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二章
228話
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ルルゥに器具の使い方を説明して。
オーブン、コンロや水回りにニックスとベンも言葉が出てきなくなっちゃった。
外もどんどん人が出てきて。
特別仕様(サイズもね)の辺境伯家の馬車より大きな馬車がいきなり庭にあったらびっくりだよね。
で・も・ね?
空間魔法使って中を大容量にしたらさすがにサーキスさまどころかジュリアスさまも頭抱えちゃうと思って自重したのよ。これでも。
四トントラックと八トントラックぐらいの差って伝わるかなぁ。
「まぁ?新しい馬車?馬車よねぇ?これどうしたのぉ??」
お義母さまも騒ぎを聞きつけて外に出てきちゃった。
「大奥様!これ中が厨房なのよぉ~」
ルルゥがテンション高くお義母さまを中へご案内。
「まぁ!!」
まぁ食べる専門のお義母さまにとっては厨房設備より何が作れるかが重要。
でも屋敷の厨房とほぼ遜色ないものが作れるって聞いたら、
「旅行中も!?」
「遠征でも!!」
「「まぁああああ!!!」」
って二人で「まぁまあ」を連呼してる。
災害時の炊き出しにもいいよね。水はタンクも魔道具で半永久的に水が出るから。
もしかして追加がいるかも?
馬車が注目を浴びすぎて桜を誰もみてないけど、七分咲きくらいになってる。ポムたちがちょっと調整入れたかも。
キッチン馬車に注意が行ってる間にアランとジェイクに頼んでガーデンライトを桜の根元と屋敷の外壁にセットしてもらう。
夕暮れになったら光初めるからびっくりしてもらおう。
コックさんや騎士さん、メイドさんたちまで変わるがわる中を見学してる。ただのキッチンなのにね。
でもイケメンマッチョ揃いが馬車周りに屯ってるのは眼福。
ビール&カクテルバーな馬車もいいな。冷蔵設備があってちょっとしたつまみが出る。
妄想が止まらないね。
受け渡し口作ったのはいいけど大柄な騎士さんたちでやっとの高さだな。失敗かも。
私なんか窓口の桟にも届かないわ!!
でも中に設備に合わせたからあれ以上下げれないな。
あ!!!車輪を移動させれば良いのかも!!
ふんふん唸ってたら、一通り見て落ち着いたルルゥが声をかけてきた。
「リーシャちゃん!これは素敵よぉ!私たちコックのお城ね!!」
屋敷の厨房が泣くって。
設備も最高でコックさんたちが毎日綺麗に磨き上げて使ってるって知ってるよ。
「早速材料持ってきて思いっきり作るわよぉ~」
お料理に口出ししようと思ってたのにテンション上がり過ぎて何も言えないよ。
コックさんたちが高速で屋敷と庭の厨房出たり入ったりしてる。
お弁当は先に作ってて貰ってるし、今作ってるのはみんなで食べる分だしまぁ良いかな。
続々と酒樽も運ばれてきてる。最近私に遠慮が無くなった。良い傾向だと思うけど、飲ませてもらえないからしょんぼりだよ。
なぜ私以外が花見酒なんだ!ちくせう!
美味しい料理にイケメンマッチョ、綺麗な花に酒。
クミちゃーん!!酒飲めないけど天国だよーー!!
クミちゃんならマッチョをつまみにワイン10本はイく!!
私はいじけてても仕方ないから、お寿司を作る。
お稲荷さんは教えたけど巻き寿司は海苔と簀巻きがないから押し寿司。
ビヤの実をかなり薄めて、砂糖とお塩をちょっぴり混ぜて。穀物酢じゃないから若干フルーティーな香りが付く。
ビヤの実を破るとすごい匂いだから作業中のざわめきが一旦ピタッと止まる。
私が調理してるのを知るとニコッとして作業に戻った。私の作る料理への信頼と期待がすごい。
寿司米には大葉っぽい葉っぱやパバブの葉っぱを刻んで混ぜたり。
枡や型枠もないのでケーキ用に使ってる型を借りてギュッと詰めてく。
ルルゥとお義母さまが超見てるけどスルー。
一応冒険者便で新鮮な魚が届いてるけど食べ慣れてない人にはあまり良くないから軽く火を入れた方がいいかな?
でも生のトロッっとした脂の乗った魚とか混ぜたい。
なので〈洗浄〉じゃなくて〈清浄〉を魚にかけた。除菌殺菌のイメージをキッチリしてね。寄生虫っているのかな?捌いた範囲ではいなかった。安心。
クランゴやイェンゲもあるので盛りだくさんだよ。
一回作るのを見てればコックさんたちはすぐチャレンジしてくれるのであとはお任せ。
そう言えば、イカの燻製とか干してたやつね。干したらすぐ呑兵衛たちが食べちゃうらしく私に回ってきてなかったよ!
人任せにし過ぎて食いっぱぐれた。なんてこった。
ポムたちとアズライトはよく盗み食いしてるらしい。それは追いかけ回されても仕方ない。
そのポムたちはキッチン馬車の窓に張り付いてる。窓開けたら食べ物強奪しそうだな。
とにかく量がいるからおにぎりも握る。海苔の代わりはお肉、パバブの葉っぱ、大葉もどき、薄焼き卵で。
あととうもろこしを焼く!タレ付けて良い匂いだ。爆裂種でいきなりポップコーンが弾け始めたら面白いかもだけどそんなことはなかったよ
お義母さまはなぜか丸焼きお肉をグルグル回して焦がさない係になってた。侍女長さんがハラハラしてるのでもしかしたら料理センスゼロなタイプかも。
若干空が茜色になり始めた頃、ジュリアスさまたちが帰ってきたよ。
オーブン、コンロや水回りにニックスとベンも言葉が出てきなくなっちゃった。
外もどんどん人が出てきて。
特別仕様(サイズもね)の辺境伯家の馬車より大きな馬車がいきなり庭にあったらびっくりだよね。
で・も・ね?
空間魔法使って中を大容量にしたらさすがにサーキスさまどころかジュリアスさまも頭抱えちゃうと思って自重したのよ。これでも。
四トントラックと八トントラックぐらいの差って伝わるかなぁ。
「まぁ?新しい馬車?馬車よねぇ?これどうしたのぉ??」
お義母さまも騒ぎを聞きつけて外に出てきちゃった。
「大奥様!これ中が厨房なのよぉ~」
ルルゥがテンション高くお義母さまを中へご案内。
「まぁ!!」
まぁ食べる専門のお義母さまにとっては厨房設備より何が作れるかが重要。
でも屋敷の厨房とほぼ遜色ないものが作れるって聞いたら、
「旅行中も!?」
「遠征でも!!」
「「まぁああああ!!!」」
って二人で「まぁまあ」を連呼してる。
災害時の炊き出しにもいいよね。水はタンクも魔道具で半永久的に水が出るから。
もしかして追加がいるかも?
馬車が注目を浴びすぎて桜を誰もみてないけど、七分咲きくらいになってる。ポムたちがちょっと調整入れたかも。
キッチン馬車に注意が行ってる間にアランとジェイクに頼んでガーデンライトを桜の根元と屋敷の外壁にセットしてもらう。
夕暮れになったら光初めるからびっくりしてもらおう。
コックさんや騎士さん、メイドさんたちまで変わるがわる中を見学してる。ただのキッチンなのにね。
でもイケメンマッチョ揃いが馬車周りに屯ってるのは眼福。
ビール&カクテルバーな馬車もいいな。冷蔵設備があってちょっとしたつまみが出る。
妄想が止まらないね。
受け渡し口作ったのはいいけど大柄な騎士さんたちでやっとの高さだな。失敗かも。
私なんか窓口の桟にも届かないわ!!
でも中に設備に合わせたからあれ以上下げれないな。
あ!!!車輪を移動させれば良いのかも!!
ふんふん唸ってたら、一通り見て落ち着いたルルゥが声をかけてきた。
「リーシャちゃん!これは素敵よぉ!私たちコックのお城ね!!」
屋敷の厨房が泣くって。
設備も最高でコックさんたちが毎日綺麗に磨き上げて使ってるって知ってるよ。
「早速材料持ってきて思いっきり作るわよぉ~」
お料理に口出ししようと思ってたのにテンション上がり過ぎて何も言えないよ。
コックさんたちが高速で屋敷と庭の厨房出たり入ったりしてる。
お弁当は先に作ってて貰ってるし、今作ってるのはみんなで食べる分だしまぁ良いかな。
続々と酒樽も運ばれてきてる。最近私に遠慮が無くなった。良い傾向だと思うけど、飲ませてもらえないからしょんぼりだよ。
なぜ私以外が花見酒なんだ!ちくせう!
美味しい料理にイケメンマッチョ、綺麗な花に酒。
クミちゃーん!!酒飲めないけど天国だよーー!!
クミちゃんならマッチョをつまみにワイン10本はイく!!
私はいじけてても仕方ないから、お寿司を作る。
お稲荷さんは教えたけど巻き寿司は海苔と簀巻きがないから押し寿司。
ビヤの実をかなり薄めて、砂糖とお塩をちょっぴり混ぜて。穀物酢じゃないから若干フルーティーな香りが付く。
ビヤの実を破るとすごい匂いだから作業中のざわめきが一旦ピタッと止まる。
私が調理してるのを知るとニコッとして作業に戻った。私の作る料理への信頼と期待がすごい。
寿司米には大葉っぽい葉っぱやパバブの葉っぱを刻んで混ぜたり。
枡や型枠もないのでケーキ用に使ってる型を借りてギュッと詰めてく。
ルルゥとお義母さまが超見てるけどスルー。
一応冒険者便で新鮮な魚が届いてるけど食べ慣れてない人にはあまり良くないから軽く火を入れた方がいいかな?
でも生のトロッっとした脂の乗った魚とか混ぜたい。
なので〈洗浄〉じゃなくて〈清浄〉を魚にかけた。除菌殺菌のイメージをキッチリしてね。寄生虫っているのかな?捌いた範囲ではいなかった。安心。
クランゴやイェンゲもあるので盛りだくさんだよ。
一回作るのを見てればコックさんたちはすぐチャレンジしてくれるのであとはお任せ。
そう言えば、イカの燻製とか干してたやつね。干したらすぐ呑兵衛たちが食べちゃうらしく私に回ってきてなかったよ!
人任せにし過ぎて食いっぱぐれた。なんてこった。
ポムたちとアズライトはよく盗み食いしてるらしい。それは追いかけ回されても仕方ない。
そのポムたちはキッチン馬車の窓に張り付いてる。窓開けたら食べ物強奪しそうだな。
とにかく量がいるからおにぎりも握る。海苔の代わりはお肉、パバブの葉っぱ、大葉もどき、薄焼き卵で。
あととうもろこしを焼く!タレ付けて良い匂いだ。爆裂種でいきなりポップコーンが弾け始めたら面白いかもだけどそんなことはなかったよ
お義母さまはなぜか丸焼きお肉をグルグル回して焦がさない係になってた。侍女長さんがハラハラしてるのでもしかしたら料理センスゼロなタイプかも。
若干空が茜色になり始めた頃、ジュリアスさまたちが帰ってきたよ。
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