111 / 764
二章
107話 お母様の繋がり。
しおりを挟む
今日もルルゥはコックさん。
腕が鈍るわぁとか、旅行で息抜きできるからちゃんと働くのよぉとか、ワーカーホリックってやつかしら?
私は食後にお義母さまに連れられておめかし。夜会では大人っぽくしてもらえたけど今日はツインテールでふわふわカール。
薄紫のレースたっぷりドレスで儚げ美少女になったよ。お化粧もアイラインを少し垂れ目に描いて。
「うふふ♡完璧ね!今日も私の娘が可愛いわ☆」
メイク道具にパールのお粉が無いから海で真珠貝でも探してみようかな。
お義母さまのお胸がキラキラしたら私の目が幸せになるはず!
雲母なんて何処にあるか知らんから貝の方が可能性があるよね!!
お茶会は少し遅めのお昼って感じに設定してあったので軽食とお菓子が準備されてる。
王都で手に入る食材で作るらしいので少ししょんぼり。
まぁ王都のご夫人たちに魔物肉はダメかも?
玄関ホールでお出迎えすると少し年配の方が目を潤ませて挨拶してくれた。
「初めまして。サリナ・ミーガンと申します。お会いできて嬉しいですわ」
「ようこそ、おいでくださいました。リーシャと申します」
他にもお義母さまくらいの方や気持ち少し若そうなご夫人が挨拶してくれる。
よく考えたら学園では一人で行動してたし、グレーデンではみんな年上でメイドさんたちくらいしか若い子と接触がないね!
お客様たちをガーデンテラスに案内して着席してもらうと侍女さんたちがお茶を持って来てくれる。
今日の集まりはお義母さまのお友達と聞いていたのだけど、ミーガンさまはマーベルハントのお祖父様の妹だそう。
他の人もお祖母様のご友人だったり、お母さまのご友人だそうでお義母さまとは夜会でお会いしたことがある程度のお付き合いだとのこと。私のためにセッティングしてくれたみたい。
みなさん、私を早くに救出出来なかった事やお母さまを救えなかった事を悔やんでおられるそう。
でもお母さまが助けを求めなかったのだから外部の人が何か出来たと思えないんだよね。
私の存在もほぼ幻だったみたいだし。
デビュタントもしてないのだから付き合いの絶えてる状態で家庭内のことに口出しできないんじゃ無いかな?
「お祖母様もお母さまも皆様のお気持ちを喜んでいることと存じます」
どう答えるのが正解かわからないからつい当たり障りないように答えちゃう。
「リーシャさま、セラーナお義姉様と本当にそっくりね」
ミーガンさまがハンカチで目を押さえながら言う。
「ふふ、またお義姉様に会えたような気分よ」
塩対応っぽい感じがお祖母様に似てるのかな?
「お義姉様はそんな可愛い雰囲気じゃ無いけどね」
そりゃそうよね。今日の私は西洋人形も真っ青な仕上がりだもの!!
ご夫人たちにひとしきり私に対しての罪悪感を吐露されて困った。私自身は知らない人にそこまで思われるのは申し訳ないもん。
「さあ、お茶が冷めてしまったわ。淹れ直して貰いましょう」
お義母さまがそう言うとすぐに淹れ直して温かい食べ物も運ばれて来た。
「ウチの自慢の料理よ。楽しんでくださいな」
それからはちょっと華やかな雰囲気になった。
「まぁ、美味しいわ。これはなんて言うお料理かしら」
「このサラダのソースは何かしら?」
ルルゥたちのおかげで野菜のエグ味や苦さは押さえられててちゃんと美味しくなってる。腕次第なのかぁ。すごいねぇ。
お菓子も一通り食べてもらえて、コルセットが苦しいとか言う声も出始めた。
お義母さまを見慣れてるとみんな少食だけど、確かにコース料理+ケーキ5個くらいな量は食べてたと思う。
ウチにとっては軽食でも普通の人には多いよね☆
美味しいのは罪だね。
「こんなに美味しいものを頂いてしまったらダイエットなどしてる場合では無いのですわ!!」
「そうね!でもここ以上の料理なんて出会えないからすぐダイエットが出来そうですわ」
あちゃー、それはご愁傷様です?
それからまた少しお話しして、みなさんにお土産を渡して解散。
「リーシャさま、今後は私達のことも頼ってくださいませね」
そう言ってみなさんハグをして帰られた。
お見送りが終わったあとに、
「リーシャちゃん、先に教えて無くてごめんなさいね。セラーナさまやナタリアさまが多くの人に慕われていたこと、あなたの事を思っている人がいることを知っておいて欲しかったの」
ってお義母さまに言われた。
ご夫人たちは私にプレゼントを用意してくれていたそうで、リビングに積み上がっていた。
可愛いぬいぐるみや髪飾り、宝石箱とか。ミーガンさまからはドレスも頂いてた。
「亡くした友人の思い出と共に貴方への想いが迸っちゃってるのよねぇ」
お手紙も添えられてたので旅行後にゆっくりお返事したら良いとのことでちょっとホッとした。
ご夫人たちは今後私の後ろ盾にもなってくれるからご縁を大事になさいねって言われた。
お母さまの遺してくれた繋がりってことかな。お母さまはなんで助けを求めなかったんだろうね。
ジュリアスさまが戻ってきてそのあとお義父さまも帰宅したのでみんな着替えてから王宮に向かった。
今度は赤色のドレスにお団子二つ。お飾りが見たことないやつ!
ルルゥも呼ばれたってまたイケメン正装になってた。忙しいね!
腕が鈍るわぁとか、旅行で息抜きできるからちゃんと働くのよぉとか、ワーカーホリックってやつかしら?
私は食後にお義母さまに連れられておめかし。夜会では大人っぽくしてもらえたけど今日はツインテールでふわふわカール。
薄紫のレースたっぷりドレスで儚げ美少女になったよ。お化粧もアイラインを少し垂れ目に描いて。
「うふふ♡完璧ね!今日も私の娘が可愛いわ☆」
メイク道具にパールのお粉が無いから海で真珠貝でも探してみようかな。
お義母さまのお胸がキラキラしたら私の目が幸せになるはず!
雲母なんて何処にあるか知らんから貝の方が可能性があるよね!!
お茶会は少し遅めのお昼って感じに設定してあったので軽食とお菓子が準備されてる。
王都で手に入る食材で作るらしいので少ししょんぼり。
まぁ王都のご夫人たちに魔物肉はダメかも?
玄関ホールでお出迎えすると少し年配の方が目を潤ませて挨拶してくれた。
「初めまして。サリナ・ミーガンと申します。お会いできて嬉しいですわ」
「ようこそ、おいでくださいました。リーシャと申します」
他にもお義母さまくらいの方や気持ち少し若そうなご夫人が挨拶してくれる。
よく考えたら学園では一人で行動してたし、グレーデンではみんな年上でメイドさんたちくらいしか若い子と接触がないね!
お客様たちをガーデンテラスに案内して着席してもらうと侍女さんたちがお茶を持って来てくれる。
今日の集まりはお義母さまのお友達と聞いていたのだけど、ミーガンさまはマーベルハントのお祖父様の妹だそう。
他の人もお祖母様のご友人だったり、お母さまのご友人だそうでお義母さまとは夜会でお会いしたことがある程度のお付き合いだとのこと。私のためにセッティングしてくれたみたい。
みなさん、私を早くに救出出来なかった事やお母さまを救えなかった事を悔やんでおられるそう。
でもお母さまが助けを求めなかったのだから外部の人が何か出来たと思えないんだよね。
私の存在もほぼ幻だったみたいだし。
デビュタントもしてないのだから付き合いの絶えてる状態で家庭内のことに口出しできないんじゃ無いかな?
「お祖母様もお母さまも皆様のお気持ちを喜んでいることと存じます」
どう答えるのが正解かわからないからつい当たり障りないように答えちゃう。
「リーシャさま、セラーナお義姉様と本当にそっくりね」
ミーガンさまがハンカチで目を押さえながら言う。
「ふふ、またお義姉様に会えたような気分よ」
塩対応っぽい感じがお祖母様に似てるのかな?
「お義姉様はそんな可愛い雰囲気じゃ無いけどね」
そりゃそうよね。今日の私は西洋人形も真っ青な仕上がりだもの!!
