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二章
265話
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案内された部屋にはお祖父様と伯父様、アーロンお兄さん、お父さまに似てるオジサン?がいた。多分シェザール伯父様だろう。
「このような席で初対面ですみません。シェザール・ヘルマンと言います。ハーボット家からは数年前に抜けて、昨日叙爵いたしまして今は男爵です」
おや、伯父様も功績か何かで爵位を戴いた口かな?自力で爵位を得られた二人を手放してあのハゲ親父だけ残したってバカなの?
後から長年のハーボットの悪事の証拠や違法薬物の流通ルートを独自で調べて通報したことや、並行して薬物依存の中和や緩和の薬を研究してた功績だって教えてもらった。
「爵位を得て良い立場でも貴方に顔を見せて良い立場でもないのですが、弟の夢を少しでも叶えたいと思っています。どうぞお目溢しいただけますよう・・・」
こんな小娘に遜らなくていいのに。
「私には父のことはわからないので父の遺した研究を知り、助けてくださるのであれば何か口出す気はありません。アーロンお兄様を補佐してあの領地を守ってくださるなら嬉しく存じます」
薬草畑も薬の研究も私には無理だし。
お母さまに教わった範囲で調薬したり、ポーションは作れるけど、新しい薬は無理だもん。
「君は見た目こそナタリアさんやセラーナ夫人によく似ているがふとした表情がカイダールに似ているね」
おぉ!お父さまに似てるとこあるんだ。お祖母様にしか似てないと思ってた。ちょっと気持ちがほっこり。
侍従さんが「皆様お見えになります」って伝えに来た。「皆様?」って思ったら大物勢揃いって感じでびっくりだよ。
まず、王様と宰相さま、外交大臣、秘書官?って言う国の中心なお方達。近衛騎士と王国騎士団長と数名の騎士。
デレード側も王太子さまと第三王子、外交官、医務官ってもう王家で話し合いでよくない?
当然護衛の方達も居るし。
で両方の通訳さんと書記官。
大勢来たねぇ。
ちなみに私たちは私、ジュリアスさま、サーキスさま、護衛にルルゥ、クラウスさま、アラン、ジェイクだよ。
「改めて、本日はよろしくお願いします。こちらはデレード国のアレキシ王太子殿下とプライド第三王子殿下であられる」
向こうの外交官が言うとこちらの秘書官が私たちの紹介をしてくれる。
私が夫人って紹介されるとあちらさんたちやっぱり目が点になってしまうけど一瞬で表情を隠す。さすがだな。
マーベルハント家の伯父様が主体で話を進めてくれる。
デレードで発生しているのはほぼこの大陸で発生している赤斑病と大差ないようだ。
本当はこちらから医師や研究者を派遣出来るといいんだけど、こちらとしてもまだ赤斑病の研究者が足りてない。
製造法を流してデレードの学者に託すしかないってことで。
権利者の私の願いとしては、製造法を教える代わりに貧しい人にも薬が手に入るようにして欲しいことや、独占や貴族だけと言うのは禁止ってことは念押しした。
感染初期に発生地で患者を治せば広がりを止められるから薬の出し惜しみだけはダメだってことを伝えた。
アーロンお兄さんはデレードの民族での治験をしてから配布するようにと。
民族によってちょっと効きが変わったりするみたい。体格でだって違うんだから難しいよねぇ。
デレードの外交官には『随分とお綺麗なことを』って呆れられたけど、広がってしまえばいずれ人が絶え国が滅びるのだからお金を使える場も無くなるって。
『理想論だが確かに広がりを止めることが大事だ』
王太子さまは納得してくれて国が主導で管理して貧しい者には無償で配ると約束してくれた。
国同士の契約は大臣たちが進めて、私側のことは伯父様たちが請け負ってくれた。
私用にグレーデン家側が持つ契約書はサーキスさまが最終チェック。
うむ。私は役立たずです!
調薬や投薬についての説明はデレード側の書記官や医務官とアーロンお兄さんがするので私に役割はもうない。
この特効薬も結果政治的武器として条約など有利に進めたい意図があるのは分かってるけど、その話に私要らんでしょ。
多分だけど、デレード側は隙があればアーロンお兄さんや私を引き抜きたかったんじゃなかろうか。私、権利は持ってるけど赤斑病はノータッチなんだけどね。あ、権利持ってるからか。
二時間ほどで済んだのは早い方だったかどうか。
部屋に戻って、ぐったり。
個人的な話とかはなかったし、本当に仕事の話で済んだのはジュリアスさまたちが居てくれたからかも?
セリウスさまとクラウスさまは明日まで宴に参加予定だけど私とジュリアスさまは帰るので、お祖父様たちに挨拶をしてタウンハウスに戻ろうと話してたら、またも王様何一人でやって来ちゃった。
護衛さん撒かれすぎじゃ無い?
「このような席で初対面ですみません。シェザール・ヘルマンと言います。ハーボット家からは数年前に抜けて、昨日叙爵いたしまして今は男爵です」
おや、伯父様も功績か何かで爵位を戴いた口かな?自力で爵位を得られた二人を手放してあのハゲ親父だけ残したってバカなの?
後から長年のハーボットの悪事の証拠や違法薬物の流通ルートを独自で調べて通報したことや、並行して薬物依存の中和や緩和の薬を研究してた功績だって教えてもらった。
「爵位を得て良い立場でも貴方に顔を見せて良い立場でもないのですが、弟の夢を少しでも叶えたいと思っています。どうぞお目溢しいただけますよう・・・」
こんな小娘に遜らなくていいのに。
「私には父のことはわからないので父の遺した研究を知り、助けてくださるのであれば何か口出す気はありません。アーロンお兄様を補佐してあの領地を守ってくださるなら嬉しく存じます」
薬草畑も薬の研究も私には無理だし。
お母さまに教わった範囲で調薬したり、ポーションは作れるけど、新しい薬は無理だもん。
「君は見た目こそナタリアさんやセラーナ夫人によく似ているがふとした表情がカイダールに似ているね」
おぉ!お父さまに似てるとこあるんだ。お祖母様にしか似てないと思ってた。ちょっと気持ちがほっこり。
侍従さんが「皆様お見えになります」って伝えに来た。「皆様?」って思ったら大物勢揃いって感じでびっくりだよ。
まず、王様と宰相さま、外交大臣、秘書官?って言う国の中心なお方達。近衛騎士と王国騎士団長と数名の騎士。
デレード側も王太子さまと第三王子、外交官、医務官ってもう王家で話し合いでよくない?
当然護衛の方達も居るし。
で両方の通訳さんと書記官。
大勢来たねぇ。
ちなみに私たちは私、ジュリアスさま、サーキスさま、護衛にルルゥ、クラウスさま、アラン、ジェイクだよ。
「改めて、本日はよろしくお願いします。こちらはデレード国のアレキシ王太子殿下とプライド第三王子殿下であられる」
向こうの外交官が言うとこちらの秘書官が私たちの紹介をしてくれる。
私が夫人って紹介されるとあちらさんたちやっぱり目が点になってしまうけど一瞬で表情を隠す。さすがだな。
マーベルハント家の伯父様が主体で話を進めてくれる。
デレードで発生しているのはほぼこの大陸で発生している赤斑病と大差ないようだ。
本当はこちらから医師や研究者を派遣出来るといいんだけど、こちらとしてもまだ赤斑病の研究者が足りてない。
製造法を流してデレードの学者に託すしかないってことで。
権利者の私の願いとしては、製造法を教える代わりに貧しい人にも薬が手に入るようにして欲しいことや、独占や貴族だけと言うのは禁止ってことは念押しした。
感染初期に発生地で患者を治せば広がりを止められるから薬の出し惜しみだけはダメだってことを伝えた。
アーロンお兄さんはデレードの民族での治験をしてから配布するようにと。
民族によってちょっと効きが変わったりするみたい。体格でだって違うんだから難しいよねぇ。
デレードの外交官には『随分とお綺麗なことを』って呆れられたけど、広がってしまえばいずれ人が絶え国が滅びるのだからお金を使える場も無くなるって。
『理想論だが確かに広がりを止めることが大事だ』
王太子さまは納得してくれて国が主導で管理して貧しい者には無償で配ると約束してくれた。
国同士の契約は大臣たちが進めて、私側のことは伯父様たちが請け負ってくれた。
私用にグレーデン家側が持つ契約書はサーキスさまが最終チェック。
うむ。私は役立たずです!
調薬や投薬についての説明はデレード側の書記官や医務官とアーロンお兄さんがするので私に役割はもうない。
この特効薬も結果政治的武器として条約など有利に進めたい意図があるのは分かってるけど、その話に私要らんでしょ。
多分だけど、デレード側は隙があればアーロンお兄さんや私を引き抜きたかったんじゃなかろうか。私、権利は持ってるけど赤斑病はノータッチなんだけどね。あ、権利持ってるからか。
二時間ほどで済んだのは早い方だったかどうか。
部屋に戻って、ぐったり。
個人的な話とかはなかったし、本当に仕事の話で済んだのはジュリアスさまたちが居てくれたからかも?
セリウスさまとクラウスさまは明日まで宴に参加予定だけど私とジュリアスさまは帰るので、お祖父様たちに挨拶をしてタウンハウスに戻ろうと話してたら、またも王様何一人でやって来ちゃった。
護衛さん撒かれすぎじゃ無い?
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