455 / 764
二章
444話
しおりを挟む
次の日も朝食は家族全員で集合だった。
お義父さまたちは、夜食としていっぱい食べてたそう。
お義母さまとお祖母様も参加していたとかしなかったとか。
王様とリックさまは、お義父さまたちと少しお話ししてから、お土産持って帰られたとか。遠慮がないね。
私はクラウスさまに連れられて、フーゴの村に向かった。
ニーナ、アラン、ジェイク、ルルゥとクラウスさまの護衛さんたちが同行してくれる。
ルルゥがキッチン馬車に、ディディエと乗ってる。
ルルゥってば、忙しいなら着いてこなくていいのよ。
内職的なサシェ各種作りも布教するのだ。
久々の魔馬なので外の景色を見ながら進む。
ほんのわずかな期間でも緑が増えたり、水っけが増えてたりで、通るたびに違うので、グレーデンの不毛さを知っている人が見れば幸せになれる風景なんだって言われてうれしい。
一緒にいるポム、ティム、アズライトも満足そうに眺めてる。
アズライトが気まぐれに霧状の水を降らせてるのでそれを見てポムが土に魔法を、ティムが水と土の魔法を風で広げてる。
器用だねぇ。
「フーゴへの道だけ密林になっちゃうよー」
魔の森発生しちゃうじゃん!
クラウスさまが水の流れと大地に揺れる草木を見て笑ってる。
『我らの魔力が満ちておるから出来るとしたら《精霊の森》ではなかろうかの』
それはそれで大変そうだぞ。
肩に乗ってるアズライトがしれっと言うからデコピンしちゃうよ。
村近くなると整備された畑と工場っぽい建物が見えてくる。
以前より建物増えて、畑も広がってる!!!
なんかこう言う育成ゲームあったよね。
ポイントとレベル上げで村人と建物と作れる作物増えていくの!
どんどん発展してくのって楽しいなぁ。
フーゴの村が街に育つかも。
ちょっとした丘を下っていくと簡素な門を超えて、村人たちが出迎えてくれた。
ん!ザッと見ただけでも知らない顔が増えてる。
転居して来てくれてるのかな。
「ようこそ」
フーゴ村長を筆頭に子供達がいる建物へ案内してくれた。
「わー、ボンきたー」
「ボン?」
「あー、僕の護衛たちが坊ちゃんとか言うからさぁ、ちゃん言うなって言ってたらねー?」
省略されちゃったのか。
ジュリアスさまも坊とか若とか言われてたもんねぇ。
獣人っ子たちもそばに来てくれた。
人間に比べると成長が早いかな。
猫獣人のネオとジジ、狐獣人のバンカ、狼獣人のロックはそれぞれ逞しくなって来てる。
身長も結構伸びて・・・。
ポテンシャルが違いすぎる。
バンカとロックは子供たちのリーダー格になって来て、いずれはここを守る騎士になるんだそう。
ネオとジジは魔力がそれなりにあるそうで魔導師になりたいって言ってるそう。
もう少しメンタルケアをしてから、うちの魔導師工房に住み込んでカンガリー教授のもとで基礎を習う感じらしい。
私も顔を出せる時は出そう!
勉強をする時間の見学をさせてもらうことになってデイジーさんに挨拶することに。
熊獣人にディードさんと結婚してほやほやさんなデイジーさんを見たらびっくり。
髪の毛がボブになってる。
思い切ったなぁ。
平民でも肩下くらいまでは伸ばしてるよ。
私の視線に気付いて、
「さっぱりしたでしょう?ずっと切りたかったので」
ってにっこり笑われた。
貴族と結婚するなら切れなかったけど、平民になって人目を気にする必要がなくなったのと綺麗に保つための時間が勿体無いからってばっさりやったそうだ。
いーな。
「すっごく似合ってますの可愛いです」
なんて言うかキュートだよ。
首元がシュッとしてて。
そう言うとデイジーさんがふわっと笑う。めっちゃ可愛い。
「先生が綺麗で評判だからって母ちゃんたちも真似して髪切ったけどさー、誰でも切れば似合うわけでもねぇわなぁって言ったらおいら殴られちまった」
「あん時は笑ったぁ!うちの母ちゃんも切ったぞ。まぁまぁ似合ってる」
子供達の容赦ない感想が飛び交う。
普段見慣れてない感じになると違和感だろうなぁ。
髪質でお手入れも大変だろうし。
「でも楽になったって喜んでる」
髪の毛度綺麗に伸ばすのは大変だよね。
「でも短い髪を上手に切れなくておっちゃんみたいな髪型にされたりしてるのー。だから私は伸ばすのよ」
女の子たちは切られるのが嫌なんだそう。
ロングヘアは誤魔化せないこともないけどショートはザクザクしたら大変だよね。
「母ちゃんたち、俺たちを練習台にしようとするんだ」
「俺たちにはデイジー先生の髪型にあわねぇよなぁ」
突然しょんぼりしちゃった男子たち。
テンションの落差激しいな。
確かに失敗すると国民的アニメの小学生かマッスルアニメのウォーズ○ンになる。
ちょっと見てみるとツンツンまで切られてる子とかいるなぁ。
あっちの子供達なら泣き喚いてグレる事案。
「あっちいから短いのはいいけどな」
あ、坊主はいいのか。
「さぁ。みんな若奥様たちにお勉強の成果をお見せしましょう」
「「「はーい」」」
みんな良い子たちで嬉しいな。
クラウスさまったら、坊主頭の子達を撫でてる。
ジョリジョリ気持ちいいよ。わかる~。
デイジーさんはみんなに計算問題を出したりして成果を存分に見せてくれた。
お義父さまたちは、夜食としていっぱい食べてたそう。
お義母さまとお祖母様も参加していたとかしなかったとか。
王様とリックさまは、お義父さまたちと少しお話ししてから、お土産持って帰られたとか。遠慮がないね。
私はクラウスさまに連れられて、フーゴの村に向かった。
ニーナ、アラン、ジェイク、ルルゥとクラウスさまの護衛さんたちが同行してくれる。
ルルゥがキッチン馬車に、ディディエと乗ってる。
ルルゥってば、忙しいなら着いてこなくていいのよ。
内職的なサシェ各種作りも布教するのだ。
久々の魔馬なので外の景色を見ながら進む。
ほんのわずかな期間でも緑が増えたり、水っけが増えてたりで、通るたびに違うので、グレーデンの不毛さを知っている人が見れば幸せになれる風景なんだって言われてうれしい。
一緒にいるポム、ティム、アズライトも満足そうに眺めてる。
アズライトが気まぐれに霧状の水を降らせてるのでそれを見てポムが土に魔法を、ティムが水と土の魔法を風で広げてる。
器用だねぇ。
「フーゴへの道だけ密林になっちゃうよー」
魔の森発生しちゃうじゃん!
クラウスさまが水の流れと大地に揺れる草木を見て笑ってる。
『我らの魔力が満ちておるから出来るとしたら《精霊の森》ではなかろうかの』
それはそれで大変そうだぞ。
肩に乗ってるアズライトがしれっと言うからデコピンしちゃうよ。
村近くなると整備された畑と工場っぽい建物が見えてくる。
以前より建物増えて、畑も広がってる!!!
なんかこう言う育成ゲームあったよね。
ポイントとレベル上げで村人と建物と作れる作物増えていくの!
どんどん発展してくのって楽しいなぁ。
フーゴの村が街に育つかも。
ちょっとした丘を下っていくと簡素な門を超えて、村人たちが出迎えてくれた。
ん!ザッと見ただけでも知らない顔が増えてる。
転居して来てくれてるのかな。
「ようこそ」
フーゴ村長を筆頭に子供達がいる建物へ案内してくれた。
「わー、ボンきたー」
「ボン?」
「あー、僕の護衛たちが坊ちゃんとか言うからさぁ、ちゃん言うなって言ってたらねー?」
省略されちゃったのか。
ジュリアスさまも坊とか若とか言われてたもんねぇ。
獣人っ子たちもそばに来てくれた。
人間に比べると成長が早いかな。
猫獣人のネオとジジ、狐獣人のバンカ、狼獣人のロックはそれぞれ逞しくなって来てる。
身長も結構伸びて・・・。
ポテンシャルが違いすぎる。
バンカとロックは子供たちのリーダー格になって来て、いずれはここを守る騎士になるんだそう。
ネオとジジは魔力がそれなりにあるそうで魔導師になりたいって言ってるそう。
もう少しメンタルケアをしてから、うちの魔導師工房に住み込んでカンガリー教授のもとで基礎を習う感じらしい。
私も顔を出せる時は出そう!
勉強をする時間の見学をさせてもらうことになってデイジーさんに挨拶することに。
熊獣人にディードさんと結婚してほやほやさんなデイジーさんを見たらびっくり。
髪の毛がボブになってる。
思い切ったなぁ。
平民でも肩下くらいまでは伸ばしてるよ。
私の視線に気付いて、
「さっぱりしたでしょう?ずっと切りたかったので」
ってにっこり笑われた。
貴族と結婚するなら切れなかったけど、平民になって人目を気にする必要がなくなったのと綺麗に保つための時間が勿体無いからってばっさりやったそうだ。
いーな。
「すっごく似合ってますの可愛いです」
なんて言うかキュートだよ。
首元がシュッとしてて。
そう言うとデイジーさんがふわっと笑う。めっちゃ可愛い。
「先生が綺麗で評判だからって母ちゃんたちも真似して髪切ったけどさー、誰でも切れば似合うわけでもねぇわなぁって言ったらおいら殴られちまった」
「あん時は笑ったぁ!うちの母ちゃんも切ったぞ。まぁまぁ似合ってる」
子供達の容赦ない感想が飛び交う。
普段見慣れてない感じになると違和感だろうなぁ。
髪質でお手入れも大変だろうし。
「でも楽になったって喜んでる」
髪の毛度綺麗に伸ばすのは大変だよね。
「でも短い髪を上手に切れなくておっちゃんみたいな髪型にされたりしてるのー。だから私は伸ばすのよ」
女の子たちは切られるのが嫌なんだそう。
ロングヘアは誤魔化せないこともないけどショートはザクザクしたら大変だよね。
「母ちゃんたち、俺たちを練習台にしようとするんだ」
「俺たちにはデイジー先生の髪型にあわねぇよなぁ」
突然しょんぼりしちゃった男子たち。
テンションの落差激しいな。
確かに失敗すると国民的アニメの小学生かマッスルアニメのウォーズ○ンになる。
ちょっと見てみるとツンツンまで切られてる子とかいるなぁ。
あっちの子供達なら泣き喚いてグレる事案。
「あっちいから短いのはいいけどな」
あ、坊主はいいのか。
「さぁ。みんな若奥様たちにお勉強の成果をお見せしましょう」
「「「はーい」」」
みんな良い子たちで嬉しいな。
クラウスさまったら、坊主頭の子達を撫でてる。
ジョリジョリ気持ちいいよ。わかる~。
デイジーさんはみんなに計算問題を出したりして成果を存分に見せてくれた。
785
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる