ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

343話

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 その日は唐突にお祖母様が騎士団の訓練場に行くよって。

 お義母さまと共にありったけの差し入れを持って行くことになった。
 ポムたちとアズライトも一緒で。
 ルルゥとディディエも付いてきた。

 訓練場には上はお義父さまくらいの年齢から下はアランたちより少し下くらいの色とりどりのマッチョが半裸でレスリング?してた。

 タックルとかだね。

「騎士たちは当然剣と魔法が使うけれどどちらも使えない時もあるからね」

 ポカーンと見てたらお祖母様が。

「昔に比べたら弱いから鍛え直してるのさ」

 いやいや。今現在ホーンとリュフェリーと並ぶ・・・いやそれ以上に?王国最強の騎士団ですよ。

「勝ち抜きだかからね!スノウリリィー、筋肉をしっかり堪能しておきな。あの子たちも若い綺麗どころに応援して貰えば幸せだろう」
「あらぁお義母さまもお若くていらっしゃるわぁ♡」

 二人とも百目ポーションで艶々のピッチピチです。

「ルルゥも混ざったら?」
「いやよぅ、陽射しはお肌の敵よ☆」

 バチンとウィンクされちゃった。
 カマランやアッガスの海でめっちゃ照らされてたのにね!

「アランとジェイクは混ざってきなさいな。私が護衛しておくわよぉ」

 って二人を送り出しちゃった。

 すでに半分くらい離脱してるから今から混ざると大変なんじゃ?

「良いもん食べてる割に筋肉育ってないさねぇ」

 そうなの!?十分マッチョ祭りしてますよ。

 確かに細マッチョもいるしまだまだ育つ余地がありそうな人も多いけど。

 お祖母様は実に惜しいとばかりにため息だよ。

「まぁ!お義母さま。ルドガーさまやお義父さまとお比べになったら気の毒ですわぁ」

 お義母さまが目をキラキラさせてお義父さまを見てる。

 お義父さまたちは若い騎士さんたちとは体格が違いすぎるから同じくらいの相手と対戦してる。

 お義父さまの逞しボディはやっぱり綺麗なのだ。筋肉ので部位がはっきりしてるメリハリボディ。

 お祖父様も凄い。あの一帯は新日本プロレス・・・海外のを当て嵌めるべきか?

 とにかくモリモリだよ。
 あそこに挑む若い子はいないかな。いや憧れの視線は集めてるけど。

 私はジュリアスさまを探すとすぐ見つかった。
 ジュリアスさまとルークは脱いでなかった。無念。
 チェイスさんやアモンさんが対戦してるのを見てる。
 ちなみにセリウスさまとクラウスさまは半裸で楽しそうに対戦者を振り払ってた。

 みんな素敵ボディだ。
 これはクミちゃんに見せたい。めっちゃ口悪く応援してるはず。

「スノウリリィーが言ってた通りにリーシャちゃんも筋肉が好きなんだね。暑苦しいだけだろうに」
「あらあの力強さが良いんですによぉ」
「筋肉は裏切らないんですよ!!!」

 私とお義母さまが力説するとお祖母様とルルゥが引いた。
 
「は?」
「なぁにそれ?筋肉がどうしたってぇ?」

 鍛えるに越したことはないのに。
 
「はっはっは!面白い娘っ子じゃな」
「ほんに。坊の嫁っ子はい中々興味深いな」

 笑いながら近寄ってきたのはお祖父様たちのお仲間で、魔法使いのお爺さんっぽい魔導師のジョゼさんと槍使いのザイルさんだそうだ。

 二人ともお祖父様と同じく二十年前の姿のままだそうなんだけど、ジョゼさんはヒゲとロン毛のせいで顔がよく見えないのでお爺さんっぽく見えちゃうよ。魔法使いのお爺さんのイメージそのまま。
 ザイルさまは体格も年齢もお義父さまと同じくらいに見える。

「ザイルさん、坊はやめてくれ」
「はは!俺にとっては坊は一生坊だ」

 ジョゼさんの家族は二十年ぶりの帰還を喜んでくれたけれど、代替わりもしてるし、ジ奥さんは再婚して別の領に住んでるので今後もお祖父様と共に活動するのだそう。
 ザイルさんは家族が喜んで迎えてくれたけど、奥さんは亡くなってて息子さんたちはジェイデンの騎士団に勤めてるそうなのでやっぱりお義父さまたちと。

「膝くらいだった坊があの頃の若とそっくりになってるとは二十年は長かったなぁ」
「はん、歳を感じるより今を楽しみなよ」
「ダリアは感傷と言うものを知らない」
「過ぎた時を惜しんでも戻らないよ」

 お祖母様だって色々思うことはあっただろうけど前向きだ。こう言うのは男女差が明確に出るのはかな・・・。いや、お祖父様とマルゴさんはあまり気にしてなさそうだな。
 うん。性格だね。

「あんたたちも混ざってきたらどうだい。若い連中に実力を見せつけてきな」
「嫌だよ。肉弾戦はマルゴの専売だろ」
「なんだい、弱腰だねぇ。ジュリアス、あんたは可愛い嫁にいいとこ見せな」

 お祖母様がそう言うとジュリアスさまが肩をすくめた。

「仕方ない、ルーデウス、付き合え」
「ええぇ!!私を巻き込まないでちょうだい」
「付いてきたのが運の尽きですね」

 いつの間にか混ざってたルークが悪い笑みを浮かべてる。

「ルークもニーナにカッコよいとこ見せてあげなさいなぁ」

 お義母さまの鶴の一声でルークも混ざることに。

 様子を伺っていた騎士さんたちが「わぁ!」って沸いた。




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