511 / 710
二章
500話
しおりを挟む
マデリーさまのドレスはハイウェストなゆったりめのドレスを選んだ。
もちろん赤系でまとめて。
レオルカさまはクラウスさまより少し濃いピンクの入った赤髪なので、若干控えめな赤になる。
お義父さまやジュリアスさまみたいに真っ赤じゃないので赤でも幅広く選べるね。
「まぁ、アンゼリカと一緒に騎士服でいる姿の印象が強いけどやっぱり綺麗ね」
すらっとしてるのでありゃすんばらしい。
肩幅がしっかりめだけど手足が長いし。
お腹はまだ全然目立ってないのでコルセットを絞めないためのハイウェストにした。
お飾りはアンゼリカさまが結婚祝いにと一番良い魔石をくれたものを使ったとのこと。そこはレオルカさまじゃないんかーい。
友情も大事だね。うん。
お化粧はいつもより優しげにすることに。
未成年の王族を迎えるのでみんな威圧感を出さない方向なの。
髪型はみんなアップなので飾りで個性が出る。
私だけどうしても少し甘め。
ニーナも大人っぽいし。
「ふふ、リーシャちゃん、若いうちは若さを存分に楽しむのが正解よぉ」
確かにおばさんになってリボンいっぱいとかピンクのフリフリは勇気がいる。
だけどこの世界の人はなんでもありっぽい。
のでみんな好きなのを着てる感じだよね。
「さすがに私も大きなリボンや子供っぽいデザインは避けるものねぇ」
お義母さまがファンシーとかはちょっと想像できないな。
全員着替えが終了したので部屋を出るとジュリアスさまやレオルカさまたちが話し込んでた。
「おお、みんな華やかだな」
「よく似合ってる」
およ。ルークがちゃんとニーナを褒めた。ちゃんと大事にしてるっぽくて良き。
ちゃんと笑顔だったしね。ニーナもほんのり笑ってる。新婚さんだぁ。
「義伯母上、母上、あちらから先触れであと一刻ほどで港に到着する」
「あらぁ、順調ねぇ」
そもそも魔物避けして討伐も頑張ってるとはいえ、海で一晩停泊ってチャレンジャーなのよ。でも何週間かかけてきてるんだから普通か?
「先触れの者によると歓迎式は短めで早めに休憩を入れたいそうだ」
そりゃそうよ。見知らぬ人たちに囲まれで挨拶を延々とされたらしんどい。
「ではお部屋に案内してしばらくはゆっくりしていただきましょうね」
「そうだな。騎士や役人たちは多少話し合いの時間がいるが、王女さまたちは休んでいただくのが良い」
昼食は軽めにお部屋で取っていただいて、おやつどきに略式でご挨拶、夕食は晩餐会で王族と一部の人以外は立食に。
「さて港に向かってみんな配置についてもらおう」
それなりの格好になっちゃってるのでみんな馬車で移動。
久しぶりにジュリアスさまと馬に乗りたかった。王都から戻ったらデートしてもらおう。
「王女さまたちには王家から馬車を用意されてるからねぇ☆作ったのはグレーデンの工房だけどぉ」
ほ。あのお尻痛くなる馬車で一週間とか泣くから。
私は通訳だから同乗になったりもありえるものね。
「急な話だったからぁ、急がせたのよぉ」
わぁ。いくら仕事が早い人たちを雇っていても大変だったね。ボーナス弾んであげてほしい。
港に近くなると騎士団たちが隊列を作って待機していた。
ガルフ侯爵と外交官たちもすでに並んでいる。
騎士団の指示はセリウスさまとアンゼリカさま、王国騎士の隊長が受け持っていて、ジュリアスさまとレオルカさまを見て敬礼。
「これからナギ国の王女お二人と御一行を迎える。気を抜かぬように」
「「「「はっ」」」」
グレーデン騎士団の赤い団服と王国騎士団の白い団服が整然と並んでるの壮観。
お出迎えの音楽隊はグレーデン騎士団オンリーか。
鎧隊も並んでるけど、グレーデンは暑いから普段は見ないので王国騎士なんだろうな?
舟寄場で海を眺めてると大型船が見えた。
デレードの大型船艦に比べると優美な姿だ。
けどサイドに並んだ砲台とかが生々しいね。
しばらくすると大型船から中型船が何艘も降りて、最初に騎士たちがアッガスに降りてきた。
『レイドラアース国の皆さま、ナギ石からやってまいりました。海路の討伐とお出迎えの準備をありがとうございます』
一番最初に護衛を引き連れながら降りてきた役人?から挨拶を受ける。
王女さまたちを出迎えるために船から降りてきた騎士たちが整列を始める。
『レイドラアースの皆さまに敬礼!!』
ザッと礼をされて、こちらの騎士たちも同じく敬礼する。
『遠路はるばる、ようこそ参られた』
レオルカさまが代表のお役人と騎士団の隊長らしき人と握手。
なんて言うか衣装と略式の鎧が異国を感じさせる。
新しい出会いの予感!!
しばらく待つと次々に船が入ってきて、一番豪華な造りの船が舟寄場に着いた。
ナギ国の合図で音楽隊がドラとラッパを鳴らす。
エスコートされて降りてきた王女さまたちは、なんて言うかホッとするような懐かしい感じな、予想通りな東南アジアちっくな王女さまたちだった。
『『レイドラアースの民よ、歓迎に感謝します』』
おお!同時にお話ししてる。
『ナギ国の皆さま、船旅お疲れ様です。簡素な式典になりますがお付き合いください』
ガルフ侯爵が王女さまたちに挨拶をすると、お二人はニコリと受けた。
『我らのような小娘に気を遣わずとも良い。気楽にされよ』
『仕事の話はこの胡散臭い顔のユエに任せておる。ユエ、しかとやるのじゃ』
お付きらしき人をずいっと前に出して、ぐるんと周りを見回した王女さまたちは、私たちの方をロックオンしたようだ。
もちろん赤系でまとめて。
レオルカさまはクラウスさまより少し濃いピンクの入った赤髪なので、若干控えめな赤になる。
お義父さまやジュリアスさまみたいに真っ赤じゃないので赤でも幅広く選べるね。
「まぁ、アンゼリカと一緒に騎士服でいる姿の印象が強いけどやっぱり綺麗ね」
すらっとしてるのでありゃすんばらしい。
肩幅がしっかりめだけど手足が長いし。
お腹はまだ全然目立ってないのでコルセットを絞めないためのハイウェストにした。
お飾りはアンゼリカさまが結婚祝いにと一番良い魔石をくれたものを使ったとのこと。そこはレオルカさまじゃないんかーい。
友情も大事だね。うん。
お化粧はいつもより優しげにすることに。
未成年の王族を迎えるのでみんな威圧感を出さない方向なの。
髪型はみんなアップなので飾りで個性が出る。
私だけどうしても少し甘め。
ニーナも大人っぽいし。
「ふふ、リーシャちゃん、若いうちは若さを存分に楽しむのが正解よぉ」
確かにおばさんになってリボンいっぱいとかピンクのフリフリは勇気がいる。
だけどこの世界の人はなんでもありっぽい。
のでみんな好きなのを着てる感じだよね。
「さすがに私も大きなリボンや子供っぽいデザインは避けるものねぇ」
お義母さまがファンシーとかはちょっと想像できないな。
全員着替えが終了したので部屋を出るとジュリアスさまやレオルカさまたちが話し込んでた。
「おお、みんな華やかだな」
「よく似合ってる」
およ。ルークがちゃんとニーナを褒めた。ちゃんと大事にしてるっぽくて良き。
ちゃんと笑顔だったしね。ニーナもほんのり笑ってる。新婚さんだぁ。
「義伯母上、母上、あちらから先触れであと一刻ほどで港に到着する」
「あらぁ、順調ねぇ」
そもそも魔物避けして討伐も頑張ってるとはいえ、海で一晩停泊ってチャレンジャーなのよ。でも何週間かかけてきてるんだから普通か?
「先触れの者によると歓迎式は短めで早めに休憩を入れたいそうだ」
そりゃそうよ。見知らぬ人たちに囲まれで挨拶を延々とされたらしんどい。
「ではお部屋に案内してしばらくはゆっくりしていただきましょうね」
「そうだな。騎士や役人たちは多少話し合いの時間がいるが、王女さまたちは休んでいただくのが良い」
昼食は軽めにお部屋で取っていただいて、おやつどきに略式でご挨拶、夕食は晩餐会で王族と一部の人以外は立食に。
「さて港に向かってみんな配置についてもらおう」
それなりの格好になっちゃってるのでみんな馬車で移動。
久しぶりにジュリアスさまと馬に乗りたかった。王都から戻ったらデートしてもらおう。
「王女さまたちには王家から馬車を用意されてるからねぇ☆作ったのはグレーデンの工房だけどぉ」
ほ。あのお尻痛くなる馬車で一週間とか泣くから。
私は通訳だから同乗になったりもありえるものね。
「急な話だったからぁ、急がせたのよぉ」
わぁ。いくら仕事が早い人たちを雇っていても大変だったね。ボーナス弾んであげてほしい。
港に近くなると騎士団たちが隊列を作って待機していた。
ガルフ侯爵と外交官たちもすでに並んでいる。
騎士団の指示はセリウスさまとアンゼリカさま、王国騎士の隊長が受け持っていて、ジュリアスさまとレオルカさまを見て敬礼。
「これからナギ国の王女お二人と御一行を迎える。気を抜かぬように」
「「「「はっ」」」」
グレーデン騎士団の赤い団服と王国騎士団の白い団服が整然と並んでるの壮観。
お出迎えの音楽隊はグレーデン騎士団オンリーか。
鎧隊も並んでるけど、グレーデンは暑いから普段は見ないので王国騎士なんだろうな?
舟寄場で海を眺めてると大型船が見えた。
デレードの大型船艦に比べると優美な姿だ。
けどサイドに並んだ砲台とかが生々しいね。
しばらくすると大型船から中型船が何艘も降りて、最初に騎士たちがアッガスに降りてきた。
『レイドラアース国の皆さま、ナギ石からやってまいりました。海路の討伐とお出迎えの準備をありがとうございます』
一番最初に護衛を引き連れながら降りてきた役人?から挨拶を受ける。
王女さまたちを出迎えるために船から降りてきた騎士たちが整列を始める。
『レイドラアースの皆さまに敬礼!!』
ザッと礼をされて、こちらの騎士たちも同じく敬礼する。
『遠路はるばる、ようこそ参られた』
レオルカさまが代表のお役人と騎士団の隊長らしき人と握手。
なんて言うか衣装と略式の鎧が異国を感じさせる。
新しい出会いの予感!!
しばらく待つと次々に船が入ってきて、一番豪華な造りの船が舟寄場に着いた。
ナギ国の合図で音楽隊がドラとラッパを鳴らす。
エスコートされて降りてきた王女さまたちは、なんて言うかホッとするような懐かしい感じな、予想通りな東南アジアちっくな王女さまたちだった。
『『レイドラアースの民よ、歓迎に感謝します』』
おお!同時にお話ししてる。
『ナギ国の皆さま、船旅お疲れ様です。簡素な式典になりますがお付き合いください』
ガルフ侯爵が王女さまたちに挨拶をすると、お二人はニコリと受けた。
『我らのような小娘に気を遣わずとも良い。気楽にされよ』
『仕事の話はこの胡散臭い顔のユエに任せておる。ユエ、しかとやるのじゃ』
お付きらしき人をずいっと前に出して、ぐるんと周りを見回した王女さまたちは、私たちの方をロックオンしたようだ。
644
お気に入りに追加
1,792
あなたにおすすめの小説
三回も婚約破棄された小リス令嬢は黒豹騎士に睨まれる~実は溺愛されてるようですが怖すぎて気づきません~
鳥花風星
恋愛
常に何かを食べていなければ魔力が枯渇してしまい命も危うい令嬢ヴィオラ。小柄でいつも両頬に食べ物を詰めこみモグモグと食べてばかりいるのでついたあだ名が「小リス令嬢」だった。
大食いのせいで三度も婚約破棄されてしまい家族にも疎まれるヴィオラは、ひょんなことからとある騎士に縁談を申し込まれる。
見た目は申し分ないのに全身黒づくめの服装でいつも無表情。手足が長く戦いの際にとても俊敏なことからついたあだ名が「黒豹騎士」だ。
黒豹に睨まれ怯える小リスだったが、どうやら睨まれているわけではないようで…?
対照的な二人が距離を縮めていくハッピーエンドストーリー。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた
もふきゅな
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
愛なんてどこにもないと知っている
紫楼
恋愛
私は親の選んだ相手と政略結婚をさせられた。
相手には長年の恋人がいて婚約時から全てを諦め、貴族の娘として割り切った。
白い結婚でも社交界でどんなに噂されてもどうでも良い。
結局は追い出されて、家に帰された。
両親には叱られ、兄にはため息を吐かれる。
一年もしないうちに再婚を命じられた。
彼は兄の親友で、兄が私の初恋だと勘違いした人。
私は何も期待できないことを知っている。
彼は私を愛さない。
主人公以外が愛や恋に迷走して暴走しているので、主人公は最後の方しか、トキメキがないです。
作者の脳内の世界観なので現実世界の法律や常識とは重ねないでお読むください。
誤字脱字は多いと思われますので、先にごめんなさい。
他サイトにも載せています。
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる