレス公爵は前王弟で、王妃さまと王様は従兄妹らしい)
この国のおじさまたち、フレンドリーが過ぎるよ。
『お祖父様はジジと言った感じじゃ無いです』
「でしゅよ」
孫二人に拒否されて凹んだ爺さま。
『ルシードとアークは明日顔を出すであろう』
『どうかな、来なければ、ジュリアスにやってもらうか』
まさかの飛び火!困った顔でぐりゅんぐりゅんしてる姿が目に浮かぶよ。
思わぬほっこりで、場が和んだ(一部凹んだ)まま、食事が進んで、デザートになった。
子供がいる席なのでお酒が出てないの。間違って飲んだり、欲しがったら困るから仕方なし。
『ふむ、これはまた』
『このマントウは食べ応えがある。妻が好きそうだ』
美味しいと言いつつ、複雑な顔をしてるグレーデンにコックを送れたユーザレア公爵、奥さんが美味しいおやつにハマって少しお太りになられたそうだ。
お義母さまみたいに体型維持してるのがおかしいよね。うん。
『もう子供も巣立ったし見てくれはどうでも良いかと言い出したぞ』
『うちの妻もみんなが太れば、それが流行になるかと言い出した』
開き直った奥さんたち強い。
『だが夜会に出て我に返ってはダイエットだな』
あー。高位貴族の夫人なら多分、魔力が強いから魔力を発散させたらある程度いいそうですよ・・・。
『グレーデンのエステの予約をせがまれてなぁ』
あらら、公爵家の方達、ありがとうございます。チャリーン。
王妃さまがお泊まりになったあとに一般(貴族だけど)予約開始です。
エステは痩身じゃ無いんだけど、ちょっと考えないとだね。ホット成分?
『カイダールの方もよろしくしてくださいね?』
美容特化のグレーデンと健康特化のカイダールもどっちもおすすめです。
『『私たちはまだ美容にこだわりはないが姉上たちが聞いたら突進しそうだな』』
文字通りの突進らしい。猛獣ですか?
デザートと美容に関しては我先にと王妃さまも側室さまも凄まじい奪い合いになるそうだ。
「嘘だろ、言い過ぎじゃん?」ってちょっと思ったら、後宮みたいな場所で男性の目がないところって、すごいんですよってユエさまが。侍従や使用人は異性と認識されてないそうでバッチリ見る機会があるんだそう。
『どこの国でも女性は美しくありたいものですよ』
王妃さまがにっこりとそう言うと、
『母さまはそのままで美人ですよね』
『かしゃまはかぁいでしう』
っと、王子さまたちはすでに教育済みなようだ。ジェロム王子さまは無理に公用語使わなくていいでしょうに。可愛いが過ぎるよ。
あの笑ってるかどうか分かりにくいユエさまが悶絶して、自称ジジさまが『ジジが菓子をたくさん用意するからのぅ』って。
『『ああやってすれば可愛いのか』』
王女さまたち、誰に使いたい技を学んだのだろう?
まだ未成年なので本来は公式の場には出ないんだけど、今回ナギの王女さまが十二歳と言う事で、お二人に近い年齢の殿下たちも参加している。
可愛いし、王様に似てるので将来美形になるのが約束されている。
王女さまたちの嫁入り先になれなくもないけど、早めに国を出たいお二人には年下は圏外だろうねぇ。
公爵家に嫁ぐのはありかもだけど、ナギ国側としては、外交にために出来るだけ王族がいいだろうしねぇ。
とは言え、姉のファティマさまがデレードに嫁がれて寂しい思いをしている王子さまたちは、少し年上の可愛い王女さまの来訪は嬉しかったようで、キラキラとした目でお二人に質問攻めだ。
『ハリスもジェロムも歳の近い者が近くにいないから良い刺激になっている』
王様がご機嫌に王子さま達を見ている。
海の向こうの話は刺激が過ぎる気がするけど、見聞を広めるのはいい事だ。
ジェロム王子さまは、小さいので女官が後ろについてお世話してる。
親族だけの席だからのことなんだろうけど、それでもおじさんばかりいるこの場でグズらずに、お兄さまのハリス王子と共にニコニコして自分も外国に行きたいってしっかりし過ぎてるよ。
『『私たちは兄弟姉妹が多いからわりと自由だが、王太子殿下は遠出となると大変だろうて』』
他に変えが効かないって、嫌な言い方だけどそうなるよね。血筋が耐えちゃうと困るから、王家に子供が多いか少ないかは行動が変わっちゃう。
『私がどこか行く時はジジたちが付き添ってくれるのだ。約束なのだ』
ハリス王子さまがフンスッと胸を張ると王様と公爵達がみんなクエッションマークを浮かべる。
「ジジとは誰だ」と首を傾げると、
『ルシードとアークとルドガーだ』
と自慢げに語る。
うーん、ホーンのアークさまとうちのお義父さま(ルドガー)は隠居なのでお付き合いも出来るだろうけど、ルシードさまは現役の侯爵だよ?
あと、何「ジジ」とか可愛く言わせてるんだ。厳ついマッチョ達。
『ふふ、皆様がお揃いの時に遊んでいただいてから彼らのことが大好きですのよ』
肩車が楽しかったようで、って王妃さまが笑う。
三大大男たちの肩車に恐怖せず喜ぶとは、大物だね。
『僕もぐりゅんぐりゅんしていただきましゅた』
ジェロム王子さまが噛むのは公用語だから?でも七歳なので普通でも噛むかな。可愛い。
って、ぐりゅんぐりゅんってなんだろう?
横のセリウスさまを見ると苦笑い。
『マントに体をこう入れて回すんだよー』
普通に腕とか持つと怪我をさせそうだから、マントを風呂敷のようにして落ちないように包んで回すそうだ。
何やってるのか。
『『それは楽しそうだな!私たちもやって欲しいぞ』』
好奇心満々!!
『出来ないことは無いですが父上たちだからこその遊びですよ』
セリウスさまも十分大きいけど、迫力が違うんだよねぇ。
『それは真似出来ぬが私もジジと呼んで欲しいな』
ドレアレス公爵が、王子さまにジジと呼ばせたいらしい。
王妃さまの父なので本物のジジだけど、お祖父様って呼ばれてるので、ジジにして欲しいらしい。
(ドレアレス公爵は前王弟で、王妃さまと王様は従兄妹らしい)
この国のおじさまたち、フレンドリーが過ぎるよ。
『お祖父様はジジと言った感じじゃ無いです』
「でしゅよ」
孫二人に拒否されて凹んだ爺さま。
『ルシードとアークは明日顔を出すであろう』
『どうかな、来なければ、ジュリアスにやってもらうか』
まさかの飛び火!困った顔でぐりゅんぐりゅんしてる姿が目に浮かぶよ。
思わぬほっこりで、場が和んだ(一部凹んだ)まま、食事が進んで、デザートになった。
子供がいる席なのでお酒が出てないの。間違って飲んだり、欲しがったら困るから仕方なし。
『ふむ、これはまた』
『このマントウは食べ応えがある。妻が好きそうだ』
美味しいと言いつつ、複雑な顔をしてるグレーデンにコックを送れたユーザレア公爵、奥さんが美味しいおやつにハマって少しお太りになられたそうだ。
お義母さまみたいに体型維持してるのがおかしいよね。うん。
『もう子供も巣立ったし見てくれはどうでも良いかと言い出したぞ』
『うちの妻もみんなが太れば、それが流行になるかと言い出した』
開き直った奥さんたち強い。
『だが夜会に出て我に返ってはダイエットだな』
あー。高位貴族の夫人なら多分、魔力が強いから魔力を発散させたらある程度いいそうですよ・・・。
『グレーデンのエステの予約をせがまれてなぁ』
あらら、公爵家の方達、ありがとうございます。チャリーン。
王妃さまがお泊まりになったあとに一般(貴族だけど)予約開始です。
エステは痩身じゃ無いんだけど、ちょっと考えないとだね。ホット成分?
『カイダールの方もよろしくしてくださいね?』
美容特化のグレーデンと健康特化のカイダールもどっちもおすすめです。
『『私たちはまだ美容にこだわりはないが姉上たちが聞いたら突進しそうだな』』
文字通りの突進らしい。猛獣ですか?
デザートと美容に関しては我先にと王妃さまも側室さまも凄まじい奪い合いになるそうだ。
「嘘だろ、言い過ぎじゃん?」ってちょっと思ったら、後宮みたいな場所で男性の目がないところって、すごいんですよってユエさまが。侍従や使用人は異性と認識されてないそうでバッチリ見る機会があるんだそう。
『どこの国でも女性は美しくありたいものですよ』
王妃さまがにっこりとそう言うと、
『母さまはそのままで美人ですよね』
『かしゃまはかぁいでしう』
っと、王子さまたちはすでに教育済みなようだ。ジェロム王子さまは無理に公用語使わなくていいでしょうに。可愛いが過ぎるよ。
あの笑ってるかどうか分かりにくいユエさまが悶絶して、自称ジジさまが『ジジが菓子をたくさん用意するからのぅ』って。
『『ああやってすれば可愛いのか』』
王女さまたち、誰に使いたい技を学んだのだろう?
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