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二章
517話
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朝の食事にはナギの人たちはほとんど起きてこなかった。
旅疲れが取れてないのに飲んだらそうなる。
胃に優しい食事と肝臓にいいハーブのお茶を各部屋に持って行ってもらった。
王女さまたちは、甘い豆汁が気になって仕方ない感じでバッチリ起きてきたよ。
リンさんは通常通り。侍女の鏡!!!
『『おはよう!』』
さすがお若い。お肌がプルルンだよ!可愛いなぁ。
『『夜中にも何か美味しい香りがしていた。ここの厨房はずっと料理をしておるのか?』』
騎士さんたちのお弁当の準備が大変な量なのでフル回転だと思う。
でもそこまで匂いがひろがるかなって思ったら、どうやら良い匂いが広がって、我慢できなくなったグレーデンとアッガスの騎士さんたち庭で五平餅を焼き出したらしい。
それは夜中に迷惑だ。お腹空いちゃう。
もちろんナギの人たちも起きてきて一緒に食べたらしい。
仲がグッと良くなったのだとか。
『『花摘みに起きたら匂いが良過ぎて庭に出て行ってリンに怒られてしまったよ』』
おー。
『それは申し訳ありません』
『『普段出来ない夜のおやつが出来て楽しかったよ。美味しかったしな』』
味噌と醤油の焦げる香りって良いよね。
『『さぁ。私たちに甘い豆の汁を用意してたもれよ』』
お二人は厨房に声をかけて席についた。
『どうぞ、ご賞味ください』
アッガスのコック長が何やら豪華な銀トレイに不似合いの木の茶碗をのせて持ってきた。
赤い豆を中心に黄色い豆と緑の豆を見栄えで混ぜたようだ。
餅も普通の餅と芋餅とすいとんと色々入ってる。
こんなの私も初めてだよ。
甘味は砂糖と蜂蜜を両方使ったみたいでより甘味になってる気がした。
『『豆が外か中の違い程度かと思ったがこれは面白いな』』
外か中って。
『『芋の餅もこうして食べるとは』』
ナギの穀物で作った餅は食事に分類で甘い味付けじゃないそうだ。
食べ方に制限がついちゃうと面倒だなぁ。何味にしても美味しく食べたら良いじゃん。
『『スノウリリィー、これだけ美味しいものを食べても太らぬのはコツがあるのか?』』
姉も母も太いから自分たちもいずれ太るだろうけど、ここで食べてるものをナギでも食べたらもっと太る気がするんだそう。
お義母さまの体型維持は私もかなり疑問なんだけど、グレーデンの騎士さんたちは訓練と魔力を使いまくるって言ってる。
お義母さまはどこで魔力を発散してるんだろう?
『私の場合は朝は旦那さまと走ってぇ、組み合いをしますのぉ』
ふぁ!?
思わずお義母さまを凝視しちゃった。初耳だよ。セリウスさまたちは朝食前に一汗かいてるの知ってたけど!
『リーシャちゃん、父上と真剣勝負じゃないからねー?決まった技を使って筋肉を動かしてるんだよー』
びっくりした!あのお義父さまと対等に空手みたいなことしてるとしたら、お義母さまってめっちゃ強いもん。
そっかー、夫婦円満でナイスバディの秘訣はそれかー。
真似するべきかな?
『私は王都では乗馬くらいしかしてませんでしたのよぉ?それが嫁いで来たらお肉が新鮮で美味しいものだからぁ、つい食べ過ぎちゃって少し身体が大きくなりましたのよぉ』
お義父さまがとにかくお肉を狩ってくるのはお義母さまが喜んでくれたからかな!?
『それでぇ、長男を身籠もってからはぁ、とにかくお腹が空いて食べても食べても痩せて行くものだからぁ、とにかく食べてねぇ』
隣の席にいたシャロンさまに同意を求める。
『魔力の強い子を身籠るといくら食べても足りないのです』
ほえぇ!
レオルカさまの横でマデリーさまが微妙なお顔をしてる。
『でも産んでしまっても食欲って変わらないのよねぇ』
ン!?
『一度食事量が変わるとなかなか落ちないのです』
妊娠中ケーキを六ホールとか食べてたってことか。
『妊娠してないときに同じように食べてたらやっぱり太ってしまってぇ、困ってたら旦那さまが一緒に馬でお出かけしたり走ったりしてくださったのですわぁ』
馬って魔馬ですよね。
『スノウリリィーは言うほど太ってなかったわよ』
『コルセットがギリギリになったのはやばいわよぉ』
『『やはり多少の運動は必要か』』
王女さまたちはしょんぼりしちゃった。
『あらぁ。運動がお嫌いなら魔力を放出したら大丈夫ですわぁ』
『『あまり使う場がないな』』
ナギでは高位貴族はあまり魔法を使う機会がないそうだ。宝(魔力)の持ち腐れ!!
『そうなのですね?魔力は身体に貯め込むのはあまりよろしくないので魔石に魔力し入れたりしてみたらどうでしょう』
シャロンさまが空の魔石を持って来させて、充填させてみせると、お二人は真剣にみていた。
『『私たちはまだ子供だから役目についてないだけで兄上たちは大きな魔石に魔力を入れているのはそう言うことであったか』』
おや。
『『姉上や母上たちもやれば痩せるのであればやれば良いのに』』
『殿下、王族や高位貴族の女性は太いのが良いのですよ』
痩せているリンさんに言われてもなぁってやつだよ。
『『ナギ以外の国では細い方がいいではないか。私たちは外国に嫁ぐことも考えてるから細いままでいるぞ』』
わぁ。すごい覚悟を決めてるのね。
『痩せるお茶などはありませんが脂肪を体内に溜めにくくする程度ならお茶がありますよ』
食堂にいた女性陣の視線が一斉に集まった。
この世界も女性はダイエットが気になるんだね。
旅疲れが取れてないのに飲んだらそうなる。
胃に優しい食事と肝臓にいいハーブのお茶を各部屋に持って行ってもらった。
王女さまたちは、甘い豆汁が気になって仕方ない感じでバッチリ起きてきたよ。
リンさんは通常通り。侍女の鏡!!!
『『おはよう!』』
さすがお若い。お肌がプルルンだよ!可愛いなぁ。
『『夜中にも何か美味しい香りがしていた。ここの厨房はずっと料理をしておるのか?』』
騎士さんたちのお弁当の準備が大変な量なのでフル回転だと思う。
でもそこまで匂いがひろがるかなって思ったら、どうやら良い匂いが広がって、我慢できなくなったグレーデンとアッガスの騎士さんたち庭で五平餅を焼き出したらしい。
それは夜中に迷惑だ。お腹空いちゃう。
もちろんナギの人たちも起きてきて一緒に食べたらしい。
仲がグッと良くなったのだとか。
『『花摘みに起きたら匂いが良過ぎて庭に出て行ってリンに怒られてしまったよ』』
おー。
『それは申し訳ありません』
『『普段出来ない夜のおやつが出来て楽しかったよ。美味しかったしな』』
味噌と醤油の焦げる香りって良いよね。
『『さぁ。私たちに甘い豆の汁を用意してたもれよ』』
お二人は厨房に声をかけて席についた。
『どうぞ、ご賞味ください』
アッガスのコック長が何やら豪華な銀トレイに不似合いの木の茶碗をのせて持ってきた。
赤い豆を中心に黄色い豆と緑の豆を見栄えで混ぜたようだ。
餅も普通の餅と芋餅とすいとんと色々入ってる。
こんなの私も初めてだよ。
甘味は砂糖と蜂蜜を両方使ったみたいでより甘味になってる気がした。
『『豆が外か中の違い程度かと思ったがこれは面白いな』』
外か中って。
『『芋の餅もこうして食べるとは』』
ナギの穀物で作った餅は食事に分類で甘い味付けじゃないそうだ。
食べ方に制限がついちゃうと面倒だなぁ。何味にしても美味しく食べたら良いじゃん。
『『スノウリリィー、これだけ美味しいものを食べても太らぬのはコツがあるのか?』』
姉も母も太いから自分たちもいずれ太るだろうけど、ここで食べてるものをナギでも食べたらもっと太る気がするんだそう。
お義母さまの体型維持は私もかなり疑問なんだけど、グレーデンの騎士さんたちは訓練と魔力を使いまくるって言ってる。
お義母さまはどこで魔力を発散してるんだろう?
『私の場合は朝は旦那さまと走ってぇ、組み合いをしますのぉ』
ふぁ!?
思わずお義母さまを凝視しちゃった。初耳だよ。セリウスさまたちは朝食前に一汗かいてるの知ってたけど!
『リーシャちゃん、父上と真剣勝負じゃないからねー?決まった技を使って筋肉を動かしてるんだよー』
びっくりした!あのお義父さまと対等に空手みたいなことしてるとしたら、お義母さまってめっちゃ強いもん。
そっかー、夫婦円満でナイスバディの秘訣はそれかー。
真似するべきかな?
『私は王都では乗馬くらいしかしてませんでしたのよぉ?それが嫁いで来たらお肉が新鮮で美味しいものだからぁ、つい食べ過ぎちゃって少し身体が大きくなりましたのよぉ』
お義父さまがとにかくお肉を狩ってくるのはお義母さまが喜んでくれたからかな!?
『それでぇ、長男を身籠もってからはぁ、とにかくお腹が空いて食べても食べても痩せて行くものだからぁ、とにかく食べてねぇ』
隣の席にいたシャロンさまに同意を求める。
『魔力の強い子を身籠るといくら食べても足りないのです』
ほえぇ!
レオルカさまの横でマデリーさまが微妙なお顔をしてる。
『でも産んでしまっても食欲って変わらないのよねぇ』
ン!?
『一度食事量が変わるとなかなか落ちないのです』
妊娠中ケーキを六ホールとか食べてたってことか。
『妊娠してないときに同じように食べてたらやっぱり太ってしまってぇ、困ってたら旦那さまが一緒に馬でお出かけしたり走ったりしてくださったのですわぁ』
馬って魔馬ですよね。
『スノウリリィーは言うほど太ってなかったわよ』
『コルセットがギリギリになったのはやばいわよぉ』
『『やはり多少の運動は必要か』』
王女さまたちはしょんぼりしちゃった。
『あらぁ。運動がお嫌いなら魔力を放出したら大丈夫ですわぁ』
『『あまり使う場がないな』』
ナギでは高位貴族はあまり魔法を使う機会がないそうだ。宝(魔力)の持ち腐れ!!
『そうなのですね?魔力は身体に貯め込むのはあまりよろしくないので魔石に魔力し入れたりしてみたらどうでしょう』
シャロンさまが空の魔石を持って来させて、充填させてみせると、お二人は真剣にみていた。
『『私たちはまだ子供だから役目についてないだけで兄上たちは大きな魔石に魔力を入れているのはそう言うことであったか』』
おや。
『『姉上や母上たちもやれば痩せるのであればやれば良いのに』』
『殿下、王族や高位貴族の女性は太いのが良いのですよ』
痩せているリンさんに言われてもなぁってやつだよ。
『『ナギ以外の国では細い方がいいではないか。私たちは外国に嫁ぐことも考えてるから細いままでいるぞ』』
わぁ。すごい覚悟を決めてるのね。
『痩せるお茶などはありませんが脂肪を体内に溜めにくくする程度ならお茶がありますよ』
食堂にいた女性陣の視線が一斉に集まった。
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