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二章
398話
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食後のお茶になって、お義母さまはマールベリーさまを中心にお化粧のことや流行のドレスで盛り上がってる。
いくつになっても女子の話題はそれだね。
化粧品のプレゼン大会みたいになってる。
「うふふ、リーシャちゃんが作ってくれたこの一本で少女時代に戻ったかのようなハリと艶が戻ったのよぉ」
「まぁ!ほんと吸い付くような肌ねぇ」
BSのテレビショッピングみたいになってる。
今ならなんともう一本おつけします。今夜二十四時までスタッフを増員してお待ちしております!
「アタシも水を弾くようになってびっくりしたさね~」
「前に贈ってくれたのを使わせてもらってるけど効果がちょっと違うのねぇ」
あ、親戚やお友達にはすでに贈ってたんだった。
効果の違いは百目ポーションだから仕方なし。
「うふふ、私たちはたっぷり使わせてもらってるものぉ!これは今新しく売り出すように工房で作らせた方だけど使ってみてねぇ」
おお、ちゃっかり王都で宣伝してもらう準備がされてたぞ。
「リーシャちゃんがエステが受けれる温泉宿を作りたいって計画中だから完成したらご招待するわねぇ~」
「あらぁ!ありがとうねぇ!開業祝いを奮発させていただくわぁ~」
どんどん予約入れていくスタイル!王妃様と侯爵家とか従業員がお気の毒だよ。
化粧水のお話に気が済んだと思ったら今度はドレスが素敵とか盛り上がり始めて。
「シフォンちゃんが忙しくなり過ぎちゃってるからお弟子さんに王都のお店は完全に任せちゃうって言ってたわねぇ」
「そうなのよぉ~!シフォンちゃんにお願いしたいのに王都での注文は全部ルシアちゃんになっちゃって~」
マダム・シフォンはグレーデン領のお店で完全にグレーデン家の依頼だけに集中したいらしい。
お弟子さんたちに暖簾分けっぽく持ってるお店を任せちゃったみたい。
もうガツガツする年齢じゃないからってことらしい。
お義母さまは注文数が豪快だからそれでも大変だよね・・・。
「リーシャちゃんよ。あやつらのドレスの話との美容の話をうっかり茶化しでもしたら命が危ないから離れておくんだぞ」
お祖父様が私に耳打ちしたらお祖母様には聞こえたみたいだけどいい笑顔でスルーしてくれた。
何かやらかしちゃった事があるんだね、お祖父様。
「ははは、ドレス、宝石、美容に関しては口出しせず、望むようにさせておくのが円満のコツなのだよ」
ツゥランス侯爵と小侯爵がうんうんって。
でも財力があればこその発言だね。
欲張りな人が奥さんだったら財産食い潰されちゃう。
「妻の笑顔のために稼ぐのが良き夫の在り方だ」
えー、でも高位貴族の持つ宝石とかって一般文官の年収超えてないかな?普通の家庭じゃ無理だよ。
「まぁ、良き妻は家の財力をよく理解して使うし、使う分は社交でしっかり宣伝して利益を上げてくれるのだよ」
おお~、うまく噛み合ってる夫婦だといいね・・・。
「うちは領収は魔獣のおかげで悪くないし、今はリーシャちゃんのおかげで儲かっておるから好きなだけ使えば良いのだ。もし足りねば魔の森ですぐ稼げるしな」
お祖父様ったらイケメン!
「クラウド、そんなことを言ってるけど今我が家で一番稼いでるのはリーシャちゃんだよ!大きい顔するんじゃないさね」
「なんと!!!??」
あれ?
お義父さまなんかは大型魔獣狩ってきてくれるからかなり儲かってるよね?
「そうねぇ~。安定収入に臨時収入も入るからリーシャちゃんじゃないかしらねぇ?」
いやいや。でも私の稼ぎはほとんど貯金だからあんまり家に貢献してないよね?
「それはいかんな。面目が立たんから帰ったらダンジョンに行くか」
「稼ぐより仕事を分担してジュリアスに休みを増やして上げてほしいわぁ。それにまた長く戻って来ないとかになるとルドガーさまが悲しみますわよぉ」
せっかく無事帰ってきたんだから穏やかな老後?(見た目はお義父さまと兄弟だけど)を過ごしてくれたら良いよね。
「リーシャさまってすごいのですね、私はちっともおうちのお役に立てませんわ」
お祖父様たちの会話を聞いていた小侯爵夫人のサリナさまが凹んでしまった。
そもそもお家のお役に立つ夫人像がよくわからないけど、私は社会性がゼロだもの。
貴族夫人の社交術がないのはかなりダメだと思うからサリナさまの方が良い夫人だよ。
「あらあらぁ。幸せそうに夜会に出て領地の宣伝するだけで良いのよ~、リーシャさまのように物作りはは得意な方はほとんどいないでしょう?営業力があるサリナも素晴らしいのよ~」
ですよね!私にはない才能だもの。
「そうだよ。君はその優しい笑顔でいてくれるだけで僕を幸せにしてくれているよ」
いきなり甘ーい惚気タイムに突入してしまった。
「次期侯爵夫人が気弱でどうするのー、うちと付き合いがあるって言っちゃうくらいの図々しさを持ってちょうだいねぇ!お姉様の義娘なら私の義姪なのだから利用しても構わないわぁ!」
お義母さまがバックにいたら怖いものなしだね。
サリナさまは私の十歳上くらいだからお友達っぽくとはいかないけど、嫁同士仲良くしてもらえると良いなぁ。
その後もサリナさまに自信を持ってもらうようにお義母さまとマールベリーさまが色々お話しして。
良い時間になってしまったのでお開きになった。
グレーデン家のタウンハウスに戻ると、お祖父様たちが夜食を頼んだ。
だよね!やっぱり食べたいんだ。
ガッツリ出てきてツゥランス家の食事が前菜みたいになっちゃったよ。
私はもう食べれないので先にお風呂に行かせてもらって。
ジュリアスさまもニーナもいない夜はちょっとばかり寂しい。
転移陣使って寝るだけに帰っちゃダメかな~。
明日は奨学金とかの根回し?をしなくちゃなので作ってある資料を確認してから寝た。
いくつになっても女子の話題はそれだね。
化粧品のプレゼン大会みたいになってる。
「うふふ、リーシャちゃんが作ってくれたこの一本で少女時代に戻ったかのようなハリと艶が戻ったのよぉ」
「まぁ!ほんと吸い付くような肌ねぇ」
BSのテレビショッピングみたいになってる。
今ならなんともう一本おつけします。今夜二十四時までスタッフを増員してお待ちしております!
「アタシも水を弾くようになってびっくりしたさね~」
「前に贈ってくれたのを使わせてもらってるけど効果がちょっと違うのねぇ」
あ、親戚やお友達にはすでに贈ってたんだった。
効果の違いは百目ポーションだから仕方なし。
「うふふ、私たちはたっぷり使わせてもらってるものぉ!これは今新しく売り出すように工房で作らせた方だけど使ってみてねぇ」
おお、ちゃっかり王都で宣伝してもらう準備がされてたぞ。
「リーシャちゃんがエステが受けれる温泉宿を作りたいって計画中だから完成したらご招待するわねぇ~」
「あらぁ!ありがとうねぇ!開業祝いを奮発させていただくわぁ~」
どんどん予約入れていくスタイル!王妃様と侯爵家とか従業員がお気の毒だよ。
化粧水のお話に気が済んだと思ったら今度はドレスが素敵とか盛り上がり始めて。
「シフォンちゃんが忙しくなり過ぎちゃってるからお弟子さんに王都のお店は完全に任せちゃうって言ってたわねぇ」
「そうなのよぉ~!シフォンちゃんにお願いしたいのに王都での注文は全部ルシアちゃんになっちゃって~」
マダム・シフォンはグレーデン領のお店で完全にグレーデン家の依頼だけに集中したいらしい。
お弟子さんたちに暖簾分けっぽく持ってるお店を任せちゃったみたい。
もうガツガツする年齢じゃないからってことらしい。
お義母さまは注文数が豪快だからそれでも大変だよね・・・。
「リーシャちゃんよ。あやつらのドレスの話との美容の話をうっかり茶化しでもしたら命が危ないから離れておくんだぞ」
お祖父様が私に耳打ちしたらお祖母様には聞こえたみたいだけどいい笑顔でスルーしてくれた。
何かやらかしちゃった事があるんだね、お祖父様。
「ははは、ドレス、宝石、美容に関しては口出しせず、望むようにさせておくのが円満のコツなのだよ」
ツゥランス侯爵と小侯爵がうんうんって。
でも財力があればこその発言だね。
欲張りな人が奥さんだったら財産食い潰されちゃう。
「妻の笑顔のために稼ぐのが良き夫の在り方だ」
えー、でも高位貴族の持つ宝石とかって一般文官の年収超えてないかな?普通の家庭じゃ無理だよ。
「まぁ、良き妻は家の財力をよく理解して使うし、使う分は社交でしっかり宣伝して利益を上げてくれるのだよ」
おお~、うまく噛み合ってる夫婦だといいね・・・。
「うちは領収は魔獣のおかげで悪くないし、今はリーシャちゃんのおかげで儲かっておるから好きなだけ使えば良いのだ。もし足りねば魔の森ですぐ稼げるしな」
お祖父様ったらイケメン!
「クラウド、そんなことを言ってるけど今我が家で一番稼いでるのはリーシャちゃんだよ!大きい顔するんじゃないさね」
「なんと!!!??」
あれ?
お義父さまなんかは大型魔獣狩ってきてくれるからかなり儲かってるよね?
「そうねぇ~。安定収入に臨時収入も入るからリーシャちゃんじゃないかしらねぇ?」
いやいや。でも私の稼ぎはほとんど貯金だからあんまり家に貢献してないよね?
「それはいかんな。面目が立たんから帰ったらダンジョンに行くか」
「稼ぐより仕事を分担してジュリアスに休みを増やして上げてほしいわぁ。それにまた長く戻って来ないとかになるとルドガーさまが悲しみますわよぉ」
せっかく無事帰ってきたんだから穏やかな老後?(見た目はお義父さまと兄弟だけど)を過ごしてくれたら良いよね。
「リーシャさまってすごいのですね、私はちっともおうちのお役に立てませんわ」
お祖父様たちの会話を聞いていた小侯爵夫人のサリナさまが凹んでしまった。
そもそもお家のお役に立つ夫人像がよくわからないけど、私は社会性がゼロだもの。
貴族夫人の社交術がないのはかなりダメだと思うからサリナさまの方が良い夫人だよ。
「あらあらぁ。幸せそうに夜会に出て領地の宣伝するだけで良いのよ~、リーシャさまのように物作りはは得意な方はほとんどいないでしょう?営業力があるサリナも素晴らしいのよ~」
ですよね!私にはない才能だもの。
「そうだよ。君はその優しい笑顔でいてくれるだけで僕を幸せにしてくれているよ」
いきなり甘ーい惚気タイムに突入してしまった。
「次期侯爵夫人が気弱でどうするのー、うちと付き合いがあるって言っちゃうくらいの図々しさを持ってちょうだいねぇ!お姉様の義娘なら私の義姪なのだから利用しても構わないわぁ!」
お義母さまがバックにいたら怖いものなしだね。
サリナさまは私の十歳上くらいだからお友達っぽくとはいかないけど、嫁同士仲良くしてもらえると良いなぁ。
その後もサリナさまに自信を持ってもらうようにお義母さまとマールベリーさまが色々お話しして。
良い時間になってしまったのでお開きになった。
グレーデン家のタウンハウスに戻ると、お祖父様たちが夜食を頼んだ。
だよね!やっぱり食べたいんだ。
ガッツリ出てきてツゥランス家の食事が前菜みたいになっちゃったよ。
私はもう食べれないので先にお風呂に行かせてもらって。
ジュリアスさまもニーナもいない夜はちょっとばかり寂しい。
転移陣使って寝るだけに帰っちゃダメかな~。
明日は奨学金とかの根回し?をしなくちゃなので作ってある資料を確認してから寝た。
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