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二章
266話
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王様は、要するに私とジュリアスさまにまだ残って欲しいって。
いや、もう帰りたい。
ポムとティムの変なダンス見ながら食べ物のこととか考えたい。
社交って言っても宣伝するとかより、どうにか私の持つ権利のおこぼれを掠め取りたい欲が見えすぎて相手するに疲れちゃったし。
良い方達はお義母さまが仲良くしている方達で新たなお付き合いって言うのは今の私には開拓できそうに無い。撃沈だよ。
ジュリアスさまだって長く領地離れてられないじゃん。しかも今回三兄弟みんな来てるからお義父さまだけだし。
まぁお義父さま規格外に強いから大丈夫だろうけど。
こうしてる間に面会希望のお手紙?が数回届けられた。
辺境までは行きたいくないからって王都にいる間にコンタクト取ろうとすることは良くあるらしい。
大体すぐ領地に戻るから会えないんだって。
セリウスさまとクラウスさまにはお見合いの申し込み?なんて言うか未婚(出戻り?)の令嬢って多いの?
男性が少ないの!?
グレーデンの騎士さんの未婚率高いから狙い目なのかな?
あとジュリアスさまの第二夫人希望っていうのもチラッと見たので王様の前だけど暖炉にポイしてやったよ。
「陛下、ジュリアスさまは置いといてもセリウスさまもクラウスさまにも結婚を急かすことはしないって義母が申しておりましたし、本人が望まない限り婿にも出さないそうなので辺境に住むことと自分の才覚で私程度に稼げる人って言う希望をちょっぴり広めて頂けませんか?」
稼ぎは別に要らないけどハードル上げておかないとね。稼ぎじゃなくて貢献って言うと自分が着飾って宣伝するのが良いとか言い出す人がいるって聞いたから。
「ちょっとそれは二人とも完全に結婚できないと思うぞ」
王様が二人を憐れむような目で見てる。
「陛下、辺境の役割を出来てないで押しかけて騎士の仕事を増やさない節度のある人って言うのも条件に入れてください」
セリウスさまが追加した。前回の押しかけのこと結構怒ってるんだ。
ジュリアスさまはずっと苦笑してる。
「あー、辺境三家への婚約の打診は王家を窓口にするようにと申し渡そう」
あはは。ホーン家とリュフェリー家も巻き添え。
王様はお迎えに来た側近さんがプリプリしながら連れて行った。もう撒かれないようにね。
「もう俺たち今夜でなくてもよく無い?」
「母上に顔を覚えてこいって言われただろう?」
ジュリアスさまが一緒に帰りたい弟たちをばっさり。
ブーブー言いつつ兄には逆らわない二人は残ることに。
ルルゥ、チェイスさん、アモンさんたち護衛も残る。一応婚活を装い、辺境を利用したい家をあぶり出したりもするんだって。世知辛いなぁ。
アンゼリカさまはこのまま残ってレオルカさまとマデリーさまとでアッガスに向かうそう。
そう言うわけで、お祖父様たちにご挨拶して「またすぐ会える」って言われてお別れ。
私とジュリアスさま、サーキスさま、アラン、ジェイク、ニーナはタウンハウスに戻った。
流石にすぐ帰るって言うわけにもいかず夕食までいることに。
ジュリアスさまは少し執務室に。
私は侍女さんたちにエステとマッサージをされる。
「お疲れ様でございます」
侍女長さんが自らお世話してくれるもんだからちょっと居た堪れない。
旦那さまがお仕事中にマッサージなんだよ。めっちゃうまいし。
屋敷中の侍従侍女さんたちにすごく歓待されつつ、晩餐って感じの食卓。
流石に膝抱っこじゃないよ。
「うむ、うまいぞ。また腕を上げたな」
タウンハウスのコックさんたちがガッツポーズだ。ルルゥが作る料理に比べるとちょっと薄味。接待向きな料理に特化してるんだろうな。
辺境から来るレシピをおしゃれアレンジしてるんだよ。向こうでは大皿料理でこっちではフルコースみたいに少しずつ食べるみたいな。
ちなみに王宮にはいかず、タウンハウスの庭で寛いでいたアズライトはパバブサラダをがっついている。
『久々にこっちに来たが魔素が薄いの』
どうやら居心地がイマイチらしい。
「リーシャさま、お味はいかがですか?」
コックさんズが緊張の面持ち。
「とても美味しいです。このソースは良い香りがします」
ワイン煮みたいなのでルルゥとはまた違ったハーブ使いと言うのかな?
「ありがとうございます!!」
食事が済んで一服後、ついにお別れの時間。みんな総出でお見送りしてくれる。
「「「「いってらっっしゃいませ」」」」
うーん、もっと王都に顔を出すべきなのかも?
辺境を離れられないのはわかってるだろうけど、なんか切ないよね。
夜会で厳重警備な王宮の角の転移陣のある塔に向かう。
こんな時に使うには滅多にないだろう。
「すまないな」
すぐに魔法陣が展開されて、視界がグラッと変わる。
本邸に帰れば、お義母さまが弾丸になってお出迎え。
相変わらず「ぅうっ!」ってジュリアスさまが踏ん張る。
お義父さまはハグしてくれた。
「「おかえり」」
ポムとティムもお出迎えしてくれて、ダーッと私に登ってきて、頭をクチャクチャってされた。
「プッキューン」
「モッキュッン」
可愛いけどやめなさい。
今日はもう遅いから明日ねってお義父さまたちはお部屋に。
ジュリアスさまは私を抱っこで部屋まで連れて行ってくれて、上着を脱ぐと、
「少し仕事を片付けるから先に寝てくれ」
向こうでも仕事してたのに帰ってからも。
サーキスさまも残って一緒に執務室に行っちゃった。
王都行きはあんまり役に立てなかったな。
いや、もう帰りたい。
ポムとティムの変なダンス見ながら食べ物のこととか考えたい。
社交って言っても宣伝するとかより、どうにか私の持つ権利のおこぼれを掠め取りたい欲が見えすぎて相手するに疲れちゃったし。
良い方達はお義母さまが仲良くしている方達で新たなお付き合いって言うのは今の私には開拓できそうに無い。撃沈だよ。
ジュリアスさまだって長く領地離れてられないじゃん。しかも今回三兄弟みんな来てるからお義父さまだけだし。
まぁお義父さま規格外に強いから大丈夫だろうけど。
こうしてる間に面会希望のお手紙?が数回届けられた。
辺境までは行きたいくないからって王都にいる間にコンタクト取ろうとすることは良くあるらしい。
大体すぐ領地に戻るから会えないんだって。
セリウスさまとクラウスさまにはお見合いの申し込み?なんて言うか未婚(出戻り?)の令嬢って多いの?
男性が少ないの!?
グレーデンの騎士さんの未婚率高いから狙い目なのかな?
あとジュリアスさまの第二夫人希望っていうのもチラッと見たので王様の前だけど暖炉にポイしてやったよ。
「陛下、ジュリアスさまは置いといてもセリウスさまもクラウスさまにも結婚を急かすことはしないって義母が申しておりましたし、本人が望まない限り婿にも出さないそうなので辺境に住むことと自分の才覚で私程度に稼げる人って言う希望をちょっぴり広めて頂けませんか?」
稼ぎは別に要らないけどハードル上げておかないとね。稼ぎじゃなくて貢献って言うと自分が着飾って宣伝するのが良いとか言い出す人がいるって聞いたから。
「ちょっとそれは二人とも完全に結婚できないと思うぞ」
王様が二人を憐れむような目で見てる。
「陛下、辺境の役割を出来てないで押しかけて騎士の仕事を増やさない節度のある人って言うのも条件に入れてください」
セリウスさまが追加した。前回の押しかけのこと結構怒ってるんだ。
ジュリアスさまはずっと苦笑してる。
「あー、辺境三家への婚約の打診は王家を窓口にするようにと申し渡そう」
あはは。ホーン家とリュフェリー家も巻き添え。
王様はお迎えに来た側近さんがプリプリしながら連れて行った。もう撒かれないようにね。
「もう俺たち今夜でなくてもよく無い?」
「母上に顔を覚えてこいって言われただろう?」
ジュリアスさまが一緒に帰りたい弟たちをばっさり。
ブーブー言いつつ兄には逆らわない二人は残ることに。
ルルゥ、チェイスさん、アモンさんたち護衛も残る。一応婚活を装い、辺境を利用したい家をあぶり出したりもするんだって。世知辛いなぁ。
アンゼリカさまはこのまま残ってレオルカさまとマデリーさまとでアッガスに向かうそう。
そう言うわけで、お祖父様たちにご挨拶して「またすぐ会える」って言われてお別れ。
私とジュリアスさま、サーキスさま、アラン、ジェイク、ニーナはタウンハウスに戻った。
流石にすぐ帰るって言うわけにもいかず夕食までいることに。
ジュリアスさまは少し執務室に。
私は侍女さんたちにエステとマッサージをされる。
「お疲れ様でございます」
侍女長さんが自らお世話してくれるもんだからちょっと居た堪れない。
旦那さまがお仕事中にマッサージなんだよ。めっちゃうまいし。
屋敷中の侍従侍女さんたちにすごく歓待されつつ、晩餐って感じの食卓。
流石に膝抱っこじゃないよ。
「うむ、うまいぞ。また腕を上げたな」
タウンハウスのコックさんたちがガッツポーズだ。ルルゥが作る料理に比べるとちょっと薄味。接待向きな料理に特化してるんだろうな。
辺境から来るレシピをおしゃれアレンジしてるんだよ。向こうでは大皿料理でこっちではフルコースみたいに少しずつ食べるみたいな。
ちなみに王宮にはいかず、タウンハウスの庭で寛いでいたアズライトはパバブサラダをがっついている。
『久々にこっちに来たが魔素が薄いの』
どうやら居心地がイマイチらしい。
「リーシャさま、お味はいかがですか?」
コックさんズが緊張の面持ち。
「とても美味しいです。このソースは良い香りがします」
ワイン煮みたいなのでルルゥとはまた違ったハーブ使いと言うのかな?
「ありがとうございます!!」
食事が済んで一服後、ついにお別れの時間。みんな総出でお見送りしてくれる。
「「「「いってらっっしゃいませ」」」」
うーん、もっと王都に顔を出すべきなのかも?
辺境を離れられないのはわかってるだろうけど、なんか切ないよね。
夜会で厳重警備な王宮の角の転移陣のある塔に向かう。
こんな時に使うには滅多にないだろう。
「すまないな」
すぐに魔法陣が展開されて、視界がグラッと変わる。
本邸に帰れば、お義母さまが弾丸になってお出迎え。
相変わらず「ぅうっ!」ってジュリアスさまが踏ん張る。
お義父さまはハグしてくれた。
「「おかえり」」
ポムとティムもお出迎えしてくれて、ダーッと私に登ってきて、頭をクチャクチャってされた。
「プッキューン」
「モッキュッン」
可愛いけどやめなさい。
今日はもう遅いから明日ねってお義父さまたちはお部屋に。
ジュリアスさまは私を抱っこで部屋まで連れて行ってくれて、上着を脱ぐと、
「少し仕事を片付けるから先に寝てくれ」
向こうでも仕事してたのに帰ってからも。
サーキスさまも残って一緒に執務室に行っちゃった。
王都行きはあんまり役に立てなかったな。
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