285 / 764
二章
276話
しおりを挟む
昨夜は芋ワインをビールグラスぐらいずつでみんなで飲めた。
おっちょこサイズでって言われても逆に虚しくなるから飲めてなかったけど、グラス一杯ならちょっと気持ちが違う。
冷やした芋ワインを手にちょっと感動してたら、セリウスさまとクラウスさまが「良かったねー」って。
みんなで乾杯嬉しかったの。
その後の酒造工場を作る計画を熱く進められて困った。
お義父さまたち私の手前、お酒控えてたのかと思ってたら味がイマイチだからそこまで好きでもなかったらしい。
エールは置いといてもワインやブランデーはいい香りしてたと思うんだけど、芋ワインと比べたらって。
そんなわけで今日は、残りの芋ワインをビンと樽に移して。
王様と精霊さまに大ビン一本ずつ、マギー先生とロジャー先生は小ビン一本ずつ。
家族分に大ビン一本。アズライトとポムたちには中ビン一本ずつ。
樽の方は少し寝かせる。
他のタンクが人様に出せないので配る予定が狂っちゃった。
タンク一つで大樽三個分くらいになるみたい。
出せないお酒ばかりどうすんだ。
お酒の香りが漂っていい気分。
アランたちも飲みたそう。
他の騎士さんかコックさんに見つかったらちょっと揉め事になりそうな予感なので工場産ができるまで耐えて欲しい。
むー。
とりあえず今日空っぽにしたタンクにはレモンの味の果物と紅茶の葉をセット。
紅茶味のリキュールを期待。正式な成分なんて知らないからギャンブル。
さて、ビヤの実を処理する人たち用に防毒マスクならぬ防臭マスクを作らないと。
訓練場にある作業部屋に移動して作るぞー。
アランとジェイクには自主練を促しておく。
ニーナは私の側で刺繍してるらしい。
マスク、とりあえず五十くらいでいいかな?
素材はボアの皮と金属と布、風魔法を付与した魔石の粉。
消耗品になると思うし、増産は魔術師さんたちに丸投げ。うーん、ブラックまっしぐら。
あと空気清浄機。素材を選んで。これは風魔法と光魔法の魔法陣でいけるかな。
工場のサイズが予想できないけどきっと大きいんだろうな。
大型のを十台くらいで良いかな。
足りない場合は魔術師さんに・・・過労死しないよね?
タンクも手伝った方が良いのかな?
魔力ゴリ押しで一気に仕上げていく。
うーん?マイ酒蔵に使ってる浄化設定よりパワーアップ出来たかなぁ?
さて、人には出せないと言ったものの私だって美味しいお酒には興味津々だし、ぶっちゃけ飲みたい。
でもアズライトが言ってたように他のお酒が飲めないとか困るので私が考えた策は。
サイダー割りにして極薄にしたらアリじゃないかと。
なので炭酸水を作る魔道具を作ってみた。
二酸化炭素やガスの発生が良くわかんないので雷魔法と冷やすための氷結魔法の魔法陣を使ってみたよ。
早速お試しに水を入れてスイッチオン。
出来上がった炭酸水、パチパチ言ってるから、ニーナがちょっと怪訝。
「何をお作りになったので?」
「お口の中がシュワシュワしてさっぱりするお水?」
味見しようとコップに入れて飲もうとしたらニーナストップが入っちゃった。
「アラン、ジェイク、ちょっと良いですか?これ飲んでみてください」
ニーナがナチュラルに二人を毒味にした。
二人は自主練で少し汗をかいてるからお水は普通に受け取って、ちょっと匂いを嗅ぐ。
「なんですか?このパチパチしたお水?」
って言いながらもクイッと飲んだ。
「あ」
初めての炭酸を一気したら喉に刺激がくるよ!!
「「ブホッ!!」」
うん、なるよねー。
「・・・なんですか?これぇ」
「あれ・・・なんか爽やかな気がする??」
鉱泉水とか試したことないのかな?
「えっとね、そのまま飲めば喉がサッパリして、お砂糖や果汁入れたらちょっとクセになって、お酒混ぜたらすっごく美味しいお水?」
いやお酒は私の願望と好みだけども。
「果汁入れるんですか?」
「庭に何か成ってますよね?ちょっと試して良いですか?」
って二人して出て行っちゃった。護衛・・・。
アランがリンゴ味、ジェイクがオレンジ味の果物を持ってきたので搾って蜂蜜入れてあげると一気飲み。
「・・・!喉にちょっと来るけど美味しいです」
「ああ、一汗かいた後には美味しいですね」
二人が嬉しそうに飲んでるのでニーナもリンゴ味で挑戦。
「・・・ぐっ!・・・刺激がありますがスッキリして美味しいですね」
やっぱ慣れない炭酸は喉がびっくりしちゃうかな?
「プッキュン!」
「モッキュン」
「ギャァオ」
さっきアランたちが庭に出たからか一緒に入ってきちゃったポムたちもちょうだいのポーズ。可愛い。あざとい。
アズライトも所望してるので皆に小皿に果物とリンゴ味炭酸水を配る。
「ププ~!」
「モキャー!!」
「ギャン!!」
初めての炭酸に喉がぁってやってる。
アズライトは鉱泉水を飲んだことがあるそうで懐かしいと目を細めてる。
アズライトの懐かしいって何十年前だろう。もしくは何百年?
「リーシャさま?アタシの分は確保してくれたかい?」
マギー先生がお酒を取りに入ってきた。ついでにルルゥも。
解禁されて美味しいお酒が出来たら離れにバーカン作ろうかとかちょっと思ってたけど絶対無しだな。怖いもん。
二人とも炭酸水に気が付いたので渡したら、冷たさと喉の刺激にビックリしてたけど「暑い日にさっぱりしたい時に飲みたいね」って言われちゃって。増産決定。
「でもアタシャ、酒は薄めないからね。ロックがいいから」
「そうねぇ、味わいが変わるのは嫌だわぁ」
うるさいよ?私だって好き好んで薄めたいわけじゃないから!
もー!タンクのお酒めっちゃ狙ってるじゃん。ダメなものはダメだよ。
夜の食事で報告したらお義父さまたちも欲しいってことだったので各部屋に一台と厨房や従業員棟に大型一台ずつ作ることに。
私がお酒に執着したばっかりになんだかめんどくさいことになっちゃった。
おっちょこサイズでって言われても逆に虚しくなるから飲めてなかったけど、グラス一杯ならちょっと気持ちが違う。
冷やした芋ワインを手にちょっと感動してたら、セリウスさまとクラウスさまが「良かったねー」って。
みんなで乾杯嬉しかったの。
その後の酒造工場を作る計画を熱く進められて困った。
お義父さまたち私の手前、お酒控えてたのかと思ってたら味がイマイチだからそこまで好きでもなかったらしい。
エールは置いといてもワインやブランデーはいい香りしてたと思うんだけど、芋ワインと比べたらって。
そんなわけで今日は、残りの芋ワインをビンと樽に移して。
王様と精霊さまに大ビン一本ずつ、マギー先生とロジャー先生は小ビン一本ずつ。
家族分に大ビン一本。アズライトとポムたちには中ビン一本ずつ。
樽の方は少し寝かせる。
他のタンクが人様に出せないので配る予定が狂っちゃった。
タンク一つで大樽三個分くらいになるみたい。
出せないお酒ばかりどうすんだ。
お酒の香りが漂っていい気分。
アランたちも飲みたそう。
他の騎士さんかコックさんに見つかったらちょっと揉め事になりそうな予感なので工場産ができるまで耐えて欲しい。
むー。
とりあえず今日空っぽにしたタンクにはレモンの味の果物と紅茶の葉をセット。
紅茶味のリキュールを期待。正式な成分なんて知らないからギャンブル。
さて、ビヤの実を処理する人たち用に防毒マスクならぬ防臭マスクを作らないと。
訓練場にある作業部屋に移動して作るぞー。
アランとジェイクには自主練を促しておく。
ニーナは私の側で刺繍してるらしい。
マスク、とりあえず五十くらいでいいかな?
素材はボアの皮と金属と布、風魔法を付与した魔石の粉。
消耗品になると思うし、増産は魔術師さんたちに丸投げ。うーん、ブラックまっしぐら。
あと空気清浄機。素材を選んで。これは風魔法と光魔法の魔法陣でいけるかな。
工場のサイズが予想できないけどきっと大きいんだろうな。
大型のを十台くらいで良いかな。
足りない場合は魔術師さんに・・・過労死しないよね?
タンクも手伝った方が良いのかな?
魔力ゴリ押しで一気に仕上げていく。
うーん?マイ酒蔵に使ってる浄化設定よりパワーアップ出来たかなぁ?
さて、人には出せないと言ったものの私だって美味しいお酒には興味津々だし、ぶっちゃけ飲みたい。
でもアズライトが言ってたように他のお酒が飲めないとか困るので私が考えた策は。
サイダー割りにして極薄にしたらアリじゃないかと。
なので炭酸水を作る魔道具を作ってみた。
二酸化炭素やガスの発生が良くわかんないので雷魔法と冷やすための氷結魔法の魔法陣を使ってみたよ。
早速お試しに水を入れてスイッチオン。
出来上がった炭酸水、パチパチ言ってるから、ニーナがちょっと怪訝。
「何をお作りになったので?」
「お口の中がシュワシュワしてさっぱりするお水?」
味見しようとコップに入れて飲もうとしたらニーナストップが入っちゃった。
「アラン、ジェイク、ちょっと良いですか?これ飲んでみてください」
ニーナがナチュラルに二人を毒味にした。
二人は自主練で少し汗をかいてるからお水は普通に受け取って、ちょっと匂いを嗅ぐ。
「なんですか?このパチパチしたお水?」
って言いながらもクイッと飲んだ。
「あ」
初めての炭酸を一気したら喉に刺激がくるよ!!
「「ブホッ!!」」
うん、なるよねー。
「・・・なんですか?これぇ」
「あれ・・・なんか爽やかな気がする??」
鉱泉水とか試したことないのかな?
「えっとね、そのまま飲めば喉がサッパリして、お砂糖や果汁入れたらちょっとクセになって、お酒混ぜたらすっごく美味しいお水?」
いやお酒は私の願望と好みだけども。
「果汁入れるんですか?」
「庭に何か成ってますよね?ちょっと試して良いですか?」
って二人して出て行っちゃった。護衛・・・。
アランがリンゴ味、ジェイクがオレンジ味の果物を持ってきたので搾って蜂蜜入れてあげると一気飲み。
「・・・!喉にちょっと来るけど美味しいです」
「ああ、一汗かいた後には美味しいですね」
二人が嬉しそうに飲んでるのでニーナもリンゴ味で挑戦。
「・・・ぐっ!・・・刺激がありますがスッキリして美味しいですね」
やっぱ慣れない炭酸は喉がびっくりしちゃうかな?
「プッキュン!」
「モッキュン」
「ギャァオ」
さっきアランたちが庭に出たからか一緒に入ってきちゃったポムたちもちょうだいのポーズ。可愛い。あざとい。
アズライトも所望してるので皆に小皿に果物とリンゴ味炭酸水を配る。
「ププ~!」
「モキャー!!」
「ギャン!!」
初めての炭酸に喉がぁってやってる。
アズライトは鉱泉水を飲んだことがあるそうで懐かしいと目を細めてる。
アズライトの懐かしいって何十年前だろう。もしくは何百年?
「リーシャさま?アタシの分は確保してくれたかい?」
マギー先生がお酒を取りに入ってきた。ついでにルルゥも。
解禁されて美味しいお酒が出来たら離れにバーカン作ろうかとかちょっと思ってたけど絶対無しだな。怖いもん。
二人とも炭酸水に気が付いたので渡したら、冷たさと喉の刺激にビックリしてたけど「暑い日にさっぱりしたい時に飲みたいね」って言われちゃって。増産決定。
「でもアタシャ、酒は薄めないからね。ロックがいいから」
「そうねぇ、味わいが変わるのは嫌だわぁ」
うるさいよ?私だって好き好んで薄めたいわけじゃないから!
もー!タンクのお酒めっちゃ狙ってるじゃん。ダメなものはダメだよ。
夜の食事で報告したらお義父さまたちも欲しいってことだったので各部屋に一台と厨房や従業員棟に大型一台ずつ作ることに。
私がお酒に執着したばっかりになんだかめんどくさいことになっちゃった。
477
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる