393 / 764
二章
383話
しおりを挟む
リックさまの要望をお義母さまに伝えたら、王妃さまのお茶会の日の前後に詰め込みましょうってことに。
奨学金賛成派の集まりにお義母さまとお祖母様も同行してくれることになった。
そんなわけでリックさまにはその旨を返信した。
ジュリアスさまは集まりには自分がついていける日程をって言ってくれたけど、お祖父様たちが護衛として付いてくから大丈夫だって決まってしまった。
「良いじゃない~。リーシャちゃんもそろそろグレーデン夫人として顔を売っておいた方が色々炙り出てきて楽しいわよぉ☆」
お義母さま?何を炙り出そうとしてるんだろう!?
王妃さまからの招待状にはお呼ばれしている方達のことも書かれてるそうなので確認させてもらうと穏健派と呼ばれる家名が並んでた。場慣れしていない私のために荒ぶりがちな夫人は呼ばれていないらしい。
おそらく王様のご配慮がされてるってお義母さまが教えてくれた。
そんなわけでお土産に化粧水(弱)のセットとお菓子詰め合わせの手配をしてあるそうだ。
化粧水は王妃さま以外は工場生産版でいくのだそう。私が作っても良いのだけど今後売り込んでいく商品の方が良いとの判断なので従っておく。
カイダール産の薬草も仕入れて使ってるのでグレーデンもカイダールも宣伝出来るわよって。ありがたいことです。
今後、化粧水(極)はよほどのことがないと外部に出さないって決まったので王妃さまの分でも化粧水(強)まで。
百目ポーションはまだいっぱいあるし、なんなら材料もいっぱいあるんだけどね。百目自体が高級品なのでそうそう使っちゃダメとか言われてるから私のアイテムボックスに目玉がいっぱい・・・ちょっと想像はしたらダメなやつ。
化粧水(極)も効果はいずれ切れるんだろうけど、緩やかな変化なので定期的に使っておけば現状維持していける。要するにお義母さまもお祖母様もトゥルットゥルのツヤッツヤのまま過ごしてるのだ。私もモチモチだよ?
屋敷に仕えてるうちの侍女~ずさんたちも美肌になってるし、なんなら男性陣もお肌綺麗な状況なのでお客様が来たら「グレーデン領に住んでると若々しくいられるのか?」とか誤解されそうだけど、いかんせんお客さまはほぼほぼ来ないから噂にならないね。
ルルゥとルークのお母さまとお姉さまたちやお義母さまとお祖母様のご友人、親戚には化粧水(中)くらいをって。
すでに定期購入は工場生産版にしてあるので私は報告だけ受けてる。
工場は(弱)(中)までしか作れない。(強)(極)は錬金術と言うか私の魔力が通ることで仕上がってる感じだ。
恩を売りたい相手にはグレーデン産の化粧水とお酒、コックさんたちのスィーツがかなり有効になってるらしく予備に用意しておくと良いって言われたのでおもたせに出来る箱をたくさん作ってもらう事にした。
グレーデンの野菜も果物も穀物もかなり美味しいのでそっちも宣伝しないとね。
エグ味のないサラダを食べたらきっと幸せになれるよ。
あ、でも領民の食糧が優先だから程々にで良いのだ。
お祖母様とお義母さまとお茶をしながら話し込んでたら庭から声が聞こえてきた。
「あら?」
「なんだろうね」
三人で窓の下を覗けば、お義父さまが大きなトカゲ?の上に乗って嬉しそうに手を振ってる。
「リーシャちゃん!肉獲ってきたぞーぅ!鱗も使えるからのー」
五メートルくらいはありそうなアースドラゴンだ。
ドラゴンって言ってもトカゲの亜種らしい。分類がよくわからない。
「へぇ、まぁまぁだね!奥に行ってきたのかい?」
お祖母様がアースドラゴンをまぁまぁって言うのはこのサイズはまだ小さいからだって。十分大きいです。
「久しぶりに奥に行ってきたのじゃ!コイツは若い方が肉が柔らかいから良いのじゃぞ!母上」
「そうかい!成体も歯応えが良くてうまいじゃないか」
二人で話してる間に解体のためにコックさんたちが集まってきて運ばれて行ったよ。
「コーナソースとパバブソース、どっちが良いかしらぁ?」
お義母さまは今夜のステーキのソースを悩む。気が早いよ。
でもオニオンソースが好きです。
「ローストにしてもらうのもよさそうです」
「それも良いわねぇ」
結局私も食欲に釣られちゃった。
お義父さまにいつの間にかポムとティムが登っていて、二匹で褒め称えている。ジュリアスさまのとこに行ってたんじゃなかったのかしら?
『森の方に何やら気配があったから行ってみたんじゃろうの、だがアレでは無いからしばらくは森通いするんじゃろうて』
アズライトが窓辺にいて話しかけてきた。
(何か問題がありそうなので?)
『何、ちょっと強いのがナワバリを変えたくらいのことじゃの。ルドガーは気配に敏感なのじゃろうの』
ほえー、お義父様の危険察知みたいなのがすごいんだね。
夕方にはみんな帰ってきて、お義父さまの獲物の話をしながら美味しく頂いた。
お義父さまが言う通り蕩けるお肉で。
森通いにはお祖父様とお祖母様も参戦することに。
「父上、他に細かいのが移動していないかも確認お願いします」
「わかっておるぞー。ちゃんと見てくるから心配はいらんぞぅ」
アズライトの池の奥はかなり強いのが出てくる森らしいのでちょっと心配だな。
奨学金賛成派の集まりにお義母さまとお祖母様も同行してくれることになった。
そんなわけでリックさまにはその旨を返信した。
ジュリアスさまは集まりには自分がついていける日程をって言ってくれたけど、お祖父様たちが護衛として付いてくから大丈夫だって決まってしまった。
「良いじゃない~。リーシャちゃんもそろそろグレーデン夫人として顔を売っておいた方が色々炙り出てきて楽しいわよぉ☆」
お義母さま?何を炙り出そうとしてるんだろう!?
王妃さまからの招待状にはお呼ばれしている方達のことも書かれてるそうなので確認させてもらうと穏健派と呼ばれる家名が並んでた。場慣れしていない私のために荒ぶりがちな夫人は呼ばれていないらしい。
おそらく王様のご配慮がされてるってお義母さまが教えてくれた。
そんなわけでお土産に化粧水(弱)のセットとお菓子詰め合わせの手配をしてあるそうだ。
化粧水は王妃さま以外は工場生産版でいくのだそう。私が作っても良いのだけど今後売り込んでいく商品の方が良いとの判断なので従っておく。
カイダール産の薬草も仕入れて使ってるのでグレーデンもカイダールも宣伝出来るわよって。ありがたいことです。
今後、化粧水(極)はよほどのことがないと外部に出さないって決まったので王妃さまの分でも化粧水(強)まで。
百目ポーションはまだいっぱいあるし、なんなら材料もいっぱいあるんだけどね。百目自体が高級品なのでそうそう使っちゃダメとか言われてるから私のアイテムボックスに目玉がいっぱい・・・ちょっと想像はしたらダメなやつ。
化粧水(極)も効果はいずれ切れるんだろうけど、緩やかな変化なので定期的に使っておけば現状維持していける。要するにお義母さまもお祖母様もトゥルットゥルのツヤッツヤのまま過ごしてるのだ。私もモチモチだよ?
屋敷に仕えてるうちの侍女~ずさんたちも美肌になってるし、なんなら男性陣もお肌綺麗な状況なのでお客様が来たら「グレーデン領に住んでると若々しくいられるのか?」とか誤解されそうだけど、いかんせんお客さまはほぼほぼ来ないから噂にならないね。
ルルゥとルークのお母さまとお姉さまたちやお義母さまとお祖母様のご友人、親戚には化粧水(中)くらいをって。
すでに定期購入は工場生産版にしてあるので私は報告だけ受けてる。
工場は(弱)(中)までしか作れない。(強)(極)は錬金術と言うか私の魔力が通ることで仕上がってる感じだ。
恩を売りたい相手にはグレーデン産の化粧水とお酒、コックさんたちのスィーツがかなり有効になってるらしく予備に用意しておくと良いって言われたのでおもたせに出来る箱をたくさん作ってもらう事にした。
グレーデンの野菜も果物も穀物もかなり美味しいのでそっちも宣伝しないとね。
エグ味のないサラダを食べたらきっと幸せになれるよ。
あ、でも領民の食糧が優先だから程々にで良いのだ。
お祖母様とお義母さまとお茶をしながら話し込んでたら庭から声が聞こえてきた。
「あら?」
「なんだろうね」
三人で窓の下を覗けば、お義父さまが大きなトカゲ?の上に乗って嬉しそうに手を振ってる。
「リーシャちゃん!肉獲ってきたぞーぅ!鱗も使えるからのー」
五メートルくらいはありそうなアースドラゴンだ。
ドラゴンって言ってもトカゲの亜種らしい。分類がよくわからない。
「へぇ、まぁまぁだね!奥に行ってきたのかい?」
お祖母様がアースドラゴンをまぁまぁって言うのはこのサイズはまだ小さいからだって。十分大きいです。
「久しぶりに奥に行ってきたのじゃ!コイツは若い方が肉が柔らかいから良いのじゃぞ!母上」
「そうかい!成体も歯応えが良くてうまいじゃないか」
二人で話してる間に解体のためにコックさんたちが集まってきて運ばれて行ったよ。
「コーナソースとパバブソース、どっちが良いかしらぁ?」
お義母さまは今夜のステーキのソースを悩む。気が早いよ。
でもオニオンソースが好きです。
「ローストにしてもらうのもよさそうです」
「それも良いわねぇ」
結局私も食欲に釣られちゃった。
お義父さまにいつの間にかポムとティムが登っていて、二匹で褒め称えている。ジュリアスさまのとこに行ってたんじゃなかったのかしら?
『森の方に何やら気配があったから行ってみたんじゃろうの、だがアレでは無いからしばらくは森通いするんじゃろうて』
アズライトが窓辺にいて話しかけてきた。
(何か問題がありそうなので?)
『何、ちょっと強いのがナワバリを変えたくらいのことじゃの。ルドガーは気配に敏感なのじゃろうの』
ほえー、お義父様の危険察知みたいなのがすごいんだね。
夕方にはみんな帰ってきて、お義父さまの獲物の話をしながら美味しく頂いた。
お義父さまが言う通り蕩けるお肉で。
森通いにはお祖父様とお祖母様も参戦することに。
「父上、他に細かいのが移動していないかも確認お願いします」
「わかっておるぞー。ちゃんと見てくるから心配はいらんぞぅ」
アズライトの池の奥はかなり強いのが出てくる森らしいのでちょっと心配だな。
424
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。

ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる