ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

470話

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 お義父さまたちは門の入り口付近で獲物を出してた。

 蛇が山盛り!!あれの肝や内臓が私にプレゼントされちゃうんだ。うぉぉんって言っちゃう。

「おう~!リーシャちゃん、ただいまじゃ!」
 さぁ来いと突撃待ちをされたので、弾丸行きまーす!

 トーォ!!

 ポスン。

「ワハハ!多少は衝撃が増えたのぅ!良き良きじゃ」

 ビクともしないお義父さまの太もも!

 そのままお祖母様にもハグしてもらう。

「昔ジュリアスやシグルドに抱きついて貰ったのを思い出すな」
 お祖父様たちがダンジョン行く前にそこそこに大きかったのがジュリアスさまと従兄のシグルドさまだったらしい。

「アイツらは結構痛かっただろう?」
「そうでもないさね~」

 おそらく七歳前後のジュリアスさまと十七歳の私の力が負けていただと・・・。

 とほほだよ。

「ほぅれ、リーシャちゃん、ファイアドリルバードも一角うさぎも捕まえてきたぞぅ!小さいのは肉も柔らかいからの」

 ファイアドリルバードは、火喰いかと思ったら弱すぎて、敵に狙われると自分を燃やして特攻してくる。自爆くん!!
 気付かれないうちに首を切るのがコツらしく初心者では無理なんだって。

 お肉は油が多くて、羽は真っ赤で綺麗だからお高く換金出来るそう。
 
 うさぎちゃんは小さいと言っても地球の猪くらいある。十分ジャイアントです。
 毛皮がふかふかなので毛皮ください。
 染めて使えばジャスパーのぬいぐるみが出来そう。欲しい。

 ニーナにお願いしよう。

「出来立ての森は小物しかおらんでのう、すーぐ終わってしまったからちょっと別のところ寄ってきたぞぅ」
 予想通り!!!

「サーペントは別のところで?」
「どっちもじゃ!小さいのは出来立ての森で、大きい卵持ちは別じゃの」

 ニコニコと「妻のために!」って言われちゃったので頑張ってパックを作るしかない。

「今回はマジックバッグにたくさんオヤツを入れていったから楽しかったさね。梅干しサイコー!!」
 お祖母様・・・、何でも持っていけるんだから梅干しじゃなくても良かったのに、トラウマ解消できたかしら?

「わしは、イカの一夜干しや柔らかジャーキーが野営に良いと思ったぞ」
「私はおにぎりとシリアルバーだな。何もせずにでも美味しい」

 ン?よくよく聞けばみんな調理をしないものだな。
 兼業コックさん連れてってない??

「お茶やスープは用意しましたよ」
「ちゃんとお肉焼きますって」
 ハロルドとコックさんが苦笑いだ。

「あっはは、どうしても携帯食に手が出るのはクセさねぇ」

 そんな感じで獲物を私に貰える素材はアイテムバッグに収納して、貯蔵庫分は侍従さんとコックさんが運んでいって。

 お義父さまたちはお風呂と着替えに向かった。

 卵がいっぱい。蛇の卵は濃すぎるから料理に向かないからポーションにするしかないなぁ。あんまり作るなって言われてるけど、疲労回復薬になるし、ルークに聞いてから作るかぁ。
 リックさまに売っちゃうのも手かな。
 百目の目玉もまだまだあるぞ。

 お部屋に戻る前に厨房に向かって、ルルゥたちにブーツ用を渡してみた。

「私の足は臭くないわよ!」

 臭いからじゃないってば。

 厨房は湿度もあるし熱気ムンムンだし、水場や貯蔵庫に行くから、気を使って優先しただけって言えば、微妙な顔をしつつ受け取ってくれた。

 ベンなんかは嬉しそう。
「蒸れますからねぇ。有難い」
 ほら、素直に受け取ってくれれば良いのよ。

 他はお義母さまとセリウスさまに任せるから。臭くないって叫びは聞かずに済むね。

 
 お部屋に戻って、〈洗浄〉してから着替えた。
 ニーナにはさっき思いついたジャスパーのぬいぐるみの話をして。
「ジャスパーの滑らかさにはどんな毛皮も負けるでしょうが近しい感じには出来そうでうね」
 嬉しそうに手をワキワキさせてる。余った毛皮は好きにしてねって言うとなぜかポムたちの襟巻きが仕上がったりするのでまた増えるかも。

 私は製作者特権で私のとジュリアスさまのクローゼットとベッドルームにプレートを置いた。
 あとブーツ用は二組。私のブーツも快適にね。あ、臭くないよ?多分。

 ジュリアスさまたちが帰ってくるって連絡が入ったので、玄関ホールに行くとお義母さまもお祖母様も一緒のいた。

「リーシャ、また楽しいものを作ったんだってねぇ」
 お祖母様は、ブーツ用が欲しいんだそう。
 お義母さまに差配をお願いするけど、家族分は別に避けてあるって伝えたら頭を撫でてくれた。

「革の靴はどうしてあんなに蒸れるのかねぇ」
 風が通らないからでは??

 話してるとお義父さまとお祖父様たちも出てきた。

「ふあー、薬湯が沁みた」
「明日はスパに入るぞ」

 ご機嫌ですな。お風呂あとでビールとかしたいでしょ!

 話してるとジュリアスさまたちが帰ってきたので、私がジュリアスさま、お義母さまがセリウスさま、お祖母様がクラウスさまに突撃した。
「ぎゃー!」
 クラウスさまが転けた。
「ハンデ的にお祖母様が兄上で僕がリーシャちゃんじゃないー??」

「嫁の出迎えは夫が受けるものじゃ」
「そうだな、甘えたことを言っている」

 お義父さまとお祖父様にお説教されて、クラウスさまがしょんぼり。

「じゃぁ、せめて母上・・・どっちもキツ・・・」

 クラウスさまってば、侍従さんたちに苦笑で出迎えられてたよ。


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