270 / 764
二章
261話
しおりを挟む
現れたのは紺碧色の髪で褐色肌のエキゾチックな王子とその側近や護衛だった。
衣装も全く違うので彼らに周りだけ別世界のよう。
「この方はデレード海洋王国のアレキシ王太子殿下だ。我が娘ファティマのために迎えにきて下さった」
地図上だけ知っていたような未知の国に寵愛している娘を嫁がせるのか?と言った衝撃で会場はシンっとなった。
「みな噂には聞いておるであろうがアッガスの港を再び開くこととなり、海の向こうの国々と友好を結び、互いの国の文化に触れ、交流を深めていきたいと相なった」
今まではもう一つの港だけが開かれていたので外国からの入港は最小限に制限せざるを得なかった。グレーデン領などは隣のカマランの港から輸入品を手に入れられていたけど、今後は国中に広げて行く方向なんだそう。
一箇所から二箇所になったところでって感じだけど、武に特化してるグレーデンがアッガスの港守ることによって多くの交流が出来そうって感じ?
レオルカさまの仕事が半端なさそう。
海に面してる領地でもう少し港を増やせたらいいけど、領主がしんどくなるよねぇ。
「この婚姻によって強固なる結びつきになるよう願う」
王様がアレキシ殿下を王女殿下の横へと案内してみんなに紹介する。
何はともあれ、スパイスとカカオをたくさん売ってください。って私ちっちぇー!!
王子殿下と王女殿下がお互いを見つめている様子は絵になってる。
ぱっと見は優しそうな王子様だし、大丈夫そうかな?
『私はアレキシ・ラゥ・デレード。この度はレイドラアース国と我がデレード国との縁が繋がったことを嬉しく思う。また麗しきファティマ殿下を我が国に迎えることを受け入れてくれた王に感謝を申し上げる』
どうやら公用語は意味向こうでも使われてるようだ。
言葉が違うのは大変そうだけど公用語を使えるなら意思の疎通は出来る。
海向こうの情報が古い物しかないから王様たちかなり心配なんだろうな。
翻訳◯んにゃくとか作るべきだったか。
王族の挨拶が終わったら今度は公爵家から順に王族に皆様にご挨拶とお祝いの言葉を伝える。
と言っても列をなすわけじゃなくて、歓談しつつ回って行く感じ。
これはしんどいね。
一角にデレード国の一団が居てかなり目立ってる。
私にとってこの世界の人って全員外国の人みたいなものだけど、さらに外国の人って言う不思議な感覚。
衣装はエスニック。ちょっと露出があってネックレスやブレスなどで肌を飾ってる。
豪華な細工ベルトとかかっこいい。
「リーシャ、あちらの者たちが気になるのか?」
「素敵なお衣装だなって思って」
民族衣装なんだろうけど、褐色の肌によく映えてる。ジュリアスさまに着て貰って胸筋を合法的に眺めたい。
「おう、ここに居たか」
ホーン辺境伯家のミゲルさまとリュフェリー侯爵家のハンメルさま、とご兄弟たちかな?
「やっとハーボットの関連が落ち着いて一息つけるな」
「こっちはこれからだよー」
「がんばれ」
レオルカさまが半泣きなのを背中をバシバシして笑うホーン家の皆さま。
「落ち着いたらそっちに別荘建てて遊びに行くよ」
リュフェリー家の皆さまも激励。
給仕からワインを受け取ってやけ酒してる。
これは私もこっそり受け取ってジュースと間違えちゃったって出来ちゃう?
ってジュリアスさまがそっと私用にジュースをもらっちゃうので無理だ。
アンゼリカさまとマデリーさまは妙齢のご婦人たちが囲んでる。目がハートで弾丸トークしてるのが怖い。
この世界でもかっこいいお姉様は人気だね。
モテないと言い張ってたグレーデン勢、結構ハート目で見られてると思うのは私の惚れた欲目?
でもルルゥやサーキスさまの方が視線を集めてるね。やっぱ体格がネック?
ただみんな後継ではないから立ち位置は微妙なのかな?はっきりは知らないけど高給とりだと思うんだけどね。
お祖父様たちもこちらに合流してくれた。
「この度は陞爵おめでとうございます」
「お兄さん、叙爵おめでとうございます」
お父さまの名前が残ることになってよかったな。
しかしクソ親父(伯父)、なぜ三男のお父さまが先に領地を得ていたのかと思ってたら弟が親からじゃなく王様に頂いた爵位と領地だったのか。それを乗っ取ったのか。よくずっと放置されてたな。
「リーシャさま、父さんの想いを無駄にしないようがんばります」
お兄さんは真面目だな。
「落ち着いたら遊びに行かせてくださいね」
ジュリアスさま、いいよね?って上を見たら首を縦に振ってくれて、肩をポンってしてくれた。
その後はジュリアスさまのご学友や近隣の領地の人に挨拶されたり。
食事のコーナーはブッフェになってて、セリウスさまたちがお腹すいたって言うので移動したら、だいぶメニューが変わってた。
「レシピ全部買っててくれるからねぇ☆」
そう、グレーデンの食卓に出てる物がたくさんある。
「うーん、でもやっぱりルルゥのが味がいい気がする」
「ニックスたちに腕を上げてるからな。ウチの料理で舌が肥えてしまったよ」
「マジかよ、こんなに上手いのに文句言う?!」
ミゲルさまが驚きつつ、山盛りお代わりしてる。
「ウチもコックそっちに預けて学んでもらったけど、やっぱ違うなぁ」
地域ごとに味覚が違ったりするんだからその地にあったアレンジになっていけばいいと思うけど。
「ダンジョンから美味しい食材出てくるから今度おいでよ~」
むしろダンジョンに入ろうと盛り上がり出しちゃった。
その前にアッガスでイカだよー。
衣装も全く違うので彼らに周りだけ別世界のよう。
「この方はデレード海洋王国のアレキシ王太子殿下だ。我が娘ファティマのために迎えにきて下さった」
地図上だけ知っていたような未知の国に寵愛している娘を嫁がせるのか?と言った衝撃で会場はシンっとなった。
「みな噂には聞いておるであろうがアッガスの港を再び開くこととなり、海の向こうの国々と友好を結び、互いの国の文化に触れ、交流を深めていきたいと相なった」
今まではもう一つの港だけが開かれていたので外国からの入港は最小限に制限せざるを得なかった。グレーデン領などは隣のカマランの港から輸入品を手に入れられていたけど、今後は国中に広げて行く方向なんだそう。
一箇所から二箇所になったところでって感じだけど、武に特化してるグレーデンがアッガスの港守ることによって多くの交流が出来そうって感じ?
レオルカさまの仕事が半端なさそう。
海に面してる領地でもう少し港を増やせたらいいけど、領主がしんどくなるよねぇ。
「この婚姻によって強固なる結びつきになるよう願う」
王様がアレキシ殿下を王女殿下の横へと案内してみんなに紹介する。
何はともあれ、スパイスとカカオをたくさん売ってください。って私ちっちぇー!!
王子殿下と王女殿下がお互いを見つめている様子は絵になってる。
ぱっと見は優しそうな王子様だし、大丈夫そうかな?
『私はアレキシ・ラゥ・デレード。この度はレイドラアース国と我がデレード国との縁が繋がったことを嬉しく思う。また麗しきファティマ殿下を我が国に迎えることを受け入れてくれた王に感謝を申し上げる』
どうやら公用語は意味向こうでも使われてるようだ。
言葉が違うのは大変そうだけど公用語を使えるなら意思の疎通は出来る。
海向こうの情報が古い物しかないから王様たちかなり心配なんだろうな。
翻訳◯んにゃくとか作るべきだったか。
王族の挨拶が終わったら今度は公爵家から順に王族に皆様にご挨拶とお祝いの言葉を伝える。
と言っても列をなすわけじゃなくて、歓談しつつ回って行く感じ。
これはしんどいね。
一角にデレード国の一団が居てかなり目立ってる。
私にとってこの世界の人って全員外国の人みたいなものだけど、さらに外国の人って言う不思議な感覚。
衣装はエスニック。ちょっと露出があってネックレスやブレスなどで肌を飾ってる。
豪華な細工ベルトとかかっこいい。
「リーシャ、あちらの者たちが気になるのか?」
「素敵なお衣装だなって思って」
民族衣装なんだろうけど、褐色の肌によく映えてる。ジュリアスさまに着て貰って胸筋を合法的に眺めたい。
「おう、ここに居たか」
ホーン辺境伯家のミゲルさまとリュフェリー侯爵家のハンメルさま、とご兄弟たちかな?
「やっとハーボットの関連が落ち着いて一息つけるな」
「こっちはこれからだよー」
「がんばれ」
レオルカさまが半泣きなのを背中をバシバシして笑うホーン家の皆さま。
「落ち着いたらそっちに別荘建てて遊びに行くよ」
リュフェリー家の皆さまも激励。
給仕からワインを受け取ってやけ酒してる。
これは私もこっそり受け取ってジュースと間違えちゃったって出来ちゃう?
ってジュリアスさまがそっと私用にジュースをもらっちゃうので無理だ。
アンゼリカさまとマデリーさまは妙齢のご婦人たちが囲んでる。目がハートで弾丸トークしてるのが怖い。
この世界でもかっこいいお姉様は人気だね。
モテないと言い張ってたグレーデン勢、結構ハート目で見られてると思うのは私の惚れた欲目?
でもルルゥやサーキスさまの方が視線を集めてるね。やっぱ体格がネック?
ただみんな後継ではないから立ち位置は微妙なのかな?はっきりは知らないけど高給とりだと思うんだけどね。
お祖父様たちもこちらに合流してくれた。
「この度は陞爵おめでとうございます」
「お兄さん、叙爵おめでとうございます」
お父さまの名前が残ることになってよかったな。
しかしクソ親父(伯父)、なぜ三男のお父さまが先に領地を得ていたのかと思ってたら弟が親からじゃなく王様に頂いた爵位と領地だったのか。それを乗っ取ったのか。よくずっと放置されてたな。
「リーシャさま、父さんの想いを無駄にしないようがんばります」
お兄さんは真面目だな。
「落ち着いたら遊びに行かせてくださいね」
ジュリアスさま、いいよね?って上を見たら首を縦に振ってくれて、肩をポンってしてくれた。
その後はジュリアスさまのご学友や近隣の領地の人に挨拶されたり。
食事のコーナーはブッフェになってて、セリウスさまたちがお腹すいたって言うので移動したら、だいぶメニューが変わってた。
「レシピ全部買っててくれるからねぇ☆」
そう、グレーデンの食卓に出てる物がたくさんある。
「うーん、でもやっぱりルルゥのが味がいい気がする」
「ニックスたちに腕を上げてるからな。ウチの料理で舌が肥えてしまったよ」
「マジかよ、こんなに上手いのに文句言う?!」
ミゲルさまが驚きつつ、山盛りお代わりしてる。
「ウチもコックそっちに預けて学んでもらったけど、やっぱ違うなぁ」
地域ごとに味覚が違ったりするんだからその地にあったアレンジになっていけばいいと思うけど。
「ダンジョンから美味しい食材出てくるから今度おいでよ~」
むしろダンジョンに入ろうと盛り上がり出しちゃった。
その前にアッガスでイカだよー。
449
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる