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二章

461話

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 夕食はラーメン、スパゲッティ、ウドーンな麺祭り。
 全部出さなくても。

 もちろん欲しいものだけお願いするし、ジュリアスさまが私に欲しいだけ食べさせてくれて残りと追加を食べてくれるので色々食べれちゃう。

 アズライトとジャスパーには、ジャンケンに勝ったらしいサラとベンがついてる。
 ポムとティムは欲しいものを分けてもらって自分で食べるけど、お義母さまとお義父さまがアーンってやってる。
 ディディエは自分の手じゃ食べにくいのでチャレンジしつつ、ベンに手伝ってもらったり。和むよね。

「麺類に天ぷら・・・」
 天ぷらうどんがあるからいいけど、スパゲッティとは合わないね。

 でもサキイカの天ぷらおいし~い。
 ジュリアスさまも好きみたい。
 
 アズライトもおっさんみたいに「ゲフ」って言いながら食べてお酒飲んでる。

「そう言えば、明日から新しい魔の森をつぶしに行ってくるぞぅ」
「まぁ確認も兼ねて三日ほど行ってくるからな」
 お祖父様たちとお義父さまが出動するそう。

「俺もそっちがいーなー」
「僕もー」
 セリウスさまとクラウスさまは相変わらず討伐に出たがるねぇ。

「ふふん、子供が育って楽隠居した者の特権だ、好きなことをしたいならまずは次を育てぬとな」
 お祖父様ってば煽るね。
「えー、そんなの嫁もらっても絶対子供持てるとは限らないじゃんー」
「別に養子でもなんでも育てることに意味があるんさね」
 お祖母様が言うのは、辺境で家族を持って子供を育てて、その責任を感じることで自分の命と家族の命、民の命を背負う覚悟を持てってことみたい。

「背負うものを重荷だと感じるんならあんたたちはまだグレーデンの者としてはひよっこだよ」

 お祖母様は誰にでも厳しいけど、お祖父様と共にグレーデンを守ってきた覚悟を教えてくれてる。

「無理に嫁をもらっても嫁が気の毒だから言えないけどね、それなりの自由を味わいたきゃ役割も果たしな」

 うーん。独り身宣言してるセリウスさまには難しいなぁ。

「お祖母様、子供を養子にするにしても今は良い年頃の子はいませんし、正直今縁談を持ち込んでくる令嬢はあまりよろしくないんでもう少し様子を見てやってください」
 ジュリアスさまがフォローを入れる。

「別に貴族じゃなくても良いじゃないか。どこかで気の合う子を見つけてくると良いんさね」
 グレーデンは本当に血筋に拘らないんだよね。

「あー、まぁそのうちねー」
「リーシャちゃん並みに可愛い子ねー」
 二人とも本当に嫌なんだなぁ。ジュリアスさまより忌避感が強い気がする。
 私並みに可愛良い子はいないよ?なんちゃって。でもリーシャの見た目は確かに可愛い。

「高望みじゃなぁ」
「どうせならアンゼリカ並みの女傑がいい」
 スピネルさんとザイルさんが酷い。

「アンゼリカだけはないー」
「僕はふわふわした子が好みー」
 アンゼリカさまのどこがいけないんだろう。美人だし、筋肉あるし、優しいのにね。

「クラウスー、ふわふわはないー、そんな子はグレーデンじゃ無理だしー」
「えー、でもリーシャちゃんはふわふわ系じゃないー?」
 みんなでこっち見んな状態。

「「「ふわふわではない」」」

 貶してるんじゃないだろうけど、なんか嫌だ。

「リーシャちゃんはこれでもはっきり言う時は言うしねぇ」
「ちゃんと気が強いぞ」
 お義母さまとジュリアスさまが褒めてるっぽいけど、ちょっとやめて欲しい。

「気が強いけど普段はふわふわが良いんじゃないー」
 クラウスさまが拗ねてるけど、何気に私がタイプってことかしら???
「そう言う子が良いなら逆に高位貴族が良いんじゃないかしらぁ」
「えー、別に擬態が上手い子とかじゃないんだけどー?」

 セリウスさまとクラウスさまの好みを考える会みたいに会話が広がって、二人がどんどん不機嫌に。

 好きにさせるとは言いつつ、ずっと心配しちゃうのね。

「俺はリーシャと結婚できて良かった」
 ふふ。こんな会話されずに済んだしね☆
「私もです」
 多分、王様に言われたらどこに連れて行かれても納得はしただろうけど、グレーデンに来られてジュリアスさまで最高に良かった。
 
「そこー、俺たちを肴にイチャイチャしないでー」
「そうだよー、助けてよー」

 この状態でお酒が入ったら収拾がつかないね。

 食後のデザートにケーキも出てきてるけど、おつまみも出てきてお酒も出てきちゃった。

「酒が進む前に離れよう」ってジュリアスさまに耳打ちされて、一杯飲んでからソーッとお部屋に戻った。

 せっかくのヒレ酒がからみ酒になっちゃう。

 アズライトとジャスパーが付いてきたので一緒にお風呂に入ることに。

「そう言えば、リーシャの温泉宿が出来てるな。お祖父様たちが魔の森から戻ったら休みを取ろう」
 和風宿にお泊まりだ。
 食材をアイテムボックスに詰めないとだね。

『主、我らも良いのかの?』
『俺は絶対ついて行くんだぞ』

 はいはい。みんな来ちゃうのはわかってるってば。

 薬湯にジュリアスさまとゆっくり浸かって。

 ついでにジャスパーを泡モコにして、アズライトのウロコをピカピカにしたよ。




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