ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

504話

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 お茶のために用意したのは今回のために飾り付けした広間。

 レイドラアースの人気店とデレードから贈られた異国情緒のある家具を品よくまとめてある。
 センスがいいなぁ。
 失敗するとただ色々置いただけになるもん。

 最近マダム・シフォンに任せて作ってもらったハワイアンな柄の布のクッションまで。
 私はこれをまとめる自信ないよ。

「異国の家具に合わせて柱も変えたかったけれど時間が足りなかったのよ」
 あ、シャロンさま監修だったのね。

「あー、お部屋丸ごと家具に合わせる感じですか?」
「そう!とっても異国感が出そうじゃない?」
 キラキラ眩しい笑顔でバリチックな箪笥を撫でてる。

 よく分からないけどこの広さを総とっかえは大変そうだなぁ。

「異国風の間を作るのは何度か流行ってるけどぉ、お取り寄せの財力と元を知ってる知識があるかがものを言うのよねぇ」
「そうね。中途半端だと野暮ったくなるし、偽物をつかまされるのよ」
 ひょー。
 でもここお部屋はアレンジがうまくされてていいと思うよ。

『ファリン殿下、ルアラン殿下がお見えでございます』

 訛りのない公用語、侍女さん素晴らしいね!

『『『ようこそ』』』

 侍女に先導されて入って来た王女さまたちも衣装替えしてた。
 こんな場面で着替えてるなんて何着持って来ていらっしゃるのか。

『改めて、ナギ国を代表して歓迎に感謝します』
『此度のことは政治的な仕事も兼ねているが私たちはあくまで物見遊山、ユエたち官僚の付属品であるよ。気を使わないで欲しい』

 十二歳の王族!しっかりしすぎ~。

 ファリンさまもルアランさまも先程のドレスより少しラフになってるけど、布に入ったの刺繍の見事なこと!

『まぁまぁ、ようこそ、私はこちらのリーシャの義母のスノウリリィー・グレーデンですの。よろしくですわ』
『私はアッガスの領主レオルカ・シーズの母でシャロン・ジェイデンです。このアッガスはまだ出来たばかりの街なので私たちもお手伝いに参りましたの。よろしくお願い致しますね』

 名乗りをしてすぐに席を進めて、お茶とお茶菓子を運んでもらう。

『リーシャ殿、ナギとしては特効薬や友好条約が目当てではあるが私たちはデレードのアレキシ殿下やファティマ妃殿下からこのアッガス、いやグレーデンか。面白き物や食べ物があると聞いて楽しみにして来たのだ』
『あのアレキシ殿下が誰かを褒めるのは珍しきこと。私たちは、リーシャ殿の面白さに触れたい』

 ん?私の翻訳バグってる?〈面白さ〉にとか聞こえた。

『えっと私のことはリーシャとお呼びください』
『ならば私たちのことも敬称は要らぬよ』
 同時に!!マ○カナちゃんかな。

『プライド殿下もここでのことを楽しそうの言っておったから楽しみで仕方なかったのよ』

『デレードの殿下方とは仲がおよろしいのですね』

 何を話してくれちゃったんだろう。

『『良いと言うほどではないが近いからそれなりに付き合いがある』』

『ファティマ妃殿下はお元気でしたか?』
『『どうだろう?なかなか気が強そうであの腹黒と上手くやってるとは思う』』

 〈気が強そう〉と〈腹黒〉で合ってるかな??
 思わず、お義母さまとシャロンさまを見ると「「ほほほ」」ってやってるので多分合ってる。

『妃殿下はこちらの者を最低限しか随行させなかったので心配でしたが上手くやっておられるなら良かったです』
 ほぼ身一つって感じだったと。
『『思い切ったことをしたものだと我が兄上たちも言っておったがそれが功をそうしたとも言える』』
 お二人がクッキーをパクパクしながら話す。皿の上の減りぐらいから気に入ってるとわかる。

『思い切ったことを?』
『『そう、あの国は余所者を嫌うが妃殿下が出身国のほとんどを手放して来たことは評価されたのよ。覚悟を見せたのが良かった』』
 んんー!すごい国に行っちゃったんだんとしか。
 普通がわからないけど、王女さまなら、乳母や執事、護衛とか山ほどの自国品を持って行きたいよね。

『我が従姉妹がデレードの公爵に嫁いだが近しい国でも他国の者扱いよ』
『ナギへ嫁いできた立場でも似たようなものでしょう?』
『そうねぇ、みんな頭が古いのよ』

 お二人で笑ってるけど、嫁に行くの怖いとこに王女さまが行っちゃってるので笑えないじゃん?

『『女が強いとわからせれば良いだけ、妃殿下はわりとやれてる』』

 うわーん。十二歳の女の子が老獪な魔女に見えて来たよ。

 そういえば、身長は少し勝ってる。おっぱいは・・・聞いたらダメよ。

『我が国やデレードが特別かと思っていたがこちらも女が強いのであろう?』
『ね!どこも似たようなものかと安心した』

 え??
 思わずお義母さまたちを見ちゃった。

『まぁ!嫌ですわ。私は旦那さまに守っていただいてますよ』
『そうですよ。我が一族の男性は強いのです』

 ええ・・・。

 うーん。

 うん。

 ソウデスネ。

『『ほう!汝たちより強いのか。それは頼もしいな』』

 お義父さまたちは確かに強い。
 でもお二人が言ってる強さは多分お義母さまたちの方が強いであってると思います。

 王女さまたちがそっくりな顔で頬を薔薇色に染めて、

『『強い男がいるのか』』

 って楽しそうなんだけど、お義父さまよりはまだ若い分弱いかもだけど、かなり強いジュリアスさまとかもう会ってますよーーー!!






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