ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

469話

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 プレートはスイッチ式というか、使い方用途で時間と水分吸収率を変えてみた。

 ん!高度な事をすると作る魔導士さんがいないし、予算が跳ね上がることを思い出して。

 用途別で一枚ずつ作ることにした。

 あと、うちの大事な稼ぎ頭で、国の防衛の要である騎士さんたちには、危険手当と感謝の気持ちを込めて、靴用〈脱臭〉〈乾燥〉〈除菌〉プレート二枚一組を作ることに決めた。
 銀銅合板をいっぱい仕入れてもらおう。

 んー、結果的に侍従侍女さんたちも欲しいかな。職業で分けるの良くないかな。

「正直言いますと騎士たちほど絶望的に臭くなったり不快にはならないので無理に欲しいとは申しませんが、頂けるなら頂きたく思います」

 絶望的!!!!!!

 誰の?誰の足が!!!????

 ジュリアスさまは臭かったことないよ!!??

 まぁ、水仕事のあるコックさんや洗濯番もあるから平等にするね?

 絶望的・・・。

 ルークじゃないよね?・・・ゴクリ。


 とりあえず、タグの改良と寝具用、クローゼット用の術式を書き起こして、それを元に、各種タグ、プレートを千組ずつ作った。

 全騎士さんと使用人さん含めてだと万単位で必要なので徐々にね。
 魔力的には全然余力があるんだけど。
 素材がね。
 特殊素材は色々あるけど、鉄板や銅板とかいつでも手に入る系は、アイテムボックスにはあんまりないんだ。機会があったら山ほど入れておこう!

 私はわりと簡単に作れるけど、魔導師さんにお任せすると金額が跳ね上がるから販売価格とか計算できないんだよね。
 だから、正式に商品化するときは丸投げ。
 そのうち、私もちゃんと契約とかの席に同席した方がいいかな。

 魔道具作って喜んでもらうのが嬉しいけど、価値がいかほどか知らないとダメだよね。

 靴用は、お試しにアランとジェイクに渡したら、微妙な顔してた。

「臭いから渡したんじゃないよ!?革ブーツの乾燥具合を知りたいの?」
 慌てて否定した。お年頃男子に対してデリカシーが無かったね。ごめん。

 ニーナにもルーク用のを渡した。ニッコリしてたけど、臭くないよね?
 貴公子なルークが足クサだと乙女の夢が崩れちゃうからね?

 ジュリアスさまたち用のちゃんと確保で、他は、お試しさせたい人優先で配ってもらおう。
 お試しさせたい人を選ぶのは、誰に任せるべきか。
「お前足ヤバいから試せ」とか言えないよね。
 セリウスさまに託そう。あの人ならいい感じに配ってくれそうだ。

 プレートの方は、お義母さまに託して配ってもらおう。屋敷内とか必要な場所に。

 ブーツも布団もクローゼットもどこだって、〈洗浄〉使えばいい話だと思うんだけど、なんかちょっと違う。
 なぜだろうね?水分?

 良い時間になったので本日はこれまで、と本邸に戻る。

 外で走り回っていたポムたちが、ゴムボールくらいのプルルン持って走り回っていた。

「プーキュン!!」
「モーキュキュ!!」
「どうしたの?」
『プルルンが巨大化したのを喜んでいるの』

 土の加護舞しまくるから!

「ケーキに乗らないサイズにしちゃったの?」
「プッキュウウ!?」
「モキュキュキュー!!」
『巨大化させたのは酒用で普通のもあるそうだの』
 ほう!全部じゃないのか。

 酒用なら細かい方が良い気もするけど、嬉しそうなので美味しいのが出来るのかも。

「プッキュ」
「モッキュ」

 ポムとティムが味見しろと口元に押し付けてきたので、ありがたくいただく。

 皮は剥きたい。
 プルルンはライチやブドウっぽい歯応えなんだけど、これはなんとも言えない蕩けるような口触り。
 固めのゼリーみたいな。
 あ、こん○ゃくゼリー!!!

「つるんとしてて美味しいね」
 甘さも増してるからかなり美味しい状態だと思うけど、フルーツ感が減ってるなぁ。ブドウっぽい方が好きかも?
『ちょっと冷やした方が良いかもだの』
 
 ポムたちがどんどん運んできたので、ニーナとアランとジェイクも食べた。

「ほんのり油分もありますね」
「一粒で満足感がすごい。良いおやつです」

 プルルンが進化したのかしら?

「お酒用ならケビンに託さないと」
「プッキュ」
「モッキュ」
『採ってきた分は、スノウリリィーとデリアに食べさせたいんだと言っておるの』

 ・・・何十粒食べさせたいの。

「わかった。預かるね」

 アイテムボックスに収納したら納得顔で頷いた。
 
 みんなで、歩いて行くと玄関前が騒がしくなってる。

 帰ってこられたかな?




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