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二章
548話
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晩餐の間に行く前に王女さまたちを迎えに行った。
さすがに王宮女官や侍従は公用語は出来るけど、一応通訳なので体裁をね。
『『リーシャ、出来る女に見えるよ』』
顔を見た途端にそんな事を言って笑う王女さまたちも、アッガスの時より盛ってるぞ。
『『ほぅ、セリウス卿も貴公子に見えなくもない。肉が控えめに見えるデザインか』』
それね。セリウスさまのかっこよさを引き立てたているものの、マッチョが際立たないエレガントなデザインなのよ。
ムッキムキを主張しても良いじゃんね。
『筋肉を肉って言われると無駄肉みたいで凹みますよ』
ギリ、ギリよ!贅肉って言ってないから!!大丈夫!
『マダムが多少細身に見えた方が良いって力説したんだよ』
こそっと耳打ちされた。それは王都で出会ってきて欲しいって言う下心が?
お義母さまは婚活向きにとか、マッチョを下げることは言わないだろうから、ただの美的観点からかなぁ。
程よく盛り上がってる胸と引き締まった腰と大臀筋、太腿も主張しすぎないようにうまい具合に均整の取れたデザインなんだよね。
お義父さまやジュリアスさまだと逆に着こなせないかも。
流石の腕だよ。マダム・シフォン。
『ファリン殿下もルアラン殿下もよくお似合いですよ。華のようです』
『『子供らしい可愛さを活かした衣装だからな』』
『衣装も素晴らしいですけど、着こなす殿下の可愛らしさあってこそですよ』
セリウスさまがちゃんと女性を褒めてるのすごい。大人扱いで接してるのも。
『さぁ、おべっかはそれくらいで行きましょう』
ユエさまがおべっかって!ご機嫌とりとか言わずにおべっかって。なんかかわいいね。
王女さまたちと私たちが晩餐の間に入れば、王族と公爵家当主が立ち上がって迎え入れる。
この晩餐は、王族の私的な歓待のような席。
私たちが一番身分が下って状況、珍しいかも!
テーブルは円卓になっていて、王様ご一家の左にドルアレス公爵、ユーザレア公爵と、王女さまたち、ユエさま、副官たちとの右に私、セリウスさま、ガルフ侯爵と並んで、公爵家の親族が並んで、席次で揉めないようにほぼ平等な扱いだ。
『簡単な挨拶で申し訳ないが私の親族たちだ』
順番に名乗るのを見てると、性格の良し悪しが結構見えてくる。
一応、過去に挨拶をしたことがある顔ぶれなんだけど、お義母さまに丸投げしてたから朧げ。貴族年鑑は見てるけど、みんな美形に見える程度に盛られてる。絵描きさんが正直に描いたら次回呼ばれないだろうしね。
王様より年配のドルアレス公爵は威厳はあるけど決して偉そうにしていない。
しかも王女さまたちを孫を見る目で見てる。かわいいお爺さんだ。いや王様の親族だけあって綺麗なお爺さんだよ。
『皆のもの、今宵の食事はフラウ卿に頼んでナギ国の食材と我がレイドラアースの食材を使った友好の味だ。楽しんで欲しい』
ルルゥの名前が出て嬉しそうにしたのはグレーデンに料理人を研修に来させたユーザレア公爵だな。美食家。
食事はコースになっていて、初っ端から辛い実と薬方を使ったスープが出てきた。
色合い的には控えめな辛さを選んでいるかな。
けっこう辛いけど、深みのある味ですでに使いこなしてるルルゥがすごい。
『美味しい。ここまで辛いのは初めてかもしれない』
『ナギは基本的にかなり辛い味付けになっております』
ユエさまの『かなり辛い』と言う言葉にはちょっと動揺が見られた。塩味中心だった人からしたら、このスープでも舌が情報過多でびっくりしちゃってるよね。
サラダはドレッシングにナギのお酒を使ってある。香り付け程度だけどオイルと相性が良かったみたいでなかなかのお味。
パンには豆と小ぶりの薬方の種が。プチプチ感が面白い。麻の実はやばくないやつね。
お肉料理はスパイスと辛い実を一緒に煮込んだ塊肉。ホロホロでスパイシー。クセになる味。
『程よい辛さにスパイスの効かせ具合、この肉の味わいは絶品です』
ユエさまたちがお肉を噛み締め、うっとり。
『こんなに美味しいものがあるとは』
公爵たちも、なんかバックにザッパーンと大波を受けてそうな震え具合。
『グレーデン夫人、やはりルーデウスを・・・』
『イヤデース』
王様が懇願するのを却下するとドルアレス公爵が面白そうに見る。
『我が娘同等とは言い過ぎておると思っておったがなるほど、可愛がっておるな』
しまった。他の人がいる場面では砕けすぎたった。
『陛下よ。気持ちはわかるが交渉は水面下で』
ユーザリア公爵が肉料理をおかわりして、腹黒いことを言う。水面下でもダメですよ!
『『これほどの腕なら言いたくもなるのもわかる。でもグレーデンが育てた者を奪うのは良くない』』
えーと、ルルゥは勝手に育ったので所有権?は主張できないけど、譲れないよ。
私の食べたいものを形にしてくれる天才だからね!
『たまに貸し出して欲しい』
『そこは本人に交渉してください』
『『それは良いのか』』
腕を振るう場を奪う気はないので。
無理強いするとかじゃなければね。
『『いつかナギにも呼んで腕を振るって貰いたいものよ。リーシャも来てくれるであろう』』
ナギは行ってみたいね。デレードも。
レイドラアースの造船で大海原を越えられるかな。船も買う方が早いかも。
『まずは殿下方の見聞を広めるのが先でしょう』
あ、嫁入り先を探しているのは公けにしないのか。
『私も世界を見てまわりたいものです』
『われもでしゅ』
わぉ、王子さまたちが王女さまたちに感化されちゃった。
さすがに王宮女官や侍従は公用語は出来るけど、一応通訳なので体裁をね。
『『リーシャ、出来る女に見えるよ』』
顔を見た途端にそんな事を言って笑う王女さまたちも、アッガスの時より盛ってるぞ。
『『ほぅ、セリウス卿も貴公子に見えなくもない。肉が控えめに見えるデザインか』』
それね。セリウスさまのかっこよさを引き立てたているものの、マッチョが際立たないエレガントなデザインなのよ。
ムッキムキを主張しても良いじゃんね。
『筋肉を肉って言われると無駄肉みたいで凹みますよ』
ギリ、ギリよ!贅肉って言ってないから!!大丈夫!
『マダムが多少細身に見えた方が良いって力説したんだよ』
こそっと耳打ちされた。それは王都で出会ってきて欲しいって言う下心が?
お義母さまは婚活向きにとか、マッチョを下げることは言わないだろうから、ただの美的観点からかなぁ。
程よく盛り上がってる胸と引き締まった腰と大臀筋、太腿も主張しすぎないようにうまい具合に均整の取れたデザインなんだよね。
お義父さまやジュリアスさまだと逆に着こなせないかも。
流石の腕だよ。マダム・シフォン。
『ファリン殿下もルアラン殿下もよくお似合いですよ。華のようです』
『『子供らしい可愛さを活かした衣装だからな』』
『衣装も素晴らしいですけど、着こなす殿下の可愛らしさあってこそですよ』
セリウスさまがちゃんと女性を褒めてるのすごい。大人扱いで接してるのも。
『さぁ、おべっかはそれくらいで行きましょう』
ユエさまがおべっかって!ご機嫌とりとか言わずにおべっかって。なんかかわいいね。
王女さまたちと私たちが晩餐の間に入れば、王族と公爵家当主が立ち上がって迎え入れる。
この晩餐は、王族の私的な歓待のような席。
私たちが一番身分が下って状況、珍しいかも!
テーブルは円卓になっていて、王様ご一家の左にドルアレス公爵、ユーザレア公爵と、王女さまたち、ユエさま、副官たちとの右に私、セリウスさま、ガルフ侯爵と並んで、公爵家の親族が並んで、席次で揉めないようにほぼ平等な扱いだ。
『簡単な挨拶で申し訳ないが私の親族たちだ』
順番に名乗るのを見てると、性格の良し悪しが結構見えてくる。
一応、過去に挨拶をしたことがある顔ぶれなんだけど、お義母さまに丸投げしてたから朧げ。貴族年鑑は見てるけど、みんな美形に見える程度に盛られてる。絵描きさんが正直に描いたら次回呼ばれないだろうしね。
王様より年配のドルアレス公爵は威厳はあるけど決して偉そうにしていない。
しかも王女さまたちを孫を見る目で見てる。かわいいお爺さんだ。いや王様の親族だけあって綺麗なお爺さんだよ。
『皆のもの、今宵の食事はフラウ卿に頼んでナギ国の食材と我がレイドラアースの食材を使った友好の味だ。楽しんで欲しい』
ルルゥの名前が出て嬉しそうにしたのはグレーデンに料理人を研修に来させたユーザレア公爵だな。美食家。
食事はコースになっていて、初っ端から辛い実と薬方を使ったスープが出てきた。
色合い的には控えめな辛さを選んでいるかな。
けっこう辛いけど、深みのある味ですでに使いこなしてるルルゥがすごい。
『美味しい。ここまで辛いのは初めてかもしれない』
『ナギは基本的にかなり辛い味付けになっております』
ユエさまの『かなり辛い』と言う言葉にはちょっと動揺が見られた。塩味中心だった人からしたら、このスープでも舌が情報過多でびっくりしちゃってるよね。
サラダはドレッシングにナギのお酒を使ってある。香り付け程度だけどオイルと相性が良かったみたいでなかなかのお味。
パンには豆と小ぶりの薬方の種が。プチプチ感が面白い。麻の実はやばくないやつね。
お肉料理はスパイスと辛い実を一緒に煮込んだ塊肉。ホロホロでスパイシー。クセになる味。
『程よい辛さにスパイスの効かせ具合、この肉の味わいは絶品です』
ユエさまたちがお肉を噛み締め、うっとり。
『こんなに美味しいものがあるとは』
公爵たちも、なんかバックにザッパーンと大波を受けてそうな震え具合。
『グレーデン夫人、やはりルーデウスを・・・』
『イヤデース』
王様が懇願するのを却下するとドルアレス公爵が面白そうに見る。
『我が娘同等とは言い過ぎておると思っておったがなるほど、可愛がっておるな』
しまった。他の人がいる場面では砕けすぎたった。
『陛下よ。気持ちはわかるが交渉は水面下で』
ユーザリア公爵が肉料理をおかわりして、腹黒いことを言う。水面下でもダメですよ!
『『これほどの腕なら言いたくもなるのもわかる。でもグレーデンが育てた者を奪うのは良くない』』
えーと、ルルゥは勝手に育ったので所有権?は主張できないけど、譲れないよ。
私の食べたいものを形にしてくれる天才だからね!
『たまに貸し出して欲しい』
『そこは本人に交渉してください』
『『それは良いのか』』
腕を振るう場を奪う気はないので。
無理強いするとかじゃなければね。
『『いつかナギにも呼んで腕を振るって貰いたいものよ。リーシャも来てくれるであろう』』
ナギは行ってみたいね。デレードも。
レイドラアースの造船で大海原を越えられるかな。船も買う方が早いかも。
『まずは殿下方の見聞を広めるのが先でしょう』
あ、嫁入り先を探しているのは公けにしないのか。
『私も世界を見てまわりたいものです』
『われもでしゅ』
わぉ、王子さまたちが王女さまたちに感化されちゃった。
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