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二章
272話
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ふとお義母さまを見たらお義父さまから離れて重心を落としてセリウスさまをロックオンしてる。
なるほど、スタートダッシュが肝心なのね。
私もクラウスさまにやってみようとお義父さまに降ろして欲しいと言ったら「ダメじゃのぅ、同時はやめておくのじゃ」って言われて降ろしてもらえなかった。
お義母さまがギュンっと飛んでいったのでびっくり。
セリウスさまがそれを見て諦めたように踏ん張って受け止める。
「ふぐぉ・・・」って言っても数歩分押されてる。
クラウスさまはちゃっかり横に飛んで逃げてた。
ジュリアスさまも少し呻いてたからあの弾丸を難なく受け止められるのはお義父さまだけなんだねぇ。
後ろでルルゥやチェイスさんたちが爆笑してる。引いてる人もいるけどね。
お義母さまってば実はアンゼリカさまみたいに闘える人だったりしないかしら?
「お帰りなさいませ」
「「ただいま~」」
戻って来たみんなちょっとげっそり気味。
王都で何かあったかな?
グレーデンが居心地良すぎるのかな?
ルルゥが一番げっそりなのは王様にずっと料理作らされてたとかかな?
タウンハウスのコックさんたちがっかりしちゃってないと良いな。
「リーシャちゃん、新作はないでしょうね?」
ルルゥがお帰りの挨拶もそこそこに聞いてくる。
どんだけ料理に貪欲なの?
「多分大丈夫?」
セリウスさまもクラウスさまもご飯まで休憩してくるってお部屋に戻ろうとしたら、セバスチャンがやって来てチェイスさんたちと一緒に騎士棟に連れて行かれちゃった。
ブラック~!!
「報告だけしたら戻ってくるじゃろう」
お義父さまが言って一旦解散。
ちょっとだけ厨房によるとニックスたちが忙しなく料理してる。
さっきお義父さまが持ち帰った獲物を解体してすぐに下拵えに入ったんだろうね。
「リーシャさま、何かありましたか?」
「さっきのロックバードを少し唐揚げにして欲しいなって思って」
「唐揚げですね。了解です!」
お部屋に戻るとポムとティムがディディエを囲んでお菓子食べてた。
ルルゥが戻って来たから一緒にっ戻って来たのかな。
ニーナか誰かが置いてくれたらしいクッキーを食べつつオーバーアクションで手を降り話して?るから粉が散ってる。
「プッキュプキュ?」
「モキュンモキュウン!」
「ギャ?」
「モギュー」
なんだろう。プンスコしてる気がする。
『気にせぬでも良いぞ』
窓際で日光浴をしているアズライトが言う。
まぁよくわかんないけど、良いなら良いかな?
ジュリアスさまの帰宅が知らされるまでキュンキュンやってるポムたちを眺めて過ごした。
◽️◆◽️◆
「お酒が好きって言うから美味しくしてあげたのに喜ばなかったんだい!」
ポムは酒好きのリーシャのためにせっかく加護の力を使って美味しい果実にしたのに微妙な顔をされたのでちょっとショックを受けた。
「竜殺しの酒って言う昇天するほどのを作れる葉っぱにしたのに何がダメだったんだよ?」
あの大きな竜が一樽飲めば酔って寝てしまうと言う良い香りで酒精が強いと森の噂で聞いた草を持ってきたのになぜ喜ばないのかわからないティム。
「アズライトのおっちゃんがせっかく水分を良い水に変えたのになんで困ってたんだい?」
「さぁ?」
ポムとティムはリーシャが隙あらば酒を飲みたいとバーベキューの時の樽を見つめてる姿を見かけていたし、酒を使ったケーキを嬉しそうに食べてるのを見てたので、リーシャが酒を作るって言い出したので自分たちが出来る最高のお手伝いをしたつもりだったのに、加護舞をやってはダメだと言われた。
「「人間ってよくわからない」」
せっかくなら美味しい方がいいのにと不服。
運良く出て来た甘くて香りの良い酒になるらしい仙桃を投げた時も困った顔をしてた。
畑や花に舞を踊った時は喜んでくれたのにとしょんぼりな気分を抱いた。
『主はそなたらの気持ちは喜んでるぞ。だが人間の飲むには〈良過ぎる〉と言うのは問題なのらしいの』
アズライトがそう言ってやると二匹は首を傾げる。
アズライトは〈竜殺し〉などと物騒なと思いつつ、どうせワイバーンや小物たちのことであろうと思い、あの薬草の酒を密かに楽しみにしている。
仙桃の方は飲んだことがあるが確かに美味かったと舌なめずりだ。
ポムとティムがキュンキュンやってるとディディエが窓からやって来た。
二匹がお帰りとばかりにディディエニ頬擦りをする。
「プッキュン」
「モッキュン」
ひとしきりなであってからまた愚痴愚痴とディディエに訴える。
ディディエは二匹の怒りをイマイチ理解できないようで首を傾げてとりあえず「うんうん」と相槌を打つ。賢いようだ。
しばらくしてリーシャが入って来たのをチラリと見てまたプリプリとディディエに身振り手振りで訴える。
アズライトはリーシャに気にするなと伝えつつ、ポムたちが暴走しなければよいがと思った。
なるほど、スタートダッシュが肝心なのね。
私もクラウスさまにやってみようとお義父さまに降ろして欲しいと言ったら「ダメじゃのぅ、同時はやめておくのじゃ」って言われて降ろしてもらえなかった。
お義母さまがギュンっと飛んでいったのでびっくり。
セリウスさまがそれを見て諦めたように踏ん張って受け止める。
「ふぐぉ・・・」って言っても数歩分押されてる。
クラウスさまはちゃっかり横に飛んで逃げてた。
ジュリアスさまも少し呻いてたからあの弾丸を難なく受け止められるのはお義父さまだけなんだねぇ。
後ろでルルゥやチェイスさんたちが爆笑してる。引いてる人もいるけどね。
お義母さまってば実はアンゼリカさまみたいに闘える人だったりしないかしら?
「お帰りなさいませ」
「「ただいま~」」
戻って来たみんなちょっとげっそり気味。
王都で何かあったかな?
グレーデンが居心地良すぎるのかな?
ルルゥが一番げっそりなのは王様にずっと料理作らされてたとかかな?
タウンハウスのコックさんたちがっかりしちゃってないと良いな。
「リーシャちゃん、新作はないでしょうね?」
ルルゥがお帰りの挨拶もそこそこに聞いてくる。
どんだけ料理に貪欲なの?
「多分大丈夫?」
セリウスさまもクラウスさまもご飯まで休憩してくるってお部屋に戻ろうとしたら、セバスチャンがやって来てチェイスさんたちと一緒に騎士棟に連れて行かれちゃった。
ブラック~!!
「報告だけしたら戻ってくるじゃろう」
お義父さまが言って一旦解散。
ちょっとだけ厨房によるとニックスたちが忙しなく料理してる。
さっきお義父さまが持ち帰った獲物を解体してすぐに下拵えに入ったんだろうね。
「リーシャさま、何かありましたか?」
「さっきのロックバードを少し唐揚げにして欲しいなって思って」
「唐揚げですね。了解です!」
お部屋に戻るとポムとティムがディディエを囲んでお菓子食べてた。
ルルゥが戻って来たから一緒にっ戻って来たのかな。
ニーナか誰かが置いてくれたらしいクッキーを食べつつオーバーアクションで手を降り話して?るから粉が散ってる。
「プッキュプキュ?」
「モキュンモキュウン!」
「ギャ?」
「モギュー」
なんだろう。プンスコしてる気がする。
『気にせぬでも良いぞ』
窓際で日光浴をしているアズライトが言う。
まぁよくわかんないけど、良いなら良いかな?
ジュリアスさまの帰宅が知らされるまでキュンキュンやってるポムたちを眺めて過ごした。
◽️◆◽️◆
「お酒が好きって言うから美味しくしてあげたのに喜ばなかったんだい!」
ポムは酒好きのリーシャのためにせっかく加護の力を使って美味しい果実にしたのに微妙な顔をされたのでちょっとショックを受けた。
「竜殺しの酒って言う昇天するほどのを作れる葉っぱにしたのに何がダメだったんだよ?」
あの大きな竜が一樽飲めば酔って寝てしまうと言う良い香りで酒精が強いと森の噂で聞いた草を持ってきたのになぜ喜ばないのかわからないティム。
「アズライトのおっちゃんがせっかく水分を良い水に変えたのになんで困ってたんだい?」
「さぁ?」
ポムとティムはリーシャが隙あらば酒を飲みたいとバーベキューの時の樽を見つめてる姿を見かけていたし、酒を使ったケーキを嬉しそうに食べてるのを見てたので、リーシャが酒を作るって言い出したので自分たちが出来る最高のお手伝いをしたつもりだったのに、加護舞をやってはダメだと言われた。
「「人間ってよくわからない」」
せっかくなら美味しい方がいいのにと不服。
運良く出て来た甘くて香りの良い酒になるらしい仙桃を投げた時も困った顔をしてた。
畑や花に舞を踊った時は喜んでくれたのにとしょんぼりな気分を抱いた。
『主はそなたらの気持ちは喜んでるぞ。だが人間の飲むには〈良過ぎる〉と言うのは問題なのらしいの』
アズライトがそう言ってやると二匹は首を傾げる。
アズライトは〈竜殺し〉などと物騒なと思いつつ、どうせワイバーンや小物たちのことであろうと思い、あの薬草の酒を密かに楽しみにしている。
仙桃の方は飲んだことがあるが確かに美味かったと舌なめずりだ。
ポムとティムがキュンキュンやってるとディディエが窓からやって来た。
二匹がお帰りとばかりにディディエニ頬擦りをする。
「プッキュン」
「モッキュン」
ひとしきりなであってからまた愚痴愚痴とディディエに訴える。
ディディエは二匹の怒りをイマイチ理解できないようで首を傾げてとりあえず「うんうん」と相槌を打つ。賢いようだ。
しばらくしてリーシャが入って来たのをチラリと見てまたプリプリとディディエに身振り手振りで訴える。
アズライトはリーシャに気にするなと伝えつつ、ポムたちが暴走しなければよいがと思った。
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