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二章
229話
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ジュリアスさまたちはまずお庭に顔を出してくれた。
「なんだ~デッカ~!」
「馬車?何これ~」
「・・・すごいな」
三兄弟、お口があんぐりでその表情がそれぞれちょっとずつ印象が違う顔なのにそっくりでちょっと笑う。
「・・・・・・」
サーキスさまが脳内で葛藤してるのか難しい顔しながら無言で人差し指を眉間に押し付けてるよ。
「ルーク!!ちょっとこれ見てよぅ!!」
ルルゥがサーキスさまを引っ張って車内に引っ張っていった。
「リーシャ、馬車?まで作れるんだな」
ジュリアスさまが私の背をポンってしてから着替えて来るって屋敷に入ってったよ。
そろそろほんのりガーデンライトが光ってるので騎士さんたちがライトを凝視して剣の先っぽで突いてる。
それを見てアランたちが慌てて説明に行って「おお!!」って。
ほらぁ!!騒いじゃったらサーキスさまが馬車から出てきちゃうじゃん!
「これは魔石や魔素を使用する道具ですか?」
ランプの魔道具は魔石消費で、レアなランプはダンジョン産の魔素を集める魔道具なので、このガーデンライトは普通なら魔石消費タイプって発想になる。
サーキスさまは私が作ったってことはレアなタイプだと思ったんだろう。
だがしかーし!太陽光発電なんだなぁ。
魔素変換タイプって嘘をついても多分いつかバレそうだし、アランたちには言っちゃってるので正直に言っておこう。
「これは太陽の光を集めて貯蓄したエネルギーを使ってます」
熱を電気にとかは説明がめんどくさいし、電気とは?とかになったら嫌なので太陽光ってだけでご勘弁~。
「太陽?」
「天気じゃないとダメで屋内では使えないです」
まぁエネルギーを外で貯めて毎回使いたいとこに運ぶとか、外にパネルを置いてて回路を繋ぐとかやりようはいくらでもあるけど、普通の魔道具ライトがあるからそこまで必要じゃないよね。
センサーライトとかも作れるけど、初めて遭遇したらびっくりして腰抜かしたりされそうだよね。
「・・・どこからこんな発想が・・・」
サーキスさまがボソッと呟く。
どこからって言えば、メグミとして生きてた記憶だよね~。
細かい仕組みなんてわかんなくても魔力と属性魔法とリーシャの魔道具や魔導書を読み込んでた記憶で大体どうにかなる!!すごいよね。科学とかぶっ飛ばしてるの。
もちろん地球や日本とか令和とか言えないから聞こえなかったふりでスルーだよ。
「これは池までの道に使えたら良いな」
着替えが済んだジュリアスさまが私の肩に手を置いてガーデンライトを観察する。
お義父さまも一緒に庭に出てきて早速馬車に食いついてルルゥとお義母さまで中を確認に入っちゃった。
池までのデートを思い出してくれたのかな?
「まだ二十枚くらいあります」
「今度設置に行こう」
またデートの約束だね。次は許可取って。
ガーデンライトは騎士団や夜間の警備隊詰所とかに欲しいって言われたのでとりあえず二十枚はサーキスさまに渡した。池までの分はあとで作ろう。
後日設計図も渡すことに。
「ルーク、この馬車、遠征に持って行きたいー!!」
「このサイズが通れない道ばかりでしょう」
「中継地点作れば良いじゃないさぁ~」
セリウスさまやクラウスさまがおねだりポーズでサーキスさまを囲んでる。サーキスさまがめっちゃ渋面。いくらイケメンでもマッチョ系男子にぶりっ子されても絆されないよね。私的には目にとっても良き!だけど。
「この馬車はあれだろう?アッガスやジェイデンに行く時のために作ったんだろう?」
ジュリアスさまはさすがにわかってらしゃる。
「自分の欲望に忠実なんですね」
ぬおぅ!口調は嫌味っぽいのに優しい笑顔だ。器用だな。サーキスさま。
最初の可哀想な子のイメージが緩和されたかな?逆に残念な子に思われてそう。
「馬車は使ってない時は好きに使って貰って大丈夫ですよ」
壊れても直せるし。魔石がちょっと良いやつ使ってるけどまた作るのも良いよね。
車輪を移動するやつにしたいし、なんなら見た目サイズ小さくして空間魔法使いたい。
「やったー!リーシャちゃん、ありがとう~」
「現場で食べたい物食べれたり水の確保を気にしなくて良いのはたすかる~」
水魔法使える人ばかりじゃないんだって。そりゃそうか。〈洗浄〉が使えても顔洗ったり体拭いたり出来た方がスッキリするよね。
外部にホース付けたらどうかな。それ消防車になっちゃう!?
「高ランク魔石と素材を用意して貰えばまた作ります」
「「「「!!!?!!!」」」」
鉄板とか鉱石とか作業場にストック置いてて貰ってるけどこれだけのサイズの物を作るとすぐ無くなっちゃうからね。
「あなたは能力を安売りしすぎですよ」
えー!でも勝手に口座にチャリンチャリンしちゃってるんでしょ?
