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二章
378話
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ジャスパーがポムたちと騎士団棟に行っちゃったので残念そうなお義母さまと侍女ーず。
これから毎日会えるんだからそんな顔しないで。
気を取り直したお義母さまはルルゥに夕食は誕生のお祝いで豪華にしましょうって。
わりと毎日豪華だと思う。
今日はそばにいるのはアズライトだけになったので、ゆったり出来ると離れに向かった。
チェイスさんとアモンさんも付いてるので結局静かではないんだけど。
離れに着いたらアランとジェイク、アモンさんとチェイスさんにしばらく部屋に篭るから交代で自由にしててって伝えた。
ニーナは私のお茶など用意してくれてから室内で早速ジャスパーのバッグを作ると張り切っている。
温泉宿ので設計?自分の欲しい空間をイメージして書き起こす。
憧れは風光明媚な和の旅館。
竹垣に囲まれた庭園と露天風呂っていいよね。
カイダール領の雰囲気を壊さないようにしないとだけど。
一日数組しか入れなさそうなので旅館じゃなくてグレーデン家の別荘とかにした方がいいのかも。
ならばスーパーリゾートの方で考えよう。
普通のを大きめに、ジェットバス、打たせ湯、薬湯、電気風呂、水風呂、岩盤浴、露天風呂、サウナ・・・。プールもいるかな。
そしてフードコート。
早いところグレーデンの湯源も確保しよう。使用人さんたちご用達の露天風呂の近くには絶対あるんだろうけど、彼らの憩いの場の邪魔は良くないから違う方向がいいよね。
うーん?観光客誘致は土地柄で向かないから地元の人向けでいいの。
グレーデン各地にスパがあるのはきっと良い。
ジェットバスとかに必要な魔道具の設計図を描いておく。
サウナは温度設定の上限を決めないと意地になった人が茹で上がる気しかしないので百二十度くらい?限界って幾つだっけ。
薬草を燻した蒸気サウナも良いな。
は!お金持ちには高級エステもアリなのか。どうしよう。客層分けた方が良さげ。
一軒じゃ無理そう!!
お兄様にお手紙を書きましょう。大まかなイメージも書き添えて。
アズライトは薄目で私の手元を見てる。
『ジャスパーの存在が安定したら水源の温度を変えるのも容易いだろうの』
ん?
(存在が安定って何?)
『元は精霊じゃからの、肉体がまだ不安定だの。霊力と器、精神が一つに馴染んで行くまでは無理は禁物だの』
どうやらジャスパーはアズライトともポムとティム、ディディエとも違う存在で肉体は血肉ではないんだそう。
触れるし温かいのに不思議だな。
『今後は主であるジュリアスの魔力だけではなく大気中の魔素やそこらの精霊の協力でこの世界に存在している個として確立されていくであろうの』
いろんな物を吸収していけば良いのかな。
(私の魔力とかはダメ?)
『直接はいらぬであろう、そばに居れば自然に主の魔力に触れ、己の力に変換するからの』
ふむ。
(お義母さまとかは?)
『グレーデンの者たちは高魔力持ちが多いが主ほどではないからの。アレの成長の阻害にはなるまい』
あれっ!?
私だけ阻害しちゃうの!?
『せっかくの火の加護が主の魔力に引っ張られて別の属性に切り替わってしまうとも限らぬからの』
ええ~・・・。火の精霊王からの仔なのに引っ張られちゃうの?
『主の魔力は規格外じゃでの。際限なく欲せる甘露の如くじゃ』
アムリタァー!!!
私もジャスパーに魔力あげたりしたかったなー。
『安定したら良いじゃろうの』
(卵から出てきたら安定じゃないのかー)
『外の世界と馴染まねばダメじゃろう?』
く!何を当たり前のことを、みたいな顔をされた。
ファンタジーの生き物の常識なんて知るわけないじゃん。
三時のおやつタイムになった頃、チェイスさんが「魚ゲット~」って庭で焼き始めた。
アランたちと交代で休憩中に池まで行って釣ってきたらしい。
結構でかいのがいたのね。
焼かれた魚をニーナと二人でサンドイッチにしたら、チェイスさんとアモンさんが「やったー」って。
魚とは合わないと思うけど庭の畑の果物でフルーツサンドも用意した。
「池の魚の種類増えたっすねー」
「食える魚は少ないっぽいですけどね」
アランも嬉しそうに魚のサンドを食べてる。
ツナサンド食べたいな。オイル漬けだっけ?チャレンジしたら出来るかな?
「あらぁ、いい身分ねぇ」
ちゃっかり混じってたルルゥが魚サンドを食べて、追加の魚を焼いてる。
「ルーデウスも自由だろ」
「ルルゥだって言ってんのー」
チェイスさんとアモンさんはルルゥより年上だけど同期みたいな気やすさだなぁ。
「これは揚げてもよさそうねぇ」
魚を切り分けて、マジックバッグから鍋と油を取り出す。
人のことは言えないけど、ルルゥも色々入れてるなぁ。
「今夜は良い肉が入って来たから夜は肉よぅ、魚は今のうちに堪能しておきなさいねぇ」
ルルゥはアランに揚げたてのフライを渡した。
「おいおい、俺たちとは随分態度が違うな!」
「あらぁ!おっさんに優しくしても楽しくないものぉ」
「「おっさん言うな!お前もおっさん枠だろー」」
「私はずっと美しいのよぉ」
なかなかのマッチョたちが何かしょうもない喧嘩をしてる。
「・・・」
「お前ってわりと動じないな」
アランは無言でフライをおかわりして隣でジェイクが微妙な顔をした。
これから毎日会えるんだからそんな顔しないで。
気を取り直したお義母さまはルルゥに夕食は誕生のお祝いで豪華にしましょうって。
わりと毎日豪華だと思う。
今日はそばにいるのはアズライトだけになったので、ゆったり出来ると離れに向かった。
チェイスさんとアモンさんも付いてるので結局静かではないんだけど。
離れに着いたらアランとジェイク、アモンさんとチェイスさんにしばらく部屋に篭るから交代で自由にしててって伝えた。
ニーナは私のお茶など用意してくれてから室内で早速ジャスパーのバッグを作ると張り切っている。
温泉宿ので設計?自分の欲しい空間をイメージして書き起こす。
憧れは風光明媚な和の旅館。
竹垣に囲まれた庭園と露天風呂っていいよね。
カイダール領の雰囲気を壊さないようにしないとだけど。
一日数組しか入れなさそうなので旅館じゃなくてグレーデン家の別荘とかにした方がいいのかも。
ならばスーパーリゾートの方で考えよう。
普通のを大きめに、ジェットバス、打たせ湯、薬湯、電気風呂、水風呂、岩盤浴、露天風呂、サウナ・・・。プールもいるかな。
そしてフードコート。
早いところグレーデンの湯源も確保しよう。使用人さんたちご用達の露天風呂の近くには絶対あるんだろうけど、彼らの憩いの場の邪魔は良くないから違う方向がいいよね。
うーん?観光客誘致は土地柄で向かないから地元の人向けでいいの。
グレーデン各地にスパがあるのはきっと良い。
ジェットバスとかに必要な魔道具の設計図を描いておく。
サウナは温度設定の上限を決めないと意地になった人が茹で上がる気しかしないので百二十度くらい?限界って幾つだっけ。
薬草を燻した蒸気サウナも良いな。
は!お金持ちには高級エステもアリなのか。どうしよう。客層分けた方が良さげ。
一軒じゃ無理そう!!
お兄様にお手紙を書きましょう。大まかなイメージも書き添えて。
アズライトは薄目で私の手元を見てる。
『ジャスパーの存在が安定したら水源の温度を変えるのも容易いだろうの』
ん?
(存在が安定って何?)
『元は精霊じゃからの、肉体がまだ不安定だの。霊力と器、精神が一つに馴染んで行くまでは無理は禁物だの』
どうやらジャスパーはアズライトともポムとティム、ディディエとも違う存在で肉体は血肉ではないんだそう。
触れるし温かいのに不思議だな。
『今後は主であるジュリアスの魔力だけではなく大気中の魔素やそこらの精霊の協力でこの世界に存在している個として確立されていくであろうの』
いろんな物を吸収していけば良いのかな。
(私の魔力とかはダメ?)
『直接はいらぬであろう、そばに居れば自然に主の魔力に触れ、己の力に変換するからの』
ふむ。
(お義母さまとかは?)
『グレーデンの者たちは高魔力持ちが多いが主ほどではないからの。アレの成長の阻害にはなるまい』
あれっ!?
私だけ阻害しちゃうの!?
『せっかくの火の加護が主の魔力に引っ張られて別の属性に切り替わってしまうとも限らぬからの』
ええ~・・・。火の精霊王からの仔なのに引っ張られちゃうの?
『主の魔力は規格外じゃでの。際限なく欲せる甘露の如くじゃ』
アムリタァー!!!
私もジャスパーに魔力あげたりしたかったなー。
『安定したら良いじゃろうの』
(卵から出てきたら安定じゃないのかー)
『外の世界と馴染まねばダメじゃろう?』
く!何を当たり前のことを、みたいな顔をされた。
ファンタジーの生き物の常識なんて知るわけないじゃん。
三時のおやつタイムになった頃、チェイスさんが「魚ゲット~」って庭で焼き始めた。
アランたちと交代で休憩中に池まで行って釣ってきたらしい。
結構でかいのがいたのね。
焼かれた魚をニーナと二人でサンドイッチにしたら、チェイスさんとアモンさんが「やったー」って。
魚とは合わないと思うけど庭の畑の果物でフルーツサンドも用意した。
「池の魚の種類増えたっすねー」
「食える魚は少ないっぽいですけどね」
アランも嬉しそうに魚のサンドを食べてる。
ツナサンド食べたいな。オイル漬けだっけ?チャレンジしたら出来るかな?
「あらぁ、いい身分ねぇ」
ちゃっかり混じってたルルゥが魚サンドを食べて、追加の魚を焼いてる。
「ルーデウスも自由だろ」
「ルルゥだって言ってんのー」
チェイスさんとアモンさんはルルゥより年上だけど同期みたいな気やすさだなぁ。
「これは揚げてもよさそうねぇ」
魚を切り分けて、マジックバッグから鍋と油を取り出す。
人のことは言えないけど、ルルゥも色々入れてるなぁ。
「今夜は良い肉が入って来たから夜は肉よぅ、魚は今のうちに堪能しておきなさいねぇ」
ルルゥはアランに揚げたてのフライを渡した。
「おいおい、俺たちとは随分態度が違うな!」
「あらぁ!おっさんに優しくしても楽しくないものぉ」
「「おっさん言うな!お前もおっさん枠だろー」」
「私はずっと美しいのよぉ」
なかなかのマッチョたちが何かしょうもない喧嘩をしてる。
「・・・」
「お前ってわりと動じないな」
アランは無言でフライをおかわりして隣でジェイクが微妙な顔をした。
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