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二章
513話
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お茶ショックを抱えてる人は多少いるものの、休憩中にポーション混じりのお茶を配って安心させたそう。
んー、センブリとか飲んでもビクともしなかったメグミとしては気にしすぎだと思うものの、合わない人もいるだろうしね。
素材を極限まで活かしきる姿勢は好きだ。
ただ辛いのはほどほどにした欲しいかな。
今日の晩餐は、こちらとナギの両方の料理が出される。
昨日より人数が減ってるので少し簡素なはず。
さて、また着替えたんだ。ほんと無駄に着替えが多い。
畑に行ったから今回は仕方ないけど。
通訳でベッタリじゃないので多少派手になった。
王女さまたちがこちらの衣装を着たいとリクエストされたそうで、お義母さまとシャロンさまが腕まくりして行ってしまった。
私はお昼に仕事をしたと言うことで、配慮してくれたのでご遠慮させてもらった。
ニーナに可愛く仕上げてもらって、なぜか編み込みの細かいお団子にされた。
「リンさまに習いました」
ナギのデザインか。
衣装もナギに合わせるべきだったんでは??
「お衣装はお直しの時間がかかりますので王都でお二人とお揃いで着ていただくのはいかがかとお誘いくださいましたよ」
わぁ。古代中華のファンタジー作品みたいなドレス着れるのかぁ。
「似合うかな」
「絶対お可愛らしいと思います」
そうかな。まぁリーシャは可愛い。私はいまだに鏡を見るときは不思議な気持ちだ。
平たい顔族だったのにお人形的彫り深い族になったんだもん。
まだ成長しきってないから甘い顔立ちだけど、お母さまの顔とか思い出すと若かりし頃のタイ○ニック女優と並べるかも?言い過ぎかしら。
マダム・シフォンにお願いして和風ゴシック服を三着作ってもらおう。ファリンさまはピンク、ルアランさまはエメラルド、私はブルーかな。赤はピンクに近いから。
あ、黄色にしたら信号になる!!
黄色は金・・・グレーデンを主張するならアリ。相談して決めよう。
ジュリアスさまの目は金茶、魔力が高まると金になるのでかっこいい。ビーム出そうで。
「ニーナもドレスになって」
「今日は必要ないです」
ルークがいないからって。王都ではいなくても着てね。
「そういえば、昨日のお風呂は侍女に人気でした」
侍女さんたちには薬湯と一般向け美容クリーム、化粧水が配られたんだ。
ナギで使われてる化粧水を試したら悪くはないけれど、匂いがつき過ぎだったので、侍女さんたちはこちらの物を不思議そうに使ってたけれど、お肌にスッと入った化粧水に興奮したんだって。
「向こうは保湿に特化してるそうでお肌に油分が残るのだそうで、こちらのサラッとした仕上がりが新鮮だったとか」
ふーん。保湿かー。それはグレーデンの暑さだとベタつくかな?
「保湿が重要ならナギでは使えないかな?」
「どうでしょうか?ただの慣習?昔からあるものを使ってるだけのような気もします」
新しいものが出てないから使う??改良する人がいないとかかな。
「向こうの気候とか詳しく聴かないとだね」
まぁ、美容品まで売り出さなくても良いけど。工場がパンクしちゃう。
「リンさまは、買って帰りたいと仰ってました」
おお!!
「王女さまたちはまだ美容品はそこまで拘ってないようで。肌に感触が残るのが嫌だと肌荒れ用の薬方を薄めた物しか使われないそうです」
詳しく聞き出してた!!
「肌が荒れてるのかな」
「いいえ、予防を兼ねて使う物だそうです」
ベビーローション代わり??
「まだ十二歳だからお化粧品もこだわりがなくて当たり前だよ」
「・・・王族はもちろん高位貴族のお嬢様ならお茶会に出る十歳頃からわりとかだわってらっしゃいますよ」
なんですと!!!
「キミーさまも随分高価な物をお取り寄せになってましたよ」
マジでか。高位貴族じゃなくて男爵だったのに。お祖父様が侯爵か。
「あー、だから髪とかパサついてなかったのか」
私とニーナはバサバサのカサカサだったのにお肌も潤ってた。
今思うと私が作る化粧水ほどじゃないけど、それなりに良い物使ってたんだろうな。
「商店の名前から察するに高位貴族のお使いになる物とは違って名ばかり高価な商品だったとは思いますが何も使ってないよりは良いですから」
ひんやり。ニーナがひんやり笑ってる。
「あまり良い付き合いがなかったのは確かだろうねぇ」
悪いことするお仲間で固まってたらしいし。
仲良くした記憶が無さすぎてすっかり忘れたたけど、その後どうしたんだっけ。
仕上げとばかりに私の首にお粉のパールをぱふぱふさせてお話はおしまい。
扉がトントンと鳴って、アランが夕食の時間をお知らせしてくれた。
「もうほとんど揃われています」
「えー、私が最後?」
重役出勤!!
「いいえ、最後はレオルカさまとマデリーさまです」
ほ。
マデリーさまは極力最小のお出ましになるように調整してるんだね。
大広間に向かえば、たくさんの侍従さんたちがお水やお酒、食べ物を運んでいた。
「ふぅ、公用語に切り替えますか」
私は多分日本語を頭に浮かべて変換してる。
日本語→レイドラアース語って。
公用語は、日本語→公用語ってなるのでさほど苦労はない。
日本語からレイドラアース語、そして公用語になってたら面倒な気がするので良かったかな。
そもそも勝手に脳内変換出来てるのが不思議だね。
リーシャの知識さまさま。
大広間に入るといろんな匂いが出迎えてくれた。
んー、センブリとか飲んでもビクともしなかったメグミとしては気にしすぎだと思うものの、合わない人もいるだろうしね。
素材を極限まで活かしきる姿勢は好きだ。
ただ辛いのはほどほどにした欲しいかな。
今日の晩餐は、こちらとナギの両方の料理が出される。
昨日より人数が減ってるので少し簡素なはず。
さて、また着替えたんだ。ほんと無駄に着替えが多い。
畑に行ったから今回は仕方ないけど。
通訳でベッタリじゃないので多少派手になった。
王女さまたちがこちらの衣装を着たいとリクエストされたそうで、お義母さまとシャロンさまが腕まくりして行ってしまった。
私はお昼に仕事をしたと言うことで、配慮してくれたのでご遠慮させてもらった。
ニーナに可愛く仕上げてもらって、なぜか編み込みの細かいお団子にされた。
「リンさまに習いました」
ナギのデザインか。
衣装もナギに合わせるべきだったんでは??
「お衣装はお直しの時間がかかりますので王都でお二人とお揃いで着ていただくのはいかがかとお誘いくださいましたよ」
わぁ。古代中華のファンタジー作品みたいなドレス着れるのかぁ。
「似合うかな」
「絶対お可愛らしいと思います」
そうかな。まぁリーシャは可愛い。私はいまだに鏡を見るときは不思議な気持ちだ。
平たい顔族だったのにお人形的彫り深い族になったんだもん。
まだ成長しきってないから甘い顔立ちだけど、お母さまの顔とか思い出すと若かりし頃のタイ○ニック女優と並べるかも?言い過ぎかしら。
マダム・シフォンにお願いして和風ゴシック服を三着作ってもらおう。ファリンさまはピンク、ルアランさまはエメラルド、私はブルーかな。赤はピンクに近いから。
あ、黄色にしたら信号になる!!
黄色は金・・・グレーデンを主張するならアリ。相談して決めよう。
ジュリアスさまの目は金茶、魔力が高まると金になるのでかっこいい。ビーム出そうで。
「ニーナもドレスになって」
「今日は必要ないです」
ルークがいないからって。王都ではいなくても着てね。
「そういえば、昨日のお風呂は侍女に人気でした」
侍女さんたちには薬湯と一般向け美容クリーム、化粧水が配られたんだ。
ナギで使われてる化粧水を試したら悪くはないけれど、匂いがつき過ぎだったので、侍女さんたちはこちらの物を不思議そうに使ってたけれど、お肌にスッと入った化粧水に興奮したんだって。
「向こうは保湿に特化してるそうでお肌に油分が残るのだそうで、こちらのサラッとした仕上がりが新鮮だったとか」
ふーん。保湿かー。それはグレーデンの暑さだとベタつくかな?
「保湿が重要ならナギでは使えないかな?」
「どうでしょうか?ただの慣習?昔からあるものを使ってるだけのような気もします」
新しいものが出てないから使う??改良する人がいないとかかな。
「向こうの気候とか詳しく聴かないとだね」
まぁ、美容品まで売り出さなくても良いけど。工場がパンクしちゃう。
「リンさまは、買って帰りたいと仰ってました」
おお!!
「王女さまたちはまだ美容品はそこまで拘ってないようで。肌に感触が残るのが嫌だと肌荒れ用の薬方を薄めた物しか使われないそうです」
詳しく聞き出してた!!
「肌が荒れてるのかな」
「いいえ、予防を兼ねて使う物だそうです」
ベビーローション代わり??
「まだ十二歳だからお化粧品もこだわりがなくて当たり前だよ」
「・・・王族はもちろん高位貴族のお嬢様ならお茶会に出る十歳頃からわりとかだわってらっしゃいますよ」
なんですと!!!
「キミーさまも随分高価な物をお取り寄せになってましたよ」
マジでか。高位貴族じゃなくて男爵だったのに。お祖父様が侯爵か。
「あー、だから髪とかパサついてなかったのか」
私とニーナはバサバサのカサカサだったのにお肌も潤ってた。
今思うと私が作る化粧水ほどじゃないけど、それなりに良い物使ってたんだろうな。
「商店の名前から察するに高位貴族のお使いになる物とは違って名ばかり高価な商品だったとは思いますが何も使ってないよりは良いですから」
ひんやり。ニーナがひんやり笑ってる。
「あまり良い付き合いがなかったのは確かだろうねぇ」
悪いことするお仲間で固まってたらしいし。
仲良くした記憶が無さすぎてすっかり忘れたたけど、その後どうしたんだっけ。
仕上げとばかりに私の首にお粉のパールをぱふぱふさせてお話はおしまい。
扉がトントンと鳴って、アランが夕食の時間をお知らせしてくれた。
「もうほとんど揃われています」
「えー、私が最後?」
重役出勤!!
「いいえ、最後はレオルカさまとマデリーさまです」
ほ。
マデリーさまは極力最小のお出ましになるように調整してるんだね。
大広間に向かえば、たくさんの侍従さんたちがお水やお酒、食べ物を運んでいた。
「ふぅ、公用語に切り替えますか」
私は多分日本語を頭に浮かべて変換してる。
日本語→レイドラアース語って。
公用語は、日本語→公用語ってなるのでさほど苦労はない。
日本語からレイドラアース語、そして公用語になってたら面倒な気がするので良かったかな。
そもそも勝手に脳内変換出来てるのが不思議だね。
リーシャの知識さまさま。
大広間に入るといろんな匂いが出迎えてくれた。
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