515 / 764
二章
504話
しおりを挟む
お茶のために用意したのは今回のために飾り付けした広間。
レイドラアースの人気店とデレードから贈られた異国情緒のある家具を品よくまとめてある。
センスがいいなぁ。
失敗するとただ色々置いただけになるもん。
最近マダム・シフォンに任せて作ってもらったハワイアンな柄の布のクッションまで。
私はこれをまとめる自信ないよ。
「異国の家具に合わせて柱も変えたかったけれど時間が足りなかったのよ」
あ、シャロンさま監修だったのね。
「あー、お部屋丸ごと家具に合わせる感じですか?」
「そう!とっても異国感が出そうじゃない?」
キラキラ眩しい笑顔でバリチックな箪笥を撫でてる。
よく分からないけどこの広さを総とっかえは大変そうだなぁ。
「異国風の間を作るのは何度か流行ってるけどぉ、お取り寄せの財力と元を知ってる知識があるかがものを言うのよねぇ」
「そうね。中途半端だと野暮ったくなるし、偽物をつかまされるのよ」
ひょー。
でもここお部屋はアレンジがうまくされてていいと思うよ。
『ファリン殿下、ルアラン殿下がお見えでございます』
訛りのない公用語、侍女さん素晴らしいね!
『『『ようこそ』』』
侍女に先導されて入って来た王女さまたちも衣装替えしてた。
こんな場面で着替えてるなんて何着持って来ていらっしゃるのか。
『改めて、ナギ国を代表して歓迎に感謝します』
『此度のことは政治的な仕事も兼ねているが私たちはあくまで物見遊山、ユエたち官僚の付属品であるよ。気を使わないで欲しい』
十二歳の王族!しっかりしすぎ~。
ファリンさまもルアランさまも先程のドレスより少しラフになってるけど、布に入ったの刺繍の見事なこと!
『まぁまぁ、ようこそ、私はこちらのリーシャの義母のスノウリリィー・グレーデンですの。よろしくですわ』
『私はアッガスの領主レオルカ・シーズの母でシャロン・ジェイデンです。このアッガスはまだ出来たばかりの街なので私たちもお手伝いに参りましたの。よろしくお願い致しますね』
名乗りをしてすぐに席を進めて、お茶とお茶菓子を運んでもらう。
『リーシャ殿、ナギとしては特効薬や友好条約が目当てではあるが私たちはデレードのアレキシ殿下やファティマ妃殿下からこのアッガス、いやグレーデンか。面白き物や食べ物があると聞いて楽しみにして来たのだ』
『あのアレキシ殿下が誰かを褒めるのは珍しきこと。私たちは、リーシャ殿の面白さに触れたい』
ん?私の翻訳バグってる?〈面白さ〉にとか聞こえた。
『えっと私のことはリーシャとお呼びください』
『ならば私たちのことも敬称は要らぬよ』
同時に!!マ○カナちゃんかな。
『プライド殿下もここでのことを楽しそうの言っておったから楽しみで仕方なかったのよ』
『デレードの殿下方とは仲がおよろしいのですね』
何を話してくれちゃったんだろう。
『『良いと言うほどではないが近いからそれなりに付き合いがある』』
『ファティマ妃殿下はお元気でしたか?』
『『どうだろう?なかなか気が強そうであの腹黒と上手くやってるとは思う』』
〈気が強そう〉と〈腹黒〉で合ってるかな??
思わず、お義母さまとシャロンさまを見ると「「ほほほ」」ってやってるので多分合ってる。
『妃殿下はこちらの者を最低限しか随行させなかったので心配でしたが上手くやっておられるなら良かったです』
ほぼ身一つって感じだったと。
『『思い切ったことをしたものだと我が兄上たちも言っておったがそれが功をそうしたとも言える』』
お二人がクッキーをパクパクしながら話す。皿の上の減りぐらいから気に入ってるとわかる。
『思い切ったことを?』
『『そう、あの国は余所者を嫌うが妃殿下が出身国のほとんどを手放して来たことは評価されたのよ。覚悟を見せたのが良かった』』
んんー!すごい国に行っちゃったんだんとしか。
普通がわからないけど、王女さまなら、乳母や執事、護衛とか山ほどの自国品を持って行きたいよね。
『我が従姉妹がデレードの公爵に嫁いだが近しい国でも他国の者扱いよ』
『ナギへ嫁いできた立場でも似たようなものでしょう?』
『そうねぇ、みんな頭が古いのよ』
お二人で笑ってるけど、嫁に行くの怖いとこに王女さまが行っちゃってるので笑えないじゃん?
『『女が強いとわからせれば良いだけ、妃殿下はわりとやれてる』』
うわーん。十二歳の女の子が老獪な魔女に見えて来たよ。
そういえば、身長は少し勝ってる。おっぱいは・・・聞いたらダメよ。
『我が国やデレードが特別かと思っていたがこちらも女が強いのであろう?』
『ね!どこも似たようなものかと安心した』
え??
思わずお義母さまたちを見ちゃった。
『まぁ!嫌ですわ。私は旦那さまに守っていただいてますよ』
『そうですよ。我が一族の男性は強いのです』
ええ・・・。
うーん。
うん。
ソウデスネ。
『『ほう!汝たちより強いのか。それは頼もしいな』』
お義父さまたちは確かに強い。
でもお二人が言ってる強さは多分お義母さまたちの方が強いであってると思います。
王女さまたちがそっくりな顔で頬を薔薇色に染めて、
『『強い男がいるのか』』
って楽しそうなんだけど、お義父さまよりはまだ若い分弱いかもだけど、かなり強いジュリアスさまとかもう会ってますよーーー!!
レイドラアースの人気店とデレードから贈られた異国情緒のある家具を品よくまとめてある。
センスがいいなぁ。
失敗するとただ色々置いただけになるもん。
最近マダム・シフォンに任せて作ってもらったハワイアンな柄の布のクッションまで。
私はこれをまとめる自信ないよ。
「異国の家具に合わせて柱も変えたかったけれど時間が足りなかったのよ」
あ、シャロンさま監修だったのね。
「あー、お部屋丸ごと家具に合わせる感じですか?」
「そう!とっても異国感が出そうじゃない?」
キラキラ眩しい笑顔でバリチックな箪笥を撫でてる。
よく分からないけどこの広さを総とっかえは大変そうだなぁ。
「異国風の間を作るのは何度か流行ってるけどぉ、お取り寄せの財力と元を知ってる知識があるかがものを言うのよねぇ」
「そうね。中途半端だと野暮ったくなるし、偽物をつかまされるのよ」
ひょー。
でもここお部屋はアレンジがうまくされてていいと思うよ。
『ファリン殿下、ルアラン殿下がお見えでございます』
訛りのない公用語、侍女さん素晴らしいね!
『『『ようこそ』』』
侍女に先導されて入って来た王女さまたちも衣装替えしてた。
こんな場面で着替えてるなんて何着持って来ていらっしゃるのか。
『改めて、ナギ国を代表して歓迎に感謝します』
『此度のことは政治的な仕事も兼ねているが私たちはあくまで物見遊山、ユエたち官僚の付属品であるよ。気を使わないで欲しい』
十二歳の王族!しっかりしすぎ~。
ファリンさまもルアランさまも先程のドレスより少しラフになってるけど、布に入ったの刺繍の見事なこと!
『まぁまぁ、ようこそ、私はこちらのリーシャの義母のスノウリリィー・グレーデンですの。よろしくですわ』
『私はアッガスの領主レオルカ・シーズの母でシャロン・ジェイデンです。このアッガスはまだ出来たばかりの街なので私たちもお手伝いに参りましたの。よろしくお願い致しますね』
名乗りをしてすぐに席を進めて、お茶とお茶菓子を運んでもらう。
『リーシャ殿、ナギとしては特効薬や友好条約が目当てではあるが私たちはデレードのアレキシ殿下やファティマ妃殿下からこのアッガス、いやグレーデンか。面白き物や食べ物があると聞いて楽しみにして来たのだ』
『あのアレキシ殿下が誰かを褒めるのは珍しきこと。私たちは、リーシャ殿の面白さに触れたい』
ん?私の翻訳バグってる?〈面白さ〉にとか聞こえた。
『えっと私のことはリーシャとお呼びください』
『ならば私たちのことも敬称は要らぬよ』
同時に!!マ○カナちゃんかな。
『プライド殿下もここでのことを楽しそうの言っておったから楽しみで仕方なかったのよ』
『デレードの殿下方とは仲がおよろしいのですね』
何を話してくれちゃったんだろう。
『『良いと言うほどではないが近いからそれなりに付き合いがある』』
『ファティマ妃殿下はお元気でしたか?』
『『どうだろう?なかなか気が強そうであの腹黒と上手くやってるとは思う』』
〈気が強そう〉と〈腹黒〉で合ってるかな??
思わず、お義母さまとシャロンさまを見ると「「ほほほ」」ってやってるので多分合ってる。
『妃殿下はこちらの者を最低限しか随行させなかったので心配でしたが上手くやっておられるなら良かったです』
ほぼ身一つって感じだったと。
『『思い切ったことをしたものだと我が兄上たちも言っておったがそれが功をそうしたとも言える』』
お二人がクッキーをパクパクしながら話す。皿の上の減りぐらいから気に入ってるとわかる。
『思い切ったことを?』
『『そう、あの国は余所者を嫌うが妃殿下が出身国のほとんどを手放して来たことは評価されたのよ。覚悟を見せたのが良かった』』
んんー!すごい国に行っちゃったんだんとしか。
普通がわからないけど、王女さまなら、乳母や執事、護衛とか山ほどの自国品を持って行きたいよね。
『我が従姉妹がデレードの公爵に嫁いだが近しい国でも他国の者扱いよ』
『ナギへ嫁いできた立場でも似たようなものでしょう?』
『そうねぇ、みんな頭が古いのよ』
お二人で笑ってるけど、嫁に行くの怖いとこに王女さまが行っちゃってるので笑えないじゃん?
『『女が強いとわからせれば良いだけ、妃殿下はわりとやれてる』』
うわーん。十二歳の女の子が老獪な魔女に見えて来たよ。
そういえば、身長は少し勝ってる。おっぱいは・・・聞いたらダメよ。
『我が国やデレードが特別かと思っていたがこちらも女が強いのであろう?』
『ね!どこも似たようなものかと安心した』
え??
思わずお義母さまたちを見ちゃった。
『まぁ!嫌ですわ。私は旦那さまに守っていただいてますよ』
『そうですよ。我が一族の男性は強いのです』
ええ・・・。
うーん。
うん。
ソウデスネ。
『『ほう!汝たちより強いのか。それは頼もしいな』』
お義父さまたちは確かに強い。
でもお二人が言ってる強さは多分お義母さまたちの方が強いであってると思います。
王女さまたちがそっくりな顔で頬を薔薇色に染めて、
『『強い男がいるのか』』
って楽しそうなんだけど、お義父さまよりはまだ若い分弱いかもだけど、かなり強いジュリアスさまとかもう会ってますよーーー!!
722
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
【完結】身勝手な旦那様と離縁したら、異国で我が子と幸せになれました
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
恋愛
腹を痛めて産んだ子を蔑ろにする身勝手な旦那様、離縁してくださいませ!
完璧な人生だと思っていた。優しい夫、大切にしてくれる義父母……待望の跡取り息子を産んだ私は、彼らの仕打ちに打ちのめされた。腹を痛めて産んだ我が子を取り戻すため、バレンティナは離縁を選ぶ。復讐する気のなかった彼女だが、新しく出会った隣国貴族に一目惚れで口説かれる。身勝手な元婚家は、嘘がバレて自業自得で没落していった。
崩壊する幸せ⇒異国での出会い⇒ハッピーエンド
元婚家の自業自得ざまぁ有りです。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/10/07……アルファポリス、女性向けHOT4位
2022/10/05……カクヨム、恋愛週間13位
2022/10/04……小説家になろう、恋愛日間63位
2022/09/30……エブリスタ、トレンド恋愛19位
2022/09/28……連載開始
竜神に愛された令嬢は華麗に微笑む。〜嫌われ令嬢? いいえ、嫌われているのはお父さまのほうでしてよ。〜
石河 翠
恋愛
侯爵令嬢のジェニファーは、ある日父親から侯爵家当主代理として罪を償えと脅される。
それというのも、竜神からの預かりものである宝石に手をつけてしまったからだというのだ。
ジェニファーは、彼女の出産の際に母親が命を落としたことで、実の父親からひどく憎まれていた。
執事のロデリックを含め、家人勢揃いで出かけることに。
やがて彼女は別れの言葉を告げるとためらいなく竜穴に身を投げるが、実は彼女にはある秘密があって……。
虐げられたか弱い令嬢と思いきや、メンタル最強のヒロインと、彼女のためなら人間の真似事もやぶさかではないヒロインに激甘なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:4950419)をお借りしています。

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる