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二章
532話
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思わぬオヤツタイムになって予定が少し押しちゃった。
バッタの味?んー、かた焼き煎餅くらいの歯応えで味は外皮?は香ばしく中はナッツクリームだった。甘いのが少ない地域にはご馳走かも。
冒険者の討伐ランク的にはEだけど、集団でくるのでCランク扱いだそう。
ギリギリ地方騎士で対処できるけど、運が悪いと気付いた時には畑が丸ハゲらしい。恐ろしい生き物がいるもんだ。
十名の騎士を領主の手配した者が車で残ることになった。放置が出来ない件だったからね。発生源を潰すかしないで、対応が遅れるとデイオンやアッガスの畑に被害が出る。
休憩を長引かせてしまったので、次の宿泊地まで少しスピードをあげて進むことに。
『『あんな大きいバッタは初めてみたな。食べ放題であった』』
可愛い双子の王女さまたちが嬉しそうにバッタに話で笑いあってる。
確かにお菓子に使えそうな甘さだったけど、あれを養殖とか言われたら嫌なので笑顔でスルーしておこう。
『ナギでもバッタのようなのはでるんです?』
ルルゥ!そこは話を広げないで!?
『ハチ、ロギやサザとか』
んー、素揚げですかね。籠に山盛りで売ってるイメージのアレですか。
『ツマミに良さそうですね』
『辛くないオヤツだな』
あら、貴重なオヤツだった。
『大人は辛いスープに入れて煮込むと滋養に良いと言っている』
最終的に辛くなった!!
『出汁に使うんじゃなくて食べる・・・』
ルルゥがレシピに取り入れるか真剣に考えだしちゃった。
『『私たちはこっちで食べたコンソメ?が好きだぞ』』
『あら、ありがとうございます』
ほんのちょっぴりおネエが出たよ。
『同じ煮込むにしても野菜を煮込めばコンソメになるのは感動した』
野菜いっぱい使っても辛い実を入れて煮込んだら辛いから。お出汁も出るけど、辛さが一番にくるからねぇ。
『途中の休憩では色々用意しますのでお楽しみにしてくださいね』
『『嬉しいこと』』
順調に進んで、アッガスルートとグレーデンルートが合流する領地マルコスについた。
『ようこそ、お立ち寄りいただきました』
マルコス男爵は、私たちに旅館を一棟用意していて、その旅館で出迎えてくれた。
『本来なら我が屋敷にお泊りいただきたいところですが、なにぶん部屋数の足りぬ荒屋でございますので、こちらにておもてなしをさせて頂きます』
公用語がちょっと辿々しいけど、好々爺な感じの笑顔で後ろに控える侍従侍女を紹介してくれる。
『宿の使用人だけでは対応できない部分は屋敷から派遣したこの者たちが請け負いますので安心してお寛ぎください』
今まではグレーデンやアッガスからの通行がなかったから、グレーデンの発展の噂とアッガス領主の交代あたりで交通量の増加を期待して、宿や街の整備を初めたと言う、抜け目ない領主さんのようだ。
街の発展を優先して、屋敷の手入れは後に回したそう。
グレーデンから王都ルートは何もない野営して進むルートもあるよ。あっちは街とか店が何もない。
『『出迎えに感謝する。新しき風の街の領主だな』』
『新しき風?』
『『あちらから来る馬は疾風の如く進む。ここはその途中。風の吹き抜ける街よ』』
それは寄らずに駆け抜けて通り抜けちゃう感じよ?
『ほう、我が街は風の街!今後はそう名乗ることにしましょう』
良いのかな?
まぁ王女さまたちは嫌味や揶揄で言ってるわけじゃなさそうだから良いかな。
『さぁ、お前たちお部屋に案内して差し上げろ。晩餐の用意もすぐ整えましょうぞ』
ご機嫌なマルコス男爵に指示を受けた侍従さんたちは、ナギの方達をまず案内してくれる。
「グレーデン辺境伯夫人、セリウス卿、改めましてご挨拶申し上げる。グレーデン総領地のおかげで我が領にも光が兆しましてございます」
「なに、こちらもゆっくり休憩出来る場所が出来て助かります」
うちの騎士隊は野営が多いけど、何も宿に泊まりたくないわけじゃない。
これからは護衛は必須だけど、グレーデンにお買い物に来たい貴族も出てくるだろうし、休憩地が増えるのはいいことだ。
「ガルフ侯爵、このように宿での対応になって申し訳ありません。この宿の改装が間に合いましたことも感謝いたします」
「何、今後ますます重要な地になると思えば投資もするさ」
あらら、ここ以外にも旅館がいくつか建ってるけど、ここは今回のナギご一行のために豪華に仕上げた感じ?
「アッガスの港にもグレーデンの食材にも期待がいっぱいだからな」
聞けば、交通ルートを整える一貫であちこちの領地に投資したそうだ。
お金のある権力者はさすがだねぇ。
「リーシャ、言ってないけど、うちも結構ばら撒いてるから」
ほえ?
「ははは、昔からルドガー卿の思い切りのいい投資は我らみんなが真似したいほど的確だ」
わぁ!お義父さまは脳筋な見た目に反してかなりのやり手だった。
「ハーボットのもやり手でその目を掻い潜るのは大変だったが、ルドガー卿のおかげで持ち堪えた者は多いぞ」
ハーボット派閥以外の苦難をお義父さまやガルフ侯爵が支えてたのか。
「リュフェリー前侯爵もすごかったですけどね」
「ああ、アイツもリュフェリーに生まれてなかったら宰相になってただろうな」
おー!辺境の脳筋扱いなのにすごい人だった。
「玄関ホールでいつまでも話してるとあの子達が困るでしょ!早く着替えて来てくださいよ」
ルルゥがセリウスさまとガルフ侯爵を怒った。
ええ~、セリウスさまは置いといても、侯爵に?
「ルーデウス、母君に似て来たな~」
「似てません!」
あ、ルルゥは侯爵令息か。顔見知りでもおかしくなかった。
まぁ、従者さんたちが困るのは確かなので、私はニーナを連れてお部屋に向かった。
バッタの味?んー、かた焼き煎餅くらいの歯応えで味は外皮?は香ばしく中はナッツクリームだった。甘いのが少ない地域にはご馳走かも。
冒険者の討伐ランク的にはEだけど、集団でくるのでCランク扱いだそう。
ギリギリ地方騎士で対処できるけど、運が悪いと気付いた時には畑が丸ハゲらしい。恐ろしい生き物がいるもんだ。
十名の騎士を領主の手配した者が車で残ることになった。放置が出来ない件だったからね。発生源を潰すかしないで、対応が遅れるとデイオンやアッガスの畑に被害が出る。
休憩を長引かせてしまったので、次の宿泊地まで少しスピードをあげて進むことに。
『『あんな大きいバッタは初めてみたな。食べ放題であった』』
可愛い双子の王女さまたちが嬉しそうにバッタに話で笑いあってる。
確かにお菓子に使えそうな甘さだったけど、あれを養殖とか言われたら嫌なので笑顔でスルーしておこう。
『ナギでもバッタのようなのはでるんです?』
ルルゥ!そこは話を広げないで!?
『ハチ、ロギやサザとか』
んー、素揚げですかね。籠に山盛りで売ってるイメージのアレですか。
『ツマミに良さそうですね』
『辛くないオヤツだな』
あら、貴重なオヤツだった。
『大人は辛いスープに入れて煮込むと滋養に良いと言っている』
最終的に辛くなった!!
『出汁に使うんじゃなくて食べる・・・』
ルルゥがレシピに取り入れるか真剣に考えだしちゃった。
『『私たちはこっちで食べたコンソメ?が好きだぞ』』
『あら、ありがとうございます』
ほんのちょっぴりおネエが出たよ。
『同じ煮込むにしても野菜を煮込めばコンソメになるのは感動した』
野菜いっぱい使っても辛い実を入れて煮込んだら辛いから。お出汁も出るけど、辛さが一番にくるからねぇ。
『途中の休憩では色々用意しますのでお楽しみにしてくださいね』
『『嬉しいこと』』
順調に進んで、アッガスルートとグレーデンルートが合流する領地マルコスについた。
『ようこそ、お立ち寄りいただきました』
マルコス男爵は、私たちに旅館を一棟用意していて、その旅館で出迎えてくれた。
『本来なら我が屋敷にお泊りいただきたいところですが、なにぶん部屋数の足りぬ荒屋でございますので、こちらにておもてなしをさせて頂きます』
公用語がちょっと辿々しいけど、好々爺な感じの笑顔で後ろに控える侍従侍女を紹介してくれる。
『宿の使用人だけでは対応できない部分は屋敷から派遣したこの者たちが請け負いますので安心してお寛ぎください』
今まではグレーデンやアッガスからの通行がなかったから、グレーデンの発展の噂とアッガス領主の交代あたりで交通量の増加を期待して、宿や街の整備を初めたと言う、抜け目ない領主さんのようだ。
街の発展を優先して、屋敷の手入れは後に回したそう。
グレーデンから王都ルートは何もない野営して進むルートもあるよ。あっちは街とか店が何もない。
『『出迎えに感謝する。新しき風の街の領主だな』』
『新しき風?』
『『あちらから来る馬は疾風の如く進む。ここはその途中。風の吹き抜ける街よ』』
それは寄らずに駆け抜けて通り抜けちゃう感じよ?
『ほう、我が街は風の街!今後はそう名乗ることにしましょう』
良いのかな?
まぁ王女さまたちは嫌味や揶揄で言ってるわけじゃなさそうだから良いかな。
『さぁ、お前たちお部屋に案内して差し上げろ。晩餐の用意もすぐ整えましょうぞ』
ご機嫌なマルコス男爵に指示を受けた侍従さんたちは、ナギの方達をまず案内してくれる。
「グレーデン辺境伯夫人、セリウス卿、改めましてご挨拶申し上げる。グレーデン総領地のおかげで我が領にも光が兆しましてございます」
「なに、こちらもゆっくり休憩出来る場所が出来て助かります」
うちの騎士隊は野営が多いけど、何も宿に泊まりたくないわけじゃない。
これからは護衛は必須だけど、グレーデンにお買い物に来たい貴族も出てくるだろうし、休憩地が増えるのはいいことだ。
「ガルフ侯爵、このように宿での対応になって申し訳ありません。この宿の改装が間に合いましたことも感謝いたします」
「何、今後ますます重要な地になると思えば投資もするさ」
あらら、ここ以外にも旅館がいくつか建ってるけど、ここは今回のナギご一行のために豪華に仕上げた感じ?
「アッガスの港にもグレーデンの食材にも期待がいっぱいだからな」
聞けば、交通ルートを整える一貫であちこちの領地に投資したそうだ。
お金のある権力者はさすがだねぇ。
「リーシャ、言ってないけど、うちも結構ばら撒いてるから」
ほえ?
「ははは、昔からルドガー卿の思い切りのいい投資は我らみんなが真似したいほど的確だ」
わぁ!お義父さまは脳筋な見た目に反してかなりのやり手だった。
「ハーボットのもやり手でその目を掻い潜るのは大変だったが、ルドガー卿のおかげで持ち堪えた者は多いぞ」
ハーボット派閥以外の苦難をお義父さまやガルフ侯爵が支えてたのか。
「リュフェリー前侯爵もすごかったですけどね」
「ああ、アイツもリュフェリーに生まれてなかったら宰相になってただろうな」
おー!辺境の脳筋扱いなのにすごい人だった。
「玄関ホールでいつまでも話してるとあの子達が困るでしょ!早く着替えて来てくださいよ」
ルルゥがセリウスさまとガルフ侯爵を怒った。
ええ~、セリウスさまは置いといても、侯爵に?
「ルーデウス、母君に似て来たな~」
「似てません!」
あ、ルルゥは侯爵令息か。顔見知りでもおかしくなかった。
まぁ、従者さんたちが困るのは確かなので、私はニーナを連れてお部屋に向かった。
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