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二章
528話
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目を覚ませば、ちょっぴり寂しい。
ジュリアスさまもジャスパーもいないんだよー。温もりが足りないよ。
ところでなぜ私は床で寝てたのか?
考えても寝相くらいしか思い浮かばないのでスルーして、ニーナを呼ぶ。
「リーシャさま、おはようございます」
ベッドと私の立ち位置を見て、
「囲いのクッションも避けるようになりましたか・・・」
って、言われてしまった。
そうなの、いつの間にかロング枕のようなクッションを作っててマジックバッグに詰め込んでるらしい。
「出先で柵を作るわけにも参りませんので困りましたね」
困らないで!きっと明日からはクッションに埋まるように頑張るから??
「いっそ身体を枕に埋めて固定しますか」
何それ。
最終的に拘束されちゃうのか。
「頭を打つとまずいのでとにかく頭を守るかたちで・・・」
ブツブツ考え事しながらも着替えと髪を整える凄技を見せつけて、お化粧も軽く施された。
「さぁ、朝食後は出発の準備ですよ」
準備って言っても、他の人たちが順番で出発して行くのを待機してるだけだけど。
食堂に向かうとセリウスさまとガルフ侯爵たちと合流できた。今日は最後じゃ無かった。よし!
「おはよう」
「おはようございます」
挨拶を交わして、侍従に扉を開けてもらって中に入る。
デイオン子爵ご一家がすでに待っててくれて挨拶される。
「おはようございます」
「昨晩はありがとうございます」
「「「おはようございます!!」」」
お孫さまたちが元気いっぱいで昨日楽しかったと言ってくれる。可愛い。
席に案内されると、ナギ国の人たちが食堂に入ってきた。
《リーラゥ・・・ゥ?あ》
『『おはよう』』
少し眠そうな王女さまたち、ナギ語が出ちゃったみたいだけど、寝ぼけても同時に話すのか。器用だな。
初めて年相応な感じで親近感湧いちゃう。
『おはようございます』
朝食は、なんて言うかシリアルのミルクスープ?とにかく木の実の入ったヨーグルトだった。ヘルシー?
女子ダイエッターのインスタ的な朝ごはんを思い出す。
グレーデンで毒されてたけど、これくらいがちょうどいい朝ごはんよね!
なんか怪我をしていた魔牛と水牛の合いの子を領民が捕まえて、育てて食べようと思ったら良いミルクが出るのでそのまま飼うことにしたんだって。
この辺りもグレーデンほどではないけど、魔獣は出るので家畜はあまりいないそう。
グレーデンもミルクを得るための魔牛はいる。チーズを作るために普通の牛を放牧するために魔除けをたくさん使って囲いを作った話しをセリウスさまがすると、
「それです!魔獣が家畜を襲わなければもっと増やしたいのに」
やっぱりどこも大変なのね。
ちょいちょい王女さまたちにかい摘んで通訳すると、
『『人里に出るのか』』
って驚かれた。ナギってば魔獣少ないのか。
『田舎では傭兵が牧場にいますよ。王都では魔獣は出ないですが牧場がないです』
あー、都会に牧場はなかなかなさそう。
『『長閑なイメージの中に傭兵がいるのか。暇そうだな』』
『魔獣が出ないときは手伝いもしますよ』
グレーデンの騎士さんも手が空いてたら温泉スパ作るの手伝ってくれたり、ピザ窯作ったり、プルルン収穫したりしてくれるよ。
『今回の道中でも魔獣は多少出ますよ』
『『そうなのか?』』
すでに出てますよー。
『『では手が足りなかったら私たちに声をかけるが良い』』
『え』
お二人がニコニコと笑いながら胸を張る。
『十分な護衛がいますから呼びませんよ』
ユエさまにひんやり笑顔で断られて撃沈。
『戦力はともかく危険な時は馬車から出ないで下さいね』
当たり前なことをひんやり言うのは側近の共通なのかしら。ルークがいないのにルークを思い出しちゃうよ。
「『ははは、王都までは三ヶ所ばかり魔獣の出やすい場所がありますゆえ、気をつけてください』」
デイオン子爵が言う横でアーネストさんが通訳がわりをしてくれる。有能執事!!
『何度か討伐させているんだがなかなか収まらない』
ガルフ侯爵がため息を吐く。
セリウスさまが微妙な顔をして黙ってる。定期的に間引いても出てくるのは魔の森出来る前とかダンジョンの生まれたての可能性もあるよねぇ?調査してるのかなぁ。
『あまり頻繁なら我が家かリュフェリーあたりにご依頼ください』
あ、お仕事の範囲なのか。
セリウスさまが見事な営業スマイルに切り替えちゃった。
『議会にあげよう』
王様なら言えばサクッと勧めてくれそうだけど、議会通さなくちゃなのねぇ?
『どこも上層部は自由じゃないですね』
ユエさま、やっぱり視線がわからない。感情を読ませないのがうますぎるよ。
私も目を細めて口角を上げてれば、心読まれないかな?
『『リーシャ、その変顔は何か意味があるのか?』』
変顔・・・。
ユエさまの真似に見えないか。
他の人たちも微かに肩を震わせてに笑ってる。
『ちょっと鼻が痒くて・・・』
下手な嘘をついてしまった。恥ずかし。
『『可愛い顔が台無しなので顔が痒いならこうやって隠すのが良いぞ』』
どこからか出したセンスで口を隠して諭された。
とほほ。
って、センスじゃなくてうちわかな?
円形の薄い生地を張った感じのやつ。
口元あんまり隠せない程度に透けてるなぁ。
『殿下、それはこう、ですよ』
うちわ?はユエさまがそっと斜めにしたら透けなかった!
光加減で変わるのか。すごいぞ。
ジュリアスさまもジャスパーもいないんだよー。温もりが足りないよ。
ところでなぜ私は床で寝てたのか?
考えても寝相くらいしか思い浮かばないのでスルーして、ニーナを呼ぶ。
「リーシャさま、おはようございます」
ベッドと私の立ち位置を見て、
「囲いのクッションも避けるようになりましたか・・・」
って、言われてしまった。
そうなの、いつの間にかロング枕のようなクッションを作っててマジックバッグに詰め込んでるらしい。
「出先で柵を作るわけにも参りませんので困りましたね」
困らないで!きっと明日からはクッションに埋まるように頑張るから??
「いっそ身体を枕に埋めて固定しますか」
何それ。
最終的に拘束されちゃうのか。
「頭を打つとまずいのでとにかく頭を守るかたちで・・・」
ブツブツ考え事しながらも着替えと髪を整える凄技を見せつけて、お化粧も軽く施された。
「さぁ、朝食後は出発の準備ですよ」
準備って言っても、他の人たちが順番で出発して行くのを待機してるだけだけど。
食堂に向かうとセリウスさまとガルフ侯爵たちと合流できた。今日は最後じゃ無かった。よし!
「おはよう」
「おはようございます」
挨拶を交わして、侍従に扉を開けてもらって中に入る。
デイオン子爵ご一家がすでに待っててくれて挨拶される。
「おはようございます」
「昨晩はありがとうございます」
「「「おはようございます!!」」」
お孫さまたちが元気いっぱいで昨日楽しかったと言ってくれる。可愛い。
席に案内されると、ナギ国の人たちが食堂に入ってきた。
《リーラゥ・・・ゥ?あ》
『『おはよう』』
少し眠そうな王女さまたち、ナギ語が出ちゃったみたいだけど、寝ぼけても同時に話すのか。器用だな。
初めて年相応な感じで親近感湧いちゃう。
『おはようございます』
朝食は、なんて言うかシリアルのミルクスープ?とにかく木の実の入ったヨーグルトだった。ヘルシー?
女子ダイエッターのインスタ的な朝ごはんを思い出す。
グレーデンで毒されてたけど、これくらいがちょうどいい朝ごはんよね!
なんか怪我をしていた魔牛と水牛の合いの子を領民が捕まえて、育てて食べようと思ったら良いミルクが出るのでそのまま飼うことにしたんだって。
この辺りもグレーデンほどではないけど、魔獣は出るので家畜はあまりいないそう。
グレーデンもミルクを得るための魔牛はいる。チーズを作るために普通の牛を放牧するために魔除けをたくさん使って囲いを作った話しをセリウスさまがすると、
「それです!魔獣が家畜を襲わなければもっと増やしたいのに」
やっぱりどこも大変なのね。
ちょいちょい王女さまたちにかい摘んで通訳すると、
『『人里に出るのか』』
って驚かれた。ナギってば魔獣少ないのか。
『田舎では傭兵が牧場にいますよ。王都では魔獣は出ないですが牧場がないです』
あー、都会に牧場はなかなかなさそう。
『『長閑なイメージの中に傭兵がいるのか。暇そうだな』』
『魔獣が出ないときは手伝いもしますよ』
グレーデンの騎士さんも手が空いてたら温泉スパ作るの手伝ってくれたり、ピザ窯作ったり、プルルン収穫したりしてくれるよ。
『今回の道中でも魔獣は多少出ますよ』
『『そうなのか?』』
すでに出てますよー。
『『では手が足りなかったら私たちに声をかけるが良い』』
『え』
お二人がニコニコと笑いながら胸を張る。
『十分な護衛がいますから呼びませんよ』
ユエさまにひんやり笑顔で断られて撃沈。
『戦力はともかく危険な時は馬車から出ないで下さいね』
当たり前なことをひんやり言うのは側近の共通なのかしら。ルークがいないのにルークを思い出しちゃうよ。
「『ははは、王都までは三ヶ所ばかり魔獣の出やすい場所がありますゆえ、気をつけてください』」
デイオン子爵が言う横でアーネストさんが通訳がわりをしてくれる。有能執事!!
『何度か討伐させているんだがなかなか収まらない』
ガルフ侯爵がため息を吐く。
セリウスさまが微妙な顔をして黙ってる。定期的に間引いても出てくるのは魔の森出来る前とかダンジョンの生まれたての可能性もあるよねぇ?調査してるのかなぁ。
『あまり頻繁なら我が家かリュフェリーあたりにご依頼ください』
あ、お仕事の範囲なのか。
セリウスさまが見事な営業スマイルに切り替えちゃった。
『議会にあげよう』
王様なら言えばサクッと勧めてくれそうだけど、議会通さなくちゃなのねぇ?
『どこも上層部は自由じゃないですね』
ユエさま、やっぱり視線がわからない。感情を読ませないのがうますぎるよ。
私も目を細めて口角を上げてれば、心読まれないかな?
『『リーシャ、その変顔は何か意味があるのか?』』
変顔・・・。
ユエさまの真似に見えないか。
他の人たちも微かに肩を震わせてに笑ってる。
『ちょっと鼻が痒くて・・・』
下手な嘘をついてしまった。恥ずかし。
『『可愛い顔が台無しなので顔が痒いならこうやって隠すのが良いぞ』』
どこからか出したセンスで口を隠して諭された。
とほほ。
って、センスじゃなくてうちわかな?
円形の薄い生地を張った感じのやつ。
口元あんまり隠せない程度に透けてるなぁ。
『殿下、それはこう、ですよ』
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