470 / 710
二章
459話
しおりを挟む
書物は、ネイマーシェ語、古代神聖語、古代神代語とそれぞれ違う年代物な本だった。
古代神代語がちょっと苦手なので一番最初に片付けよう。
内容は三冊とも全部魔物素材を使ったポーションや薬について。
さすがに読みたいとこだけ浮かんで来たりしないかなとちょっと思う厚さ。
数ページ読んで慌てて閉じたよね。
「・・・」
不老不死薬とか絶対素材が手に入らない系のあり得ないレシピ。
なぜ出て来ちゃった。
書架に「次からは人間が触っても良い知識だけね?」ってお願いしちゃったよ。
他のページに欲しい情報があったとしても、これ知っちゃったらダメだと思うのよ。
気を取り直して、古代神聖語の本を開いた。
「・・・」
古代ってだけあって素材がヤバい。
燃え盛る炎の中に咲く花とかどうやってゲットするんだ。
燃え盛る中で咲けるのもすごいな!!
炎のレベルにもよるけど、人間が魔法を使ってどうにかなるものだろうか?
永久凍土の中に育つ雪華石とか、お義父さまならかち割って採れるかも?
サーペントの卵殻の代わりを探してるだけなので、どんどん流し読みして目的のページを探す。
パックに使うとかは無いだろうから、素材の応用が知りたいんだ。
普段使わない言語がびっしりでちょっと目が疲れる。
その中に大きいカエルみたいな魔物が出す粘液が使えそうと言うのを見つけた。
却下で良いよね。
カエルってことは湿地とかでしょ?グレーデンにもいるかな。
主な出現地域は今はない国名だった。
・・・隣じゃん!
グリーンリバー国。よし、諦めよう。
輸入したり冒険者に頼めば簡単に手に入りそうだけど。他になかったら考える。
「リーシャさま、そろそろ昼食を」
ニーナに声をかけられて調べ物中断。
ルルゥに言われてるので厨房に向かう。
「調べ物捗ってるぅ?」
「うーん?あんまり使いたい素材じゃないから困ってる」
蛇かカエルって。
卵膜はまだ良いけど、粘液ジェルは嫌かな。
「そうなのぉ?」
「ルルゥってジャイアントウォートトードの粘液を浴びたい?」
「イ・ヤ・ヨ!!そんな物好きいないわよぉ!!!」
デスヨネー。
「トードとサーペントならサーペントの巣に行く方がマシよぉ」
どっちも嫌ですけど!?
食事中にしたい話じゃないね。
お昼はローストビーフ?サラダに大麦パンとコンソメスープだった。
私の食べられる量で持って来てくれる。
アズライトとポムたちは今日も池に行った。
静かで良いね。
「植物から採れるのが良いなぁ」
贅沢言わずに布でやっても出来なくはない。
卵膜使う前ならね。私が墓穴掘りました。
だって手元にあったから。
お試しした私の腕は一箇所だけ潤いが違う。
昨晩、ジュリアスさまにお試しした時に私も首の後ろとお尻にパックした。
お尻はね、痩せすぎてた時にちょっと負荷がかかってたみたいで若干肌が黒ずんでた。
細い人ならわかると思うけど、肉というクッションって結構大事みたい。
いや太りすぎても負荷がかかるから適度にだね。
以前飲んだ百目ポーションも効いてたみたいだけど、ちょっと残ってたみたい。お尻意識してなかった。
サーペントが結構出るみたいだし、一匹でたくさん卵採れるから運が良ければすぐ手に入るかも。
お昼を食べたら、また隠し部屋に。
ルルゥが入ってみたそうだけど、ジュリアスさまも入れられないんだから。
いつか私に子供ができたら、お母さまから受け継いだように私も渡したい。いつかね。
ネイマーシェ語の本は私には読みやすい。お母さまと学んだ魔道具や薬術はほとんどネイマーシェ語だったから。
ネイマーシェの植生や出現魔獣が書かれてて、素材の有効活用方法が網羅出来る。
一番に読めば良かった。
でもレイドラアースとはかなり違うみたい。
国々や地域差はどうしようもない。
結果的には樹液と花の種油に可能性があった。
樹液が採れる木は近類種がレイドラアースにもあるっぽい。
花はネイマーシェとその近郊だけ。
狙うは樹液だな。
花の方がおしゃれだけど。
庭師のケビンにグレーデンにもあるか聞いてみないと。
林業が盛んなウォルシュ領にならあるかな。
プルルの実の皮やゼラチン質にも可能性はあるけど、何にでも使える代わりに成分的に弱い。
プルルって有能だねぇ。
混ぜる素材次第では、パックも良くなるかも。
とりあえず三冊は書架に戻した。
「もう宜しいのですか?」
「うん」
ニーナはずっとポム、ティム人形を作っていたらしい。
侍女仲間やコックさんたちいまだに人気なんだな。
「オヤツ食べに行かなくちゃだね」
オヤツに食堂に向かうとお祖母様がパンケーキ食べてた。
「リーシャちゃん、お疲れさま」
「お祖母様も」
私の分のパンケーキが出て来て二段だったことにお祖母様が驚く。
「本当に少食だね?」
「二枚は多い方です」
お祖母様は五枚、お代わりしてなきゃだけど。
「スノウリリィー花最初っから結構食べてたけど、あれはちょっと多めだったらしいと知った時は笑ったんだよ」
「最初から!!」
「都会の令嬢は人前じゃほとんど食べないからねぇ」
それはコルセットのせいでは。
「あそこまで食べる必要はないけど、もう少し食べるといいさねぇ」
胃が小さくなってたからこれでも増えたよ。
「年寄りは子供がよく食べるのが好きなんだよ」
子供ではないけど、お祖母様にしたら子供って言うか孫だしね。
古代神代語がちょっと苦手なので一番最初に片付けよう。
内容は三冊とも全部魔物素材を使ったポーションや薬について。
さすがに読みたいとこだけ浮かんで来たりしないかなとちょっと思う厚さ。
数ページ読んで慌てて閉じたよね。
「・・・」
不老不死薬とか絶対素材が手に入らない系のあり得ないレシピ。
なぜ出て来ちゃった。
書架に「次からは人間が触っても良い知識だけね?」ってお願いしちゃったよ。
他のページに欲しい情報があったとしても、これ知っちゃったらダメだと思うのよ。
気を取り直して、古代神聖語の本を開いた。
「・・・」
古代ってだけあって素材がヤバい。
燃え盛る炎の中に咲く花とかどうやってゲットするんだ。
燃え盛る中で咲けるのもすごいな!!
炎のレベルにもよるけど、人間が魔法を使ってどうにかなるものだろうか?
永久凍土の中に育つ雪華石とか、お義父さまならかち割って採れるかも?
サーペントの卵殻の代わりを探してるだけなので、どんどん流し読みして目的のページを探す。
パックに使うとかは無いだろうから、素材の応用が知りたいんだ。
普段使わない言語がびっしりでちょっと目が疲れる。
その中に大きいカエルみたいな魔物が出す粘液が使えそうと言うのを見つけた。
却下で良いよね。
カエルってことは湿地とかでしょ?グレーデンにもいるかな。
主な出現地域は今はない国名だった。
・・・隣じゃん!
グリーンリバー国。よし、諦めよう。
輸入したり冒険者に頼めば簡単に手に入りそうだけど。他になかったら考える。
「リーシャさま、そろそろ昼食を」
ニーナに声をかけられて調べ物中断。
ルルゥに言われてるので厨房に向かう。
「調べ物捗ってるぅ?」
「うーん?あんまり使いたい素材じゃないから困ってる」
蛇かカエルって。
卵膜はまだ良いけど、粘液ジェルは嫌かな。
「そうなのぉ?」
「ルルゥってジャイアントウォートトードの粘液を浴びたい?」
「イ・ヤ・ヨ!!そんな物好きいないわよぉ!!!」
デスヨネー。
「トードとサーペントならサーペントの巣に行く方がマシよぉ」
どっちも嫌ですけど!?
食事中にしたい話じゃないね。
お昼はローストビーフ?サラダに大麦パンとコンソメスープだった。
私の食べられる量で持って来てくれる。
アズライトとポムたちは今日も池に行った。
静かで良いね。
「植物から採れるのが良いなぁ」
贅沢言わずに布でやっても出来なくはない。
卵膜使う前ならね。私が墓穴掘りました。
だって手元にあったから。
お試しした私の腕は一箇所だけ潤いが違う。
昨晩、ジュリアスさまにお試しした時に私も首の後ろとお尻にパックした。
お尻はね、痩せすぎてた時にちょっと負荷がかかってたみたいで若干肌が黒ずんでた。
細い人ならわかると思うけど、肉というクッションって結構大事みたい。
いや太りすぎても負荷がかかるから適度にだね。
以前飲んだ百目ポーションも効いてたみたいだけど、ちょっと残ってたみたい。お尻意識してなかった。
サーペントが結構出るみたいだし、一匹でたくさん卵採れるから運が良ければすぐ手に入るかも。
お昼を食べたら、また隠し部屋に。
ルルゥが入ってみたそうだけど、ジュリアスさまも入れられないんだから。
いつか私に子供ができたら、お母さまから受け継いだように私も渡したい。いつかね。
ネイマーシェ語の本は私には読みやすい。お母さまと学んだ魔道具や薬術はほとんどネイマーシェ語だったから。
ネイマーシェの植生や出現魔獣が書かれてて、素材の有効活用方法が網羅出来る。
一番に読めば良かった。
でもレイドラアースとはかなり違うみたい。
国々や地域差はどうしようもない。
結果的には樹液と花の種油に可能性があった。
樹液が採れる木は近類種がレイドラアースにもあるっぽい。
花はネイマーシェとその近郊だけ。
狙うは樹液だな。
花の方がおしゃれだけど。
庭師のケビンにグレーデンにもあるか聞いてみないと。
林業が盛んなウォルシュ領にならあるかな。
プルルの実の皮やゼラチン質にも可能性はあるけど、何にでも使える代わりに成分的に弱い。
プルルって有能だねぇ。
混ぜる素材次第では、パックも良くなるかも。
とりあえず三冊は書架に戻した。
「もう宜しいのですか?」
「うん」
ニーナはずっとポム、ティム人形を作っていたらしい。
侍女仲間やコックさんたちいまだに人気なんだな。
「オヤツ食べに行かなくちゃだね」
オヤツに食堂に向かうとお祖母様がパンケーキ食べてた。
「リーシャちゃん、お疲れさま」
「お祖母様も」
私の分のパンケーキが出て来て二段だったことにお祖母様が驚く。
「本当に少食だね?」
「二枚は多い方です」
お祖母様は五枚、お代わりしてなきゃだけど。
「スノウリリィー花最初っから結構食べてたけど、あれはちょっと多めだったらしいと知った時は笑ったんだよ」
「最初から!!」
「都会の令嬢は人前じゃほとんど食べないからねぇ」
それはコルセットのせいでは。
「あそこまで食べる必要はないけど、もう少し食べるといいさねぇ」
胃が小さくなってたからこれでも増えたよ。
「年寄りは子供がよく食べるのが好きなんだよ」
子供ではないけど、お祖母様にしたら子供って言うか孫だしね。
706
お気に入りに追加
1,792
あなたにおすすめの小説
三回も婚約破棄された小リス令嬢は黒豹騎士に睨まれる~実は溺愛されてるようですが怖すぎて気づきません~
鳥花風星
恋愛
常に何かを食べていなければ魔力が枯渇してしまい命も危うい令嬢ヴィオラ。小柄でいつも両頬に食べ物を詰めこみモグモグと食べてばかりいるのでついたあだ名が「小リス令嬢」だった。
大食いのせいで三度も婚約破棄されてしまい家族にも疎まれるヴィオラは、ひょんなことからとある騎士に縁談を申し込まれる。
見た目は申し分ないのに全身黒づくめの服装でいつも無表情。手足が長く戦いの際にとても俊敏なことからついたあだ名が「黒豹騎士」だ。
黒豹に睨まれ怯える小リスだったが、どうやら睨まれているわけではないようで…?
対照的な二人が距離を縮めていくハッピーエンドストーリー。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた
もふきゅな
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
愛なんてどこにもないと知っている
紫楼
恋愛
私は親の選んだ相手と政略結婚をさせられた。
相手には長年の恋人がいて婚約時から全てを諦め、貴族の娘として割り切った。
白い結婚でも社交界でどんなに噂されてもどうでも良い。
結局は追い出されて、家に帰された。
両親には叱られ、兄にはため息を吐かれる。
一年もしないうちに再婚を命じられた。
彼は兄の親友で、兄が私の初恋だと勘違いした人。
私は何も期待できないことを知っている。
彼は私を愛さない。
主人公以外が愛や恋に迷走して暴走しているので、主人公は最後の方しか、トキメキがないです。
作者の脳内の世界観なので現実世界の法律や常識とは重ねないでお読むください。
誤字脱字は多いと思われますので、先にごめんなさい。
他サイトにも載せています。
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる