250 / 765
二章
241話
しおりを挟む
「行ってくるわねぇ!」
「行ってくる」
お義母さまにギュッとハグされ、お義父さまには頭をポンっされ、セリウスさまとクラウスさまは手をフリフリってして出発。
ジェイデン領は魔馬の馬車で数時間の場所なので日帰りで行けるけど一泊してくることにしたそう。
ちゃっかりルルゥがキッチン馬車二台とも持ってっちゃった。一台あちらに置いて来ても良いよ?って言ったら「いやよぉ~」だって。
お式は明日で今夜は義伯父上たちに前夜祭に誘われてるんだとか。
新郎を酔い潰さないと良いけど。
アンゼリカさまは明日ギリギリに戻ると連絡が来たみたい。弟と腹心の部下の結婚式に間に合ってよかった。
「リーシャ、今日明日は普段より騎士が少ない。屋敷内だけで活動してほしいが良いか?」
アランやジェイク、庭師さん、コックさんみんな戦えるけど、いつもみたいに騎士さまの巡回が出来ないから気をつけて欲しいって。
お義父さまたちについて行ったり、レオルカさまのお祝いなので仲間の騎士さまたちもお式に参加するらしいので人手不足。魔獣の氾濫でもない限りは心配ないけど。
「大丈夫です!今夜は新しい料理をお出しできるようにニックスたちと厨房にいます!」
「そうか?セバスチャンは屋敷に残るから何かあればセバスチャンに言ってくれ」
「はい」
お仕事に向かうジュリアスさまをお見送りをしてから、厨房に向かう。
「リーシャさま」
「ニックス、まずね、スープを煮込みたいの」
ふっふっふ!
やっとラーメンとうどんにチャレンジする日がやって来た。
ラーメンのスープは鶏ガラベースとブシの実ベースで作るよ。
まずはガラを下処理して大鍋でネギっぽいのとニンニクっぽいの生姜っぽいのと煮込む。
アクを取り取りなので人任せだよ。
ブシの実の方はブシとカマランで採った巨大昆布もどき、煮干しは全部粉砕しちゃってるので魚粉と海塩を使う。
ちょっとだけ作り置きしてるブイヨンを混ぜたりして味の調整。
「良い匂いですねぇ」
スープは時間がかかるので麺を作るよ。
「正解じゃないけどパスタ麺っぽいのに卵を混ぜて作るね」
重曹っぽいのはケーキを作る時にルルゥが使ってる材料の中にあったので拝借。
「これを相当揉んでほしいの」
彼らに足で踏むとかしてもらったら飛び散る気がする。
ピザとかパンとかパスタは毎日打ってるから加減出来るよね?
うどん用も小麦粉を強力粉と薄力粉って分けてないので普段使ってるのをそのまま使う。ちょっとだけお塩入れて混ぜ混ぜしてから練り込むように揉んでもらう。
「「「うぉおお!!!」」」
唸る筋肉!
上腕が盛りっとしてるのを眺めてると楽しい。毎日大鍋振ったりとか魔獣肉の解体とかしてるから衰え知らずだよ。
「モキュッ」
「プキュ!」
なぜかポムとティムがエア麺作り。
ニックスたちのポーズを真似ながら楽しそうなのでそのまま置いておこう。
ちなみにディディエはルルゥについて行ってる。
次は餃子にしようかな。似たようなのは作った気がするけど、今日はニンニクもどきもたっぷりにして中華三昧!
回鍋肉は甜麺醤がないからできないけど、エビマヨならできる!
中華の調味料も出てくると良いなぁ。
あとはチャーハンね。
ラーメン定食だ。
うどんは肉うどんとターラ(トロロ)うどんでいいかな。
私はどっちかしか量的に食べれないけどジュリアスさまはいっぱい食べれるよね。
「ニンニクこんなに大丈夫ですか?」
「苦手?」
「いや女性は匂いがいやでしょ?」
「たまには食べたいです!これ食べると元気になるんでしょう?」
あれ?なんかマッチョズがモジモジしてる。
「そんな効果あるんでしたっけ?」
「いやどうだろう?」
こそこそ話し合ってるけど、疲労回復にいいんだから苦手じゃないなら食べちゃう方がいいよ。
「餃子の皮包んで~」
「「「はい!!」」」
あとはスープの味を見ながら食べる時に仕上げをすれば良いので、オヤツを作ってもらおう。
羊羹が食べたいと思ったんだけど寒天はないのでプルルの皮パウダーで代用。
あれ外郎になるんだっけ?
それっぽくなればいいかな。
問題?はあんこが青いから青い羊羹。そういえばおしゃれな羊羹、前にテレビで見たな。お花や星やらイメージしたやつ綺麗だった。
が!萌えも映えもセンスがないからこだわれないので普通に作るよ。
ちょっとだけ頑張って牛乳羹で二層にしてみた。
微妙!!
途中でお昼ご飯にになったので、卵麺使って焼きそばにしてみた。まぁ彼らは本来の味を知らない訳だから比べられようがない!
ソース焼きそばに半生節をかけて食べたら美味しい。
感動して食べてくれる彼らをちょっと申し訳ない気持ち、でも美味しいからいいよね。
午後もスープの味を調整しつつ厨房に居座る。
ポムたちが小皿を持ってスープの味見してるの可愛い。
手だ空いた時にニックスがお菓子の花飾りを練習してるのを見せてもらった。大きな彼がとても繊細な作業しててちょっと面白い。
ジュリアスさまが帰る前に肉うどんとターラうどんのスープを用意して。
一回お部屋に戻ってニーナに着替えを手伝って貰ってから、ジュリアスさまの帰宅を待った。
いつもより少しだけ早めに帰って来てくれたよ。
「行ってくる」
お義母さまにギュッとハグされ、お義父さまには頭をポンっされ、セリウスさまとクラウスさまは手をフリフリってして出発。
ジェイデン領は魔馬の馬車で数時間の場所なので日帰りで行けるけど一泊してくることにしたそう。
ちゃっかりルルゥがキッチン馬車二台とも持ってっちゃった。一台あちらに置いて来ても良いよ?って言ったら「いやよぉ~」だって。
お式は明日で今夜は義伯父上たちに前夜祭に誘われてるんだとか。
新郎を酔い潰さないと良いけど。
アンゼリカさまは明日ギリギリに戻ると連絡が来たみたい。弟と腹心の部下の結婚式に間に合ってよかった。
「リーシャ、今日明日は普段より騎士が少ない。屋敷内だけで活動してほしいが良いか?」
アランやジェイク、庭師さん、コックさんみんな戦えるけど、いつもみたいに騎士さまの巡回が出来ないから気をつけて欲しいって。
お義父さまたちについて行ったり、レオルカさまのお祝いなので仲間の騎士さまたちもお式に参加するらしいので人手不足。魔獣の氾濫でもない限りは心配ないけど。
「大丈夫です!今夜は新しい料理をお出しできるようにニックスたちと厨房にいます!」
「そうか?セバスチャンは屋敷に残るから何かあればセバスチャンに言ってくれ」
「はい」
お仕事に向かうジュリアスさまをお見送りをしてから、厨房に向かう。
「リーシャさま」
「ニックス、まずね、スープを煮込みたいの」
ふっふっふ!
やっとラーメンとうどんにチャレンジする日がやって来た。
ラーメンのスープは鶏ガラベースとブシの実ベースで作るよ。
まずはガラを下処理して大鍋でネギっぽいのとニンニクっぽいの生姜っぽいのと煮込む。
アクを取り取りなので人任せだよ。
ブシの実の方はブシとカマランで採った巨大昆布もどき、煮干しは全部粉砕しちゃってるので魚粉と海塩を使う。
ちょっとだけ作り置きしてるブイヨンを混ぜたりして味の調整。
「良い匂いですねぇ」
スープは時間がかかるので麺を作るよ。
「正解じゃないけどパスタ麺っぽいのに卵を混ぜて作るね」
重曹っぽいのはケーキを作る時にルルゥが使ってる材料の中にあったので拝借。
「これを相当揉んでほしいの」
彼らに足で踏むとかしてもらったら飛び散る気がする。
ピザとかパンとかパスタは毎日打ってるから加減出来るよね?
うどん用も小麦粉を強力粉と薄力粉って分けてないので普段使ってるのをそのまま使う。ちょっとだけお塩入れて混ぜ混ぜしてから練り込むように揉んでもらう。
「「「うぉおお!!!」」」
唸る筋肉!
上腕が盛りっとしてるのを眺めてると楽しい。毎日大鍋振ったりとか魔獣肉の解体とかしてるから衰え知らずだよ。
「モキュッ」
「プキュ!」
なぜかポムとティムがエア麺作り。
ニックスたちのポーズを真似ながら楽しそうなのでそのまま置いておこう。
ちなみにディディエはルルゥについて行ってる。
次は餃子にしようかな。似たようなのは作った気がするけど、今日はニンニクもどきもたっぷりにして中華三昧!
回鍋肉は甜麺醤がないからできないけど、エビマヨならできる!
中華の調味料も出てくると良いなぁ。
あとはチャーハンね。
ラーメン定食だ。
うどんは肉うどんとターラ(トロロ)うどんでいいかな。
私はどっちかしか量的に食べれないけどジュリアスさまはいっぱい食べれるよね。
「ニンニクこんなに大丈夫ですか?」
「苦手?」
「いや女性は匂いがいやでしょ?」
「たまには食べたいです!これ食べると元気になるんでしょう?」
あれ?なんかマッチョズがモジモジしてる。
「そんな効果あるんでしたっけ?」
「いやどうだろう?」
こそこそ話し合ってるけど、疲労回復にいいんだから苦手じゃないなら食べちゃう方がいいよ。
「餃子の皮包んで~」
「「「はい!!」」」
あとはスープの味を見ながら食べる時に仕上げをすれば良いので、オヤツを作ってもらおう。
羊羹が食べたいと思ったんだけど寒天はないのでプルルの皮パウダーで代用。
あれ外郎になるんだっけ?
それっぽくなればいいかな。
問題?はあんこが青いから青い羊羹。そういえばおしゃれな羊羹、前にテレビで見たな。お花や星やらイメージしたやつ綺麗だった。
が!萌えも映えもセンスがないからこだわれないので普通に作るよ。
ちょっとだけ頑張って牛乳羹で二層にしてみた。
微妙!!
途中でお昼ご飯にになったので、卵麺使って焼きそばにしてみた。まぁ彼らは本来の味を知らない訳だから比べられようがない!
ソース焼きそばに半生節をかけて食べたら美味しい。
感動して食べてくれる彼らをちょっと申し訳ない気持ち、でも美味しいからいいよね。
午後もスープの味を調整しつつ厨房に居座る。
ポムたちが小皿を持ってスープの味見してるの可愛い。
手だ空いた時にニックスがお菓子の花飾りを練習してるのを見せてもらった。大きな彼がとても繊細な作業しててちょっと面白い。
ジュリアスさまが帰る前に肉うどんとターラうどんのスープを用意して。
一回お部屋に戻ってニーナに着替えを手伝って貰ってから、ジュリアスさまの帰宅を待った。
いつもより少しだけ早めに帰って来てくれたよ。
468
お気に入りに追加
1,876
あなたにおすすめの小説
【完結】虐げられて自己肯定感を失った令嬢は、周囲からの愛を受け取れない
春風由実
恋愛
事情があって伯爵家で長く虐げられてきたオリヴィアは、公爵家に嫁ぐも、同じく虐げられる日々が続くものだと信じていた。
願わくば、公爵家では邪魔にならず、ひっそりと生かして貰えたら。
そんなオリヴィアの小さな願いを、夫となった公爵レオンは容赦なく打ち砕く。
※完結まで毎日1話更新します。最終話は2/15の投稿です。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。
木山楽斗
ファンタジー
宿屋で働くフェリナは、ある日森で卵を見つけた。
その卵からかえったのは、彼女が見たことがない生物だった。その生物は、生まれて初めて見たフェリナのことを母親だと思ったらしく、彼女にとても懐いていた。
本物の母親も見当たらず、見捨てることも忍びないことから、フェリナは謎の生物を育てることにした。
リルフと名付けられた生物と、フェリナはしばらく平和な日常を過ごしていた。
しかし、ある日彼女達の元に国王から通達があった。
なんでも、リルフは竜という生物であり、国を繁栄にも破滅にも導く特別な存在であるようだ。
竜がどちらの道を辿るかは、その母親にかかっているらしい。知らない内に、フェリナは国の運命を握っていたのだ。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。
※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

ぬいぐるみばかり作っていたら実家を追い出された件〜だけど作ったぬいぐるみが意志を持ったので何も不自由してません〜
望月かれん
ファンタジー
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジー。
※この作品は小説家になろう・ノベルアップ+にも掲載しています。
『白い結婚』が好条件だったから即断即決するしかないよね!
三谷朱花
恋愛
私、エヴァはずっともう親がいないものだと思っていた。亡くなった母方の祖父母に育てられていたからだ。だけど、年頃になった私を迎えに来たのは、ピョルリング伯爵だった。どうやら私はピョルリング伯爵の庶子らしい。そしてどうやら、政治の道具になるために、王都に連れていかれるらしい。そして、連れていかれた先には、年若いタッペル公爵がいた。どうやら、タッペル公爵は結婚したい理由があるらしい。タッペル公爵の出した条件に、私はすぐに飛びついた。だって、とてもいい条件だったから!

私は〈元〉小石でございます! ~癒し系ゴーレムと魔物使い~
Ss侍
ファンタジー
"私"はある時目覚めたら身体が小石になっていた。
動けない、何もできない、そもそも身体がない。
自分の運命に嘆きつつ小石として過ごしていたある日、小さな人形のような可愛らしいゴーレムがやってきた。
ひょんなことからそのゴーレムの身体をのっとってしまった"私"。
それが、全ての出会いと冒険の始まりだとは知らずに_____!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる