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二章
444話
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次の日も朝食は家族全員で集合だった。
お義父さまたちは、夜食としていっぱい食べてたそう。
お義母さまとお祖母様も参加していたとかしなかったとか。
王様とリックさまは、お義父さまたちと少しお話ししてから、お土産持って帰られたとか。遠慮がないね。
私はクラウスさまに連れられて、フーゴの村に向かった。
ニーナ、アラン、ジェイク、ルルゥとクラウスさまの護衛さんたちが同行してくれる。
ルルゥがキッチン馬車に、ディディエと乗ってる。
ルルゥってば、忙しいなら着いてこなくていいのよ。
内職的なサシェ各種作りも布教するのだ。
久々の魔馬なので外の景色を見ながら進む。
ほんのわずかな期間でも緑が増えたり、水っけが増えてたりで、通るたびに違うので、グレーデンの不毛さを知っている人が見れば幸せになれる風景なんだって言われてうれしい。
一緒にいるポム、ティム、アズライトも満足そうに眺めてる。
アズライトが気まぐれに霧状の水を降らせてるのでそれを見てポムが土に魔法を、ティムが水と土の魔法を風で広げてる。
器用だねぇ。
「フーゴへの道だけ密林になっちゃうよー」
魔の森発生しちゃうじゃん!
クラウスさまが水の流れと大地に揺れる草木を見て笑ってる。
『我らの魔力が満ちておるから出来るとしたら《精霊の森》ではなかろうかの』
それはそれで大変そうだぞ。
肩に乗ってるアズライトがしれっと言うからデコピンしちゃうよ。
村近くなると整備された畑と工場っぽい建物が見えてくる。
以前より建物増えて、畑も広がってる!!!
なんかこう言う育成ゲームあったよね。
ポイントとレベル上げで村人と建物と作れる作物増えていくの!
どんどん発展してくのって楽しいなぁ。
フーゴの村が街に育つかも。
ちょっとした丘を下っていくと簡素な門を超えて、村人たちが出迎えてくれた。
ん!ザッと見ただけでも知らない顔が増えてる。
転居して来てくれてるのかな。
「ようこそ」
フーゴ村長を筆頭に子供達がいる建物へ案内してくれた。
「わー、ボンきたー」
「ボン?」
「あー、僕の護衛たちが坊ちゃんとか言うからさぁ、ちゃん言うなって言ってたらねー?」
省略されちゃったのか。
ジュリアスさまも坊とか若とか言われてたもんねぇ。
獣人っ子たちもそばに来てくれた。
人間に比べると成長が早いかな。
猫獣人のネオとジジ、狐獣人のバンカ、狼獣人のロックはそれぞれ逞しくなって来てる。
身長も結構伸びて・・・。
ポテンシャルが違いすぎる。
バンカとロックは子供たちのリーダー格になって来て、いずれはここを守る騎士になるんだそう。
ネオとジジは魔力がそれなりにあるそうで魔導師になりたいって言ってるそう。
もう少しメンタルケアをしてから、うちの魔導師工房に住み込んでカンガリー教授のもとで基礎を習う感じらしい。
私も顔を出せる時は出そう!
勉強をする時間の見学をさせてもらうことになってデイジーさんに挨拶することに。
熊獣人にディードさんと結婚してほやほやさんなデイジーさんを見たらびっくり。
髪の毛がボブになってる。
思い切ったなぁ。
平民でも肩下くらいまでは伸ばしてるよ。
私の視線に気付いて、
「さっぱりしたでしょう?ずっと切りたかったので」
ってにっこり笑われた。
貴族と結婚するなら切れなかったけど、平民になって人目を気にする必要がなくなったのと綺麗に保つための時間が勿体無いからってばっさりやったそうだ。
いーな。
「すっごく似合ってますの可愛いです」
なんて言うかキュートだよ。
首元がシュッとしてて。
そう言うとデイジーさんがふわっと笑う。めっちゃ可愛い。
「先生が綺麗で評判だからって母ちゃんたちも真似して髪切ったけどさー、誰でも切れば似合うわけでもねぇわなぁって言ったらおいら殴られちまった」
「あん時は笑ったぁ!うちの母ちゃんも切ったぞ。まぁまぁ似合ってる」
子供達の容赦ない感想が飛び交う。
普段見慣れてない感じになると違和感だろうなぁ。
髪質でお手入れも大変だろうし。
「でも楽になったって喜んでる」
髪の毛度綺麗に伸ばすのは大変だよね。
「でも短い髪を上手に切れなくておっちゃんみたいな髪型にされたりしてるのー。だから私は伸ばすのよ」
女の子たちは切られるのが嫌なんだそう。
ロングヘアは誤魔化せないこともないけどショートはザクザクしたら大変だよね。
「母ちゃんたち、俺たちを練習台にしようとするんだ」
「俺たちにはデイジー先生の髪型にあわねぇよなぁ」
突然しょんぼりしちゃった男子たち。
テンションの落差激しいな。
確かに失敗すると国民的アニメの小学生かマッスルアニメのウォーズ○ンになる。
ちょっと見てみるとツンツンまで切られてる子とかいるなぁ。
あっちの子供達なら泣き喚いてグレる事案。
「あっちいから短いのはいいけどな」
あ、坊主はいいのか。
「さぁ。みんな若奥様たちにお勉強の成果をお見せしましょう」
「「「はーい」」」
みんな良い子たちで嬉しいな。
クラウスさまったら、坊主頭の子達を撫でてる。
ジョリジョリ気持ちいいよ。わかる~。
デイジーさんはみんなに計算問題を出したりして成果を存分に見せてくれた。
お義父さまたちは、夜食としていっぱい食べてたそう。
お義母さまとお祖母様も参加していたとかしなかったとか。
王様とリックさまは、お義父さまたちと少しお話ししてから、お土産持って帰られたとか。遠慮がないね。
私はクラウスさまに連れられて、フーゴの村に向かった。
ニーナ、アラン、ジェイク、ルルゥとクラウスさまの護衛さんたちが同行してくれる。
ルルゥがキッチン馬車に、ディディエと乗ってる。
ルルゥってば、忙しいなら着いてこなくていいのよ。
内職的なサシェ各種作りも布教するのだ。
久々の魔馬なので外の景色を見ながら進む。
ほんのわずかな期間でも緑が増えたり、水っけが増えてたりで、通るたびに違うので、グレーデンの不毛さを知っている人が見れば幸せになれる風景なんだって言われてうれしい。
一緒にいるポム、ティム、アズライトも満足そうに眺めてる。
アズライトが気まぐれに霧状の水を降らせてるのでそれを見てポムが土に魔法を、ティムが水と土の魔法を風で広げてる。
器用だねぇ。
「フーゴへの道だけ密林になっちゃうよー」
魔の森発生しちゃうじゃん!
クラウスさまが水の流れと大地に揺れる草木を見て笑ってる。
『我らの魔力が満ちておるから出来るとしたら《精霊の森》ではなかろうかの』
それはそれで大変そうだぞ。
肩に乗ってるアズライトがしれっと言うからデコピンしちゃうよ。
村近くなると整備された畑と工場っぽい建物が見えてくる。
以前より建物増えて、畑も広がってる!!!
なんかこう言う育成ゲームあったよね。
ポイントとレベル上げで村人と建物と作れる作物増えていくの!
どんどん発展してくのって楽しいなぁ。
フーゴの村が街に育つかも。
ちょっとした丘を下っていくと簡素な門を超えて、村人たちが出迎えてくれた。
ん!ザッと見ただけでも知らない顔が増えてる。
転居して来てくれてるのかな。
「ようこそ」
フーゴ村長を筆頭に子供達がいる建物へ案内してくれた。
「わー、ボンきたー」
「ボン?」
「あー、僕の護衛たちが坊ちゃんとか言うからさぁ、ちゃん言うなって言ってたらねー?」
省略されちゃったのか。
ジュリアスさまも坊とか若とか言われてたもんねぇ。
獣人っ子たちもそばに来てくれた。
人間に比べると成長が早いかな。
猫獣人のネオとジジ、狐獣人のバンカ、狼獣人のロックはそれぞれ逞しくなって来てる。
身長も結構伸びて・・・。
ポテンシャルが違いすぎる。
バンカとロックは子供たちのリーダー格になって来て、いずれはここを守る騎士になるんだそう。
ネオとジジは魔力がそれなりにあるそうで魔導師になりたいって言ってるそう。
もう少しメンタルケアをしてから、うちの魔導師工房に住み込んでカンガリー教授のもとで基礎を習う感じらしい。
私も顔を出せる時は出そう!
勉強をする時間の見学をさせてもらうことになってデイジーさんに挨拶することに。
熊獣人にディードさんと結婚してほやほやさんなデイジーさんを見たらびっくり。
髪の毛がボブになってる。
思い切ったなぁ。
平民でも肩下くらいまでは伸ばしてるよ。
私の視線に気付いて、
「さっぱりしたでしょう?ずっと切りたかったので」
ってにっこり笑われた。
貴族と結婚するなら切れなかったけど、平民になって人目を気にする必要がなくなったのと綺麗に保つための時間が勿体無いからってばっさりやったそうだ。
いーな。
「すっごく似合ってますの可愛いです」
なんて言うかキュートだよ。
首元がシュッとしてて。
そう言うとデイジーさんがふわっと笑う。めっちゃ可愛い。
「先生が綺麗で評判だからって母ちゃんたちも真似して髪切ったけどさー、誰でも切れば似合うわけでもねぇわなぁって言ったらおいら殴られちまった」
「あん時は笑ったぁ!うちの母ちゃんも切ったぞ。まぁまぁ似合ってる」
子供達の容赦ない感想が飛び交う。
普段見慣れてない感じになると違和感だろうなぁ。
髪質でお手入れも大変だろうし。
「でも楽になったって喜んでる」
髪の毛度綺麗に伸ばすのは大変だよね。
「でも短い髪を上手に切れなくておっちゃんみたいな髪型にされたりしてるのー。だから私は伸ばすのよ」
女の子たちは切られるのが嫌なんだそう。
ロングヘアは誤魔化せないこともないけどショートはザクザクしたら大変だよね。
「母ちゃんたち、俺たちを練習台にしようとするんだ」
「俺たちにはデイジー先生の髪型にあわねぇよなぁ」
突然しょんぼりしちゃった男子たち。
テンションの落差激しいな。
確かに失敗すると国民的アニメの小学生かマッスルアニメのウォーズ○ンになる。
ちょっと見てみるとツンツンまで切られてる子とかいるなぁ。
あっちの子供達なら泣き喚いてグレる事案。
「あっちいから短いのはいいけどな」
あ、坊主はいいのか。
「さぁ。みんな若奥様たちにお勉強の成果をお見せしましょう」
「「「はーい」」」
みんな良い子たちで嬉しいな。
クラウスさまったら、坊主頭の子達を撫でてる。
ジョリジョリ気持ちいいよ。わかる~。
デイジーさんはみんなに計算問題を出したりして成果を存分に見せてくれた。
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