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二章

456話

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 お昼ご飯は軽めに・・・私だけ軽めにサンドイッチとコンソメスープだった。
 お義母さまとお祖母様は食後のケーキがねぇ。体調にお変わりなく良かった。

 お義母さまとお祖母様から誕生日的な贈り物を頂いた。
 装飾品だ。ジュリアスさまの妻にってやつじゃなくて、私自身へのってことで銀とタンザナイトな色合いを使ったカチューシャとかんざしみたいなの。とっても可愛い。

 私からも一応用意してあって、ジャスパーの卵の殻で作ったピンブローチ。
 他の宝飾品に邪魔にならない程度のもので火の属性が強まるのでお護り。

「家族みんな同じデザインなんですが」
「あらぁ特別っぽくて良いわねぇ」
「この色合いは好きだよ」

 ジャスパーの持つ加護の影響もあるから縁起もいいはず。
 色々付与したものはいくつか贈ってるので今回は特別な付与はつけてない。
 ジャスパーの気配だけで細かい魔獣はビビりそうな一品なのでお祖父様やセリウスさまとクラウスさまは使わないかもねぇ。

 ちなみに侍女メイドさんたちにもグレーデン家からとして、ハンドクリームやお菓子など簡易なものを配ってる。
 男性陣には石鹸と薬草湯のブレンドを試してた時に、偶然出来た消臭芳香剤。洋服ダンスに置くやつ。
 彼らが臭いとかじゃなくて、希望が多かったのよ?魔法使える人ばっかじゃないからね。

 気持ちだけってやつだけど喜んでもらえてるようだ。

 食後のケーキは私は遠慮して、とりあえず離れに向かうことにした。

 まず訓練場に立ち寄って、休むって言っても気になっちゃうよね。
 酒蔵を確認すると棚がごっそり空だ。
 寝かせる分と私の部屋のバーカン保管以外は減っても気にしない。
 棚が足りなくなる前に消えるのがちょうどいいよね。

 タンクの中はすでに入れ替わって稼働中だ。ケビンがバッチリ管理してくれてる。

 そういえば、アズライトが島で使ってるタンクの分って出来たら全部飲んでるのかな。

 畑はお祭りのためにほぼ収穫したらしいのにすでに実ってる。ふわふわさんたちのサービスかな。

 離れの中に入って、アランとジェイクには好きにしててもらう。
 訓練でも休憩でも。

 アウロラさまのところには、ぬいぐるみやオムツを、グレーデンで生まれた子達の分もまとめて贈ってあるので、特別感のあるものを贈りたい。

 きっと金か銀の髪でアイスブルーっぽい色合いの目を持つ子が生まれる。
 ので白に金銀の刺繍なら大きく外れないはず。

 刺繍・・・は、ニーナにおまかせね。
 デザインを書いてニーナに見せて相談。
 私の手芸の腕が壊滅的なので全部おまかせしちゃうことに。ニッコリとお裁縫道具を離されたもん。

 なのでホーンという極寒の地で生まれる赤ちゃんにベビーローションとクリームを作ってみることに。
 百目ポーションを極少量入れて、赤ちゃんに優しいハーブを混ぜて、サーペントの卵膜エキスを使った。
 サーペントの卵ってば柔らかくて内側の卵膜がとっても有能だ。
 思わずパック用のシートに加工してみたよ。

 百目ポーション入り美容液に浸して、私の腕でパッチテストしてたらニーナが激怒した。
「肌荒れや感染の恐れがあるものを自分で試すことはダメです!!」
 ひょー!!!
 ルークの怒り方に似てきた。嫌なとこ似ないで~。

 一分も付けてられないで剥がされたけど、肌色が明るくなってプルンプルンになってたのでびっくり。
 卵膜すげ~!
 美容液の効果もあるけど。

「アラン~、ジェイク~」
 ニーナの声でそばに来てた二人を呼んで、卵膜パックを試してたして欲しいって伝えた。
 一分なら問題ないって検証が済んでるので。

 二人はちょっと日焼けしてるので首の後ろで試してもらう。

「痒くなったりピリピリしたら教えてね」
 一応回復ポーションもアイテムバックから出しておく。

「ひゃっととたけど痒くはないですね」
「スーッとしてます」
 スーッな効果あったかな。

 二人の首を赤みが出たり湿疹が出たりしてないか観察してたけど何も起きなかった。

「剥がしていいよ」
 
 やっぱり美白効果がある!
 日焼け肌が三トーンくらい変化した。
 
「自分じゃ見えない」
 あ!そうだった。鏡のある部屋で手鏡持たせて見てもらう。

「首だけ綺麗になってる」
「首だけだと変じゃないですか?」
 
 微妙な顔されちゃった。

「じゃ、顔と胸元もいってみよー」
 騎士団服脱がせて、シャツをはだけてもらった。
 何も考えてなかったけど、若い子の筋肉を生で見てしまった!課金してないけど良いのかしら。

 いつしてるのかわからないけど訓練で日焼けしてたみたいで、ムラのある焼け方してる。
 卵膜パックを大きめに使ってヒタヒタに美容液をつけてピターンと張り付ける。
 顔はマスクっぽく目鼻口の穴開けてペタシ。

 ・・・ちょっと愉快な顔になってる。

 ニーナが混ぜて欲しそうだけど、二人の前で胸元開けるわけにもいかないだろうからお土産にするね?

 一分を二分まで伸ばして試してもらう。

「冷たくて気持ちいいです」
「スーッと入ってきてるみたいです」
 スーッとは、浸透している擬音だったようだ。ジェイクの表現は微妙だね。

 二分待ってシートを剥がすと、まだ成長途中な胸筋がうる艶になってた。
 日焼け後も無くなって。

 これはすごいものを作ってしまったかも。
 速攻でお義母さまとお祖母様の分をご用意。


 赤ちゃん用は誰に試して貰えば良いのかなぁ。



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