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二章
235話
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食事は外庭でバーベキュー状態なので元気に楽しく騒がしく。
子供達がポムたちと競い合って食べてる。いや子供たちと張り合える量食べるモニパル体長二十センチ弱。胃袋も頬袋もパンパンって言うか容量無視だよね。
アズライトはクラウスさまの頭に乗って食べたいものを取らせてる。
「いやぁ、こうして子供達と接する機会を得られまして毎日が楽しいです。しかも面白い教育方法でやりがいがあります」
メガネの真面目そうな人、ジョイさんは商家の三男で結婚したものの奥様に先立たれて、実家で飼い殺し状態でくさってたところ、今回の求人を知って心機一転で来てくれたそう。計算が得意だそう。
人当たりも良く子供たちに乗っかられたりしてもニコニコしてる。
「しかも食事が抜群にうまい」
細身なのにモリモリ食べてて。
グレーデン領の街や村ではわりと普通の人もガタイがいいのジョイさんはヒョロリとしてる。
でも子供が勢いよくぶつかっても全然平気。
「こんななりでも商品運びで鍛えられてますから~」
むん!っと腕の筋肉を見せてくれた。細い見た目でも思ったより筋肉質だった。
足の悪いガタイの良い人はホークさんで、見た目通り退役軍人さん。実家のある村で過ごしてたら今回の話を聞いて自分の村の近隣でも塾が出来ると知ってグレーデンに貢献できる仕事があるならって志願してくれたらしい。
足が悪いと言っても少し引きずる程度で生活には支障はなく、ただ咄嗟に動く時に遅れをとるので仲間の足を引っ張りかねないと引退したとのこと。ポーションで治りきらなかったのかしら。聖魔法とかじゃないとダメなのかな?
「私は簡単な読み書きしか教えられませんが、こちらで使われている知育玩具や教本があれば私でも大丈夫そうです」
ふーむ。まずは小学生低学年程度が目標だけど、能力がありそうな子が出て来たら高等教育が出来るようにしてあげたいね。
「まずはお買い物に苦労しないこと、就職の機会が得られる学力が目標なので気負わずに子供たちが楽しく学べるようにしてあげてくださいね。ジョイさんなら武術の基礎も教えられそうですね」
「はい、体を動かすことも得意です」
元が騎士さんだからか受け答えがキッチリ。
「子供たちに騎士希望の子がいたら初歩でいいので学ばせてあげてください」
「はい!」
グレーデン領では家業を継ぐか騎士になるかが基本らしいから早い子は12、3で騎士団に見習いで入るそうだけど、その前に少し体験するのもいいかも?って言う思いつき。
クラウスさまにジョイさんの補助できる人をお願いしておく。
「早期教育ってやつだねー、なるほど~」
って言って一緒に来てくれてる護衛の騎士さんたちに話に行っちゃった。
最後に若い女性はやっぱりデイジー・スコット嬢だった。
話しかけようと思ったら、元気っ子のリーダー格のアッシュとバンカとで畑に紛れ込んでたピッグー(子豚っぽい魔獣)を追いかけて縄を投げてる。
食事はもう済んだのかしら。
「!!?」
多少軽めっぽいけどワンピースドレスをたくしあげて、勇ましく縄を投げて猪を捕まえた。アッシュが投げたクワも命中してる。
「いやぁ、貴族のお嬢さんがこんな村で過ごして大丈夫かと思ってたんですが初日に小石を投げてビッグバードを落としたんですよ」
村長のフーゴさんがニコニコと彼女を見つめてる。
「都会のお嬢さんも案外やりますなぁ」
えええ?多分特殊な方よ。
「フーゴさん、立派なハムできますよー!!」
「ソンチョー!畑荒らしやっつけたぞ!オヤツ増量なー!!」
「俺はプリンがいい~」
めっちゃいい笑顔でピッグーを引きずって来たデイジーさん。
OHー。タクマシイデスネ!
子供たちも相変わらずナタ投げてるし。
「あ!」
唖然としてた私に気付いたデイジーさんが慌てて裾を戻してカーテシー。
「辺境伯夫人、失礼しました!!」
「よろしいのですよ。立派な獲物ですね」
セリウスさまたちの圧迫面接を物ともしないだけあって面白そうな女性だ。
自己紹介で実家に除籍してもらって来たと言われた。グレーデンに行くなら縁切りとか家族に言われたの?って思ったら、グレーデンに取り入って来いと言われるのを防ぐためらしい。毒親っぽいようなことを以前に聞いた気がする。それなのによく除籍してもらえたねぇ。
「私の実家の領地では魔獣ではないのですが鹿や猪が多く出て、食費浮かせるのに良く捕まえていたのでつい捕まえたくなってしまうんです」
わー。
リーシャも領地に残ったままだったら自力調達頑張れたかも!?
デイジーさん、これだけ逞しければディゴーの街で暮らすのは全く問題なさそう。
「そうなんですね。このグレーデンで暮らすならとても素敵な特技ですね」
うん。
デイジーさんは子供たちとニコニコとピッグーを解体するために奥に行っちゃった。
まぁ、ここに馴染んでるし、子供たちともうまくやれそうだし、いっか。
「あの子、面白いわねぇ~」
ルルゥが様子を見てたよう。
「王都で夜会に出てる子たちとは全く毛色が違うわねぇ」
学園で見かけた女生徒にもいないタイプだよ~。まぁ学園でいきなり狩とか誰だってしないだろうけど。
「ナタが飛んでも気にしないどころかナタを飛ばしそうなので良い人材だよね」
そっかー。予想外だけど頼もしい人が来てくれてよかった。
食後には魔の森産の畑もポム産の畑も他の畑と違った問題も起きず、魔素溜まりもなく、魔獣が特別に増えたとかもないということで、今後他の場所で植えても大丈夫ではないかと報告を受けた。
子供たちのお勉強タイムにはバーベラさんが主になってカードや絵本で楽しそうに授業を受けてるのを見学。
ジョイさんもホークさんもデイジーさんも子供たちのそばに座って一緒に学んでる。
教育環境は良い感じに整えているようで一安心。
そんなこんなで鰹節他、いろんな実と種、接ぎ木用の小枝を持って帰路に着いた。
子供達がポムたちと競い合って食べてる。いや子供たちと張り合える量食べるモニパル体長二十センチ弱。胃袋も頬袋もパンパンって言うか容量無視だよね。
アズライトはクラウスさまの頭に乗って食べたいものを取らせてる。
「いやぁ、こうして子供達と接する機会を得られまして毎日が楽しいです。しかも面白い教育方法でやりがいがあります」
メガネの真面目そうな人、ジョイさんは商家の三男で結婚したものの奥様に先立たれて、実家で飼い殺し状態でくさってたところ、今回の求人を知って心機一転で来てくれたそう。計算が得意だそう。
人当たりも良く子供たちに乗っかられたりしてもニコニコしてる。
「しかも食事が抜群にうまい」
細身なのにモリモリ食べてて。
グレーデン領の街や村ではわりと普通の人もガタイがいいのジョイさんはヒョロリとしてる。
でも子供が勢いよくぶつかっても全然平気。
「こんななりでも商品運びで鍛えられてますから~」
むん!っと腕の筋肉を見せてくれた。細い見た目でも思ったより筋肉質だった。
足の悪いガタイの良い人はホークさんで、見た目通り退役軍人さん。実家のある村で過ごしてたら今回の話を聞いて自分の村の近隣でも塾が出来ると知ってグレーデンに貢献できる仕事があるならって志願してくれたらしい。
足が悪いと言っても少し引きずる程度で生活には支障はなく、ただ咄嗟に動く時に遅れをとるので仲間の足を引っ張りかねないと引退したとのこと。ポーションで治りきらなかったのかしら。聖魔法とかじゃないとダメなのかな?
「私は簡単な読み書きしか教えられませんが、こちらで使われている知育玩具や教本があれば私でも大丈夫そうです」
ふーむ。まずは小学生低学年程度が目標だけど、能力がありそうな子が出て来たら高等教育が出来るようにしてあげたいね。
「まずはお買い物に苦労しないこと、就職の機会が得られる学力が目標なので気負わずに子供たちが楽しく学べるようにしてあげてくださいね。ジョイさんなら武術の基礎も教えられそうですね」
「はい、体を動かすことも得意です」
元が騎士さんだからか受け答えがキッチリ。
「子供たちに騎士希望の子がいたら初歩でいいので学ばせてあげてください」
「はい!」
グレーデン領では家業を継ぐか騎士になるかが基本らしいから早い子は12、3で騎士団に見習いで入るそうだけど、その前に少し体験するのもいいかも?って言う思いつき。
クラウスさまにジョイさんの補助できる人をお願いしておく。
「早期教育ってやつだねー、なるほど~」
って言って一緒に来てくれてる護衛の騎士さんたちに話に行っちゃった。
最後に若い女性はやっぱりデイジー・スコット嬢だった。
話しかけようと思ったら、元気っ子のリーダー格のアッシュとバンカとで畑に紛れ込んでたピッグー(子豚っぽい魔獣)を追いかけて縄を投げてる。
食事はもう済んだのかしら。
「!!?」
多少軽めっぽいけどワンピースドレスをたくしあげて、勇ましく縄を投げて猪を捕まえた。アッシュが投げたクワも命中してる。
「いやぁ、貴族のお嬢さんがこんな村で過ごして大丈夫かと思ってたんですが初日に小石を投げてビッグバードを落としたんですよ」
村長のフーゴさんがニコニコと彼女を見つめてる。
「都会のお嬢さんも案外やりますなぁ」
えええ?多分特殊な方よ。
「フーゴさん、立派なハムできますよー!!」
「ソンチョー!畑荒らしやっつけたぞ!オヤツ増量なー!!」
「俺はプリンがいい~」
めっちゃいい笑顔でピッグーを引きずって来たデイジーさん。
OHー。タクマシイデスネ!
子供たちも相変わらずナタ投げてるし。
「あ!」
唖然としてた私に気付いたデイジーさんが慌てて裾を戻してカーテシー。
「辺境伯夫人、失礼しました!!」
「よろしいのですよ。立派な獲物ですね」
セリウスさまたちの圧迫面接を物ともしないだけあって面白そうな女性だ。
自己紹介で実家に除籍してもらって来たと言われた。グレーデンに行くなら縁切りとか家族に言われたの?って思ったら、グレーデンに取り入って来いと言われるのを防ぐためらしい。毒親っぽいようなことを以前に聞いた気がする。それなのによく除籍してもらえたねぇ。
「私の実家の領地では魔獣ではないのですが鹿や猪が多く出て、食費浮かせるのに良く捕まえていたのでつい捕まえたくなってしまうんです」
わー。
リーシャも領地に残ったままだったら自力調達頑張れたかも!?
デイジーさん、これだけ逞しければディゴーの街で暮らすのは全く問題なさそう。
「そうなんですね。このグレーデンで暮らすならとても素敵な特技ですね」
うん。
デイジーさんは子供たちとニコニコとピッグーを解体するために奥に行っちゃった。
まぁ、ここに馴染んでるし、子供たちともうまくやれそうだし、いっか。
「あの子、面白いわねぇ~」
ルルゥが様子を見てたよう。
「王都で夜会に出てる子たちとは全く毛色が違うわねぇ」
学園で見かけた女生徒にもいないタイプだよ~。まぁ学園でいきなり狩とか誰だってしないだろうけど。
「ナタが飛んでも気にしないどころかナタを飛ばしそうなので良い人材だよね」
そっかー。予想外だけど頼もしい人が来てくれてよかった。
食後には魔の森産の畑もポム産の畑も他の畑と違った問題も起きず、魔素溜まりもなく、魔獣が特別に増えたとかもないということで、今後他の場所で植えても大丈夫ではないかと報告を受けた。
子供たちのお勉強タイムにはバーベラさんが主になってカードや絵本で楽しそうに授業を受けてるのを見学。
ジョイさんもホークさんもデイジーさんも子供たちのそばに座って一緒に学んでる。
教育環境は良い感じに整えているようで一安心。
そんなこんなで鰹節他、いろんな実と種、接ぎ木用の小枝を持って帰路に着いた。
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