ちびっ子ボディのチート令嬢は辺境で幸せを掴む

紫楼

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二章

255話

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「おおぅ!リーシャちゃん、今帰ったぞぅ」

 お義父さまがニーナの腕から私を受け取ってブラーンとさせてから高い高ーいしてグルグル~!完全に幼児な扱いだよ!

「あらあら、旦那さま、リーシャちゃんが天井にぶつかってしまいましてよぉ~」

 いやこの建物めっちゃ天井高いから~。お約束なツッコミなのかしら?

「フグゥ!!!」
 お義母さまがクラウスさまに弾丸アタックしてから、今度は私がクラウスさまに渡されて。お義父さまがバチコイ!ポーズ。

 そしてお義母さまがお義父さまに弾丸アタック。ガシィッと受け止めてるの流石だ。

「あのボディアッタクいい加減やめて欲しいよねー」

 うん、結構びっくりするよ。

「何か美味しい予感がするの、リーシャちゃんまた私を置いて何か作ったわねぇ?」

 ルルゥが恨めしそうに見てくる。置いて行ったのはルルゥだよぅ!

「仕込みをしただけだからお披露目は一ヶ月後くらいだよー」

 経過観察の味見ね。それで仕上がってそうなら新酒と熟成で分けてみようかなぁ?

「一ヶ月?ずいぶん掛かるのねぇ」

 私に飲酒許可が降りなかったら数年先になるかもよ。寝かせまくるから!

 とりあえずみんなお風呂と着替えに行くらしいので解散。

 でもすぐジュリアスさまたちが帰ってくるって聞いたのでお義母さまと一緒に玄関ホールで待機。

「思ったより早く帰ってきたわねぇ」
「そうですね、ダンジョンに篭る期間の基準がわからないですけど一週間かかってないですもんね」

 今はジュリアスさまたちもほぼ決まった時間に帰ってくるけど、魔の森や国境、ダンジョンが荒れてる時はいつ帰ってくるかわからないから帰ってきた時は全力でお出迎えするのよぉ~って。
 弾丸アタックってそのせいで生まれたのかも!?

 ジュリアスさまたちが帰ってきて、アンゼリカさまもアランとジェイクを引き摺って帰っってきた。

 アランとジェイクが死んだ魚のような目をしてるんですけどー。足腰立たなくなるまで扱かれちゃったか。

「いくらなんでも鈍りすぎだ」

 いやぁ、お義父さま基準のアンゼリカさまから見たらみんなひよっこになっちゃうよ。

「アラン、ジェイク、大丈夫?ポーションいる!」
「「大丈夫ですー!!」」

 あらま。アンゼリカさまを見ながら拒否してる。飲んだら追加訓練とかされちゃうのかな?

「アラン、ジェイク、今日はこのままチェイスさんとアモンさんが居てくれるから温泉でも入って来て」

 わりと超過勤務だしブラックなんだからまったりしてきて良いんだよ。

「ああ、二人ともちゃんと休んでこい」

 ジュリアスさまも気の毒そうな顔して二人に言う。アンゼリカさまは不服そうだけど一応ジュリアスさんを立ててくれるみたい。
 でも「なら私も温泉に行こう」って言うもんだから二人とも真っ白になってたよ。どんだけ。


 お部屋にジュリアスさんとお着替えに戻って、私もついでに簡易ワンピースに着替える。

「今日は何してた?」
「訓練場改造してました」
「改造?」

 予想外だったみたいでキョトンと聞き返される。

「木の実の種が私の欲しい物を作る素だったのでちょっと試したくて自動で管理してくれる魔道具作りました」

 お酒って言っちゃうのはまだ早いだろうからボヤかすよ~。

「リーシャの欲しい物、なんだろうな?俺が与えてやりたいな」

 着替えが済んだので私を抱き上げて頭を撫でつつ甘やかすように顔を寄せてくれる。
 甘いよー!!

「あのね、出来てからのお楽しみなの!」

 まぁ飲酒許可を取るために最初の試飲には付き添ってもらうかしないとダメだよね?

「そうか?楽しみにしよう」

 髪や耳にチュってしてくれるもんだから照れちゃうよね!いや夜はハグとかちょっとはしてるよ?でもなんか照れるよ!!

 食堂に向かうとすでにみんな揃っててお茶を飲んでる。

「おー、リーシャちゃん、おいで」

 お義父さまが呼ぶのでジュリアスさまが私をお義父さまに渡す。
 久しぶりにお義父さまの膝抱っこです。お胸がバイーンだよ。良き感触♡

「あのダンジョンはレアな武器が出る以外はほとんど種や食材でのぅ」

 ニコニコと私の頭を撫でると爆弾発言が。

「管理の手間や費用や人手を考えるとウェルス子爵には旨みが少ないから潰す方向でまとまっておったじゃろう?だが我らには旨みしかないのでコアを持ち帰ってきたぞぅ」

「「「!!!??」」」

 コアって持ち運びできる物なの?

「父上、もう最初からコア狙いだったから一気に行っちゃったんだよ~」
 つまんなかった~ってクラウスさまがボヤく。

「父上~、それどこに置くつもりー?」

 セリウスさまが呆れたように言うと、

「うーむ、池周りの荒地でどうじゃ?」

 ちょっと考えてからアズライトの池のそばと言い出す。

「魔素の濃い場所に置いたらダンジョンも上位に成長するでしょー?」

 なんと!魔素次第!!

「魔素溜まりが出来ておらんのだからそう心配した場所でも無かろう?」

『主が欲しい物が出てくるダンジョンだったと言っておったの?』
 (うん、変わった種と謎肉は嬉しかったよー)

 アズライトがすでにテーブルについて前菜?パバブの葉っぱを食べながら聞いてくる。

『我の気配がしておればダンジョンからは出て来れまいの、中の強さは多少変わるかもしれんがここの奴らには誤差であろうの、主が望むなら池の中に島を一つ作ってやるからそこにコアをおけば良い。勝手に育つであろう』
 マジかー!!
 アズライトの池、もうなんかすごいアトラクションいっぱいのワンダーランドになっちゃうな。

「お義父さま、アズライトが池にダンジョン用の島を作っても良いって。それなら魔物が外に出てきたりする心配もないって言ってます」
「おお!!」
「「「「!?」」」」

 そんな感じでダンジョンコアを池の島に仕込むのは確定しちゃったみたい。

 食後にクラウスさまからダンジョン土産に謎肉となぜか明○ハムやよっ○ゃんイカ、マグロのおつまみみたいなのもらった。
 お義父さまからはチェリーの種以外に梅っぽいのの種貰ったし、古代の簪って言うなんか毒消し効果ついた魔道具もらった!あとで解析しよう。

 ダンジョン潰さなくて正解!!!
 酒のつまみ出てくるじゃん!!!!

 海苔とか出てきちゃったりしないかな!?

 このダンジョン私だったら大枚叩いて権利買うくらいの価値だけどウェルス子爵にはお荷物だったんだねぇ。

「父上ったら向こうは要らなくて困ってるって言うのにコア貰うからって今回の調査費半額にしちゃったんだよー」
「は!?」

 タダにしなかったんだって思ったけど騎士さんたち結構入ってたみたいだし、向こうは管理以前に調査も出来なかったんだから妥当なのかな。

「良いじゃろう、損はしないぞ。このダンジョンはうちの騎士団の新入りの訓練にもちょうど良いだろうて」

 さすが前領主、前総帥、ちゃんと考えていらっしゃる。

「リーシャちゃんが喜ぶんじゃから赤字分はワシのポケットマネーから出すぞい」

 ほえ?
 それなら私の貯金からでも・・・。

「あらぁ、どうせ食材をいっぱい獲って元が取れるんだから経費にしなさいなぁ。国には定期的に産出品を差し出せば文句言わないでしょう?」

 お義母さまのお声で決定。

「リーシャちゃんにプレゼントしたかったんじゃもん」

 お義父さまがちょっといじけちゃったよ。







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