101 / 701
二章
98話 不穏な空気。
しおりを挟む
ついに王宮に行く日になってしまった。
セレブエステもバッチリ施されて、お肌も髪もコンディションばっちり!
夜会の前に王様にご招待されてるそうでお昼過ぎには王宮に向かう。
夜会用のドレスは向こうでお部屋借りて着替えられるんだって。
朝ご飯が済んで少し休憩してる時に侍従さん達が少し慌てて、お義父さまがお部屋を出て行った。
なーんかメイドさんも私を気にしてるんだけど何だろう?
「しつこいブーフィはいい加減処理しないとダメよねぇ」
なんか物騒な事をお義母さまが言っちゃってるんだけど!
ブーフィはハゲタカとかハイエナとかそう言う揶揄みたい?
お義父さまが出たらそそくさと去ったみたいですぐに戻って来た。
「なかなか面白かったぞ~」
全然笑ってないけど?気になる~?私関係っぽいんだもん~。
「リーシャちゃんは何も気にしなくて良いぞ」
大きな手でぐりぐり。剣ダコ見えた。
時間になったとの事でグレーデン家の大きな馬車(浮力カスタム済み)で王宮に向かった。
2度目の王宮。前回は何が何やらであんまり外観に見れてなかったけど、やっぱり王宮は荘厳だった。ヨーロッパ系に行った事ないし写真くらいでしか見た事ないけど、やっぱり乙女的にはあのランドの世界とか思い浮かんでニヤニヤだよ。カッケェ~!
パカーンと口が空いてたみたいでジュリアスさまが手で戻してくれた。
公共の場で抱っこで運ばれちゃう私。
この広さだと流石にお義父さま達の歩幅で付いていけないから諦めるよ。
通りすがりの侍女さんとか一瞬ぽかんってなってる。
侍従の人に案内されて謁見用のお部屋に行くのかと思ったらプライベートな方の応接室に案内された。
「よく来てくれた」
あの綺麗なオジサマがニコニコ迎え入れてくれた。いい加減オジサマじゃなくて陛下って頭にインプットしないとうっかり口に出しちゃいそう。
簡単に挨拶を済ませるとすぐに席に着かせてくれてお茶も用意される。
「リーシャ嬢、グレーデン家での暮らしには慣れたかな?」
「はい!」
オジサマのおかげで安心して暮らせて楽しくて幸せです!
私が力一杯返事をしたのでオジサマもお義父さま達も笑ってくれます。
「やはりジュリアスに、グレーデン家に任せて良かった」
そう言われてジュリアスさまも嬉しそう。国王陛下の信任厚いのって素晴らしい事だね。
「そういえば王宮筆頭魔導士がリーシャ嬢にポーション作りを教えに行くと休暇申請を出して来た」
ほえ!そんなお偉いさんが!?しかも来てくださると?こちらから教えを乞いに行くべきでは?
「ガンダルーの手紙を見てどうしても辺境で過ごしてみたいらしい」
苦笑しつつ教えてくれる。
「魔導書も一緒に研究したいのだろう。それに・・・」
陛下は胸元から私の作った魔道具を取り出した。
「これを見てしまって、リーシャ嬢の技を学びたいそうだ」
ん?私が教えるの?教えれないよ!
「ジュリアス達は旅行に出るからしばらくはおらんぞ」
「ああ、おそらく溜めている仕事や引き継ぎに時間がかかるだろうからグレーデンに行くのにあと一月位は掛かるだろう」
多分、転移陣できちゃうんだな。
「私は魔道具に詳しくないがこれは我が国の上級魔導士達では作れないらしいぞ」
うひ。そんななのかー。
お祖母様とお母様の残した研究書とか魔術式ってやっぱそんなレベルなんだ!
「リーシャ嬢、私は其方の気持ちとこの魔道具がとても有り難いのだが其方は危なっかしい。ジュリアスやルドガー、スノウリリィにきちんと守ってもらえ」
うははー、そんなにかぁ・・・。
お祖母様はお弟子さんもいたみたいなのにどうして教えを残してないんだろう?
「リーシャ嬢、今夜其方の父の事で発表がある。其方に取って良い現実ではないだろうがオレイユ、ハーボットが其方に手を出せないようにしたい。堪えてくれるか?」
父ってカイダール?行方不明で死亡認定されてたはずだけど何だろ?
ジュリアスさまもお義父さま達も渋い顔になってる。内容知ってる感じかな?
「・・・陛下が私のために判断してくださった事なら私はどんな結果でも受け入れます」
「そうか」
ちょっとだけ沈黙に陥っちゃったけど、オヤツが出て来てホッとなった。
干果物のカトゥルカール。アルコールが少し染みてて幸せ。うちのコックさんたちの教えがちゃんと育ってるっぽい。美味しい。
少し雑談をしてから準備のため退室。
「リーシャ、心配いらないからな」
ジュリアスさまはいつもそうやって不安を取り除こうとしてくれる。
父(伯父だけど)と父の実家は正直関わりたくないし、完全に縁が絶てるならありがたい。
でもそう言われるってことは実家がカイダールに何か良からぬ事をしたってことだよね。
本当の父は私が母のお腹にいる時に失踪してるから情とかはよくわかんない。
ただリーシャの魂が癒やされた時に母と父らしき人が見えたのでもうこの世には居ない思ってる。
どんな感情が湧くのかわからないけど、今私の家族はグレーデン家だから、一人じゃないからきっと大丈夫。
貸し与えられたお部屋でお義母さまときっちりメイクとお着替えをして。
お義父さまとジュリアスさまも夜会用の衣装に。胸板厚くて素晴らしい!!
今回の夜会は階級順じゃなくて夕方から開場してあるから、お付き合いとか顔をを売りたいとかのお家は早めに入って、そうでもなければ指定された開宴時間の前に入るそう。
一応階級が上の公爵家侯爵家、辺境伯家は入場口が違うそうで。
強引に挨拶されるとかはあまり無いらしい。
上級貴族にぐいぐいって心強すぎる!そんな人いないでしょう?って思ったらそうでも無いらしい。
そんな無謀さで生き残れるのか?
上級貴族用だから安心なんだ~って思ってたら何かキツそうな女性が寄って来た。
「ジュリアスさま、随分小さい子をお連れですのね?お子様がお出来になったの?」
おおぉん?ゴングか?
ジュリアスさまとお義父さまとお義母さまが急激に不機嫌になったよ!
セレブエステもバッチリ施されて、お肌も髪もコンディションばっちり!
夜会の前に王様にご招待されてるそうでお昼過ぎには王宮に向かう。
夜会用のドレスは向こうでお部屋借りて着替えられるんだって。
朝ご飯が済んで少し休憩してる時に侍従さん達が少し慌てて、お義父さまがお部屋を出て行った。
なーんかメイドさんも私を気にしてるんだけど何だろう?
「しつこいブーフィはいい加減処理しないとダメよねぇ」
なんか物騒な事をお義母さまが言っちゃってるんだけど!
ブーフィはハゲタカとかハイエナとかそう言う揶揄みたい?
お義父さまが出たらそそくさと去ったみたいですぐに戻って来た。
「なかなか面白かったぞ~」
全然笑ってないけど?気になる~?私関係っぽいんだもん~。
「リーシャちゃんは何も気にしなくて良いぞ」
大きな手でぐりぐり。剣ダコ見えた。
時間になったとの事でグレーデン家の大きな馬車(浮力カスタム済み)で王宮に向かった。
2度目の王宮。前回は何が何やらであんまり外観に見れてなかったけど、やっぱり王宮は荘厳だった。ヨーロッパ系に行った事ないし写真くらいでしか見た事ないけど、やっぱり乙女的にはあのランドの世界とか思い浮かんでニヤニヤだよ。カッケェ~!
パカーンと口が空いてたみたいでジュリアスさまが手で戻してくれた。
公共の場で抱っこで運ばれちゃう私。
この広さだと流石にお義父さま達の歩幅で付いていけないから諦めるよ。
通りすがりの侍女さんとか一瞬ぽかんってなってる。
侍従の人に案内されて謁見用のお部屋に行くのかと思ったらプライベートな方の応接室に案内された。
「よく来てくれた」
あの綺麗なオジサマがニコニコ迎え入れてくれた。いい加減オジサマじゃなくて陛下って頭にインプットしないとうっかり口に出しちゃいそう。
簡単に挨拶を済ませるとすぐに席に着かせてくれてお茶も用意される。
「リーシャ嬢、グレーデン家での暮らしには慣れたかな?」
「はい!」
オジサマのおかげで安心して暮らせて楽しくて幸せです!
私が力一杯返事をしたのでオジサマもお義父さま達も笑ってくれます。
「やはりジュリアスに、グレーデン家に任せて良かった」
そう言われてジュリアスさまも嬉しそう。国王陛下の信任厚いのって素晴らしい事だね。
「そういえば王宮筆頭魔導士がリーシャ嬢にポーション作りを教えに行くと休暇申請を出して来た」
ほえ!そんなお偉いさんが!?しかも来てくださると?こちらから教えを乞いに行くべきでは?
「ガンダルーの手紙を見てどうしても辺境で過ごしてみたいらしい」
苦笑しつつ教えてくれる。
「魔導書も一緒に研究したいのだろう。それに・・・」
陛下は胸元から私の作った魔道具を取り出した。
「これを見てしまって、リーシャ嬢の技を学びたいそうだ」
ん?私が教えるの?教えれないよ!
「ジュリアス達は旅行に出るからしばらくはおらんぞ」
「ああ、おそらく溜めている仕事や引き継ぎに時間がかかるだろうからグレーデンに行くのにあと一月位は掛かるだろう」
多分、転移陣できちゃうんだな。
「私は魔道具に詳しくないがこれは我が国の上級魔導士達では作れないらしいぞ」
うひ。そんななのかー。
お祖母様とお母様の残した研究書とか魔術式ってやっぱそんなレベルなんだ!
「リーシャ嬢、私は其方の気持ちとこの魔道具がとても有り難いのだが其方は危なっかしい。ジュリアスやルドガー、スノウリリィにきちんと守ってもらえ」
うははー、そんなにかぁ・・・。
お祖母様はお弟子さんもいたみたいなのにどうして教えを残してないんだろう?
「リーシャ嬢、今夜其方の父の事で発表がある。其方に取って良い現実ではないだろうがオレイユ、ハーボットが其方に手を出せないようにしたい。堪えてくれるか?」
父ってカイダール?行方不明で死亡認定されてたはずだけど何だろ?
ジュリアスさまもお義父さま達も渋い顔になってる。内容知ってる感じかな?
「・・・陛下が私のために判断してくださった事なら私はどんな結果でも受け入れます」
「そうか」
ちょっとだけ沈黙に陥っちゃったけど、オヤツが出て来てホッとなった。
干果物のカトゥルカール。アルコールが少し染みてて幸せ。うちのコックさんたちの教えがちゃんと育ってるっぽい。美味しい。
少し雑談をしてから準備のため退室。
「リーシャ、心配いらないからな」
ジュリアスさまはいつもそうやって不安を取り除こうとしてくれる。
父(伯父だけど)と父の実家は正直関わりたくないし、完全に縁が絶てるならありがたい。
でもそう言われるってことは実家がカイダールに何か良からぬ事をしたってことだよね。
本当の父は私が母のお腹にいる時に失踪してるから情とかはよくわかんない。
ただリーシャの魂が癒やされた時に母と父らしき人が見えたのでもうこの世には居ない思ってる。
どんな感情が湧くのかわからないけど、今私の家族はグレーデン家だから、一人じゃないからきっと大丈夫。
貸し与えられたお部屋でお義母さまときっちりメイクとお着替えをして。
お義父さまとジュリアスさまも夜会用の衣装に。胸板厚くて素晴らしい!!
今回の夜会は階級順じゃなくて夕方から開場してあるから、お付き合いとか顔をを売りたいとかのお家は早めに入って、そうでもなければ指定された開宴時間の前に入るそう。
一応階級が上の公爵家侯爵家、辺境伯家は入場口が違うそうで。
強引に挨拶されるとかはあまり無いらしい。
上級貴族にぐいぐいって心強すぎる!そんな人いないでしょう?って思ったらそうでも無いらしい。
そんな無謀さで生き残れるのか?
上級貴族用だから安心なんだ~って思ってたら何かキツそうな女性が寄って来た。
「ジュリアスさま、随分小さい子をお連れですのね?お子様がお出来になったの?」
おおぉん?ゴングか?
ジュリアスさまとお義父さまとお義母さまが急激に不機嫌になったよ!
540
お気に入りに追加
1,774
あなたにおすすめの小説
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
三回も婚約破棄された小リス令嬢は黒豹騎士に睨まれる~実は溺愛されてるようですが怖すぎて気づきません~
鳥花風星
恋愛
常に何かを食べていなければ魔力が枯渇してしまい命も危うい令嬢ヴィオラ。小柄でいつも両頬に食べ物を詰めこみモグモグと食べてばかりいるのでついたあだ名が「小リス令嬢」だった。
大食いのせいで三度も婚約破棄されてしまい家族にも疎まれるヴィオラは、ひょんなことからとある騎士に縁談を申し込まれる。
見た目は申し分ないのに全身黒づくめの服装でいつも無表情。手足が長く戦いの際にとても俊敏なことからついたあだ名が「黒豹騎士」だ。
黒豹に睨まれ怯える小リスだったが、どうやら睨まれているわけではないようで…?
対照的な二人が距離を縮めていくハッピーエンドストーリー。
卒業パーティーで魅了されている連中がいたから、助けてやった。えっ、どうやって?帝国真拳奥義を使ってな
しげむろ ゆうき
恋愛
卒業パーティーに呼ばれた俺はピンク頭に魅了された連中に気づく
しかも、魅了された連中は令嬢に向かって婚約破棄をするだの色々と暴言を吐いたのだ
おそらく本意ではないのだろうと思った俺はそいつらを助けることにしたのだ
婚約破棄にも寝過ごした
シアノ
恋愛
悪役令嬢なんて面倒くさい。
とにかくひたすら寝ていたい。
三度の飯より睡眠が好きな私、エルミーヌ・バタンテールはある朝不意に、この世界が前世にあったドキラブ夢なんちゃらという乙女ゲームによく似ているなーと気が付いたのだった。
そして私は、悪役令嬢と呼ばれるライバルポジションで、最終的に断罪されて塔に幽閉されて一生を送ることになるらしい。
それって──最高じゃない?
ひたすら寝て過ごすためなら努力も惜しまない!まずは寝るけど!おやすみなさい!
10/25 続きました。3はライオール視点、4はエルミーヌ視点です。
これで完結となります。ありがとうございました!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる