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二章
289話
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朝食の席ではお客様はグレーデンの一族だけだった。
王都の方達は朝はゆっくりだそうで客室で頂くそうだ。
「リーシャちゃん、俺はおにぎりとコーンスープが好きだ。飼料がこんな料理になるとは盲点だったな」
シグルドさまがモリモリ食べてる。おにぎりとコーンスープは合うかなぁ?まぁ卵巻きだから良いかな?
「腹に溜まるのが良いな」
結局腹持ちか!!
「兄さん、ピザもポテトフライも美味しいよ」
シグルドさまとレオルカさまは色合いはそっくりだけど印象がだいぶ違う。
強い長兄と長女がいるからかしら?
「リーシャを嫁にもらいたいがジュリアスと戦えば良いのか?」
アンゼリカさまは魚フライを頬張りながら真剣な顔をして呟く。
「「「良くない(よ)」」」
アンゼリカさまの冗談はよくわからないね。
ジュリアスさまとレオルカさまとクラウスさまが却下してくれる。
シグルドさまとセリウスさまは大笑いだよ。
「アンゼリカは可愛い婿をもらったら良いのではないか」
「可愛い男などいないだろう」
「探せばいるんじゃない~?」
うーん?蒼○くんみたいな美少年いたら可愛いんじゃなかろうか~?
いい声で「もう~」とか言ってアンゼリカさまを困らせてたら萌える気がする。
マデリーさまは黙々と柔らかパンを食べてる。気に入ったのかな?
ルルゥが厨房で早朝から無双してたみたいでコックさんたちが目は煌めいてるのにげっそりしてる。スパルタで鍛えてたのかも?
コーナ料理もお昼には出てくるそうだ。楽しみ。
私は午前中は海苔にチャレンジして海辺にちらりと行く予定でジュリアスさまは領主としてレオルカさまとシグルドさまと少しお仕事らしいので、クラウスさまとルルゥが付き合ってくれることに。
ルルゥなったらは厨房にこもって良いって言ったんだけど「リーシャちゃんが新しいことする時は離れないのよぉ~」ってね。
コックさんたちが心なしかホッとしてるような残念がってるような微妙な感じだった。
数時間おやすみしてくださいな。
まずは土鍋でご飯を炊く準備。
昨日使った使用人棟の厨房でポムたちに貰った海藻を出して〈洗浄〉して。
ミキサーで細かくする。
自分で作った道具は一通りアイテムボックスに入れてあるので海苔作りを包丁で微塵切りせずに済んだよ!
「これ食べれるものなのぉ?」
ドロドロになった赤い海藻をルルゥが指で摘んで匂いを嗅ぐ。
ただの磯臭い海藻だってば。
「これを薄めにして乾燥させて使うんだよー」
岩のりも美味しいけどねぇ。
「そうなのねぇ」
と言っても今回は木枠とか簀も無いので麻布に適当に広げて乾燥させるだけ。
ルルゥに味見してもらって食べれそうなら作り方を書き起こして人任せ!!!
水に晒して簡易で手持ちの金属棒遠変形させて木枠代わりにして水を切る。
温風で乾燥。
魔力操作の訓練したからちゃんと自分でできるんだよー。
「あら固まって来てるわねぇ」
「本当だー」
ペリペリっと剥がしてなんとか形になったのでちょっと破いてお口にインする。
赤い海苔はまぁ普通に海苔だった。見た目だけは日焼けした海藻みたいな気分になっちゃうけど味に問題なし。
ルルゥもクラウスさまも微妙な顔だ。
海苔だけ食べてもダメかな?
味海苔がいいかしら?
ちょうどご飯が炊けたので少し蒸らしてる間に数枚海苔を追加で作る。
ルルゥにはお魚を焼いてもらう。
「あちち」
炊き立てご飯を塩を振って小さめ俵おにぎりにして海苔を巻く。
「あら?なぜか美味しい気がするわぁ」
「うーん??卵のが好きかなー」
意見が分かれたので焼き魚を具にして作ってもらう。
「まぁ?海苔の香りとお魚とご飯って合うわねぇ」
「うん、これなら美味しいー」
なるほど?海苔だけだと物足りないのかな?
海苔に出汁醤油塗って乾燥して焼き魚入りを作ってもらう。
「あら!これは好みよぉ」
「あ、美味しい」
ふむ。味がしっかりしてないとダメかな?
「ルルゥはこれいっぱい作ったらいいと思う?」
「そうねぇ、卵は高くて入手できない地域もあるから海苔があればお米が食べやすくて良いかもだわねぇ?」
ルルゥが追加の海苔を準備しながら考え込む。
「使い方を知れば好きになるんじゃ無いかなー?」
クラウスさまも海藻状態のを観察しながら言うので一応試食用海苔をいっぱい作ってレオルカさまたちにアッガスの事業にするか検討してもらうことにした。
一気に乾燥させて。ご飯は厨房にお願いしてもらって。
お昼までちょっとだけど海に向かった。
船があちこちに見える。
ワイバーンも遠くに飛んでるのが見える。
「魔素溜まりがあそこにある島のそばにあるんだよー」
遠くに微かに見える島のそばに魔物が生まれる場所が出来てるそうだ。討伐してもいなくならないわけだ。
「よく今まで問題にならなかったね?」
「魅力的な魔力の持ち主がこの辺りにいなかったんじゃにかしらぁ?」
そっか。魔力を感じないと反応してこないんだった。カマランの時と同じ感じね。
「人が動けば魔力も感知するだろうから変化が気になって出てくるのは仕方ないわねぇ」
「海を利用してなかったって言うのはある意味理にかなってたのね」
海を開いて良かったのか悪かったのか。
「どうかしらねぇ?魔の森も昔は入らないものだったらしいけど食料があるなら活用したほうがいいじゃない?」
強い人じゃないと魔獣狩れないし!
「どっちみち海向こうの国からやってくる人がいるんだから海は開いた方が便利じゃないかなー」
そんなものかしら?
まぁ開いた以上は活用しないとね。
「強い魔獣が出たらルークは喜び勇んで飛んで行くし問題ないわよぅ」
「そうそう、グレーデンが続く限り問題ないよー」
次世代に重荷にならないといいね。
私は海で少しばかり貝をゲットして戻った。
王都の方達は朝はゆっくりだそうで客室で頂くそうだ。
「リーシャちゃん、俺はおにぎりとコーンスープが好きだ。飼料がこんな料理になるとは盲点だったな」
シグルドさまがモリモリ食べてる。おにぎりとコーンスープは合うかなぁ?まぁ卵巻きだから良いかな?
「腹に溜まるのが良いな」
結局腹持ちか!!
「兄さん、ピザもポテトフライも美味しいよ」
シグルドさまとレオルカさまは色合いはそっくりだけど印象がだいぶ違う。
強い長兄と長女がいるからかしら?
「リーシャを嫁にもらいたいがジュリアスと戦えば良いのか?」
アンゼリカさまは魚フライを頬張りながら真剣な顔をして呟く。
「「「良くない(よ)」」」
アンゼリカさまの冗談はよくわからないね。
ジュリアスさまとレオルカさまとクラウスさまが却下してくれる。
シグルドさまとセリウスさまは大笑いだよ。
「アンゼリカは可愛い婿をもらったら良いのではないか」
「可愛い男などいないだろう」
「探せばいるんじゃない~?」
うーん?蒼○くんみたいな美少年いたら可愛いんじゃなかろうか~?
いい声で「もう~」とか言ってアンゼリカさまを困らせてたら萌える気がする。
マデリーさまは黙々と柔らかパンを食べてる。気に入ったのかな?
ルルゥが厨房で早朝から無双してたみたいでコックさんたちが目は煌めいてるのにげっそりしてる。スパルタで鍛えてたのかも?
コーナ料理もお昼には出てくるそうだ。楽しみ。
私は午前中は海苔にチャレンジして海辺にちらりと行く予定でジュリアスさまは領主としてレオルカさまとシグルドさまと少しお仕事らしいので、クラウスさまとルルゥが付き合ってくれることに。
ルルゥなったらは厨房にこもって良いって言ったんだけど「リーシャちゃんが新しいことする時は離れないのよぉ~」ってね。
コックさんたちが心なしかホッとしてるような残念がってるような微妙な感じだった。
数時間おやすみしてくださいな。
まずは土鍋でご飯を炊く準備。
昨日使った使用人棟の厨房でポムたちに貰った海藻を出して〈洗浄〉して。
ミキサーで細かくする。
自分で作った道具は一通りアイテムボックスに入れてあるので海苔作りを包丁で微塵切りせずに済んだよ!
「これ食べれるものなのぉ?」
ドロドロになった赤い海藻をルルゥが指で摘んで匂いを嗅ぐ。
ただの磯臭い海藻だってば。
「これを薄めにして乾燥させて使うんだよー」
岩のりも美味しいけどねぇ。
「そうなのねぇ」
と言っても今回は木枠とか簀も無いので麻布に適当に広げて乾燥させるだけ。
ルルゥに味見してもらって食べれそうなら作り方を書き起こして人任せ!!!
水に晒して簡易で手持ちの金属棒遠変形させて木枠代わりにして水を切る。
温風で乾燥。
魔力操作の訓練したからちゃんと自分でできるんだよー。
「あら固まって来てるわねぇ」
「本当だー」
ペリペリっと剥がしてなんとか形になったのでちょっと破いてお口にインする。
赤い海苔はまぁ普通に海苔だった。見た目だけは日焼けした海藻みたいな気分になっちゃうけど味に問題なし。
ルルゥもクラウスさまも微妙な顔だ。
海苔だけ食べてもダメかな?
味海苔がいいかしら?
ちょうどご飯が炊けたので少し蒸らしてる間に数枚海苔を追加で作る。
ルルゥにはお魚を焼いてもらう。
「あちち」
炊き立てご飯を塩を振って小さめ俵おにぎりにして海苔を巻く。
「あら?なぜか美味しい気がするわぁ」
「うーん??卵のが好きかなー」
意見が分かれたので焼き魚を具にして作ってもらう。
「まぁ?海苔の香りとお魚とご飯って合うわねぇ」
「うん、これなら美味しいー」
なるほど?海苔だけだと物足りないのかな?
海苔に出汁醤油塗って乾燥して焼き魚入りを作ってもらう。
「あら!これは好みよぉ」
「あ、美味しい」
ふむ。味がしっかりしてないとダメかな?
「ルルゥはこれいっぱい作ったらいいと思う?」
「そうねぇ、卵は高くて入手できない地域もあるから海苔があればお米が食べやすくて良いかもだわねぇ?」
ルルゥが追加の海苔を準備しながら考え込む。
「使い方を知れば好きになるんじゃ無いかなー?」
クラウスさまも海藻状態のを観察しながら言うので一応試食用海苔をいっぱい作ってレオルカさまたちにアッガスの事業にするか検討してもらうことにした。
一気に乾燥させて。ご飯は厨房にお願いしてもらって。
お昼までちょっとだけど海に向かった。
船があちこちに見える。
ワイバーンも遠くに飛んでるのが見える。
「魔素溜まりがあそこにある島のそばにあるんだよー」
遠くに微かに見える島のそばに魔物が生まれる場所が出来てるそうだ。討伐してもいなくならないわけだ。
「よく今まで問題にならなかったね?」
「魅力的な魔力の持ち主がこの辺りにいなかったんじゃにかしらぁ?」
そっか。魔力を感じないと反応してこないんだった。カマランの時と同じ感じね。
「人が動けば魔力も感知するだろうから変化が気になって出てくるのは仕方ないわねぇ」
「海を利用してなかったって言うのはある意味理にかなってたのね」
海を開いて良かったのか悪かったのか。
「どうかしらねぇ?魔の森も昔は入らないものだったらしいけど食料があるなら活用したほうがいいじゃない?」
強い人じゃないと魔獣狩れないし!
「どっちみち海向こうの国からやってくる人がいるんだから海は開いた方が便利じゃないかなー」
そんなものかしら?
まぁ開いた以上は活用しないとね。
「強い魔獣が出たらルークは喜び勇んで飛んで行くし問題ないわよぅ」
「そうそう、グレーデンが続く限り問題ないよー」
次世代に重荷にならないといいね。
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