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二章
387話
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その夜は男性陣が帰ってこれなくて、お義母さまが「一緒に寝ましょう」って言ってくれたのでお言葉に甘えた。
夜遅くまでお義父さまとの思い出とかジュリアスさまたちの子供の頃のことを話してくれて面白かった。
幼児時代のセリウスさまとクラウスさまはずっと「にいしゃま」と言ってたそうだ。
クラウスさまは想像できるけど、セリウスさまはちょっと意外かも。
夜中にベッドの足元の端っこに寝てて落ちかけてたみたいでニーナがそっと枕側に戻してくれた。
不寝番なの?って一瞬思った記憶があるけど眠気に勝てずぐっすり寝ちゃってた。
目が覚めるとお義母さまが身体を起こして私の頭を撫でてた。
「おはよう。やっぱり娘がいるって嬉しいわねぇ。もう一人頑張るべきだったかしらぁ?でもまた男の子だったかもだしねぇ?」
うーん、そればっかりはなんとも。
産み分け法とかって本当なのかな?
「息子三人も産めて旦那さまに似て元気いっぱいで幸せだけどねぇ」
立派なマッチョ三人も産んでくださってありがとうございます!
男でも女でも相性が悪いと血が繋がっててもどうかなと思ったりしなくもないけど、グレーデン家で育つと険悪になったりしないかな?
「はぁ、ジュリアスの嫁がリーシャちゃんで可愛くてありがたいわねぇ」
私もお姑さんがお義母さまで幸せです。
ひとしきり愛でられてからお義母さまの希望でリンクコーデ?にしてもらって一緒に食堂に向かった。
セバスチャンが色々状況を教えてくれて、魔の森の件はすでに解決しててお義父さまたちは明日には帰ってくると聞いて一安心。
ジュリアスさまたちは何事も起きなければ夕刻には帰るそうだ。良かった。
「あの爺さまたちは久しぶりに暴れて嬉しくて今日帰れるのに明日までなどと言ってるんです」
セバスチャンが苦虫を噛んでるようだ。すごい顔でブツブツとハロルドとドーリーさんたちのことを言ってる。さすがにお義父さまやお祖父様のことは言わないようだ。
「まぁまぁたまには良いじゃないのぉ」
お義母さまが軽くセバスチャンを宥める。
「引退してる人たちが喜んで出てくれるおかげで人不足にならないのよぉ☆」
そもそも引退する必要がないんじゃってくらい元気だよね・・・。引退騎士さんはどこかしら故障があるって話だけど。
「そうなんですけどね」
セバスチャンはきっと自分も参加したいんだね!違うか。
もう外に出ても良いらしいので私は訓練場の作業場に向かうことにした。
お義父さまからもらった素材がたくさんあるので先延ばししちゃってた家族用の魔道装身具を作ろう。
その前にジャスパーの卵の殻を使ってジャスパー用の魔道具をって思って卵の殻を出した。
いやー!びっくりしたよ!
〈洗浄〉してカケラを磨いたら宝石の如く綺麗な赤い精霊結晶になったの!!!
マジですか。
精霊であるジャスパーを包んでいた卵の殻は精霊の霊力の塊だったと。
ディディエの卵の殻よりすごい素材だ。
火の精霊王さまからのボーナスかしら?
ウヒョーと思いつつもアズライトやポムたちに作ったみたいに足環を作ってジャスパーとディディエの卵殻をはめ込んでマジックバックと防御を付与してみた。
男性陣はみんな騎士で指輪とかは邪魔なのでペンダントトップにした。
せっかくなのでジャスパーとディディエの卵殻とお義父からもらった竜の牙、鱗を使って〈絶対防御〉〈浄化〉〈緊急時転移〉を組み込んだ。
浄化は魔素の濃い場所に行くから瘴気を祓うのと危ないお仕事なので命の危険を感じたら騎士団の医療施設に飛ぶように転移を。
デザインはジャスパーのイメージでコワモテの羽付猫。
お祖父様の仲間も大事なので少しデザインは変えてスピネルさんたちの分も作った。
お義母さまとお祖母様は・・・と取り掛かろうとしたら、ニーナストップが入った。
「リーシャさま。今日はここまでにしてください」
すっかり夕刻らしい。
「物凄い集中力だな」
「手元が魔力強すぎて見えないな」
チェイスさんとアモンさんが不思議そうにしてる。アランとジェイクはもう慣れてるけど、錬金術を見慣れてない人がいたんだった。
アモンさんはチェイスさんより魔力の見え方が鮮明っぽい。手元が見えないって初めて聞いたかも。
道具を片付けて、マイ酒蔵をチェックして数本瓶に移して。
アモンさんとチェイスさんがまた魔石と交換してくれって上目遣いで懇願してきた。
別にここのお酒で儲けようとしてないんだけど、希望者みんなに配れるわけじゃないから贔屓にならないように魔石を受け取った。
この人たち欲望に素直すぎる。
マギー先生たちもだけどね!
近いうちの精霊樹にお供えもしないとだね。
今日はいっぱい魔力を使ったからとアランに運ばれた。
電動三輪車みたいの、ゴルフカート?だったら自分で使っても良いかな?
原付とかはきっとまた却下だもんね。
屋敷に着く頃にジュリアスさまたちも帰ってきた。
玄関前で合流出来たのでアランに降ろしてもらって、ジュリアスさまに突撃した。
「おかえりなさいませ!」
夜遅くまでお義父さまとの思い出とかジュリアスさまたちの子供の頃のことを話してくれて面白かった。
幼児時代のセリウスさまとクラウスさまはずっと「にいしゃま」と言ってたそうだ。
クラウスさまは想像できるけど、セリウスさまはちょっと意外かも。
夜中にベッドの足元の端っこに寝てて落ちかけてたみたいでニーナがそっと枕側に戻してくれた。
不寝番なの?って一瞬思った記憶があるけど眠気に勝てずぐっすり寝ちゃってた。
目が覚めるとお義母さまが身体を起こして私の頭を撫でてた。
「おはよう。やっぱり娘がいるって嬉しいわねぇ。もう一人頑張るべきだったかしらぁ?でもまた男の子だったかもだしねぇ?」
うーん、そればっかりはなんとも。
産み分け法とかって本当なのかな?
「息子三人も産めて旦那さまに似て元気いっぱいで幸せだけどねぇ」
立派なマッチョ三人も産んでくださってありがとうございます!
男でも女でも相性が悪いと血が繋がっててもどうかなと思ったりしなくもないけど、グレーデン家で育つと険悪になったりしないかな?
「はぁ、ジュリアスの嫁がリーシャちゃんで可愛くてありがたいわねぇ」
私もお姑さんがお義母さまで幸せです。
ひとしきり愛でられてからお義母さまの希望でリンクコーデ?にしてもらって一緒に食堂に向かった。
セバスチャンが色々状況を教えてくれて、魔の森の件はすでに解決しててお義父さまたちは明日には帰ってくると聞いて一安心。
ジュリアスさまたちは何事も起きなければ夕刻には帰るそうだ。良かった。
「あの爺さまたちは久しぶりに暴れて嬉しくて今日帰れるのに明日までなどと言ってるんです」
セバスチャンが苦虫を噛んでるようだ。すごい顔でブツブツとハロルドとドーリーさんたちのことを言ってる。さすがにお義父さまやお祖父様のことは言わないようだ。
「まぁまぁたまには良いじゃないのぉ」
お義母さまが軽くセバスチャンを宥める。
「引退してる人たちが喜んで出てくれるおかげで人不足にならないのよぉ☆」
そもそも引退する必要がないんじゃってくらい元気だよね・・・。引退騎士さんはどこかしら故障があるって話だけど。
「そうなんですけどね」
セバスチャンはきっと自分も参加したいんだね!違うか。
もう外に出ても良いらしいので私は訓練場の作業場に向かうことにした。
お義父さまからもらった素材がたくさんあるので先延ばししちゃってた家族用の魔道装身具を作ろう。
その前にジャスパーの卵の殻を使ってジャスパー用の魔道具をって思って卵の殻を出した。
いやー!びっくりしたよ!
〈洗浄〉してカケラを磨いたら宝石の如く綺麗な赤い精霊結晶になったの!!!
マジですか。
精霊であるジャスパーを包んでいた卵の殻は精霊の霊力の塊だったと。
ディディエの卵の殻よりすごい素材だ。
火の精霊王さまからのボーナスかしら?
ウヒョーと思いつつもアズライトやポムたちに作ったみたいに足環を作ってジャスパーとディディエの卵殻をはめ込んでマジックバックと防御を付与してみた。
男性陣はみんな騎士で指輪とかは邪魔なのでペンダントトップにした。
せっかくなのでジャスパーとディディエの卵殻とお義父からもらった竜の牙、鱗を使って〈絶対防御〉〈浄化〉〈緊急時転移〉を組み込んだ。
浄化は魔素の濃い場所に行くから瘴気を祓うのと危ないお仕事なので命の危険を感じたら騎士団の医療施設に飛ぶように転移を。
デザインはジャスパーのイメージでコワモテの羽付猫。
お祖父様の仲間も大事なので少しデザインは変えてスピネルさんたちの分も作った。
お義母さまとお祖母様は・・・と取り掛かろうとしたら、ニーナストップが入った。
「リーシャさま。今日はここまでにしてください」
すっかり夕刻らしい。
「物凄い集中力だな」
「手元が魔力強すぎて見えないな」
チェイスさんとアモンさんが不思議そうにしてる。アランとジェイクはもう慣れてるけど、錬金術を見慣れてない人がいたんだった。
アモンさんはチェイスさんより魔力の見え方が鮮明っぽい。手元が見えないって初めて聞いたかも。
道具を片付けて、マイ酒蔵をチェックして数本瓶に移して。
アモンさんとチェイスさんがまた魔石と交換してくれって上目遣いで懇願してきた。
別にここのお酒で儲けようとしてないんだけど、希望者みんなに配れるわけじゃないから贔屓にならないように魔石を受け取った。
この人たち欲望に素直すぎる。
マギー先生たちもだけどね!
近いうちの精霊樹にお供えもしないとだね。
今日はいっぱい魔力を使ったからとアランに運ばれた。
電動三輪車みたいの、ゴルフカート?だったら自分で使っても良いかな?
原付とかはきっとまた却下だもんね。
屋敷に着く頃にジュリアスさまたちも帰ってきた。
玄関前で合流出来たのでアランに降ろしてもらって、ジュリアスさまに突撃した。
「おかえりなさいませ!」
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