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二章
388話
しおりを挟むお義母さまはクラウスさまに弾丸発射で今回はギリギリ保ってた。予測出来てればなんとか?
セリウスさまは魔の森から戻ってるけど報告などで王都に行ったと聞いて少し寂しい。
お着替えをしたジュリアスさまとクラウスさまとで夕食を食べつつ状況を聞いた。
ジャスパーとポムとティム、ディディエがお義母さまさまに戯れてご飯とおやつをもらってる。誰か私の元に来てくれても良いのよ?
セバスチャンが教えてくれた以上のことはなかったけど、グレーデンの繁栄が気に入らない一部の貴族からの八つ当たりが入ってるそうだ。めんどくさいね。
あそこに行けば儲かるよ的な噂を悪党の住む各地の貧困街でばら撒くみたいな。
表から擦り寄ろうにも下心見え見えだとお義母さまチェックで弾かれちゃうから八つ当たり?
庶民にはグレーデンが危険とかわからないかと言えばそうでもなく。ただ一攫千金を狙うなら多少の難はって。そんな覚悟があるなら刑場じゃない鉱山で一攫千金狙えばまだチャンスがあるかもなんだけどな。
貧民街があるのが問題なんだけど簡単に片付く問題じゃないしなぁ。
グレーデンは貧富はあれど極端な貧困区はないんだそう。何かしらお仕事があるし、泥棒なんかしたら怖いマッチョが締めちゃうから犯罪を犯して暮らすのは難易度が高い。
グレーデン全土は広いからちまちました事件はもちろんあるらしいけど、引退騎士さんが各地にいるから悪さもやりにくいって。
今は工場も畑もいっぱいで人手不足だから仕事にありつけないってこともないよね!きっと。
「せっかく戦えると思ったのに一振りで吹っ飛んじゃうんだよー、やる気がなさすぎるよねー」
野盗たち、悲しい弱さだったそう。
情報を精査せずくる程度ならさもありなんだよ。
でもグレーデン基準で強さを判断したら多分大体みんな弱いと思う。
「賞金首もいたがあれ程度で困っている地域があるのは少し心配だな」
ジュリアスさままで辛辣だ。
「あなたたちが普段相手してる魔獣に比べたらその辺の力自慢なんてただの置き物よぉ~」
あー、巨大な魔獣の前じゃ人類みんなただの石ころですね。
お義母さまったら一番毒舌です。
「グレーデン領外のことに口出しは出来ぬがもう少し防衛してもらわないとな」
お義父さまの向かった魔の森は魔素溜まりが奥地に発生してて湧いてくる中に大物が何体かいたそうで、「爺さまたち踊り狂ってたわー」ってセリウスさまが言ってたそう。
魔素溜まりは成長させすぎないようにひたすら出てくる魔獣を倒すか、浄化するのが対処法で、今回は浄化が出来るお祖母様とスピネルさんがいてかなり楽に済んだそう。
「臨時収入ががっぽがっぽねぇ」
「リーシャの欲しがっている旅館を豪華にしましょう」
「あら!良いわねぇ!思いっきりやっちゃいなさいな」
おおおお・・・私の口座な中身使って良いんですよ。
なぜか使う機会がやってこないのでもう今後の貯金はグレーデン家名義にできませんか。
「温泉は出そうな場所がいくつか報告来てるけどねー、一番良いのが騎士団棟の近くなんだよねー、お客呼べないから却下ー」
おおっと土地はいっぱいあるのに危険区域って言う罠。
「あ、でもお試しで施設を作って騎士さんたちの福利厚生として使うには良いかもです」
まぁエステは・・・女性騎士もいるから必要かな。
「そうねぇ、どんなものかお試し出来るのは良いかもねぇ」
電気風呂で悶えるマッチョとかサウナで蒸されるマッチョって萌える。
いや覗けないけども!
んー・・・いつか蒸されるジュリアスさまを見られるかも知れない。家族限定の作れば一緒に入っても良いよね!
「あらぁ、スケベねぇ?」
え、口に出してた!?ルルゥに小声で突っ込まれて、ジュリアスさまが少し咽せた。
「「!!?!?」」
え?何?
「うふふ、二人とも一緒に入りたいなぁって顔してたわよぉ~☆」
お義母さまがニコニコと言うし、クラウスさまが「マジ熱い~」って揶揄うし。
「騎士団棟だけじゃなく、お屋敷に近くにも出来れば福利厚生?が欲しいものねぇ~」
ルルゥがバッチンとウィンクすると侍女ーずさんたちもニコニコと肯定してる。
「そうねぇ、人も増えてくだろうし良いんじゃないかしらねぇ」
「リーシャちゃんの希望のお風呂を試してみたいわぁ☆」
お義母さまとルルゥは二人してクネクネと楽しそう。
『地下水をお湯にしたいならしてやるぞ』
ひたすら食事をしてたジャスパーが言ってくれたけど私は少し学習してる。
加護を全開で使われると大変なことになることを。
「ジャスパー、建物ができた時に相談してもいい?」
『良いぞ。任せろ!』
軽くお願いしちゃうと地下水全部お湯にされて飲み水も生活用水もお湯になっちゃう未来しかないから、指定範囲をしっかり決めてストッパーになれるアズライトがいる時にお願いしよう。
「旦那さまが戻ってきたら色々始めましょうね♡」
もう少し先で考えてたのに一気に決まっちゃう。カイダールの方には企画書を送ってるから同時に進めるかな?
食後はジュリアスさまとお風呂に入ってちょっとまったりした。
ジャスパー用の作ったばかりの装身具をジュリアスさまに魔力を込めてもらってジャスパーの前足に装着させた。
『これジジィたちとお揃いか?やった!!』
邪魔にしないかと少し不安だったけど気に入ってくれたらしい。
ジャスパーもアイテムボックス持ちだそうだけど一応マジックバッグ効果があることとそれなりの付与効果をつけてあることを説明した。
『ありがとう!』
お疲れ様なジュリアスさまをジャスパーと一緒にマッサージして、寝入っちゃったジュリアスさまの背にもたれてジャスパーのもふもふを堪能しながら私も寝ちゃった。
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