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二章
117話 夜の海と月と。
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夜には歓迎の晩餐をとご招待されたので、少しだけドレスアップ。
ジュリアスさまと私、クラウスさま以外は別室。サーキスさまとルルゥも貴族だし、護衛さんたちも騎士爵持ってるんだけど職務中だから仕方ない扱いらしい。
「最近グレーデンでは料理が評判らしいから物足りないかもしれんがうちは魚の新鮮さが売りだ!遠慮せず食べてくれ」
目の前にはお魚の焼いたの葉っぱに包んで野菜と一緒に蒸したのや果物と一緒に蒸したのが並んでる。
チャパティ?トルティーヤ?みたいなのと色合いの派手なフルーツも。
やっぱり地球での南国風っぽいかな?
魚もカラフル。でも生では食べないっぽい。
スープの中にも水色と黄色の魚とか入ってる。塩味だけど海の出汁っぽいからちょっと良い方かも。
ピンク色のヤシガニっぽいのと紫色のホタテ?とにかく色合いが不思議なの。
流石に今日は膝抱っこじゃなくて椅子にクッションで調整されてるのに座ってる。
そして私以外にはお酒が用意されている。手回しがされている!!!
「どうだ?望んでいた食材はこの中にもありそうか?」
アルジェ様が聞いてくれた。
魚はマグロとか鮭とか見た目ではわかんないけどそれっぽい味のがあった。
貝類はホタテっぽいのとムール貝っぽいの。味がそうなだけで切ってあるので恐らくデカいんだと思う。
ヤシガニ?は遠くにカニっぽい風味。地球のヤシガニ食べたことないし・・・。
多分イカっぽいのもあったんだけどサイコロに切ってあるから元がわかんないの。
「この料理の青いお魚とあのお皿のピンクの貝と・・・このサラダに入っている四角いのが気になります」
「ほう!マーとジギンとクランゴか。中々の通好みよ」
記憶にある味に似たのを言ってみただけです☆
「クランゴは味がしないじゃない?歯応えはいいんだけど」
ヴィアナさまはあまり好みじゃ無いのかな?
「明日の朝に現物を見れるぞ」
アルジェさまがそう言うと後ろに目配せをして、塩釜焼きみたいなのが届けられた。それを身の前で割ってくれる。
「風味が良くなると最近使われているハーブを使ったブローゲラの塩焼きだ」
「いい香りだ」
「塩ってこんなことできるんだ」
ローズマリーとバジルとセージっぽい匂いが立ち込める。
これはルルゥが良く使ってるハーブ。
「うまい~。魚にもハーブ使えるんだねぇ」
クラウスさまが取り分けられたブローゲラを一口食べてそう言うもんだから、
「ん?肉にも使えるのか?」
ってなるよねぇ。
「ルーデウスが良く野営でもハーブ使ってたんだよ~」
「なんだ。グレーデンから回ってきたのか!」
「それは知らないけど草とか粒々とか色々混ぜてるよ~」
私は話を振られないように無心で食べる。鱗の色合いがピンクと黄色のマーブルでなんの魚かと思ったけどスズキっぽいあっさりした味。塩釜焼きに合うお魚。お酒にも合うよね!
身がホロホロしてて美味しい。
「ふーむ。ルーデウスの料理が気になるな」
「私も!お菓子も美味しかったのよ」
「そうなのか?まだ食べていないのだ」
2人ともグラスをグイグイしながらご機嫌で羨ましいな!!
「そうだな。別荘での食事はルーデウスが担当してくれるから一度食べにきてはどうだ」
「おお!肉を用意せねばな!!」
ジュリアスさまがお誘いしたら2人とも超テンション上がった。
何かトロピカルな色のお酒をカンパーイって何度もしながらで楽しそう。
「あの酒はかなり強いからダメだぞ」
「リーシャちゃん、ロジャーが酒飲みたいなら後3キロは太れって言ってたでしょ~」
ロジャー先生、アルコール耐性と体重は関係無いのじゃないかしら?
「なんだ?飲めないと聞いていたから出さなかったが酒が好きなのか?」
「あー、リーシャは内臓が弱っていたから様子を見ながらなんだ」
「内臓が?そりゃ酒はダメだろう」
くっそ~!自覚症状がないのに禁酒って切ない。
「飲めるようになったら良い酒を送ってやろう」
え!?アルジェさま良い人!惚れる!!
「ははは、良い顔をするな。よしよし。早く飲めるようになれよ」
「お酒は薬にもなるのよ!すぐに飲めるようになるわ」
ヴィアナさまが励ましてくれた。
百薬の長みたいな話がこの世界にもあるのかしら?
養○酒みたいな漢方のお酒なら飲めちゃう!?滋養強壮ってやつ。
食事を終えて、スパみたいな豪華なお風呂をいただいて。
お部屋から見える夜の海。月の光をジュリアスさまと眺める。
「ゆっくりと景色を眺めるのも良いものだな。海にさして思い入れはなかったが2人で見る海と月は形容し難い良さがあるな」
人工燈がなくて月と星の光だけが映る海面。吸い込まれるような海と空を2人でずっと眺めてた。
グレーデンは見渡す限り緑と土だがら、それも大自然って感じで悪くないけど。
この海の幻想的な風景は素敵な思い出になるね。
ジュリアスさまと私、クラウスさま以外は別室。サーキスさまとルルゥも貴族だし、護衛さんたちも騎士爵持ってるんだけど職務中だから仕方ない扱いらしい。
「最近グレーデンでは料理が評判らしいから物足りないかもしれんがうちは魚の新鮮さが売りだ!遠慮せず食べてくれ」
目の前にはお魚の焼いたの葉っぱに包んで野菜と一緒に蒸したのや果物と一緒に蒸したのが並んでる。
チャパティ?トルティーヤ?みたいなのと色合いの派手なフルーツも。
やっぱり地球での南国風っぽいかな?
魚もカラフル。でも生では食べないっぽい。
スープの中にも水色と黄色の魚とか入ってる。塩味だけど海の出汁っぽいからちょっと良い方かも。
ピンク色のヤシガニっぽいのと紫色のホタテ?とにかく色合いが不思議なの。
流石に今日は膝抱っこじゃなくて椅子にクッションで調整されてるのに座ってる。
そして私以外にはお酒が用意されている。手回しがされている!!!
「どうだ?望んでいた食材はこの中にもありそうか?」
アルジェ様が聞いてくれた。
魚はマグロとか鮭とか見た目ではわかんないけどそれっぽい味のがあった。
貝類はホタテっぽいのとムール貝っぽいの。味がそうなだけで切ってあるので恐らくデカいんだと思う。
ヤシガニ?は遠くにカニっぽい風味。地球のヤシガニ食べたことないし・・・。
多分イカっぽいのもあったんだけどサイコロに切ってあるから元がわかんないの。
「この料理の青いお魚とあのお皿のピンクの貝と・・・このサラダに入っている四角いのが気になります」
「ほう!マーとジギンとクランゴか。中々の通好みよ」
記憶にある味に似たのを言ってみただけです☆
「クランゴは味がしないじゃない?歯応えはいいんだけど」
ヴィアナさまはあまり好みじゃ無いのかな?
「明日の朝に現物を見れるぞ」
アルジェさまがそう言うと後ろに目配せをして、塩釜焼きみたいなのが届けられた。それを身の前で割ってくれる。
「風味が良くなると最近使われているハーブを使ったブローゲラの塩焼きだ」
「いい香りだ」
「塩ってこんなことできるんだ」
ローズマリーとバジルとセージっぽい匂いが立ち込める。
これはルルゥが良く使ってるハーブ。
「うまい~。魚にもハーブ使えるんだねぇ」
クラウスさまが取り分けられたブローゲラを一口食べてそう言うもんだから、
「ん?肉にも使えるのか?」
ってなるよねぇ。
「ルーデウスが良く野営でもハーブ使ってたんだよ~」
「なんだ。グレーデンから回ってきたのか!」
「それは知らないけど草とか粒々とか色々混ぜてるよ~」
私は話を振られないように無心で食べる。鱗の色合いがピンクと黄色のマーブルでなんの魚かと思ったけどスズキっぽいあっさりした味。塩釜焼きに合うお魚。お酒にも合うよね!
身がホロホロしてて美味しい。
「ふーむ。ルーデウスの料理が気になるな」
「私も!お菓子も美味しかったのよ」
「そうなのか?まだ食べていないのだ」
2人ともグラスをグイグイしながらご機嫌で羨ましいな!!
「そうだな。別荘での食事はルーデウスが担当してくれるから一度食べにきてはどうだ」
「おお!肉を用意せねばな!!」
ジュリアスさまがお誘いしたら2人とも超テンション上がった。
何かトロピカルな色のお酒をカンパーイって何度もしながらで楽しそう。
「あの酒はかなり強いからダメだぞ」
「リーシャちゃん、ロジャーが酒飲みたいなら後3キロは太れって言ってたでしょ~」
ロジャー先生、アルコール耐性と体重は関係無いのじゃないかしら?
「なんだ?飲めないと聞いていたから出さなかったが酒が好きなのか?」
「あー、リーシャは内臓が弱っていたから様子を見ながらなんだ」
「内臓が?そりゃ酒はダメだろう」
くっそ~!自覚症状がないのに禁酒って切ない。
「飲めるようになったら良い酒を送ってやろう」
え!?アルジェさま良い人!惚れる!!
「ははは、良い顔をするな。よしよし。早く飲めるようになれよ」
「お酒は薬にもなるのよ!すぐに飲めるようになるわ」
ヴィアナさまが励ましてくれた。
百薬の長みたいな話がこの世界にもあるのかしら?
養○酒みたいな漢方のお酒なら飲めちゃう!?滋養強壮ってやつ。
食事を終えて、スパみたいな豪華なお風呂をいただいて。
お部屋から見える夜の海。月の光をジュリアスさまと眺める。
「ゆっくりと景色を眺めるのも良いものだな。海にさして思い入れはなかったが2人で見る海と月は形容し難い良さがあるな」
人工燈がなくて月と星の光だけが映る海面。吸い込まれるような海と空を2人でずっと眺めてた。
グレーデンは見渡す限り緑と土だがら、それも大自然って感じで悪くないけど。
この海の幻想的な風景は素敵な思い出になるね。
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