ご夫人たちにひとしきり私に対しての罪悪感を吐露されて困った。私自身は知らない人にそこまで思われるのは申し訳ないもん。
「さあ、お茶が冷めてしまったわ。淹れ直して貰いましょう」
お義母さまがそう言うとすぐに淹れ直して温かい食べ物も運ばれて来た。
「ウチの自慢の料理よ。楽しんでくださいな」
それからはちょっと華やかな雰囲気になった。
「まぁ、美味しいわ。これはなんて言うお料理かしら」
「このサラダのソースは何かしら?」
ルルゥたちのおかげで野菜のエグ味や苦さは押さえられててちゃんと美味しくなってる。腕次第なのかぁ。すごいねぇ。
お菓子も一通り食べてもらえて、コルセットが苦しいとか言う声も出始めた。
お義母さまを見慣れてるとみんな少食だけど、確かにコース料理+ケーキ5個くらいな量は食べてたと思う。
ウチにとっては軽食でも普通の人には多いよね☆
美味しいのは罪だね。
「こんなに美味しいものを頂いてしまったらダイエットなどしてる場合では無いのですわ!!」
「そうね!でもここ以上の料理なんて出会えないからすぐダイエットが出来そうですわ」
あちゃー、それはご愁傷様です?
それからまた少しお話しして、みなさんにお土産を渡して解散。
「リーシャさま、今後は私達のことも頼ってくださいませね」
そう言ってみなさんハグをして帰られた。
お見送りが終わったあとに、
「リーシャちゃん、先に教えて無くてごめんなさいね。セラーナさまやナタリアさまが多くの人に慕われていたこと、あなたの事を思っている人がいることを知っておいて欲しかったの」
ってお義母さまに言われた。
ご夫人たちは私にプレゼントを用意してくれていたそうで、リビングに積み上がっていた。
可愛いぬいぐるみや髪飾り、宝石箱とか。ミーガンさまからはドレスも頂いてた。
「亡くした友人の思い出と共に貴方への想いが迸っちゃってるのよねぇ」
お手紙も添えられてたので旅行後にゆっくりお返事したら良いとのことでちょっとホッとした。
ご夫人たちは今後私の後ろ盾にもなってくれるからご縁を大事になさいねって言われた。
お母さまの遺してくれた繋がりってことかな。お母さまはなんで助けを求めなかったんだろうね。
ジュリアスさまが戻ってきてそのあとお義父さまも帰宅したのでみんな着替えてから王宮に向かった。
今度は赤色のドレスにお団子二つ。お飾りが見たことないやつ!
ルルゥも呼ばれたってまたイケメン正装になってた。忙しいね!
611
お気に入りに追加
1,875
あなたにおすすめの小説
伯爵令嬢の秘密の知識
シマセイ
ファンタジー
16歳の女子高生 佐藤美咲は、神のミスで交通事故に巻き込まれて死んでしまう。異世界のグランディア王国ルナリス伯爵家のミアとして転生し、前世の記憶と知識チートを授かる。魔法と魔道具を秘密裏に研究しつつ、科学と魔法を融合させた夢を追い、小さな一歩を踏み出す。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!

ペットたちと一緒に異世界へ転生!?魔法を覚えて、皆とのんびり過ごしたい。
千晶もーこ
ファンタジー
疲労で亡くなってしまった和菓。
気付いたら、異世界に転生していた。
なんと、そこには前世で飼っていた犬、猫、インコもいた!?
物語のような魔法も覚えたいけど、一番は皆で楽しくのんびり過ごすのが目標です!
※この話は小説家になろう様へも掲載しています

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。

聖女転生? だが断る
日村透
恋愛
生まれ変わったら、勝ち逃げ確定の悪役聖女になっていた―――
形ばかりと思っていた聖女召喚の儀式で、本当に異世界の少女が訪れてしまった。
それがきっかけで聖女セレスティーヌは思い出す。
この世界はどうも、前世の母親が書いた恋愛小説の世界ではないか。
しかも自分は、本物の聖女をいじめて陥れる悪役聖女に転生してしまったらしい。
若くして生涯を終えるものの、断罪されることなく悠々自適に暮らし、苦しみのない最期を迎えるのだが……
本当にそうだろうか?
「怪しいですわね。話がうますぎですわ」
何やらあの召喚聖女も怪しい臭いがプンプンする。
セレスティーヌは逃亡を決意した。
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる