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二章

256話

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 次の日、早速ダンジョンコアを池の島に設置しようってことで、お義父さまとセリウスさまとアンゼリカさまで。 
 もちろんアランとジェイクとニーナもいる。
 あとなぜかルルゥとサーキスさまとハロルドとシエルね。
 
 私はお義父さまに肩車されて移動してて、アンゼリカさまは羨ましげ。どんだけお義父さまは好きなんだ。いや確かにイケオジでイケマッチョだけど!
 しかもお義父さまってアンゼリカさまも余裕で肩車すると思うからお願いしてみたら良いと思う!

 池のほとりに着いたらシエルの方にいたポムとテイムが地面に降りて私の肩にいたアズライトが『あの島の横辺りに~』って説明したら、
「プッキューーーン!!!」
「モッキューーーーン!!!」
って小さな手を指定された方向に「てぇーい!」って振って竜巻みたいなのが水面を削って下から山が生まれるような感じで土が盛り上がってきた。
 天地創造みたいになってるぅ!!
 数分間、地震みたいに水面が揺れてる。津波になっちゃわない?って思ったらアズライトが軽ーく水魔法使って流れを変えてる。
 ティムとディディエとで風魔法で水の流れの変動を補助して?ってうちの子達やっぱり凄ぉ!!

「ポムたちって見た目に反して有能だよねー」
 食いしん坊でエッチなだけじゃないんだよねぇ。

 出来立ての島の成長と波が落ち着いてから、ボードで島に向かう。
 お義父さまが屋根付きのゴンドラに乗ってるのちょっと面白い。ちゃんとお義母さまのとデート出来るように大きめなのよね!
 せっかくなのでお義父さまさまとアンゼリカさまで乗せてあげたよ。叔父と姪だからお義母さまも笑ってくれるよね。まぁハロルドとシエルも乗ってるんだけど⭐︎
 私はセリウスさまとニーナとルルゥとで。

「アイツ、叔父上よりうちの父上に懐いててさ~、ジェイデンに帰る時毎回大泣きして大変だったんだよねー」
 おっと幼き頃の黒歴史!可愛いけど。
「そんな小さな頃からなんですねぇ」

「まぁ女らしくしろとか言われないし兄上と一緒に訓練に連れてくしで居心地が良かったんだろうけどね」
「義叔父さまは女らしくいろって言う方なのですか?」
 お義父さまよりはインテリ系ではあったけどわりとグレーデンっぽかったけど?

「あー、叔父上じゃなくて叔母上だな~、今じゃ母上に似てきたけど昔は都会の令嬢みたいだったらしいよー」
 なるほど、今は染まったけどってやつか。

「まぁ貴族の令嬢は基本はマナーや刺繍って内面を磨くようにって言われて育つのよぅ。騎士になりたいとか言うのは少数派だから生き辛いわよねぇー」

 刺繍が出来ない私はスーンってなるよ。マナーも王都のタウンハウスに行ってからは習ってないしね。放置だったから!!
 今なんとかやってるのは領地でお母さまに育てて貰って、そのあとはニーナを見て育ったからだよねー。

「しかも自分より弱い男には嫁がないって言い張るからねー」
「セリウスさまもサーキスさまもアンゼさまより強いんでは?」
 ジュリアスさまもだろうし。
「俺はどうかなぁ?やりにくいからねぇ~」
「仮に私が強いとして私は彼女との相性が悪いので成立しませんよ」
 まぁアンゼリカさまがアリでもお相手が受け入れるかどうかはまた別か~。ハードル高いねぇ。

 話してるうちに島に着いたので早速上陸。

 やっぱり地面は湿気ってると言うか所々水溜りだ。私が転ばないようにセリウスさまが抱っこしてくれる。

「ふーむ!なかなか広いのぅ、真ん中に置けば良いのかの?」

 お義父さまがアズライトを肩に乗せて聞く。

『どこでも良いがダンジョンで出た種を周辺に撒くように考えて配置すると良いと思うの』
 アズライトがみんなに聞こえるように話す。

「ほう!そうじゃな!それなら少し奥にしようかの」

 お義父さまがマジックバッグからダンジョンコアをポーイと投げた!雑!!!
 って言うかマジックバッグがダンジョンになったりしないんだ。どんな仕組みなの?コア!?

 コロコロっと止まった先でアズライトが何か呪文を唱えて、コアが地面に取り込まれた。

『これでしばらく放置しておけば勝手に成長しているであろ』

 なんかほんと雑だな。島に地下って水底洞窟出来ちゃうんじゃ?人間入れるの?

 ポムが自分のマジックバッグからう○ちを取り出してテイムとディディエでポイポーイっと種う○ちを投げて、転がった先にポムが「てぇーい」って土の魔力を投げると芽がニョキニョキ~。
 早速島をデコってくれるのか。すごいな。
 ポムって魔力切れとかないんだねぇ。

「なんかうちの領地、不毛の大地が広がってたってのが切なくなる光景だよねー」

「ポムさま、すごいですっ」
 シエルがキラキラした目でポムたちを見てるよ。

「はぁ、魔の森より良い感じになるんじゃぁなぁい?」

 一般開放しないからめっちゃ貴重だと思う~。

「楽しみじゃのぅ、リーシャちゃん!!」

 アトラクション待ちの人みたいになってるよ。

 とりあえず今日はもう何も起こらないので帰ることに。

 途中、アズライトの棲家になってる島を眺めたら以前なかった物が見えた。

「アズライト、あれなぁに?」

 なんて言うかあのフォルム見たことがある気がするなぁ。

『主が作った滑り台と言うのを真似てみたんだの』

 浮遊島から水が落ちてきてて、どう考えてもウォータースライダー!!
 数個あって角度が違う。

『高さを変えたら速さが変わって面白いのじゃ』
 なんてこった。自力で進化させた!

 (・・・カーブ作っても面白いよ)
『!!!』

 水着がないから遊べないなー。あったとしてもさすがにダメかなぁ。
 濡れても良い格好でやれないかな。

 ボート置き場に着いたので、お義父さまにコソッと「アンゼリカさまも肩車して欲しそうでしたよ」って伝えたら「そうか!!いくらでもしてやるぞい!」ってぐわしっと肩に乗せて走って行った。
「え?ええええぇぇ!?!?」

「えぐいわー」
 セリウスさまにはちょっと引かれて。
「恐ろしい子」
 ルルゥにはだいぶ引かれて。
「案外腹黒いですね」
 サーキスさまにはニヤッとされた。

 アランとジェイクは呆然としてて、ハロルドとシエルは「微笑ましいですね」って言われた。

「リーシャさま、優しさは時に凶器になるのですね」
 ニーナまで! 

 だって羨ましそうにしてるから!
 私だって十六歳なんだよ!!!成人してるんだよ!一緒じゃん!!




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