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二章
357話
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すでに待機していたニーナにお世話されつつ、ついでに顔を洗ってお部屋に戻るとジュリアスさまが起きてて卵を撫でてた。
「リーシャ、おはよう」
「おはようございます」
朝のハグとキスでがっちり筋肉補給。今日もご立派~♡
「父上だけじゃなくお祖父様が居てくださるおかげでだいぶ楽だがさすがにチェックは必要だからな」
お仕事がいっぱいだったそうだ。お疲れ様です。
「セリウスもクラウスも良く手伝ってくれるがやはり年の功と言うのだろうか」
ただの脳筋じゃない有能オジなのね。
「そういえばレオルカが百目を送ってくれたそうだ」
ぎゃー!!まだ目玉あるしーー!!
「まだ若い個体だったから目が少ないんだが身が柔らかいからうまいぞ」
目って後から増えるものなの!?何それキモイ。
正直いらないけど内臓も良い素材だからありがたく保管しておこう。
他にもお魚や海苔の試作品が届いてるそう。
あとでお礼状書かなくては。
着替えを済ませて食堂に向かうとすでにみんな揃ってて、ご機嫌なご様子だ。
「みんな揃うのはやっぱり良いわねぇ♡」
ルルゥがカイダールのハーブをふんだんに使って調理してくれた食事を済ませた。
それぞれお仕事に出ていったので私は離れの酒蔵をチェックしにいく。
ケビンが管理してくれてるので声をかけて一緒に中に入ると棚に樽が増えてた。
これこれーー!!!
やっとストックが出来てるぞ。
アズライトとポムたちもやって来て味見を催促して来た。
「どれ飲むの?」
樽のそばで匂いを嗅いで吟味してそれぞれ違う棚を指差した。
アランとジェイクに手伝ってもらっておちょこに入れる。
人間の分もちゃんとね。
匂いを確かめてくいっと飲むとふわぁっと良い香り。
「これはプルルンのワインね」
ポムが選んだのはプルルンを使った樽。ちょっぴり微炭酸。
「モッキュン」
甘くてサラッとしつつまろやか。
むちゃんこ美味しい。
「こちらは・・・パバブ?」
アズライト・・・どんだけー!
ピリッと辛味と爽やかさもあるけど飲みにくいかな?ライムかレモン入れたら良いかも?焼酎っぽいけど度数高いな。
「これは七虹草だね」
めっちゃ香り華やか~。桂花陳酒と杏酒の合間くらい?甘味があるよ。かなり好き。
「プッキュン」
「どれも個性的なお酒ですね」
ニーナも嬉しそうに飲んでる。
結婚のお祝いにはどれが良いかな。ニーナがいない時に選びたいけどいない時がないね!
とりあえずポムたちに一樽ずつあげて、今できてるお酒を全て瓶に一本ずつ入れる。
少しずつ味を見て好みのお酒を見つけたら固定で作りたい。
お酒のチェックが済んだので離れに移った。
カイダールで作ったお母さまのカチコチクッキー。誰も歯が立たなかったよ。
なので改良してみようと思ってる。
使ってる素材はハーブと薬草なので兵糧や衰弱時の栄養補給には最高なんだもの。
水やミルクで炊けばリゾットのようになるからそのまま兵糧でも良いんだけど温める時間がない時には齧れない。
ので少し柔らかめに。日持ちはマジックバッグがあるので気にしなくて良いし。
カチコチは生地の混ぜ方や配合だと思うけど薬草とかに固める効果があるかも。
材料を全部出して鑑定したら胡麻サイズの種に原因があった。すり潰すとダメみたいだから省くか潰さないで混ぜるか・・・。
ただこれ栄養価が無茶苦茶高いから使った方がいいかな。
混ぜる時に潰しちゃうので生地を切り分けた後にパラパラっとのせるか。
ナッツに置き換えても良いかも?
小麦も大麦に変えてザクザクした食感にしてみようかな。
ニーナも手伝ってくれて配合を変えて三種類のクッキーを焼いてみる。
ポムたちも好きな材料を混ぜてってやってるのでアランとジェイクがサポートしてくれてる。
「・・・それ入れすぎじゃ?」
「プッキュ!」
「モッキュン!」
山ほどハーブを入れてたので思わず言ってしまったらもう抗議を受けた。
はいはいって一緒にオーブンに入れた。
ついでにキッシュも焼こうかな。
お母さまのレシピに少し甘い野菜を足してスパイス入れたらおしゃれカフェの味にならないかな?
ふんふーんと生地を混ぜてたら隣にいつの間にかルルゥとディディエがいたよ。
「だーかーらぁー!美味しいものを作る時は呼んでちょうだいってばぁ」
えー。呼ばなくても来るじゃん。
「何か作るとか急に思い立つんだもの」
「もぉー」
まずはクッキーが焼きあがる。
カチコチは緩和されてる。
やっぱりゴマもどきのせいか?
「リーシャちゃんのお母さまって分量測らない人ぉ?」
「そうね、薬や錬金術とかは目分量が許されないから料理は気晴らしに気楽に作るって言ってた気がするかな」
「なるほどぉ」
なるほどじゃないよ。
リーシャの思い出の中のお母さまを美化してたけど案外うっかりさんで大雑把だったのかも。
クッキーはカリっとしたのサクッとしたの、しっとりしたのができた。
なぜかポムたちの作った方が美味しかったのが悔しい。なぜ。
キッシュは狙い通り少し大人な味わいに。
「これは良いわねぇ、飽きがこない味だわぁ」
ルルゥのスパイス探求にまた火がついちゃった。
ポムたちが必死に頬とお腹に詰め込んでた。アズライトも気に入ってくれたのでお酒に合うのかも。
クッキーはアランとジェイクが絶賛してくれたので良い兵糧になりそう。以前作ったシリアルバーより栄養価が高いので長期の遠征とかに良いんだって。
屋敷に戻る時間になったのでお片付けしてから離れを出たよ。
「リーシャ、おはよう」
「おはようございます」
朝のハグとキスでがっちり筋肉補給。今日もご立派~♡
「父上だけじゃなくお祖父様が居てくださるおかげでだいぶ楽だがさすがにチェックは必要だからな」
お仕事がいっぱいだったそうだ。お疲れ様です。
「セリウスもクラウスも良く手伝ってくれるがやはり年の功と言うのだろうか」
ただの脳筋じゃない有能オジなのね。
「そういえばレオルカが百目を送ってくれたそうだ」
ぎゃー!!まだ目玉あるしーー!!
「まだ若い個体だったから目が少ないんだが身が柔らかいからうまいぞ」
目って後から増えるものなの!?何それキモイ。
正直いらないけど内臓も良い素材だからありがたく保管しておこう。
他にもお魚や海苔の試作品が届いてるそう。
あとでお礼状書かなくては。
着替えを済ませて食堂に向かうとすでにみんな揃ってて、ご機嫌なご様子だ。
「みんな揃うのはやっぱり良いわねぇ♡」
ルルゥがカイダールのハーブをふんだんに使って調理してくれた食事を済ませた。
それぞれお仕事に出ていったので私は離れの酒蔵をチェックしにいく。
ケビンが管理してくれてるので声をかけて一緒に中に入ると棚に樽が増えてた。
これこれーー!!!
やっとストックが出来てるぞ。
アズライトとポムたちもやって来て味見を催促して来た。
「どれ飲むの?」
樽のそばで匂いを嗅いで吟味してそれぞれ違う棚を指差した。
アランとジェイクに手伝ってもらっておちょこに入れる。
人間の分もちゃんとね。
匂いを確かめてくいっと飲むとふわぁっと良い香り。
「これはプルルンのワインね」
ポムが選んだのはプルルンを使った樽。ちょっぴり微炭酸。
「モッキュン」
甘くてサラッとしつつまろやか。
むちゃんこ美味しい。
「こちらは・・・パバブ?」
アズライト・・・どんだけー!
ピリッと辛味と爽やかさもあるけど飲みにくいかな?ライムかレモン入れたら良いかも?焼酎っぽいけど度数高いな。
「これは七虹草だね」
めっちゃ香り華やか~。桂花陳酒と杏酒の合間くらい?甘味があるよ。かなり好き。
「プッキュン」
「どれも個性的なお酒ですね」
ニーナも嬉しそうに飲んでる。
結婚のお祝いにはどれが良いかな。ニーナがいない時に選びたいけどいない時がないね!
とりあえずポムたちに一樽ずつあげて、今できてるお酒を全て瓶に一本ずつ入れる。
少しずつ味を見て好みのお酒を見つけたら固定で作りたい。
お酒のチェックが済んだので離れに移った。
カイダールで作ったお母さまのカチコチクッキー。誰も歯が立たなかったよ。
なので改良してみようと思ってる。
使ってる素材はハーブと薬草なので兵糧や衰弱時の栄養補給には最高なんだもの。
水やミルクで炊けばリゾットのようになるからそのまま兵糧でも良いんだけど温める時間がない時には齧れない。
ので少し柔らかめに。日持ちはマジックバッグがあるので気にしなくて良いし。
カチコチは生地の混ぜ方や配合だと思うけど薬草とかに固める効果があるかも。
材料を全部出して鑑定したら胡麻サイズの種に原因があった。すり潰すとダメみたいだから省くか潰さないで混ぜるか・・・。
ただこれ栄養価が無茶苦茶高いから使った方がいいかな。
混ぜる時に潰しちゃうので生地を切り分けた後にパラパラっとのせるか。
ナッツに置き換えても良いかも?
小麦も大麦に変えてザクザクした食感にしてみようかな。
ニーナも手伝ってくれて配合を変えて三種類のクッキーを焼いてみる。
ポムたちも好きな材料を混ぜてってやってるのでアランとジェイクがサポートしてくれてる。
「・・・それ入れすぎじゃ?」
「プッキュ!」
「モッキュン!」
山ほどハーブを入れてたので思わず言ってしまったらもう抗議を受けた。
はいはいって一緒にオーブンに入れた。
ついでにキッシュも焼こうかな。
お母さまのレシピに少し甘い野菜を足してスパイス入れたらおしゃれカフェの味にならないかな?
ふんふーんと生地を混ぜてたら隣にいつの間にかルルゥとディディエがいたよ。
「だーかーらぁー!美味しいものを作る時は呼んでちょうだいってばぁ」
えー。呼ばなくても来るじゃん。
「何か作るとか急に思い立つんだもの」
「もぉー」
まずはクッキーが焼きあがる。
カチコチは緩和されてる。
やっぱりゴマもどきのせいか?
「リーシャちゃんのお母さまって分量測らない人ぉ?」
「そうね、薬や錬金術とかは目分量が許されないから料理は気晴らしに気楽に作るって言ってた気がするかな」
「なるほどぉ」
なるほどじゃないよ。
リーシャの思い出の中のお母さまを美化してたけど案外うっかりさんで大雑把だったのかも。
クッキーはカリっとしたのサクッとしたの、しっとりしたのができた。
なぜかポムたちの作った方が美味しかったのが悔しい。なぜ。
キッシュは狙い通り少し大人な味わいに。
「これは良いわねぇ、飽きがこない味だわぁ」
ルルゥのスパイス探求にまた火がついちゃった。
ポムたちが必死に頬とお腹に詰め込んでた。アズライトも気に入ってくれたのでお酒に合うのかも。
クッキーはアランとジェイクが絶賛してくれたので良い兵糧になりそう。以前作ったシリアルバーより栄養価が高いので長期の遠征とかに良いんだって。
屋敷に戻る時間になったのでお片付けしてから離れを出たよ。
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