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二章
535話
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花の砂糖漬けのお菓子は見栄えも良くて花の砂糖漬けを憧れのおやつと言うマルコス男爵たちにも好評だった。
食用花も育て始めるかもしれない。
ちなみにハズレの花は辛い系の実ができるやつや、虫が付かない系だとか。
虫が食べないのは不味いからだよ。
子供の頃は食べて学ぶんだって。毒だったらどうするのか。
ガルフ侯爵とマルコス侯爵、セリウスさまは大人の時間(お酒タイム)に入るそうで、私と王女さまたちは『おやすみなさい』ですってよ。ちぇー!
王女さまたちは、『『酒より菓子のが良いだろう?』』って興味無しで、また明日とお部屋に戻られた。
ぶーっと思ってたら、ルルゥとチェイスさんたちが夜のお散歩に誘ってくれた。
ニーナと私は目立つのでフードマントを着せられた。
冒険者や旅人向きに建てられた宿や飯屋、酒場が私たちに同行してきた休憩中?の騎士さんたち侍従さんたちで盛況で、気になっちゃったけど、私が立ち寄れるわけもなく。
近くの川辺に沿って歩くと水が綺麗になったと言うだけあって、草や葉っぱがたくさんで、虫の声が響いてた。
「夜釣りしてますねー」
すごい平和だ!!
「この辺りは魔獣は少ないし、出ても弱いからねぇ」
マジか。夜で一般の人が歩いても良いんだ。
「バッタが来る可能性もないからなぁ」
バッタは発生地から魔素の濃い田舎の方に向かう習性があるんだ。発生地の魔素が薄いのか?と言えば、恐らく一過性の魔素溜まりから生まれてるんだって。
バッタとか突然群れ出てくるのは大体魔素溜まりが関係してて、魔素溜まりが卵や子宮みたいな役割らしい。
群れを生まずに、少しずつ魔素を集めて少数の魔獣を産んでいくのがダンジョンや魔の森に育つタイプ。
「バッタは食料を食い荒らすから問題ではあるけど、ゴブリンよりはマシなのよねぇ」
あ、ゴブリンとかいるんだ。
「人型のは気分良くないわなぁ」
ゴブリンはレイドラアースでは滅多に出ないんだって。良かった。
「お、なんか釣れたみたいだぞ」
バッシャンと水面で暴れる音がした方を見る。
「あら、大きなドジョウねぇ」
クネクネ暴れてるのを釣り人さんがブンッと竿を振り上げてドジョウ?を地面に叩きつけた。
気絶させる感じ?
「面白そうだけど、またの機会までお預けねぇ」
あなたたちはカマランの時みたいに入れ食いの方が良いと思うよ。
太公望みたいにゆっくりしてなさそう。
釣り人は十人くらいいて、等間隔で竿を下ろしている。男女ペアだったら鴨川沿いみたいなのに、一人かおじさん二人連れだ。
いくら魔獣が少なくても夜の川沿いはさすがにデートスポットにはならないか。
「グレーデンだとアズライトの池でやるしかないなぁ」
アズライトの縄張りなので安全っちゃ安全。
超危険区域の中の安全地帯。
「大きい魚増えてきたし良いかもねぇ」
あえて釣らなくてもアッガスから美味しいのが届くよ。
「今まで水辺がなくて釣りって言う選択はなかったよなぁ」
あー、川とかも遠くに行かなきゃ無いもんね。
「そもそも無防備に座ってて良い場所がなかったじゃ無い」
今でもアズライトの縄張りと魔物避けを設置してる居住地域、街道以外でくつろいじゃダメだよ。
「王都までのルートでこんなまったりも出来たことなくねぇ?」
「そりゃ基本強行軍かワイバーンだしぃ」
今回はナギの王女さまたちに国を見てもらいつつ移動だから、これでもゆっくりめなのよね。
景色を少し楽しんで旅館周りに戻ると、酒場が盛り上がってて、つい良いなぁって見ちゃう。
飲みたい気持ちももちろんあるけど、あの雰囲気が好きなのよね。
居酒屋でウェエエエェイ!って楽しいよね。
「ジュリアスさまがいない時はダメよぉ」
「そうだなぁ、あの人わりといじけるぜぇ」
別にいじけたりはしないだろうけど、過保護だからね。
「いつかお祖母様みたいに冒険者になって動き回りたいなぁ」
「デリアさま?方向性が違いすぎねぇ?」
えー、リーシャはお淑やかに見えるかもだけど、中身のメグミはお調子者でノリ命なんだけど。
「ん~?ジュリアスさまが冒険者になる未来もありっちゃありよねぇ」
お義父さまやお祖父様みたいに早期隠居で自由になったらやれるよ。
「ま、そうなったらみんなで酒場行きましょうね☆」
野営もしてダンジョンも入って、海賊王パーティみたいなのするのも良いね!
「そろそろ寝ないと明日に響くわねぇ」
「俺たちは三徹くらい平気だぞぉ」
「ジジィじゃ無いって言いたいんだろうけど、そう言うこと言うのがジジィなのよぉ」
ルルゥとチェイスさんの歳の差は五歳くらいかなぁ。チェイスさんもう少しいってる?
「お前、そう言うこと言うけど後数年でガクッと変わるぞ!」
「そうだぜ!三十超えるとガクッと変わって四十五十とどんどんくるんだぜぇ」
お祖父様もお義父さまもガクッとなってる感じはなさそうだけどね。
「ドリーさんやケビンに言ってみなさいよぉ」
「「やだよ!」」
馬屋番のドリーさんも庭師のケビンさんもお義父さまと緊急事態の時に飛び出していける猛者なのに一応隠居してるから、ガクッと来たのかも?
「リーシャさまから見たらみんなおじさんですよ」
ニーナがやり取りにめんどくさくなったのか冷たい声でぼそって言うとみんな私を見つめる。
おじさんじゃ無いよとか言うべき?
ジュリアスさまとルルゥは同じ歳で、アモンさんとチェイスさんの三十代も別に若いと思うよ。
「「「・・・・・・」」」
まぁ、寝よう!ね!
ニーナってば、ルークに似なくても良いんだよ?むしろ似ないでね。
食用花も育て始めるかもしれない。
ちなみにハズレの花は辛い系の実ができるやつや、虫が付かない系だとか。
虫が食べないのは不味いからだよ。
子供の頃は食べて学ぶんだって。毒だったらどうするのか。
ガルフ侯爵とマルコス侯爵、セリウスさまは大人の時間(お酒タイム)に入るそうで、私と王女さまたちは『おやすみなさい』ですってよ。ちぇー!
王女さまたちは、『『酒より菓子のが良いだろう?』』って興味無しで、また明日とお部屋に戻られた。
ぶーっと思ってたら、ルルゥとチェイスさんたちが夜のお散歩に誘ってくれた。
ニーナと私は目立つのでフードマントを着せられた。
冒険者や旅人向きに建てられた宿や飯屋、酒場が私たちに同行してきた休憩中?の騎士さんたち侍従さんたちで盛況で、気になっちゃったけど、私が立ち寄れるわけもなく。
近くの川辺に沿って歩くと水が綺麗になったと言うだけあって、草や葉っぱがたくさんで、虫の声が響いてた。
「夜釣りしてますねー」
すごい平和だ!!
「この辺りは魔獣は少ないし、出ても弱いからねぇ」
マジか。夜で一般の人が歩いても良いんだ。
「バッタが来る可能性もないからなぁ」
バッタは発生地から魔素の濃い田舎の方に向かう習性があるんだ。発生地の魔素が薄いのか?と言えば、恐らく一過性の魔素溜まりから生まれてるんだって。
バッタとか突然群れ出てくるのは大体魔素溜まりが関係してて、魔素溜まりが卵や子宮みたいな役割らしい。
群れを生まずに、少しずつ魔素を集めて少数の魔獣を産んでいくのがダンジョンや魔の森に育つタイプ。
「バッタは食料を食い荒らすから問題ではあるけど、ゴブリンよりはマシなのよねぇ」
あ、ゴブリンとかいるんだ。
「人型のは気分良くないわなぁ」
ゴブリンはレイドラアースでは滅多に出ないんだって。良かった。
「お、なんか釣れたみたいだぞ」
バッシャンと水面で暴れる音がした方を見る。
「あら、大きなドジョウねぇ」
クネクネ暴れてるのを釣り人さんがブンッと竿を振り上げてドジョウ?を地面に叩きつけた。
気絶させる感じ?
「面白そうだけど、またの機会までお預けねぇ」
あなたたちはカマランの時みたいに入れ食いの方が良いと思うよ。
太公望みたいにゆっくりしてなさそう。
釣り人は十人くらいいて、等間隔で竿を下ろしている。男女ペアだったら鴨川沿いみたいなのに、一人かおじさん二人連れだ。
いくら魔獣が少なくても夜の川沿いはさすがにデートスポットにはならないか。
「グレーデンだとアズライトの池でやるしかないなぁ」
アズライトの縄張りなので安全っちゃ安全。
超危険区域の中の安全地帯。
「大きい魚増えてきたし良いかもねぇ」
あえて釣らなくてもアッガスから美味しいのが届くよ。
「今まで水辺がなくて釣りって言う選択はなかったよなぁ」
あー、川とかも遠くに行かなきゃ無いもんね。
「そもそも無防備に座ってて良い場所がなかったじゃ無い」
今でもアズライトの縄張りと魔物避けを設置してる居住地域、街道以外でくつろいじゃダメだよ。
「王都までのルートでこんなまったりも出来たことなくねぇ?」
「そりゃ基本強行軍かワイバーンだしぃ」
今回はナギの王女さまたちに国を見てもらいつつ移動だから、これでもゆっくりめなのよね。
景色を少し楽しんで旅館周りに戻ると、酒場が盛り上がってて、つい良いなぁって見ちゃう。
飲みたい気持ちももちろんあるけど、あの雰囲気が好きなのよね。
居酒屋でウェエエエェイ!って楽しいよね。
「ジュリアスさまがいない時はダメよぉ」
「そうだなぁ、あの人わりといじけるぜぇ」
別にいじけたりはしないだろうけど、過保護だからね。
「いつかお祖母様みたいに冒険者になって動き回りたいなぁ」
「デリアさま?方向性が違いすぎねぇ?」
えー、リーシャはお淑やかに見えるかもだけど、中身のメグミはお調子者でノリ命なんだけど。
「ん~?ジュリアスさまが冒険者になる未来もありっちゃありよねぇ」
お義父さまやお祖父様みたいに早期隠居で自由になったらやれるよ。
「ま、そうなったらみんなで酒場行きましょうね☆」
野営もしてダンジョンも入って、海賊王パーティみたいなのするのも良いね!
「そろそろ寝ないと明日に響くわねぇ」
「俺たちは三徹くらい平気だぞぉ」
「ジジィじゃ無いって言いたいんだろうけど、そう言うこと言うのがジジィなのよぉ」
ルルゥとチェイスさんの歳の差は五歳くらいかなぁ。チェイスさんもう少しいってる?
「お前、そう言うこと言うけど後数年でガクッと変わるぞ!」
「そうだぜ!三十超えるとガクッと変わって四十五十とどんどんくるんだぜぇ」
お祖父様もお義父さまもガクッとなってる感じはなさそうだけどね。
「ドリーさんやケビンに言ってみなさいよぉ」
「「やだよ!」」
馬屋番のドリーさんも庭師のケビンさんもお義父さまと緊急事態の時に飛び出していける猛者なのに一応隠居してるから、ガクッと来たのかも?
「リーシャさまから見たらみんなおじさんですよ」
ニーナがやり取りにめんどくさくなったのか冷たい声でぼそって言うとみんな私を見つめる。
おじさんじゃ無いよとか言うべき?
ジュリアスさまとルルゥは同じ歳で、アモンさんとチェイスさんの三十代も別に若いと思うよ。
「「「・・・・・・」」」
まぁ、寝よう!ね!
ニーナってば、ルークに似なくても良いんだよ?むしろ似ないでね。
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