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二章
381話
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ジュリアスさまはとりあえず一日、ルークにお休みを取らせることに成功したので二人でお出かけしてもらうミッションが遂行された。
お義母さま監修の乙女チックコーデに着替えたニーナは可愛かった。
髪型も侍女のお仕事中はかっちりなのでふんわりさせてリボンを少し編み込んで。めちゃくちゃ可愛いので誰にも見せず閉じ込めておきたい。歯を食いしばってお見送りした。
ルーク?カッコよかったよ。シンプルなジャケットでもなぜか品良く爽やかだった。
お出かけと言ってもグレーデンでの娯楽は街デートぐらいなのでただ一緒に過ごすって感じだけど、たまの二人きりを楽しんできてね。
そんなわけで私は作業場に向かってプレゼントを作ります!!
チェイスさんとアモンさんはまだしばらく護衛についてる。正直元気なオジさんがいるとずっとテンション高いのがツライね。
ニーナの代わりはサラとメルなんだけど、作業中は慣れてない人がいるのは危ないので屋敷内にいる時だけお世話をお願いした。
お茶は自分でも用意できるし、アランとジェイクもやってくれるしね。
まずはマイ酒蔵をチェックして、ニーナ用にハーブの薬酒、ルークにはフルーツワインに仕上がるように仕込んだ。ラベルはハートで二人の名前を囲んでやるんだから!!
アモンさんもチェイスさんも「酒ー酒ー」うるさいので濃いめのウィスキーをあげた。お返しに「最近のいちばんの獲物だ」って大きめな魔石をくれた。お代?は良いけど魔石の方が高いと思う。
作業場ではいつも通りアランたちに訓練してもらって、私は物作り。
指輪やピアスはルークがあげるべきなのでやめておいて、二人にお揃いのデザインでブローチとタイピンを作ることに。
〈円満〉とか眉唾な魔法を込めて見る。
〈繁栄〉はあからさま過ぎるからやめておこう。
〈絶対防御〉〈治癒〉も一回くらいだけど地金に仕込む。
あからさまに大きな魔石は使えないので細かい魔石を組み合わせてある。
二人の色を使った木の実を持った鳥の番デザインにしてみた。おしどりじゃないけどね。
ついでにニーナ専用の化粧水も。甘い香りの中にリラックス効果も出るように。
同じ香りでリップも作る。ニーナには薄いピンクが似合うと思うんだけど、仕事柄派手にできないとかでオレンジ系の薄い色を使ってる。
なので桜色のプルプルとしたリップがいいな。
蜜ミツバチの蜜蝋で容赦なく高価!
パールのお粉に魔石を砕いて色を追加してリップに混ぜてみた。
しまった!派手だ。
手の甲に付けて確認すると艶めかしい。これはアレだ。女装したルルゥくらいしか使えない気がする。女装見たことないけど。
ラメは諦めよう。
最初の段階の桜色プルプルで。余計なことはしない。
途中でお弁当を食べて作業してたらチェイスさんに根詰めすぎって言われちゃった。
一日しか無いんだもの。
仕上げた装飾品と化粧品各種を綺麗な瓶に詰めて箱にしまってからアイテムボックスに仕舞う。これでニーナには見つからないね。
庭に出るとケビンに「食べごろのは屋敷に運んでありますよ」って言われた。
そのケビンのそばでディディエとアズライトが日向ぼっこをしていた。
ポムとティムはジャスパーとジュリアスさまのところらしい。
「屋敷に戻るけどどうする?」
『ならば一緒に行こうかの』
「グギャー」
そんなわけでアズライトは私の肩に、ディディエはチェイスさんの頭の上に乗る。
最近は抱っこばかりじゃなく少し歩かせてもらえてる。お祖母様の喝は少しずつ効いてるみたい。
急ぎの時は仕方ないけどね。
屋敷に着いてサラとメルがすぐに迎えてくれて部屋で着替えると私は厨房に向かった。
「あらぁ?何か新作でも思いついちゃった?」
その期待はやめてほしい。
ケビンが収穫した中にじゃがいもがあったので、じゃがいもペーストとチーズを焼いたのが食べたかっただけ。
夜に出してほしいとお願いして。
「シンプルねぇ?」
ジャガイモはシンプルがいちばんだよ。
「果物の方は何が良いのぉ?」
「いつものタルトで良いよ。半分はドライフルーツにして欲しいかも」
バナナもどきとかおっきいブドウ?プルーンみたいなのは干した方が好き。
ドライフルーツのブランデーケーキ最高に好き。
「お酒ひたひたのケーキもまた作ってね」
「あらあら、リーシャちゃん用にいっぱい作るわねぇ」
クスクス笑うのはセリウスさまに食べられてキレた記憶が残ってるからだよね。あの時は全然飲めなかったから仕方ないよ!
____________
いつもお読みくださりありがとうございます。
ちょっと誤字修正サボってます。もうしばらくお目汚しお許しを。
花粉症と肩こりで集中力が落ちてます。
花粉~・・・。
お義母さま監修の乙女チックコーデに着替えたニーナは可愛かった。
髪型も侍女のお仕事中はかっちりなのでふんわりさせてリボンを少し編み込んで。めちゃくちゃ可愛いので誰にも見せず閉じ込めておきたい。歯を食いしばってお見送りした。
ルーク?カッコよかったよ。シンプルなジャケットでもなぜか品良く爽やかだった。
お出かけと言ってもグレーデンでの娯楽は街デートぐらいなのでただ一緒に過ごすって感じだけど、たまの二人きりを楽しんできてね。
そんなわけで私は作業場に向かってプレゼントを作ります!!
チェイスさんとアモンさんはまだしばらく護衛についてる。正直元気なオジさんがいるとずっとテンション高いのがツライね。
ニーナの代わりはサラとメルなんだけど、作業中は慣れてない人がいるのは危ないので屋敷内にいる時だけお世話をお願いした。
お茶は自分でも用意できるし、アランとジェイクもやってくれるしね。
まずはマイ酒蔵をチェックして、ニーナ用にハーブの薬酒、ルークにはフルーツワインに仕上がるように仕込んだ。ラベルはハートで二人の名前を囲んでやるんだから!!
アモンさんもチェイスさんも「酒ー酒ー」うるさいので濃いめのウィスキーをあげた。お返しに「最近のいちばんの獲物だ」って大きめな魔石をくれた。お代?は良いけど魔石の方が高いと思う。
作業場ではいつも通りアランたちに訓練してもらって、私は物作り。
指輪やピアスはルークがあげるべきなのでやめておいて、二人にお揃いのデザインでブローチとタイピンを作ることに。
〈円満〉とか眉唾な魔法を込めて見る。
〈繁栄〉はあからさま過ぎるからやめておこう。
〈絶対防御〉〈治癒〉も一回くらいだけど地金に仕込む。
あからさまに大きな魔石は使えないので細かい魔石を組み合わせてある。
二人の色を使った木の実を持った鳥の番デザインにしてみた。おしどりじゃないけどね。
ついでにニーナ専用の化粧水も。甘い香りの中にリラックス効果も出るように。
同じ香りでリップも作る。ニーナには薄いピンクが似合うと思うんだけど、仕事柄派手にできないとかでオレンジ系の薄い色を使ってる。
なので桜色のプルプルとしたリップがいいな。
蜜ミツバチの蜜蝋で容赦なく高価!
パールのお粉に魔石を砕いて色を追加してリップに混ぜてみた。
しまった!派手だ。
手の甲に付けて確認すると艶めかしい。これはアレだ。女装したルルゥくらいしか使えない気がする。女装見たことないけど。
ラメは諦めよう。
最初の段階の桜色プルプルで。余計なことはしない。
途中でお弁当を食べて作業してたらチェイスさんに根詰めすぎって言われちゃった。
一日しか無いんだもの。
仕上げた装飾品と化粧品各種を綺麗な瓶に詰めて箱にしまってからアイテムボックスに仕舞う。これでニーナには見つからないね。
庭に出るとケビンに「食べごろのは屋敷に運んでありますよ」って言われた。
そのケビンのそばでディディエとアズライトが日向ぼっこをしていた。
ポムとティムはジャスパーとジュリアスさまのところらしい。
「屋敷に戻るけどどうする?」
『ならば一緒に行こうかの』
「グギャー」
そんなわけでアズライトは私の肩に、ディディエはチェイスさんの頭の上に乗る。
最近は抱っこばかりじゃなく少し歩かせてもらえてる。お祖母様の喝は少しずつ効いてるみたい。
急ぎの時は仕方ないけどね。
屋敷に着いてサラとメルがすぐに迎えてくれて部屋で着替えると私は厨房に向かった。
「あらぁ?何か新作でも思いついちゃった?」
その期待はやめてほしい。
ケビンが収穫した中にじゃがいもがあったので、じゃがいもペーストとチーズを焼いたのが食べたかっただけ。
夜に出してほしいとお願いして。
「シンプルねぇ?」
ジャガイモはシンプルがいちばんだよ。
「果物の方は何が良いのぉ?」
「いつものタルトで良いよ。半分はドライフルーツにして欲しいかも」
バナナもどきとかおっきいブドウ?プルーンみたいなのは干した方が好き。
ドライフルーツのブランデーケーキ最高に好き。
「お酒ひたひたのケーキもまた作ってね」
「あらあら、リーシャちゃん用にいっぱい作るわねぇ」
クスクス笑うのはセリウスさまに食べられてキレた記憶が残ってるからだよね。あの時は全然飲めなかったから仕方ないよ!
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いつもお読みくださりありがとうございます。
ちょっと誤字修正サボってます。もうしばらくお目汚しお許しを。
花粉症と肩こりで集中力が落ちてます。
花粉~・・・。
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