465 / 764
二章
454話
しおりを挟む
ジュリアスさまが不思議な音程で指笛を吹いて少し、ワイバーンたちが島に降りてきた。
「グルギャー」
「ギャォー」
ラヴァとルージュ、あとの子は初見かな?
ラヴァに抱きつくとガブッとばかりに口を開けられてベローン。
んー、生臭健在。
ちゃんとご馳走を食べさせてもらったみたい。
騎士さんや使用人の子たちもいたので祭りの場には呼べないので厩舎や空き地でご馳走を並べてたらしい。
来年はそっちで過ごすのもありかも。無理かなぁ?ジュリアスさまの隠居後かな?
「さぁ、今年初の朝陽をもっと近くで見よう」
ラヴァたちに乗って空で初日の出を見るんだって。
「わぁ!」
「ギャオー」
ラヴァたちも嬉しそう。
普段はしてないって。
レイドラ神が顕現してくれたから今年は期待が出来るからって言うのと、私との初めての年越しだからだって言ってもらえた。嬉し!
私とジュリアスさまがラヴァ、ルークとニーナがオルフェ、ルルゥとディディエ、アランがルージュに。
アズライトはジェイクとシエルとジャスパーとポムとティムを乗せて飛んでくれるらしい。
ルークがニーナを肩で担いでオルフェに乗った。そこはお姫様抱っこでやって欲しかった!!!!
私は片手抱っこだったよ?
ルルゥがアランをお姫様抱っこした。違う。そうじゃない。
「自分で乗れるから!!!」
お腐れな私なのでアリはアリ。
アランはめっちゃ嫌がってるけど。
久々にお腐れでたわー。誰得だろう。私だけ?
薄い本がない世界。たまには読みたいなぁ。マッチョなの。
「行くぞ」
「「「応」」」
ブワッと浮いたと思ったらあっという間に空の上。
空気抵抗や寒暖差は魔法で調整してくれてる。
少し飛んでアッガスに近い山の上で旋回してると水平線から太陽が姿を見せた。
ふわふわさんは海にも空にもいっぱいだけど、彼らを照らすように強くて美しい光が登ってくる。
「ああ、今まで見た中で一番の美しい日の出だ」
「そうなんですね」
私はクミちゃんたちとカウントダウンで盛り上がって飲んだくれて日の出の頃にはねてたなぁ。子供の頃は・・・寝てた。
日本人として一度は富士山とか行っとくべきだったか。運動は嫌いだったから無理か。
「ギャオー」
「グルギャーーン」
「プキューーーーーン」
「モッキューン」
「グッギャーォ」
遠吠え??
ラヴァたちやポムたちが鳴いたら地上からあちこち雄叫びが聞こえた。
え?これ一般の人は怖がったりしないの?
「これはここ数年で一番賑やかだな」
「そうですね。今年も狩りに期待できますね」
ええ?そんな感じなの。
「生きとし生けるもの全て、神の恩恵の前に平等だ。彼らも神と精霊王の御力の前に喜ぶ」
平等かなぁ?
食物連鎖、弱肉強食の世界は。
「それぞれ役割を持っている。その中で皆精一杯生きている」
人間が感じるモノと他の存在が感じるモノは一緒ではないだろうから、そう言うものなのかな。
一生懸命生きれてない場合はバチが当たるのかな。バチがどんなものかもそれぞれ??
「何も考えず、今はこの美しさを愛でれば良い」
『そうだぞ。主、神の考えなど神以外にすることはないからの。自分の手に負えるものだけをその手に掴んでいけば良いし、見えるものを見て、好きなものを好きであれば良いの』
陽の光を受けたアズライトの身体もピッカピカで美しい。
パールホワイトな鱗が宝石のようだし、そこにシエルって言う神秘的な子供、ジャスパーとポムとティム。
一緒にいるジェイクも普段の数倍イケメンだよ。
ラヴァもルージュもオルフェも太陽から放たれるエネルギーを受けて気持ちよさそう。
深いことを考えずにただ今という時間を楽しめば良い。
太陽が昇りきるまでその神々しい姿を目に焼き付けた。
(直視はダメよ。目が焼けちゃう)
ふとルークたちを見るとニーナが寝入ってて、ルークが優しげにニーナを見てた。
おおー、普段はツンツンな彼もあんな柔らかい表情するのね。
ちなみにルルゥと一緒のアランは虚無だ。
スンとしてぼんやり水平線を見てる。
日の出のシーンは楽しげに見てたけど、我に返ったんだね。
「さぁ、屋敷に戻ろうか」
ラヴァたちに指示を出すとスゥーッと降下してスピードを上げた。
しばらくすると地面で伸びてるおじさんや、空を見上げて祈ってる人が見えて。
屋敷の周りもたくさんの人が空を見て祈ってたり、お肉焼いてたりしてる。
まだ食べてるの?
屋敷前に降りると、お義父さまとお義母さま、お祖父様たち、屋敷の使用人さんたちがほとんど外にいて、出迎えてくれた。
「「「「「「おめでとう」」」」」
みんな一緒に一つ年をとった。
先月生まれた子が同じ一歳なのは不思議だけど、そう言う扱いなので一歳なのだ。
ラヴァから降りるとラヴァたちからもおめでとうの鼻ちゅをもらったので私からもおめでとうのハグ。
ジュリアスさまもルークたちもされてる。みんなベロベロ。
すぐに〈洗浄〉してるけど。
ラヴァたちは厩舎か棲家に帰ってもらう指示を出して、またねーって送り出す。
騎士じゃない人たちには怖いからね。
みんなでハグしあって、お祝い。
朝食はやっぱり昨日の続きでバーベキュー。
朝からいっぱい食べる。
昨日よりは食べ物がなくなる現象は少ないけど、まだちょいちょい。
全く遠慮がないふわふわさんたちめ。
昨日出したお菓子や雑貨はほぼ無くなって、「今年は去年より豊穣だ」って笑っていられるから、来年はもっと用意しなくちゃになったね。
「グルギャー」
「ギャォー」
ラヴァとルージュ、あとの子は初見かな?
ラヴァに抱きつくとガブッとばかりに口を開けられてベローン。
んー、生臭健在。
ちゃんとご馳走を食べさせてもらったみたい。
騎士さんや使用人の子たちもいたので祭りの場には呼べないので厩舎や空き地でご馳走を並べてたらしい。
来年はそっちで過ごすのもありかも。無理かなぁ?ジュリアスさまの隠居後かな?
「さぁ、今年初の朝陽をもっと近くで見よう」
ラヴァたちに乗って空で初日の出を見るんだって。
「わぁ!」
「ギャオー」
ラヴァたちも嬉しそう。
普段はしてないって。
レイドラ神が顕現してくれたから今年は期待が出来るからって言うのと、私との初めての年越しだからだって言ってもらえた。嬉し!
私とジュリアスさまがラヴァ、ルークとニーナがオルフェ、ルルゥとディディエ、アランがルージュに。
アズライトはジェイクとシエルとジャスパーとポムとティムを乗せて飛んでくれるらしい。
ルークがニーナを肩で担いでオルフェに乗った。そこはお姫様抱っこでやって欲しかった!!!!
私は片手抱っこだったよ?
ルルゥがアランをお姫様抱っこした。違う。そうじゃない。
「自分で乗れるから!!!」
お腐れな私なのでアリはアリ。
アランはめっちゃ嫌がってるけど。
久々にお腐れでたわー。誰得だろう。私だけ?
薄い本がない世界。たまには読みたいなぁ。マッチョなの。
「行くぞ」
「「「応」」」
ブワッと浮いたと思ったらあっという間に空の上。
空気抵抗や寒暖差は魔法で調整してくれてる。
少し飛んでアッガスに近い山の上で旋回してると水平線から太陽が姿を見せた。
ふわふわさんは海にも空にもいっぱいだけど、彼らを照らすように強くて美しい光が登ってくる。
「ああ、今まで見た中で一番の美しい日の出だ」
「そうなんですね」
私はクミちゃんたちとカウントダウンで盛り上がって飲んだくれて日の出の頃にはねてたなぁ。子供の頃は・・・寝てた。
日本人として一度は富士山とか行っとくべきだったか。運動は嫌いだったから無理か。
「ギャオー」
「グルギャーーン」
「プキューーーーーン」
「モッキューン」
「グッギャーォ」
遠吠え??
ラヴァたちやポムたちが鳴いたら地上からあちこち雄叫びが聞こえた。
え?これ一般の人は怖がったりしないの?
「これはここ数年で一番賑やかだな」
「そうですね。今年も狩りに期待できますね」
ええ?そんな感じなの。
「生きとし生けるもの全て、神の恩恵の前に平等だ。彼らも神と精霊王の御力の前に喜ぶ」
平等かなぁ?
食物連鎖、弱肉強食の世界は。
「それぞれ役割を持っている。その中で皆精一杯生きている」
人間が感じるモノと他の存在が感じるモノは一緒ではないだろうから、そう言うものなのかな。
一生懸命生きれてない場合はバチが当たるのかな。バチがどんなものかもそれぞれ??
「何も考えず、今はこの美しさを愛でれば良い」
『そうだぞ。主、神の考えなど神以外にすることはないからの。自分の手に負えるものだけをその手に掴んでいけば良いし、見えるものを見て、好きなものを好きであれば良いの』
陽の光を受けたアズライトの身体もピッカピカで美しい。
パールホワイトな鱗が宝石のようだし、そこにシエルって言う神秘的な子供、ジャスパーとポムとティム。
一緒にいるジェイクも普段の数倍イケメンだよ。
ラヴァもルージュもオルフェも太陽から放たれるエネルギーを受けて気持ちよさそう。
深いことを考えずにただ今という時間を楽しめば良い。
太陽が昇りきるまでその神々しい姿を目に焼き付けた。
(直視はダメよ。目が焼けちゃう)
ふとルークたちを見るとニーナが寝入ってて、ルークが優しげにニーナを見てた。
おおー、普段はツンツンな彼もあんな柔らかい表情するのね。
ちなみにルルゥと一緒のアランは虚無だ。
スンとしてぼんやり水平線を見てる。
日の出のシーンは楽しげに見てたけど、我に返ったんだね。
「さぁ、屋敷に戻ろうか」
ラヴァたちに指示を出すとスゥーッと降下してスピードを上げた。
しばらくすると地面で伸びてるおじさんや、空を見上げて祈ってる人が見えて。
屋敷の周りもたくさんの人が空を見て祈ってたり、お肉焼いてたりしてる。
まだ食べてるの?
屋敷前に降りると、お義父さまとお義母さま、お祖父様たち、屋敷の使用人さんたちがほとんど外にいて、出迎えてくれた。
「「「「「「おめでとう」」」」」
みんな一緒に一つ年をとった。
先月生まれた子が同じ一歳なのは不思議だけど、そう言う扱いなので一歳なのだ。
ラヴァから降りるとラヴァたちからもおめでとうの鼻ちゅをもらったので私からもおめでとうのハグ。
ジュリアスさまもルークたちもされてる。みんなベロベロ。
すぐに〈洗浄〉してるけど。
ラヴァたちは厩舎か棲家に帰ってもらう指示を出して、またねーって送り出す。
騎士じゃない人たちには怖いからね。
みんなでハグしあって、お祝い。
朝食はやっぱり昨日の続きでバーベキュー。
朝からいっぱい食べる。
昨日よりは食べ物がなくなる現象は少ないけど、まだちょいちょい。
全く遠慮がないふわふわさんたちめ。
昨日出したお菓子や雑貨はほぼ無くなって、「今年は去年より豊穣だ」って笑っていられるから、来年はもっと用意しなくちゃになったね。
825
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる