ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

338話

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 朝起きたら枕元の卵がちょっと光っていた。
 そろそろなのかしらって期待したけどまだまだらしい。
 卵に添い寝していたポムたちがキュッキュッ言いながら卵を撫でてる。 
 普通の卵の孵化までの期間を知らないけどゆっくりなのかな。

 ジュリアスさまも起きて一緒に卵を眺めた。

「持っていかれる魔力が緩やかになって来た」

 ポムたちの魔力も一緒にいる時に少しは影響しちゃうかな?

 卵を確認した後はジュリアスさまにハグして甘え倒しておく。
「今日は何をするんだ?」
「知育玩具とか考えようかと」
「そうか。最近領地の子供達の中から王都の学校に行けるレベルの子が出ているらしい」

 おお。それはかなり賢い子だな。

「本人が望むなら学園に通うのも良いかと思うが家族と離れて暮らすとなると中々な」

 むぅ。嫌な家族ならラッキーとばかりに出ていくだろうけど普通は離れたく無いよね。

「グレーデンのタウンハウスでお世話するとかは無理ですか?」
「そうだなぁ」
 もっと詳しく詰めないと家族も納得してとか難しいかな。

 教育の成果が出て来てるって事だから嬉しい悩みだ。

 お着替えを済ませて食堂に向かうとお祖父様たちが冒険者ルックでいた。

「今日から池ダンジョンに篭るぞ!」
「ワシもじゃ!」

 お義父さままで。

「いーなー、僕も行きたいのにー」
「仕事が溜まってるだろー」

 クラウスさまが超ふくれてる。
 私もダンジョンはちょっと気になるけど少し歩くのに抱っこされてる身じゃ足手纏いだもん。

『やれやれ、我の閑静な寝床が騒がしくなるの』
 アズライトがボヤきつつも尻尾を揺らしてるので楽しいんだろう。ってアズライトも入るのか。

「プッキュン!」
「モッキュン!」

 なぜかポムたちも行く気でいるらしい。フンスと息巻いてる。

「ポムたちはやめておいたら?」
「「キュ!?」」

 何故だって感じで抗議された。

『食べ物が出るから楽しみにしておるんじゃ。そりゃ怒るじゃろうの』

 えええ。危ないでしょ。

「ポムたちは俺たちのポッケに隠れて居ればいい!」
「そうさね。危険な目には合わせないよ」
 
 お祖父様たちもお祖母様もカーゴパンツを履いてるのだ。
「これは楽だし小物を入れられて良い」
 
「最初は三日位にしておく」
「久しぶりのダンジョンじゃ、たのしみじゃのう」

 食事を勢いよく食べてさっさとお出かけしてしまったよ。

「お義父さまたちは珍しくゆっくりしてたから多分一週間は出てこないわよぉ☆」

 あらま。珍しくも何も二十年ぶりの帰還だったのでは?って思ったらその二十年前のことを思い出していってるらしい。

 どんだけパワフルだったんだ。

「しばらく静かになるのは有り難いよねー」
「まぁ訓練が楽になるかなー」

 どうやらお祖父様とお祖母様は騎士団で訓練に付き合ってたみたいでセリウスさまとクラウスさまがホッとしている。かなりスパルタだったんだろうね。

「でも大旦那さまの訓練並みに喜ばれただでしょ」
 ルルゥがお義母さまのケーキを運んできて言う。
「なんか父上もジジィも神格化され過ぎだよねー」
「そうだよ~、父上の訓練の時みたいに列ができるんだー」

 うはぁ。訓練場を半壊しちゃうレベルのお義父さまと並んでるとかヤバすぎるよ。

「ジジィはまだ婆さまがすぐ止めてるからマシかな~」
「でもその婆さまの方が怖いじゃんー」

 うーん。騎士団の人たちマゾだね!

「伝説になるほどの人たちなんだから仕方ないでしょうねぇ」

 お祖父様たちは領民に騎士としても冒険者としても人気者だったそうだ。
 
「貴方たち、お二人のことはお祖父様、お祖母様とお呼びしなさいねぇ」

 そうだね。ジジィはダメだよ。

「「はーい」」

 嫌そうだけど返事は良い。

 食後にジュリアスさまたちはお仕事に私は離れに向かう。

 アズライトとポムたちがいないから寂しいけどたまには静かなのも良いね。

 まずは知育玩具を考える。
 でも最終的には高等部くらいまでの教科書は用意しないとだよ。
 教師をしてくれてる人たちからも色々意見が出ててクラウスさまがまとめてくれてる。

 基本的には商人と騎士、執務官が増えて欲しい。
 専門的なことはやっぱり学園がいいと思うんだよね。

 グレーデンの子供達だけなら補助とか奨学金を用意して希望を聞いて寮やタウンハウスに住んで貰えば良いよね。

 学園を目指さない子も読み書き計算は出来るようにして職についてもらいたい。

 うーん。基金はグレーデンだけで学生を囲むわけにも行かないからきちんとした計画を立てないとだしね。

 うだうだ考え事してたら大した成果が出ないまま時間が経っちゃった。






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短めですが今日はここまででご容赦ください。





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