ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

473話

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 バスローブは、起毛生地がないのでサラッとした薄手の生地で見本を作ってくれた。

 やる気満々?なルルゥとお祖母様が試しに着てくれた。
 目のやり場に困るんだけど。

 なんて言うか私の恥じらいは、無駄だ。
 お祖母様もルルゥも騎士として慌ただしく着替える経験があるし、そもそも貴族出身なので、人に裸を見られても平気なわけで。
 もちろん着替え担当以外の人間の前でマッパになるわけはなくって。薄着だなってだけ。

 そう。ルルゥは胸筋が布の上からもバイーンでお尻とかボディラインがバイーンなわけで。浴衣より艶めかしいのね。
 お祖母様もお胸がバイーンですわ。

 なんて言うか、ブラジャーしてない!!!
 おブラがなぜないの!?

 そう言えば、セクシー下着を提案した時、お義母さまたちには、夜用みたいな扱われ方だったなぁ。
 そもそも温泉でくつろぐのに締め付ける下着いらないか。

「風呂上がりならこんな感じが楽でいいかもね?」
「そうさねぇ」
 ん。次回は少し厚手の生地でってお願いしたら、「グレーデンは暑いじゃない?」で終了した。

 最後にムームーは、綿生地と絹で二種類。
 お貴族さまは絹が基本。

「ユ・カーターの柄と違ってるのね?」
 気分だけハワイ。
 ハイビスカスとヤシの葉みたいな。
 それっぽい柄ってだけだけど。

 お義母さまが着るとなぜか漂うファヴュラス感。
 男性向きはアロハシャツと短パンにしちゃったけど、やっぱり短パンは不評だった。
 なぜだ。

「足丸出しはダメよぉ~」
「下衣では歩けません」

 お貴族さまは男子も厳しいのね。

 作る前に誰か言ってよ。

「あ、サウナの中なら下衣代わりで良いかもぉ?」

 股間丸出しよりはいいかもね。

 アロハシャツのズボンには、ステテコっぽい八分丈ズボンが採用された。

 とりあえず終わったと思ったら、ドレスのお話になって、ルルゥたちは潮のように引いて、目がマジなお義母さまとお祖母様にガッチリ挟まれた。

「おほほ、今日はデリアお義母さまの好みで頼みましょうねぇ」
「そうかい?私のセンスは古くないかねぇ」
「流行は巡るんですのよぉ~」

 わぁ・・・。

 ひたすら、あーでもないこーでもないと生地とレースとリボンを当てられながら、夕方まで拘束された。

 死んじゃうよ。

 そう言えば、私のクローゼットに収まらない分は、ドレスルームに収納されるらしい。
 ドレスルームって!!!
 お義母さまやお祖母様のもあって、お客様に不意のことがあったらお貸しすると言うか差し上げちゃうとか。でもほぼお客様呼ばないので、お下がりとして親戚に回ったりしてる。
 私のドレスは、可愛いからお子様方に大喜びされるほど人気だそうだ。
 お子様方にね!!!!!

 まぁ日本でもさ。小学校くらいですでに身長差開く子もいるから気にしないって思いたいけど、この世界では大人の小さい人少ないんだよ。不思議だね。
 
「やっぱり前時代的なフリルとレースでお人形そのものにしましょうか」
「いいわねぇ」

 フランス人形的なイメージかしら?

 途中で、ルルゥ特製のケーキとコーナミルクで休憩したら、マダムたちが「やっぱりここに住み込みたいですわぁ」とか言い出してすごかった。
 マダム・シフォンは、もう王都のお店は管理していないからほぼグレーデンにいるらしいので、「いつでも食べにいらっしゃいなぁ」とお義母さまに言われて、「そんなぁ、いいのかしら?」ってモジモジしてた。
 学生時代からの仲良しさん、見てると羨ましいね。

 夕方に開放されてぐったりだったけど、お義母さまとお祖母様は元気だった。
 体力が違いすぎる。

 一旦、お部屋に引き上げて休憩をして。
 ニーナに少し甘える。

「ドレスってなぜ既製品じゃいけないんだろう」
「貴族ですからねぇ、見栄も必要ですし、流行を作るのもお役目ですしね」

 流行は王都の方達で良いじゃんー。

「さぁ、そろそろお出迎えですよ」

 髪を少し整えてもらって、玄関ホールに向かう。

 お義父さまとかお祖父様たちが戻っていて、お義母さまとお祖母様と共にジュリアスさまたちをお迎えする。

「さぁて今日は私がセリウスだね」
「はぁい」
「たまにはワシも混ざるかのぉ」
 わぁ、お義父さまが参戦しちゃう。
 私はお義父さまさまがジュリアスさまを突撃した後に抱きつく係になった。

 そして。
 まずはお義母さまがクラウスさまに、お祖母様がセリウスさまに向かった。
「グワァー!!」
「わぁ!!」
 セリウスさまが仰け反りつつ、お祖母様を受け止めて、クラウスさまが少し押し出されつつ、お義母さまを受け止めた。

 ほーっと見てたら隣で一瞬の間にお義父さまが飛んで(行った感じに見えた)、
「ググッ」
 ジュリアスさまが受け止めたけど、門ぐらいまでお義父さまを抱き受けたまま後退した。
 靴跡で押し出されたのがわかるぐらい石畳がズレて、激闘の後が。

「父上・・・パワー全開でくるのはやめてください」
「わっははは!倒れないとは中々やるのう」

 なぜ、おかえりの挨拶で地面が抉れるんだ。ジャスパーが尻尾膨らませて背中丸めてるじゃん。

 セリウスさまとクラウスさまが物凄い渋面だし。

「次は俺もやってみたいなぁ」
「俺たちも行くか?」
 マルゴさんとスピネルさんたちまで悪ノリしてる。

 崩れた石畳をスピネルさんとお祖母様が魔法で修正した。良かった。

「お帰りなさいませ」
 お義父さまさまの熱烈?な歓迎を受けたジュリアスさまに、私はひっそりハグをした。

 後ろで護衛でついてたルークとセバスチャンもゾッとしてたみたい。

 うん、スピネルさんたちはルークたちにやったら良いと思うよ。





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