グレーデン家のためになることなら家族としていくらでも協力するし、発生したお金も家に入れたいのに貰ってくれないんだもん。
そもそも自分が欲しいものや作りたいものを作ったらなぜか役になってるだけだから安売りでもないよね。
「自分が楽したり楽しみたいだけだから安売りじゃないです~」
夕日が姿を隠してだいぶ暗くなってきたら、お花見・・・っぽくもなくなったけど大宴会の始まりです。
「なんだ~デッカ~!」
「馬車?何これ~」
「・・・すごいな」
三兄弟、お口があんぐりでその表情がそれぞれちょっとずつ印象が違う顔なのにそっくりでちょっと笑う。
「・・・・・・」
サーキスさまが脳内で葛藤してるのか難しい顔しながら無言で人差し指を眉間に押し付けてるよ。
「ルーク!!ちょっとこれ見てよぅ!!」
ルルゥがサーキスさまを引っ張って車内に引っ張っていった。
「リーシャ、馬車?まで作れるんだな」
ジュリアスさまが私の背をポンってしてから着替えて来るって屋敷に入ってったよ。
そろそろほんのりガーデンライトが光ってるので騎士さんたちがライトを凝視して剣の先っぽで突いてる。
それを見てアランたちが慌てて説明に行って「おお!!」って。
ほらぁ!!騒いじゃったらサーキスさまが馬車から出てきちゃうじゃん!
「これは魔石や魔素を使用する道具ですか?」
ランプの魔道具は魔石消費で、レアなランプはダンジョン産の魔素を集める魔道具なので、このガーデンライトは普通なら魔石消費タイプって発想になる。
サーキスさまは私が作ったってことはレアなタイプだと思ったんだろう。
だがしかーし!太陽光発電なんだなぁ。
魔素変換タイプって嘘をついても多分いつかバレそうだし、アランたちには言っちゃってるので正直に言っておこう。
「これは太陽の光を集めて貯蓄したエネルギーを使ってます」
熱を電気にとかは説明がめんどくさいし、電気とは?とかになったら嫌なので太陽光ってだけでご勘弁~。
「太陽?」
「天気じゃないとダメで屋内では使えないです」
まぁエネルギーを外で貯めて毎回使いたいとこに運ぶとか、外にパネルを置いてて回路を繋ぐとかやりようはいくらでもあるけど、普通の魔道具ライトがあるからそこまで必要じゃないよね。
センサーライトとかも作れるけど、初めて遭遇したらびっくりして腰抜かしたりされそうだよね。
「・・・どこからこんな発想が・・・」
サーキスさまがボソッと呟く。
どこからって言えば、メグミとして生きてた記憶だよね~。
細かい仕組みなんてわかんなくても魔力と属性魔法とリーシャの魔道具や魔導書を読み込んでた記憶で大体どうにかなる!!すごいよね。科学とかぶっ飛ばしてるの。
もちろん地球や日本とか令和とか言えないから聞こえなかったふりでスルーだよ。
「これは池までの道に使えたら良いな」
着替えが済んだジュリアスさまが私の肩に手を置いてガーデンライトを観察する。
お義父さまも一緒に庭に出てきて早速馬車に食いついてルルゥとお義母さまで中を確認に入っちゃった。
池までのデートを思い出してくれたのかな?
「まだ二十枚くらいあります」
「今度設置に行こう」
またデートの約束だね。次は許可取って。
ガーデンライトは騎士団や夜間の警備隊詰所とかに欲しいって言われたのでとりあえず二十枚はサーキスさまに渡した。池までの分はあとで作ろう。
後日設計図も渡すことに。
「ルーク、この馬車、遠征に持って行きたいー!!」
「このサイズが通れない道ばかりでしょう」
「中継地点作れば良いじゃないさぁ~」
セリウスさまやクラウスさまがおねだりポーズでサーキスさまを囲んでる。サーキスさまがめっちゃ渋面。いくらイケメンでもマッチョ系男子にぶりっ子されても絆されないよね。私的には目にとっても良き!だけど。
「この馬車はあれだろう?アッガスやジェイデンに行く時のために作ったんだろう?」
ジュリアスさまはさすがにわかってらしゃる。
「自分の欲望に忠実なんですね」
ぬおぅ!口調は嫌味っぽいのに優しい笑顔だ。器用だな。サーキスさま。
最初の可哀想な子のイメージが緩和されたかな?逆に残念な子に思われてそう。
「馬車は使ってない時は好きに使って貰って大丈夫ですよ」
壊れても直せるし。魔石がちょっと良いやつ使ってるけどまた作るのも良いよね。
車輪を移動するやつにしたいし、なんなら見た目サイズ小さくして空間魔法使いたい。
「やったー!リーシャちゃん、ありがとう~」
「現場で食べたい物食べれたり水の確保を気にしなくて良いのはたすかる~」
水魔法使える人ばかりじゃないんだって。そりゃそうか。〈洗浄〉が使えても顔洗ったり体拭いたり出来た方がスッキリするよね。
外部にホース付けたらどうかな。それ消防車になっちゃう!?
「高ランク魔石と素材を用意して貰えばまた作ります」
「「「「!!!?!!!」」」」
鉄板とか鉱石とか作業場にストック置いてて貰ってるけどこれだけのサイズの物を作るとすぐ無くなっちゃうからね。
「あなたは能力を安売りしすぎですよ」
えー!でも勝手に口座にチャリンチャリンしちゃってるんでしょ?
グレーデン家のためになることなら家族としていくらでも協力するし、発生したお金も家に入れたいのに貰ってくれないんだもん。
そもそも自分が欲しいものや作りたいものを作ったらなぜか役になってるだけだから安売りでもないよね。
「自分が楽したり楽しみたいだけだから安売りじゃないです~」
夕日が姿を隠してだいぶ暗くなってきたら、お花見・・・っぽくもなくなったけど大宴会の始まりです。
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